名言

(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
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かつて英国の誇りであった政治的亡命権の縮小化

2017/10/24

 その害悪(権力悪)のひどさは場所によって異なるが(平等に分配されてい
ないが),権力悪の問題は特定の国には限定されない。私の母国(注:このエ
ッセイはニューヨークタイムズのために書かれたが結局掲載されなかった。)
ではアメリカ合衆国よりも事は静かに,また、合衆国ほどの騒ぎは起きずに,
運ばれ,そうして,一般大衆(公衆)はそれらのことについて,ほんの少しし
か知らない。(英国では)議会の委員会の関与なしに公務員の追放が行われて
きた。移民(の数)を制御する英国内務省は,世論の反対がなければ(世論を
動員することができなければ),極めて反自由主義的である。聡明な作家のあ
るポーランド人の私の友人は,英国に長く住んだ後に英国への帰化を申請した
が,かつて共産主義者だったことはないのに,当初,ポーランド大使の友人だ
という理由で申請は却下された。彼の願いは,申し分のない名声をもった多く
の人たちの抗議によって最終的には認められた(注:only がついているので
,「それがなければみとめられなかったのである」と行ったニュアンスあり)
。かつて英国の誇りであった政治的亡命者の亡命権(保護を受ける権利)は,
もしかすると宣伝をやれば回復できるかもしれないが,いまでは内務省によっ
て取上げられてしまっている。

The problem is not confined to this country or that, although the 
intensity of the evil is not evenly distributed. In my own country 
things are done more quietly and with less fuss than in the United 
States, and the public knows very much less about them. There have 
been purges of the Civil Service carried out without any of the 
business of Congressional Committees. The Home Office, which controls
immigration, is profoundly illiberal except when public opinion can be
mobilized against it. A Polish friend of mine, a very brilliant writer
 who had never been a Communist, applied for naturalization in England
 after living in that country for a long time, but his request was at 
first refused on the ground that he was a friend of the Polish 
Ambassador. His request was only granted in the end as a result of
 protests by various people of irreproachable reputation. The right of
 asylum for political refugees that used to be England's boast has now
been abandoned by the Home Office, though perhaps it may be restored 
as the result of agitation. 
 出典: Symptoms of Orwell's 1984,(1954).
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/1070_SoO-040.HTM

 <寸言>
 アインシュタインも(政治的)亡命者であり、難民であった。

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創刊日:2014-12-19  
最終発行日:  
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