名言

(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
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高慢やおごりは偏見や誤解を生む母である −裸の王様(為政者)たち

2017/06/13

 政治的に有害である誤まった信念を生じさせるもう一つの情熱は高慢(pride
 うぬぼれ) −国籍,人種,性,階級,あるいは,信条に対する高慢(うぬぼ
れ)− である。私が小さい時,フランスはいまだ英国の伝統的な敵国とみな
されており,また、1人の英国人は3人のフランス人をやっつけることができ
るということを,疑問の余地のない真理である,と思った。(だが)ドイツが
敵国となると,この信念は修正され,英国人はフランス人が,蛙を喰う傾向が
あるのを嘲笑することを止めてしまった(注:フランスはドイツと戦ってくれ
る「味方」になったため)。しかし、英国政府のさまざまな努力にもかかわら
ず,フランス人を自分たちと同等な人間であると本当に考えるようになった英
国人は,ごくわずかしかいなかった,と私は思う。アメリカ人や英国人は,バ
ルカン諸国についてよく知るようになると,ブルガリア人とセルビア人との間
に,あるいはハンガリア人とルーマニア人との間に,相互に敵意をもっている
ことを学ぶと,驚くとともに軽蔑心を感じる。彼ら(アメリカ人と英国人)に
とって,それらの(小国同士の)敵意は馬鹿げたものであり,またそれら小国
のそれぞれがみずからの(相手国に対する)優越を信じていることには,まっ
たく客観的根拠がないことはあきらかだと思う。しかし彼ら(英米人)の大部
分は,大国の国民的自尊心(うぬぼれ)が.バルカン半島の小国のそれと同様
に,本質的に正当化しえないものであることにまったく気づくことができない
のである。

Another passion which gives rise to false beliefs that are politically
 harmful is pride - pride of nationality, race, sex, class, or creed. 
When I was young France was still regarded as the traditional enemy of
England, and I gathered as an unquestionable truth that one Englishman
 could defeat three Frenchmen. When Germany became the enemy this
 belief was modified and English people ceased to mention derisively 
the French propensity for eating frogs. But in spite of governmental 
efforts, I think few Englishmen succeeded in genuinely regarding the 
French as their equals. Americans and Englishmen, when they become 
acquainted with the Balkans, feel an astonished contempt when they 
study the mutual enmities of Bulgarians and Serbs, or Hungarians and
 Rumanians. It is evident to them that these enmities are absurd and
 that the belief of each little nation in its own superiority has no
 objective basis. But most of them are quite unable to see that the 
national pride of a Great Power is essentially as unjustifiable as 
that of a little Balkan country.
 出典:Bertrand Russell: Ideas That Have Harmed Mankind,1946.
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/0861HARM-110.HTM

 <寸言>
 高慢,傲慢,うぬぼれ,おごり,いわれなき優越感,偽善,嘘,無知,知性
に対する軽蔑,へつらい,権力者に対する忖度,「由らしむべし知らしむべか
らず」の政治や政治家・・・,それを許してきた国民・・・。
 そう,国民は,自分たちにふさわしい政治家を選んでいる。

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創刊日:2014-12-19  
最終発行日:  
発行周期:日刊  
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