名言

(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
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教師と言えども,自分の子どもの教育は他の教師にまかせたほうがよい?

2017/04/30

 ごくまれな場合を除き,教師(先生)は,幼年期においてさえ(即ち,たと
えば,4歳以後),父親または母親(either parent)であってはならない。
教えるということは,特殊なタイプの技能を必要とする仕事であり,この技能
は学ぶことはできるけれども,大部分の親(たち)は学ぶ機会を持っていない。
生徒の年齢が低ければ低いほど,より高度の教育技術が必要になる。また,
それは別としても,親は正規の教育が始まる前から常に子供と接触してきてい
るので,子供は親に対して,教師(先生)の場合はあまり適切ではない一連の
習慣や期待を持っている。その上,親は,自分の子供の発達に過剰に熱心かつ
関心を持ちすぎることになりやすい。親は子供が利発であれば過度に喜び,愚
かであれば腹を立てる(怒る)。わが子を教えないほうがよいことについては
,医者が自分の家族の治療を差し控えさせるのと同様な理由がある。
 しかし,もちろん私は,親は自然に生じるような知育さえしてはいけない,
と言っているのではない。私が言いたいのは,一般的に言って,(両)親は,た
とい他人の子供を教える資格が十分にある場合でさえ,正規の教科を教えるの
に最上の人間ではない,ということにすぎない。

Except in very rare cases the teacher, even at an early age (i.e. 
after four, say), should not be either parent. Teaching is work 
requiring a special type of skill, which can be learnt, but which most
 parents have not had the opportunity of learning. The earlier the age
of the pupil, the greater is the pedagogical skill required. And apart
 from this, the parent has been in constant contact with the child 
before formal education began, so that the child has a set of habits 
and expectations towards the parent which are not quite appropriate 
towards a teacher. The parent, moreover, is likely to be too eager and
 too much interested in his child's progress. He will be inordinately
 pleased by the child's cleverness and exasperated by his stupidity. 
There are the same reasons for not teaching one's own children as have
 led medical men not to treat their own families. But of course I do 
not mean that parents should not give such instruction as comes 
naturally ; I mean only that they are, as a rule, not the best people
 for formal school lessons, even when they are well qualified to teach
 other people's children.
 出典: On Education, especially in early childhood, 1926, Pt. 2:
          Education of character, chap. 14:  General principlesl
 詳細情報:http://russell-j.com/beginner/OE14-150.HTM

 <寸言>
 教師と言えども,自分の子どもの教育は他の教師にまかせたほうがよいとい
うのは,少し想像力があればわかる。即ち、「子供は親に対して,教師(先生)
の場合はあまり適切ではない一連の習慣や期待を持っている」上に,「親は
,自分の子供の発達に過剰に熱心かつ関心を持ちすぎることになりやすく,親
は子供が利発であれば過度に喜び,愚かであれば腹を立てる(怒る)」ことに
なりやすい。
  しかし,子どもが小さい時には,特に母親は,「この子のことは私が一番
わかる」ということで・・・。

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創刊日:2014-12-19  
最終発行日:  
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