国際情勢

鍛冶俊樹の軍事ジャーナル

航空自衛隊出身の軍事ジャーナリストが内外の軍事情勢を多角的に分析する。メルマ!ガ オブ ザイヤー2011受賞

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軍事ジャーナル【10月9日号】歴史を決定する選挙

2017/10/09

 かつてケネディは大統領に就任するに当たって「世界の長い歴史の中で、自由の最大の危機に当たって、それを守る役割を与えられた世代は数少ないのである。私はこの責任を前にしてひるむ者ではない。むしろ歓迎するものだ。」
 だが、そのケネディとてキューバに核ミサイルが配備されようとしている時に、テレビで国民に核戦争の覚悟を示したものの、国民に信を問う事はしなかった。今、北朝鮮に核ミサイルが配備されようとしている時に、安倍総理は国民に信を問うた。
 そして北朝鮮の脅威に立ち向かう覚悟の有無を国民に問うたのだ。それは、紀元前480年にペルシャ帝国の脅威を前に、「アテネ市民は断固戦うべし」と民会に提案したテミストクレスの動議以来の民主主義の快挙であろう。

 アテネ市民はこの動議を可決し、成年男子は全員、200隻の軍船に乗り込み残りの市民はアテネの町を退去した。アテネに侵攻したペルシャ軍はアクロポリスの神殿を破壊したが、続くサラミスの海戦でアテネを中心とするギリシア連合艦隊に敗れ退却した。
 昨日の党首討論で、野党の一部は安全保障関連法の廃止を主張したが、当時のアテネにも「ペルシャと戦うな」と主張する反戦論者はいたのである。そして議論と投票の結果、アテネ市民は戦争を選択した。
 現代の我々が民主主義の恩恵に浴していられるのは、この時のアテネ市民の選択の御蔭である。我々がどんな選択をするにしろ、それは後世に甚大な影響を与えるだろう。我々日本国民はまさに歴史に参加する権利を得たのである。

 現在の危機は朝鮮半島に留まらない。先月27日、台湾の頼清徳首相は台湾の独立に言及し、30日に中国の李克強首相は「台湾の独立に断固反対する」と反発した。東アジア全体が風雲急を告げているのである。
 2020年東京オリンピック・パラリンピックに台湾がチャイニーズ台北でなく、「台湾」で出場できるよう本日、演説会が開催される。筆者も登壇する。
https://www.facebook.com/tokyo2020taiwan/

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創刊日:2011-06-24  
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発行周期:不定期(原則:週1回)  
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  • 名無しさん2017/10/09

    鍛治先生発信本当に有難う御座います。私は67歳北教組の旗を振っていた教師に歴史を習い「日本」と言う国に自信が持てず関心も持てず過ごしていました、それでいて何かスッキリしない気持ちがありました。チャンネル桜で発言されている先生の言葉を耳にしてから今一度日本の本当の歴史が知りたく只今 苦手なPC に挑戦しています。今後ともどうぞ宜しくお願い致します。

  • 名無しさん2017/10/09

    気骨ある日本人の魂を感じさせる、感動的な記事となっている。今後も大いに期待したいですね。

  • 名無しさん2017/10/09

    2020年東京オリンピック・パラリンピックに台湾がチャイニーズ台北でなく、「台湾」で出場できるよう本日、演説会が開催される。筆者も登壇する。←台湾、加油!頑張れ!頑張れ!頑張れ!とエールを送ります。