名言

(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
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他国民や他民族に対するヘイトスピーチ

2017/06/14

 人種的高慢(うぬぼれ)は,国民国家的高慢よりももっと有害でさえある。私
は中国に滞在していたとき,教養ある中国人が幸運にも私が会うことのできた
他のいかなる人間よりも,おそらく,より高度に文明的である事実に,心を打た
れたものである。それにもかかわらず,私は,皮膚が黄色いということだけで
,最良の中国人をも軽蔑する多くの粗野で無知な白人を見いだしたのである。
一般的に言って,この点では,英国人の方がアメリカ人よりもより非難さるべ
きであったが(注:あくまでも1946年時点),それには例外もあった。かつて
私は,とても博学なある中国人の学者と一緒だった。彼の学識は伝統的な中国
のものばかりでなく,西洋の大学で教えられているような種類の学問をも含ん
でおり,その教養の広さは,とうてい私が匹敵しうるところでない人物であっ
た。彼と私は自動車を借りるために,ある車庫へ一緒に入っていった。そこの
車庫の所有者は悪いタイプのアメリカ人であり,私のこの中国人の友人を不潔
なものであるかのように扱い,日本人だろうと言って軽蔑するように非難し(た
ので),その無知な悪意で私の血は怒りで煮えくり返った。インド在住の英国人
の同様な態度は,彼らの政治的権力のためにより悪化しており,インドにおい
て英国人と教養あるインド人との間に起る摩擦の主要な原因の一つであった。

Pride of race is even more harmful than national pride. When I was in
 China I was struck by the fact that cultivated Chinese were perhaps 
more highly civilized than any other human beings that it has been my 
good fortune to meet. Nevertheless, I found numbers of gross and 
ignorant white men who despised even the best of the Chinese solely 
because their skins were yellow. In general, the British were more to
 blame in this than the Americans, but there were exceptions. I was 
once in the company of a Chinese scholar of vast learning, not only of
 the traditional Chinese kind, but also of the kind taught in Western
 universities, a man with a breadth of culture which I scarcely hoped 
to equal. He and I went together into a garage to hire a motor car. 
The garage proprietor was a bad type of American, who treated my 
Chinese friend like dirt, contemptuously accused him of being 
Japanese, and made my blood boil by his ignorant malevolence. 
The similar attitude of the English in India, exacerbated by their
 political power, was one of the main causes of the friction that 
arose in that country between the British and the educated Indians. 
 出典:Bertrand Russell: Ideas That Have Harmed Mankind,1946.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/0861HARM-120.HTM

 <寸言>
 自国においてしいたげられていても,国や人種が違うということだけで(他
国民や多民族を)罵倒(ヘイトスピーチ)できれば,個人的な反撃をくわずに
,不合理な優越感にひたることができる。

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創刊日:2014-12-19  
最終発行日:  
発行周期:日刊  
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