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(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
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ラッセル『結婚論』第十七章 人口(問題) n.5

2018/10/16

 『結婚論』第十七章 人口 n.5:19世紀における人口の急増

 キリスト教は,それが信じられているところではどこでも,禁欲(注:
continence 性欲の抑制)は別として,人口の増加を抑止するもの全てを終わ
らせた(に終止符を打った)(注:put an end to all checks)。嬰児殺しは
,もちろん,禁止された。中絶も禁止された。また,いっさいの避妊の手段も
禁止された。なるほど,聖職者(牧師や神父)や修道士や修道女は独身であっ
た。しかし,中世のヨーロッパで彼らが人口に占めていた比率は,今日の英国
で未婚女が占めている比率ほど大きなものであったとは思えない。それゆえ,
彼ら(聖職者等)は,統計的に見て,人口の増加(fertility 繁殖)を抑制す
る重要なもの(要因)にはならなかった。従って,中世時代には,古代と比べ
て,多分,貧困(destitution 極貧)と疫病による死亡者数が多かったと思わ
れる。

 人口増加はとてもゆっくりであった。18紀はやや高い増加率を示した。しか
し,19世紀になると,とても驚くべき変化が起こり,人口増加率は,おそらく
かつてなかったような高い比率(高み)に達した。1066年には,イングランド
とウェールズには,一平方マイル当たり26人の人がいた(人口密度)と見つも
られている。1801年には,この数字は153人に上がり,1901年には561人に上が
った。

 このようにして,19世紀の(1世紀)間の絶対増加数は,ノルマン征服(時)
から19世紀初頭にいたるまでの増加数のほぼ4倍である(となっている)。
しかも,イングランドとウェールズの人口の増加は,事実の姿(絵図)を十分
に伝えていない。というのは,その期間中,イギリス民族は,以前は少数の未
開人しか住んでいなかった,世界の広い地域に植民しつつあったからである。
(was peopling large parts of the world)

Chapter XVII: Population, n.5

Christianity, wherever it was believed, put an end to all checks upon
 the growth of population except continence. Infanticide was, of 
course, forbidden ; so was abortion ; and so were all contraceptive 
measures. It is true that the clergy and the monks and nuns were
 celibate, but I do not suppose that in medieval Europe they formed so
 large a percentage of the population as unmarried women do in England
 at the present day. They did not, therefore, represent any 
statistically very important check upon fertility. Accordingly, in
 the Middle Ages, as compared with ancient times, there were probably
 a larger number of deaths caused by destitution and pestilence. 
The population increased very slowly. A slightly higher rate of 
increase marked the eighteenth century, but with the nineteenth 
century a quite extraordinary change took place, and the rate of
 growth reached a height which it had probably never attained before.
 It is estimated that in 1066 England and Wales contained 26 persons
 per square mile. In 1801 this figure had risen to 153; in 1901 it had
 risen to 561. The absolute increase during the nineteenth century is
 thus nearly four times as great as the increase from the Norman 
Conquest to the beginning of the nineteenth century. Nor does the 
increase of the population of England and Wales give an adequate 
picture of the facts, for during that period the British stock was 
peopling large parts of the world previously inhabited by a few 
savages.
 出典: Marriage and Morals, 1929.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/MM17-050.HTM

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創刊日:2014-12-19  
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