国際情勢

鍛冶俊樹の軍事ジャーナル

航空自衛隊出身の軍事ジャーナリストが内外の軍事情勢を多角的に分析する。メルマ!ガ オブ ザイヤー2011受賞

全て表示する >

軍事ジャーナル【6月23日号】米マスコミに変化

2017/06/23

 トランプ叩きに血眼になっていた米マスコミに明確な変化が現れてきた。背景には8日の上院公聴会でFBI前長官のコミーがトランプを糾弾しなかったため、ロシアゲート疑惑が終息に向かったことにある。
 加えて、14日に南部バージニア州で下院の共和党院内幹事が民主党支持者に銃撃され重傷を負い共和党に同情が集まり、20日の南部2州の下院補欠選挙で共和党が2議席を確保して、草の根のトランプ支持の根強さを示した。

 しかし極め付けは、北朝鮮に1年半拘束されて、13日に昏睡状態で帰国した米大学生ワームビア22歳の19日の死である。彼は昨年1月に北朝鮮からポスターを持ち帰ろうとして逮捕され、懲役15年の刑を申し渡された。
 米国務省との水面下での交渉の結果、13日に解放されたが、既に意識はなく担架で空輸された。北朝鮮の説明ではボツリヌス中毒を起こし、睡眠薬を服用して昏睡状態に陥ったとのことだが、米国の医師団の診断ではボツリヌス中毒は確認されず、脳に損傷を受けていた。過酷な拷問を受けたのである。

 15日に父親が記者会見で北朝鮮を非難し、22日のオハイオ州の出身高校での葬儀には世界中のマスコミが集まった。北朝鮮に対してトランプ大統領は強い怒りを表明しており、米マスコミも同調している。
 トランプに対する今まで見られた揶揄や反発は鳴りを潜め、米国の敵に対しては党派を超えて大統領を支持すると言う米マスコミの本来の姿勢が復活しつつある。
 米国のマスコミは常に人道主義を標榜しながら、日本への原爆投下を支持し、ベトナム戦争を支持し、イラク戦争を支持した。トランプ大統領が北朝鮮攻撃の決断をするかどうかは、まだ先の事だが、仮にその時が来たなら米マスコミがその決断を支持することは確実である。

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2011-06-24  
最終発行日:  
発行周期:不定期(原則:週1回)  
Score!: 96 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 名無しさん2017/06/23

    トランプ叩きに血眼になっていた米マスコミに明確な変化が現れてきた。←鍛冶先生、情報ありがとうございます。