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航空自衛隊出身の軍事ジャーナリストが内外の軍事情勢を多角的に分析する。メルマ!ガ オブ ザイヤー2011受賞

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軍事ジャーナル【4月21日号】戦後平和主義の崩壊

発行日:4/21

 夕刻、居酒屋でテレビ・ニュースを見ながら夕食を摂っていると、隣の卓がどうやら、マスコミの取材らしい。大学名誉教授を雑誌記者がインタビューした後の慰労会と言った所か。丁度ニュース番組で安倍総理が国会で北朝鮮問題について答弁している姿が映し出された。
 それを見た老教授はすかさず「安倍はありもしない脅威を煽っているだけだ。国論をまとめて支持率アップを狙っているんだ。」ところが次のニュースで北朝鮮の宋日昊(ソンイルホ)大使が「戦争になれば日本が最初に被害を被る」との発言にしばし沈黙。
 ややあって「どうもよく分からないな」と呟いて肩をガックリと落とした。私はこの一言に戦後平和主義の破綻を見た。日本国憲法の「日本が戦争を惹き起こさなければ世界は平和だ」とする世界観は物の見事に崩壊したのである。

 さて宋日昊の発言は平壌において日本記者との会見で出たものだが、その席で「残留日本人が住んでいるなら人道的な観点から対応する」と述べた。「拉致問題には関心がない」とも述べているが、どうみても拉致問題への対応を示唆していよう。
 本誌4月5日号の題名は「ファイナル・カウント・ダウン」だが、実はこの題名の記事を書いたのは、初めてではない。週刊エコノミスト(2002年4月2日号)で、同名の記事を書き、米軍による北朝鮮攻撃が間近に迫っている旨を警告した。
 そして同年10月、北朝鮮は拉致された日本人5人を帰した。それまで拉致そのものを認めていなかった北朝鮮の態度の変化に日本中が驚いたが、北朝鮮の意図は明白で、日朝交渉が本格化すれば米軍は対北攻撃を見送らざるを得ないという読みである。
 してみれば、今般の宋日昊の会見の趣旨も同様であり、拉致問題の進展を示唆しつつ日朝交渉を本格化させ、米軍の対北攻撃を見送らせる狙いであろう。

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  1. 日本野党は「憲法九条が有るから日本は平和?名のだ」「日本を攻めてくる国は有りません」と日本の国防・治安に関する法律に総て反対間違ったメッセージを一般国民に宣伝している。万一有事の時は責任を取っていただこう。

     2017/4/22

  2. 鍛治先生いつも有難う御座います。いつも何度も読み返しています。

     2017/4/21

  3. 今般の宋日昊の会見の趣旨も同様であり、拉致問題の進展を示唆しつつ日朝交渉を本格化させ、米軍の対北攻撃を見送らせる狙いであろう。←米国の軍事圧力のおかげで、かえって、拉致被害者がもどっくる可能性がふくらんだ!という事ですね。鍛治先生、鋭い分析ありがとうございます。

     2017/4/21

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