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「措置入院」精神病棟の日々(13)

2017/03/07

「措置入院」精神病棟の日々(13)
“シーチン”修一 2.0

「腰」。肉月に要、体でとても大事なところという意味だろうが、ここ数日、腰痛で立っていても座っていても不快で、キーボードを打つのもシンドイ。すぐに疲れる。Mr.お達者クラブのような元気な老人もいて、「ああ、老化はなんと個体差が大きいのだろう、70過ぎで山で遭難する人もいる、子供をなす上原謙みたいな人もいる、すごいなあ」と感動したり呆然としたりする。

晩秋の病棟日記から。

【2016/11/12】入院以来、下痢が続いて困惑していたが、原因は牛乳だった。病棟ではしょっちゅう牛乳が出る。小生は2003年に胃を切り取ってから牛乳を飲むと下痢をしたので、家ではほとんど飲まなかったし、乳製品はまずダメ。それが常態化していたのですっかり忘れてしまい、病棟では飲食していたからひどい目に遭ったわけだ。

ナースにその旨を伝えて乳製品に代わるものを用意してもらうことになった。メデタシメデタシ。

暇つぶしでベランダで柔軟体操をしながら庭の喫煙所を観察すると、2F病棟の40人(男10人、女30人)中、喫煙率は男30%、女17%。ところがJTや厚生労働省の調査では、男30.1%、女7.9%で、業界人は「女の喫煙率は体感や実態よりもずいぶん低いのではないか、信用できない」と以前から疑問視していた。なぜそうなるのか・・・

アンケートで「吸うか吸わないか」の設問に、女は「1日にピアニシモ3本だし、そのうち禁煙するから“吸わない”にしておこう」となるのではないか。女は「失礼ね、私はウンチなんかしたことありません」と言いそうである。(そう言えば入院中の“士族のお嬢様”を誇りにしていた母は排便は1か月に一度ほどだそうで、病院中の話題になっていたっけ)

精神病患者の中には「私は病気ではない」と服薬しない(で捨てる)人が珍しくないため、服薬は毎回、ナースステーションでしっかり監視されながらする。カウンター前に行列し、自分の番が来ると「修一です、飲みます!」と宣言し、ナースが薬をチェックして「はい、どうぞ」と許可を得てから飲まないと叱られる。

カウンターは3人が同時に使え、左端から飲み終えると去るから、2人は左に寄り次の人のスペースを作る。そうしないと40人が飲み終えるまでに時間がかかり過ぎてしまうからだ。一種の“トヨタ流カイゼン”で、これをスムースにできないと「こいつ、新人か?」「ビョーキじゃないの」などと病人から白い目で見られるのだ。

行列を乱して割り込む患者もたまにいるが、ナースから厳しく叱られる。支那系かもしれない。

飲み終えたら「お世話様です」とか「ありがとうございました」と礼をする。ナースは「ご苦労様」と患者をねぎらう。日本人は規則や様式美が大好きだ。茶道ならぬ薬道。社会生活に慣れるという意味もあるかもしれない。

その服薬の際に女の2/3は自己申告で液状便秘薬を各自のコップに別途もらっている。若い女の子が堂々と「4日間出ていませんから20滴お願いします」などと目の前で言うのを見ると、小生はちょっとたじろぐ。娑婆ではない光景だ。

女は本音と建前の乖離が結構大きいのではないか。世論調査などでは自動電話によるRDD調査が増えているが、多分、暇を持て余した老女しか回答しないだろうし、精度を上げるために一戸一戸、戸別訪問面接しても、昼間に家にいるのは老女を筆頭に女が多く、男の標本数はどうしても少なくなってしまう。そのために日本では昔は調査員が数合わせのために標本をでっちあげることがあったとか。

今は「1標本で○○円の報酬」というのが普通のようで、このために調査員が本当に面接したかどうかを管理者が電話で確認するそうだ、「アンケートにご協力いただき、ありがとうございました」と。「はいはい」ならOK、「え、なんのこと?」ならアウト。不正が発覚すると、調査員のその日のギャラはすべてパーになるという。

小生は学生の頃、交通量調査をしたことがあるが、1時間当たり15分調べて4倍にして報告するのが先輩から教えられた“伝統的手法”だった。

というわけで戸別面接の調査員は男の標本集めに四苦八苦しているが、これは米国でも同様だろう。政治に絶望していたり、失業して酒やクスリに逃避している人も少なくないだろうが、多くのプアホワイトは食うために昼間は留守がちだから、世論調査の網にかからずサイレントマジョリティ化する。

リベラルの連中はメインストリームしか見ない。ビバリーヒルズの一本裏道歩けば、そこはゴミだらけ、舗装はボロボロ・・・現実、リアルを見ない、見えない、見たくないリベラルは大敗北するしかない。

15時に“マスオさん”こと長男来。カミサンが来秋65歳で退職し、多くの時間を家で過ごすことになるので、次の「退職後のお勧めメニュー」を提案することになった。

・犬を飼う(保健所からもらう)
・奄美に帰省する(1〜2か月)
・油絵(サークルに入る)
・美術館巡り
・旅行(仲良し4人組で)

彼女の性格は絶対変わらないから小生が耐えるしかない。思っただけで憂鬱になる。カミサンにオモチャを与えないと、小生がオモチャにされてしまう。

カミサンは小生の措置入院受け入れを勤め先の病院にも相談したため多くの職員に事件が知れ渡り、「もう勤めに出たくない」と言っているとか。辞めるかもしれない。

家を継ぐ意思のない長男は「N(次女、長男にとっては姉)を家に入れれば(カミサンの話し相手になるから)いいんじゃないか」と言うから、「それは皆で決めてくれ」と言っておいた。

16時、Dr.と面談。先週カミサンはDr.と面談したが、カミサンは自分の言い分、自分の解釈、つまり「私は正しい、修一が間違っている」と言い募っていたようだ。

Dr.は多くの医師同様、健康長寿の信奉者である。小生は「生きることは手段であり、目的ではないよね、長生きして何をしたいの?」という“長生き懐疑派”である。両者は永遠に分かり合えない。

午後8時になると各自の部屋に戻り、9時には消灯だ(30Wほどの電球が2つ点いているからちょっと薄暗い程度)。患者の誰一人として仕事と言えるようなことは何もしていない。ひたすら一日一日を過ごすだけ。

「療養」と言えばもっともらしいが、無為徒食の日々のようである。仕事がないと人は堕落する、呆ける、粗大ゴミ化する。本人にも周囲にもいいわけない。(つづく)2017/3/7






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創刊日:2017-02-04  
最終発行日:  
発行周期:日刊  
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