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(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
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ラッセル『結婚論』第十四章 個人心理の中の家族 n.5

2018/08/24

 ラッセル『結婚論』第十四章 個人心理の中の家族
             n.5: 猥談で性を学んではいけない

 ごく最近にいたるまで,ほとんどなされなかったけれども,賢い父母が子供
たちのためにしてやれる支援(service 助け/奉仕)が,もうひとつ(別に)
ある。それは,可能なかぎり最良の方法で,性と親であることに関する事実を
子供たちに伝えることができるということである(注:introduce A to B とい
う構文:子供たちを〜という事実へと導く/また that の使い方にも注意)。
もしも,子供たちが性(というもの)を,自分たちをこの世に誕生させた両親
の間の関係として学ぶなら,性を最もよい形で,かつ,その生物学的な目的と
関連して学ぶことになる。昔は,子供たちはほとんどいつも,性について,最
初はみだらな冗談話の対象として,また,恥ずべきものとされる快楽の源とし
て学んでいた。こうして,秘密(隠れたところで)の猥談による初めての手ほ
どき(initiation 開始)は,通例,消し難い印象を残すので,その後はずっと
性に関連したいかなる話題に対しても,まともな態度をとることができなくな
ってしまう(のである)。

 家庭生活(家族との共同生活)が全体として望ましいか望ましくないかを決
めるためには,もちろん,これ(家族)に代わる,唯一現実的なものは何であ
るかを考察しなければならない。これには2つあると思われる。第一は,母権
制家族,第二は,孤児院のような公共施設である。このどちらかを原則とする
ためには,かなりの経済的な変化が必要になるだろう。その変化がおこなわれ
たと仮定し,(その変化が)子供の心理に及ぼす影響を考察してみよう。

Chapter XIV: The Family in Individual Psychology, n.5

There is another service which a wise father and mother can perform 
for their children, although until quite recent times they hardly ever
 did so. This is, that they can introduce them to the facts of sex and
 parenthood in the best possible way. If children learn of sex as a 
relation between their parents to which they owe their own existence,
 they learn of it in its best form and in connection with its 
biological purpose. In old days, they practically always learned of
 it first as the subject of ribald jokes and as a source of pleasures
 considered disgraceful. This first initiation, by means of secret 
indecent talk, usually made an indelible impression, so that it was
 ever after impossible to have a decent attitude on any subject 
connected with sex.

To decide whether family life is on the whole desirable or 
undesirable, we must, of course, consider what are the only practical
 alternatives. They seem to be two: first, the matriarchal family, 
and second, public institutions such as orphan asylums. To cause 
either of these to become the rule would require considerable 
economic changes. We may suppose them carried out, and consider 
the effect upon the psychology of children.
 出典: Marriage and Morals, 1929.
 詳細情報:https://russell-j.com/beginner/MM14-050.HTM

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