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(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
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ラッセル『結婚論』第十四章 個人心理の中の家族 n.10

2018/08/31

 ラッセル『結婚論』第十四章 個人心理の中の家族
      n.10:もし子供の養育を全て国家が引き受けたら・・・

 男性は,現在父性(paternity 父親であること)から与えられる権利を享受
できなくなるとしても,子供を作るだろうか? 男性の中には,もしも(子供
に)責任を持たなくてもよいのであれば,むやみに子供を作るだろう,と言う
ものがいるだろう。私は,そうは信じない。子供を欲しがる男性は,それに伴
う義務を欲しがる(のである)。そして,今日のような避妊法の(が普及した)
)時代においては,男性が快楽の追求時における単なる偶発的な事件として頻
繁に子供を持つようなことはしないであろう。もちろん,法律の状態がどうで
あろうとも,その中で男性が現在父であることから得ているところの,男性と
女性が恒久的に融和して生活する道は常に開かれているだろう。

 しかし,もしも,法律と慣習が改正されて,子供は母親だけのものであると
いう見解に適応するようになったなら,女性は,今日知られているような結婚
に類した(近い)ものは,いかなるものも自分たちの独立を侵害するものであ
り,結婚しなければ享受できるはずの,子供に対する完全な所有権を無駄に失
うことになる,と感じることだろう。それゆえ,男性が女性を説得して,法律
的に女性に保障されている権利を譲らせようとしても,あまり成功しないだろ
う,と予想(覚悟)しなければならない。

Chapter XIV: The Family in Individual Psychology, n.10

Would men beget children if they were not going to enjoy the rights 
which paternity confers at present? Some people would say that if they
 were not going to have responsibilities they would beget them 
recklessly. I do not believe this. A man who desires a child desires
 the responsibilities which it entails. And in these days of 
contraceptives a man will not often have a child as a mere incident
 in his pursuit of pleasure. Of course, whatever the state of the law
 might be, it would always be open to a man and woman to live in a 
permanent union in which the man could enjoy something of what now 
comes through fatherhood; but if law and custom were adapted to the 
view that children belong to the mother alone, women would feel that
 anything approximating to marriage as we know it now was an 
nfraction of their independence, and involved a needless loss of that
 complete ownership over their children which they would otherwise
 enjoy. We must therefore expect that men would not often succeed in
 persuading women to concede rights legally guaranteed to them.
 出典: Marriage and Morals, 1929.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/MM14-100.HTM

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