名言

(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
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よい材料の収集だけでなく、「孵化期間」が必要

2018/01/16

 説明的散文が興味を引くもの(文章)になるためには,必要な知識が得られ
た後に,孵化のための期間が必要です。即ち,(その期間に)生(なま)の事実
が類比や哀愁や皮肉等々の適切な連合が与えられるようになる(become 
clothed with),また,演劇での場合のようにそれらの生の諸事実が,ひとつ
のパターン(思考様式)の統一体にまで作りあげられるようになる,膵化の期間
が必要です。このようなことは,著者がかなりの余暇(自由時間)を持ち,疲
労がそれほど累積していないのでないと,ほとんど起りそうにありません。良
心的な人は働き過ぎであり,また働き過ぎによって仕事を台無しにしがちです
。バジョットは,知人でロンドンのシティ(金融街)で働いていた人たちが,
一日に8時間働いたために破産したが4時間で止めておいたら金持のままであ
ったであろう,とどこかで語っています。多くの学者はこの話の類推によって
利益が得られるだろう,と私は思います。

If expository prose is to be interesting, there has to be a period of
 incubation, after the necessary knowledge has been acquired, when the
 bare facts will become clothed with such associations as are 
appropriate, of analogy or pathos or irony or what not, and when they
 will compose themselves into the unity of a pattern as in a play. 
This sort of thing is hardly likely to happen adequately unless the 
author has a fair amount of leisure and not an unfair amount of 
fatigue. Conscientious people are apt to work too hard and to spoil
 their work by doing so. Bagehot speaks somewhere of men he knew in 
the City who went bankrupt because they worked eight hours a day, but
 would have been rich if they had confined themselves to four hours. 
I think many learned men could profit by this analogy. 
 出典:History as an art  (1954)
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/1057_HasA-120.HTM

 <寸言>
 よい材料を集めればよいもの(製品や作品)ができるわけではない。そこに
は新しい発想がなければならず、斬新な発想のためには十分な余暇時間が必要
である。その意味で、よいものを創造するためには。一生懸命努力しればよい
という根性論や精神論は不適切である。

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創刊日:2014-12-19  
最終発行日:  
発行周期:日刊  
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