国際情勢

鍛冶俊樹の軍事ジャーナル

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軍事ジャーナル【12月25日号】日米逃げ恥恋ダンス

2016/12/25

 20日に「逃げ恥恋ダンス」の米国大使館・領事館バージョンがネットに掲載され日米関係者を驚愕させた。何しろ駐日大使キャロライン・ケネディがサンタ姿で踊っているのだから驚くのも無理はなかろう。
https://www.youtube.com/watch?v=7xuXlpvWw1I&feature=youtu.be
 いうまでもなく、翌21日に沖縄県の米軍北部訓練場が返還されたから、日本へのクリスマス・プレゼントを携えたサンタクロースという演出だが、この動画は単なる返還の前夜祭をはるかに越えた重大な意義を持つと言っていい。

 「逃げ恥恋ダンス」とは、10月から放映されたTBSのテレビドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」のエンディングに用いられたダンスで、振り付けはリオ五輪閉会式の日本のエグジビションで国際的に注目を集めたMIKIKOである。
 広島県出身の彼女は欧米様式とは異なる日本のダンスを早くから模索しており、リオ五輪でもそこが評価された。逃げ恥恋ダンスも従来の欧米式ダンスとはまるで違った動きが魅力となっている。一口にいえば、日本的なのである。

 キャロライン・ケネディは親日家であった故ケネディ大統領の娘で、2013年11月に駐日大使として来日し日米親善のホープとして大いに期待された。ところがその年末、安倍総理が靖国神社を参拝するや「失望した」とのコメントを出して、日本文化に対する無理解ぶりを露呈し、日本国民を大いに失望させてしまった。
 その後、安倍総理の熱心なアプローチの甲斐あって、親日的な態度を示すようになったが、そのキャロラインが米国で新政権が誕生し、間もなく離日するであろうこの時期に、日本のドラマのダンスを一部とはいえ踊って見せた。日本文化への理解を深めたことは確かであろう。

 ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」は新垣結衣扮する女性主人公の森山みくりと星野源扮する独身サラリーマン津崎平匡を中心としたラブコメディだが、荒筋だけ見ると日本に昔からある押し掛け女房の物語である。
 ただ、昔の男は「据え膳食わぬは男の恥」とすんなり女を受け入れたが、津崎は「プロの独身」などと言い訳して恋愛から逃げ回る。その津崎を森山は矯正し、正しく恋愛に向き合わせる。そこが現代的なのであろう。
 さて、こうして分析してみると、このドラマは現代の日米関係を反映していることが理解できよう。米軍は占領軍として日本にやって来たのであって、まさに押し掛けてきた。日本は憲法を言い訳に同盟から逃げ回って来た。
 トランプはその日本を矯正し、正しく同盟に向き合わせようとしている。このダンスを駐日大使が躍る歴史的意義は、これでお分かりか。
https://www.youtube.com/watch?v=cmwF44CKTIw&t=112s

 21日発売の防衛省広報誌MAMOR(マモル)の特集「ミサイル襲来!そのときに備える自衛隊」の中に、小生が監修した記事「身近な脅威、弾道ミサイルを正しく理解しよう」が掲載されている。
 年末のせいか、売り切れ店が続出している。お求めの際は事前に書店に在庫を確認されるか、ネットで注文されたい。
http://www.mod.go.jp/j/publication/kohoshiryo/mamor/201702/index.html

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創刊日:2011-06-24  
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  • 名無しさん2016/12/27

    MAMOR (広報誌2月号)←いま、アマゾンでぽちってきました。情報ありがとうございます。それと、ケネディ大使の逃げ恥恋ダンス、素敵です。でも、その裏を読む鍛治先生の分析・慧眼には脱帽です。

  • 百合子2016/12/27

    ケネディ駐日大使はハワイの日本人墓地に安倍総理と共に参拝しました。彼女は間違いなく安倍さんのおかげで親日的になりましたね。

  • 慎太郎2016/12/27

    駐日大使が踊ったのには驚いたが、まさかこんな背景があったとは!