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「情報と中小企業」メールニュース

中小企業の経営者・技術者と行政関係者の方を対象に、中小企業の経営戦略、情報ネットワーク、技術、産学連携、支援制度等の情報を提供していきます。今月の一言、トピックス、今月のレポート等から構成。

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「情報と中小企業」メールニュースNo.124

2010/10/07

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情報と中小企業  情報と中小企業  情報と中小企業
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もくじ
[今月の一言]
地域生活インフラを支える流通のあり方
[今月のレポート]
休載
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  ■今月の一言■
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地域生活インフラを支える流通のあり方

1.研究会の報告書

5月9日のYOMIURI ONRAINで、「スーパーの閉店や商店街の衰
退などで高齢者らが日々の買物に困る「買物難民」の問題」について、
経済産業省の研究会が、「移動販売や宅配サービス、商店への送迎
バスの運行などについて、自治体や住民、流通業者らが連携して担う
よう提言。民間参入の障壁となる法令などの規制を、自治体が柔軟に
運用することも求めた」支援策を提言する報告書を公表したと伝えて
いる。
 
新聞報道にあるように経済産業省では、地域で買い物に不便を感じ
ている人達が増加しているといった地域の新たな課題へ対応するため、
「地域生活インフラを支える流通のあり方研究会」を設置し、我が国の
流通のより大きな発展の方向性・あり方について検討してきた。

「社会の変化とともに地場の中小企業や地域コミュニティが衰退し、
お店や交通機関、医療・福祉等の日常生活に不可欠な「生活インフラ」
が弱体化している。こうした中、多様化・深刻化する住民ニーズの地方
自治体だけで応えることは難しくなっているという現実がある」

このような問題意識の下、経済産業省では、流通業者等を中心とし
た民間主体と地方自治体等とが連携して持続的に行う地域の課題に
対応する事業(宅配、移動販売、地域のコミュニティ活動との連携等)
について、「地域生活インフラを支える流通のあり方研究会」で検討し
てきた。

今般、今後の流通の発展の方向性と先進的な取組等を整理した研
究会報告書がまとまったので、下記の経済産業省のホームページで、
5月14日に公表された。
http://www.meti.go.jp/report/downloadfiles/g100514a01j.pdf

概要は、「本研究会では、買い物弱者の増加等の問題を解決する
ためには、流通事業者や地方自治体等の地域の主体が連携して事
業を実施することが重要であるとの結論に至った。こうした地域の主
体の連携による取組を進めていくため、関係省庁と協力しながら、買
い物支援等での成功事例のポイントを整理したガイドラインを作成し、
セミナー等を通じて普及・啓発していくことを提言している。」

報告書では、第1章「流通と社会について」、第2章「流通による社会
課題への対応1:買い物環境の改善(宅配サービス、移動販売、店へ
の移動手段の提供、近隣型小規模店舗)について」、第3章「流通によ
る社会課題への対応2:流通の外部効果(防犯・防災への貢献、地域
コミュニティの活性化、医療・介護・福祉との連携、行政サービスとの
連携)の活用について」、第4章「地域生活インフラの再構成について」、
第5章「「民による公共」を実現するための環境整備について」、第6
章「地域生活インフラを発展させていくための本研究会における提言
について」、を取り上げている。

2.買い物環境の改善事例

この報告では、「社会の変化とともに地場の中小企業や地域コミュ
ニティが衰退し、お店や交通機関、医療・福祉等の日常生活に不可
欠な「生活インフラ」が弱体化している。こうした中、多様化・深刻化す
る住民ニーズの地方自治体だけで応えることは難しくなっているとい
う現実がある」と、買い物難民の問題を社会構造の変化による現象と
とらえ、行政の責任を回避しているきらいがある。いささか反論したく
はなるが、ここでは、報告の第2章で、コラムとして載せられている成
功事例のいくつかを取り上げるにとどめたい。

2章では、「従来型の流通システムで対応できない買い物弱者という
問題を考えるにあたっては、新たな状況に対応できる新しいシステム
が登場してしかるべきであると期待される。今後の経営の方向性とし
ては、もっと消費者に自ら近づき、消費者の潜在需要を積極的に掘り
起こしていく取組が図られるべきである。」このような立場から、その萌
芽として、以下の4つの形態に注目している。

1)宅配サービス(商品を顧客に届ける)
2)移動販売(商品を積載した店舗ごと顧客まで移動する)
3)店への移動手段の提供(バスの運行等により顧客が店まで移動す
るのを促す)
4)便利な店舗立地(顧客の近くに商品のある店をつくる)

そして、その項目ごとに、幾つかの事例をコラムとして載せている。
その中から目に付いた事例を簡単に紹介したい。

1)コラムNo.8: 滋賀県の「コープしが」では各世帯に直接訪問する生
協の個配事業の特性を生かし、宅配時に安否確認を実施している。
具体的には、高齢者等へ配達をした際に、離れた場所に住む家族(
高齢者の代わりにネットで注文)へと安否をメールにて連絡する仕組
みをつくっている。

2)コラムNo.9: ヤマト運輸(株)では自社の物流網を生かした配送サ
ービスと、ネットスーパーの運営のためのシステムをパッケージ化し、
サービスを提供している。また、宅配便の伝票を発行する端末を活用
し、パソコンを使用できない高齢者にも気軽に注文可能な端末を開発
している。

3)コラムNo.10: スーパーサンシ(株)では、自社での配送、店舗と宅
配拠点の統合、高密度配送、ロッカーの設置による再配達の手間の
回避など様々な取組を行い、宅配事業の黒字化を実現している。60 
歳以上の高齢者には、対象にした宅配事業「安心クラブ(御用聞きや
安否確認)」というサービスを行っている。

4)コラムNo.11:  (株)サンプラザでは、過疎化の進む山間部や福祉
施設等を対象に移動販売スーパー「ハッピーライナー」の運営を行っ
ている。豊富な商品群を用意するだけでなく、雑貨等の買い物代行サ
ービスも行っている。買い物に来る高齢者に異変があれば民生委員
に連絡をするなど、社会貢献活動にもつなげている。

5)コラムNo.19:  (株)セイコーマートは、離島などの過疎地を含めて
北海道内全域にコンビニを展開している。過疎地におけるコンビニの
運営の成功の鍵は「商品の一環供給体制」、「過疎地型店舗の機能」
の2つである。「商品の一環供給体制」については、牛乳公社、農場/
農業法人に出資、自社で物流システムを構築しており、過疎地店舗へ
の物流を支える仕組みや1000 種類を超えるRB 商品(リージョナル・
ブランド:他社のプライベート・ブランドに相当)による価格競争力の維
持を実現している。「過疎地型店舗の機能」については、失われてきた
街の機能を補う形でコンビニを展開して、地域住民に対して利便性を
提供していることである。例えば、店舗内調理を行うことによる食堂機
能の代替等がある。

6)コラムNo.21: 大分県の耶馬渓町では、雑貨・日用品が買える唯一
のお店が閉店した。そこで、地域の危機を救うべく有志がNPO を立ち
上げ、住民たちの協力によるお店「ノーソン」はオープンした。「生活必
需品の購買の場」だけでなく、「地域のコミュニケーションの場」や「元
気な村づくりの活動の拠点」として機能している。休耕していた畑の活
用を促すような事例も出てきている。また、他地区のスーパーと連携し、
そのスーパーの産直コーナーへ農産物を出荷するために、地域の農
家から農産物を集荷し、その販売を取次ぐような委託販売の連携の仕
組みを提供している。

7)コラムNo.23:  英国には、地域住民が出資したコミュニティコープ・
ヴィレッジショップと呼ばれる組織がある。英国全体で227 のコミュニ
ティコープがあるといわれ、昨年だけで35 店舗が開業した。コミュニ
ティコープは最低20〜30 人の組合員により出資・運営され、過疎地
での店舗として貴重な存在となっている。採算を確保するため、小売
業務だけでなく、郵便業務・旅行代理店業務・保険代理店業務を請け
負い、これらの委託料と料金収入で採算を確保している。コミュニティ
コープは過疎化・高齢化などにより個人商店が閉店し、店舗がなくなっ
てしまった地域にできることが多い。このような小規模な店舗は、独自
の商品発注・配送は困難なため、全国組織であるThe Co-operative
 Group が商品や配送など提供している。

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 ■今月のレポート■
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休載

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創刊日:2000-10-07  
最終発行日:  
発行周期:月刊  
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