名言

(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
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ラッセル『結婚論』第九章 人生における恋愛の位置 n.5

2018/06/11

 第九章 人生における恋愛の位置 n.5: 愛は男女の自我の堅い壁を打ち壊す

 恋愛は,性交への欲求よりもはるかに上のものである。恋愛は,生涯の大部
分を通じて,大部分の男女を苦しめる孤独から逃れる主な手段である。大部分
の人たちには,冷たい世間や,ありうる群衆の残酷さに対する根深い恐怖が存
在している。(また同時に,)愛情への熱望(あこがれ)もある。それは,男
性の場合には,しばしば,乱暴,がさつ,またはいばり散らす態度に隠され,
女性の場合には,ぶつぶつ小言を言ったり,がみがみ言ったりする態度に隠さ
れている。(男女)相互の情熱的な愛(情)は,それが続くかぎり,このような
感情を消滅させる。相互の情熱的な愛は,自我の堅い壁を打ち壊し,二人が一
つに解けあった新しい人格を産み出す。自然は,人間が孤独でいるようには作
っていない。人間は,もう一人(異性)の支援なしには,自然の生物学的な目
的を果たすことができないからである。そうして,文明人は,愛なくしては,
自らの性本能を完全に満足させることができない。肉体的(身体的)だけでな
く,精神的な,人間の全存在が男女の関係の中に入っていかない限り,この本
能は完全には満足されないのである。

Chapter IX: The place of love in human life, n.5

Love is something far more than desire for sexual intercourse; it is 
the principal means of escape from the loneliness which afflicts most 
men and women throughout the greater part of their lives. There is a 
deep-seated fear, in most people, of the cold world and the possible 
cruelty of the herd ; there is a longing for affection, which is often
 concealed by roughness, boorishness or a bullying manner in men, and 
by nagging and scolding in women. Passionate mutual love while it 
lasts puts an end to this feeling ; it breaks down the hard walls of
 the ego, producing a new being composed of two in one. Nature did not
 construct human beings to stand alone, since they cannot fulfil her
 biological purpose except with the help of another ; and civilized
 people cannot fully satisfy their sexual instinct without love. 
The instinct is not completely satisfied unless a man's whole being,
 mental quite as much as.physical, enters into the relation. 
 出典: Marriage and Morals, 1929.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/MM09-050.HTM

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創刊日:2014-12-19  
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