名言

(日刊)ラッセルの言葉366_カレンダー版

英国の哲学者バートランド・ラッセル(Bertrand Russell, 1872- 1970)の名言・警句を毎朝お届けするメルマガです。
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危険に対する合理的な理解は必要だが,「蛮勇」も「恐怖心」もどちらも不要

2017/03/29

 息子は今では(彼は三歳九ケ月であるが)6フィートの高さから躊躇なく飛
び降りるし,放っておけば20フィートの高さ(注:約6メートル/因みに1フィ
ートは約30センチ)からでも飛びおりることだろう。このようにして,危険性
を把握することを教えたことは,確かに,行きすぎた結果をもたらすことはなか
った。それは,暗示によるのではなく,知識を授けたためだと私は考えている。
 知識を授けている時,私も息子も恐怖を感じていなかった。このことは,教育
上非常に重要であると考える。危険に対して合理的な理解は必要である。(し
かし)恐怖心は必要ではない。子供は,恐怖の要素がいくらかないと危険を把
握することができない。しかし,教える側にこの要素が存在しない場合は,恐怖
心という要素を大幅に減らすことができる。子供の世話をしている大人は,決
して恐怖心を感じてはいけない。女性も,男性と同様に勇気を養わなければい
けない一つの理由は,ここにある。

He now (three years and nine months) jumps from heights of six feet 
without hesitation, and would jump twenty feet if we would let him. 
Thus the instruction in apprehension certainly did not produce 
excessive results. I attribute this to the fact that it was 
instruction, not suggestion ; neither of us was feeling fear when the
 instruction wag given. I regard this as very important in education. 
Rational apprehension of dangers is necessary ; fear is not. A child
 cannot apprehend dangers without some element of fear, but this 
element is very much diminished when it is not present in the 
instructor. A grown-up person in charge of a child should never feel 
fear. That is one reason why courage should be cultivated in women 
just as much as in men.
From: On Education, especially in early childhood, 1926, Pt. 2:
        Education of character, chap. 4: Fear.
http://russell-j.com/beginner/OE04-050.HTM

 <寸言>
 つまり,母親の臆病さや恐怖心は幼い子供に伝染することから,勇気は男性
だけでなく女性にも必要である。
 危険に対する合理的な理解を持つことと恐怖心を持つことは同じではなく,
過度な恐怖心を持つことは望ましくない。「蛮勇」を「勇気(があること)」
と混同する人が少なくない。

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創刊日:2014-12-19  
最終発行日:  
発行周期:日刊  
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