名言

(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
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ラッセル『結婚論』第十七章 人口(問題) n.4

2018/10/15

 『結婚論』第十七章 人口 n.4:餓死による人口抑制or人口調節?

 それでも,餓死は,人口を抑制する上でかなり大きな役割を演じた。おそら
く,まったく原始的な状態の下でよりも,むしろ,あまり進歩していないタイ
プの農民社会で,そうであった。1846年から1847年にかけてのアイルランドの
飢饉は,非常に深刻なものであり,人口はその後,以前到達していた水準にま
でついに戻ることはなかった。ロシアでも,飢饉はたびたび起こった。そして
,1921年の飢饉は,いまだに全ての人々の記憶に新しい(ものである)。私が
1920年に中国にいた時,中国のかなり広い地域が,翌年(1921年)のロシアの
飢饉に負けないくらい深刻な飢饉に苦しんでいたが,(中国の飢饉の)犠牲者
たちは,ヴォルガ川流域の犠牲者たちほどの同情を集めなかった。彼らの不幸
は,共産主義のせいにすることができなかったからである(注:西洋諸国は,
ロシアの飢饉を共産主義革命が1917年にロシアに起こったためだとした)。こ
のような事実は,人口はときには,生存ぎりぎりの線まで,あるいはそれを越
えてまで,増加することが実際ある,ということを示している。けれども,こ
ういうことが起こるのは,特に,人口の変動で食物の量が突然劇的に減少しが
ちである場合である。

Chapter XVII: Population, n.4

Starvation has, nevertheless, played a considerable part in keeping 
population down; not so much, perhaps, under quite primitive 
conditions as among agricultural peasant communities of a not very
 advanced type. The famine in Ireland in I846-7 was so severe that
the population has never since attained anything like the level that
 it had reached before. Famines in Russia have been frequent, and that
 of 1921 is still fresh in the memory of everyone. When I was in China
in I920, considerable portions of that country were suffering a famine
 quite as severe as the Russian famine of the following year, but the
 victims secured less sympathy than those of the Volga, because their
 misfortunes could not be attributed to Communism. Such facts show 
that population does sometimes increase up to and even beyond the 
limit of subsistence. This happens, however, especially where 
fluctuations are liable to diminish the amount of food suddenly and
 drastically.
 出典: Marriage and Morals, 1929.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/MM17-040.HTM

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