国際情勢

鍛冶俊樹の軍事ジャーナル

航空自衛隊出身の軍事ジャーナリストが内外の軍事情勢を多角的に分析する。メルマ!ガ オブ ザイヤー2011受賞

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軍事ジャーナル【10月17日号】戦争を始めるのは誰か?

2017/10/17

 少し前まで左翼マスコミは「安倍総理が戦争を始めようとしている」と公言して憚らなかった。だが北朝鮮が弾道ミサイルを、日本列島を飛び越して太平洋に撃ち込み、「水爆実験」を強行し、「日本列島の四つの島を核爆弾で海中に沈める」と公言するに至って、左翼マスコミは沈黙した。
 誰が見たって、戦争を始めようとしているのは金正恩であって安倍総理ではない。だがそうは認めたくない彼らは、今度は「トランプが戦争を始めようとしており中露がそれを抑えようとしている」という図式で報道し始めた。左翼マスコミは左翼国家の宣伝機関に他ならない。

 確かにトランプは軍事力行使の可能性を否定しないが、米朝間で水面下の交渉が続いているのも事実であって、軍事力行使の示唆は要するに交渉のカードの一つに過ぎない。だが、この誤報も「中国が戦争に反対している」との誤報に較べればまだ罪が軽いだろう。
 中国は事あるごとに「米朝双方の自制を求める」との無責任極まる発言に終始している。対北経済制裁も表面的なものであり、公然と対北支援をしているロシアの方がはるかに正直なのである。

 明日にも戦争を始めたくてうずうずしている金正恩を習近平が止めているのは、中国共産党大会が終わらなければ戦争の準備が整わないからだ。核ミサイルの発射を延坪島砲撃の延長程度にしか考えていない金正恩に対して、習近平の戦争構想は遥かに壮大だ。
 軍主席に就任して直ちに「戦争の準備をせよ」と指令を出し、抵抗する軍幹部を悉く粛清した習近平の考える戦争構想は、中露朝独vs日米英仏と言う、まさに世界大戦の構図である。文化大革命で骨の髄まで毛沢東主義に染まった習近平にとって、それは理想の実現に他なるまい。
 
 習近平が崇拝する毛沢東は永久戦争論者であった。戦争は革命実現の手段であり、革命は永久に続けなければならないとするならば、戦争は永久に続けられなければならない。毛沢東は核戦争で人民が犠牲になる事も厭わなかったのである。
 中国共産党大会が今週始まる。月末に閉幕し年内には役員人事が確定する。そうなれば戦争の準備完了である。来年は戦争の年になろう。

 投票日22日(日)に下記で小生が講演する。
    大和正論の会
演題:国際情勢と日本の未来
講師:鍛冶俊樹
時間:13時45分開場、14時開会、16時30分閉会
場所:大和市林間学習センター201会議室
https://map.yahoo.co.jp/maps?ei=UTF-8&type=scroll&mode=map&lon=139.4458138&lat=35.5008996&p=%E5%A4%A7%E5%92%8C%E5%B8%82%E6%9E%97%E9%96%93%E5%AD%A6%E7%BF%92%E3%82%BB%E3%83%B3%E3%82%BF%E3%83%BC&z=15&uid=e57e8c1722c2a25906bcd1994cd9a2a5467db621&fa=ids
会費:1000円(女性・学生500円)
どなたでも聴講できます。当日、直接会場にお越しください。

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創刊日:2011-06-24  
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  • 名無しさん2017/10/24

    読み物としては、面白かった。鍛冶さんは、近未来の政治・戦争小説が書けるのではありませんか?一人でダメなら、合作で。

  • 名無しさん2017/10/17

    「明日にも戦争を始めたくてうずうずしている金正恩」って、アホでしょう。

  • 名無しさん2017/10/17

    中国共産党大会が今週始まる。月末に閉幕し年内には役員人事が確定する。そうなれば戦争の準備完了である。来年は戦争の年になろう。←鍛冶先生、いつもするどい分析ありがとうございます。