「措置入院」精神病棟の日々(16)

2017/03/14

「措置入院」精神病棟の日々(16)
“シーチン”修一 2.0

なんだかんだと家事は忙しいが、動くとたちまちヘロヘロ、ヘトヘトになる。「ヘロヘト」・・・第124代の裕仁(ひろひと)昭和天皇は激動の時代、特に敗戦後の日本をよくまとめられたが、小生はただのヘロヘトで、3/12には齢66歳で生まれて初めて救急車で搬送された。ピーポーピーポー(ニューインニューイン)・・・

夕食後に3Fの自室でジャズを聴きながらベッドに横たわっていたら眠り、午後8時過ぎに目覚めると低血糖なのか、貧血なのか、視野狭窄と体の揺れですこぶる気分が悪い。2Fにどうにか降りてカミサンのケアを受けたが、吐き気がしてカミサンに洗面所へ連れて行ってもらう途中から水様便が垂れ流しで、風呂場で下半身をシャワーで流してもらっていたが、今度は両足が引きつり出し、ほとんど立っていられない。

体の動揺が激しくガタガタ震え、過呼吸なのか息を吸うのも難渋し、荒くバクバクするばかりでどうしようもない。「ああ、人はこうして死ぬんだな」と実感した。

カミサンが次女に119番通報させ、あっという間に救急士3人がやってきて、ビニール製の布担架で2Fから1Fへ運ばれ、ストレッチャーに乗せられた。カミサンが付き添ってくれた。車内では生体情報モニターで血圧、心電図などを測定、体調や既往歴の事情聴取など。

小生が発狂したのは昨秋の土曜日夕、今回は日曜日の夜。人手のない時を狙っているわけではないのだが、搬送先病院がなかなか決まらない。実に厄介な奴である。ま、自分でも自分を持て余しているが・・・

搬送先が決まりようやく救急車が走り出すと舗装路なのにゴトゴトする。こんなにデコボコだったのかと違和感を覚えたが、普通の車と違ってクッションがないからだ。仰向けに寝ているからなおさら全身でデコボコを感じるのだが、それによって患者を刺激する意味もありそうだ。

暫くしてから落ち着いてきた。

「それにしても車内は機械だらけだな、消防車同様の特殊な“艤装”だから新明和工業などメジャーは3社ほどしかなく、武器、兵器と同様に公開入札には馴染まないかもしれない。『今うちの工場は手一杯なので、今回の件は○○社さんが落札するということでどうでしょう、順番もありますから』なんていう談合になりやすいわな」

なんてこの期に及んで思う。やはり変人奇人の類だろう。

普通なら30分、混んでいるときは1時間はかかるところを、救急車はノンストップだから15分ほどで救急病院到着。幅60センチほどのベッドに寝かされ、看護師の世話で採血や点滴など。点滴の中身は生理食塩水やリンゲル液だと思うが、小生は下痢・嘔吐が日常茶飯事だから必要なエネルギー、栄養分、電解質、ミネラルを摂取できない体になっているようである。

深夜0時過ぎにとりあえず退院が決まり、タクシーで帰宅したが、13日も14日も体調はすぐれず、終日パジャマで過ごした。パジャマ姿のお邪魔虫は、根が“全自動家事ロボ”として設定されているが、今は「頑張らないように頑張る」のだ。「無理しちゃダメだ」と自分で自分にブレーキをかけている。

今回の体験で分かったことは、GNP(元気、長生き、ポックリ)やPPK(ピンピン、コロリ)は奇跡的だということ。ほぼあり得ないのではないか。体調不全→入院→退院を繰り返して、やがて冥途行きというのがほとんどではないか。

小生が医療を拒むのは診察を受けると病気が発見されるからでもある。今回は左目の白内障を指摘された。小さな親切、余計なお世話ではないか。

それともうひとつ。小生は「静かで穏やかな晩年」を求めているのだが、騒動の原因はナント自分自身だった。自分自身が騒音をまき散らしているのだ。人は自分自身を見ない、見えない、というものの不覚だった。

不覚だらけの人生・・・“今日もしくじり”病棟日記から。

【2016/11/14の続】理容店相手の研ぎ師が消えたのは「ゆく年くる年」じゃないが、AIなどのイノベーションとともに「消える仕事、生まれる仕事」があるということだ。たとえばATMの普及で銀行の窓口嬢はずいぶん減っただろう。

新聞、郵便、メール便の配達などポストに入れるだけの単純作業はやがてロボットに代わるだろうし、ルートが決まっている電車やバス、ビルの清掃、焼き鳥を焼く仕事、スーパーのレジは確実に無人化するだろう。

20時にナースから眠剤「フルニトラゼパン」を飲ませられた。早すぎて、これでは0時ごろに起きそうだと言うと、その際は再度眠剤を出すという。で、21時就寝、23時に目覚めてもうろうとしながらトイレへ行ったら、お尻は下痢まみれで、パジャマ、さらにはシーツまで汚してしまった。

眠剤は体の正常なアラームまで眠らせてしまう。ちょっと危険ドラッグっぽい。嫌な感じ。(つづく)2017/3/14






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創刊日:2017-02-04  
最終発行日:  
発行周期:日刊  
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