名言

(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
読者と一緒に育てていきたいと思っています.


全て表示する >

不変な「物自体」などというものはない

2018/02/15

 第二に,直接体験(経験)される感覚的対象,即ち,我々が椅子やテーブル
や太陽や月などを見るときに我々が見るものは,我々の精神の諸部分であって
,我々が見ていると思っている物理的対象の全体あるいは部分(そのもの)で
はない。(また)私が(今)言っているこの部分は新しいものではなく,バーク
リーから出て(に由来し),ヒュームによって補強されたものである。けれども
,私がこの考えを支持するために使っている議論(論拠)は,厳密に言うとバ
ークリーのもの(と同じ)ではない。多くの人が単一の対象を異なった角度か
ら眺めれば,彼らの視覚的印象は,遠近法(laws of perspective)や,光の
投射する仕方によって異なることを指摘したい。,従って,視覚的印象はいず
れも,彼らのすぺてが自分が見ていると思っている中立的な「物 "thing"」で
はない(のである)。また,物理学は,対象から発して我々の感覚器官に達す
る因果連鎖(causal chains)を信じこませることを,また,この因果連鎖の最
後の(連鎖の)環が最初の環と正確に同じだったとすれば大変妙だということ
を,を指摘したい。(注:「link 環」というのは,たとえば,多くの丸い環
(わ)を数珠つなぎしていったようなイメージ)

Second: sensible objects, as immediately experienced, that is to say,
 what we see when we see chairs and tables and the sun and the moon 
and so on, are parts of our minds and are not either the whole or part
 of the physical objects that we think we are seeing. This part of 
what I am saying is also not new. It comes from Berkeley, as 
reinforced by Hume. The arguments that I should use for it, however,
 are not exactly Berkeley's. I should point out that if a number of 
people look at a single object from different points of view, their 
visual impressions differ according to the laws of perspective and 
ccording to the way the light falls. Therefore no one of the visual 
impressions is that neutral "thing" which all think they are seeing. 
I should point out also that physics leads us to believe in causal 
chains, starting from objects and reaching our sense organs, and that
 it would be very odd if the last link in this causal chain were 
exactly like the first.
 出典:Bertrand Russell : Mind and Matter (1950?)
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/19501110_Mind-Matter180.HTM  

 <寸言>
 同じものを見ても,人によって,見る角度によって違って見える、といった
ことだけでなく、いずれも各個人の脳内現象にすぎない,ということ。

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2014-12-19  
最終発行日:  
発行周期:日刊  
Score!: 97 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。