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航空自衛隊出身の軍事ジャーナリストが内外の軍事情勢を多角的に分析する。メルマ!ガ オブ ザイヤー2011受賞

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軍事ジャーナル【2月15日号】都知事選の総括

発行日:2/15

 東京都知事選に深く関わったので、軍事ジャーナリストとしての活動は1か月以上休止していた。活動を再開するに当たり、今回の都知事選について総括しておきたい。
 総括の前提として確認すべきは都知事選の舞台となった東京が世界最大の国際都市だという点だ。東京は政治都市であると同時に経済都市である。我々はこれを当たり前の様に受け止めているが、実は世界的に見ると当たり前でない。
 米国の政治都市はワシントンだが経済都市はニューヨークだ。中国の政治都市は北京だが、経済都市は上海だし、インドの政治都市はニューデリーだが経済都市はムンバイだ。ドイツの首都はベルリンだが経済都市はフランクフルト。
 確かにパリやロンドンは政治都市であると同時に経済都市だが、もはや英国やフランスが単独で国際政治を動かせる時代ではないし、経済力も東京に及ばない。東京の国際政治上の地位について言えば、単に日本の首都というだけでなく、アジアの安全保障を担保する在日米軍基地の航空拠点横田基地を 要するが故に、国際政治上の巨大都市なのである。

 おそらく大英帝国時代のロンドンに比肩すべき巨大国際都市が現在の東京なのである。
当然、世界各国政府は選挙の帰趨に注目しており、特に米国と中国は単に注目するだけでなく、選挙戦を左右すべく政治工作を仕掛けていた。
 海外メディアが都知事選にあまり触れなかったのは、このためである。つまり都知事選を掘り下げて報道すれば、米中両政府の動向に触れざるを得ず、それに触れれば米中双方から睨まれて、報道機関として存続が困難になる事が目に見えていたからである。

 さて今回の選挙は結果的に細川が出たことで宇都宮の当選の芽を絶った。細川は脱原発を主張しながら現実には脱原発の芽を絶ったことになる。選挙運動においても細川氏はまともな政策論争に応じようともせず、ようやく出たテレビ討論では誰が見ても当選する気があるとは思えない様な応答振りを繰り返した。細川の真意は実は脱原発ではなく、脱原発の芽を摘むことにあったのではないか。
 一方、舛添の出馬は田母神の当選を阻止しようとする勢力が背景にいなければあり得ない。自民党を除名された人物を自民党が推すなどという事態は、安倍総理に最も近い思想の持主である田母神をどうしても都知事にさせたくないという強力な圧力のもとでしか考えられない。

 ちなみに家入の出馬も、ネット上の支持率の高い田母神の票を奪う形になっている。家入が本来政治に関心を抱いていなかった事は当人の発言からも明らかで、彼に出馬を促した背後には田母神阻止を意図した政治勢力があったと想定しても不思議はあるまい。
 結果として田母神は敗れたが、面白いことに当選した舛添は原発維持や公共事業などで田母神の公約を真似ている。つまり田母神の主張した政策の多くは舛添の手で実現に至る筈で、田母神は選挙には負けたが、政策で勝ったともいえる。

 田母神は61万票を獲得し、4位であった。だがこの数字をどう評価するか。田母神は政党にも組合にも頼らず、しかもマスコミの逆風下、独力で戦った。つまり61万という数字はこれだけの集票できる組織を、選挙戦を通じて完成させたことを意味する。
 いったん成立した組織は滅多なことでなくならないし、田母神は今後も主張を続けると宣言している以上、組織そのものも今後拡大を続けるものと予想される。現在の日本で支持が拡大していくと予想される政治勢力は他に見当たらない以上、田母神に新時代を切り開く様、国民的期待が集中するのは必定であろう。

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  1. 細川の本意が脱原発の芽をつむことにあったとは、とてもそこまで
    考えるようには思えない(笑)のですが、しかしながら田母神氏の政策・主張が
    舛添氏に多分に影響・反映されているということは言えますね!
    選挙活動お疲れ様でした。

    もやし 2014/2/21

  2. ご苦労様でした。何時もながら切れ味鋭い
    論調、心強い限りです。健康にご留意の上益々のご活躍を祈念します。
    (憂国愚老人)

     2014/2/17

  3. 都議選、大変お疲れ様でした。
    何度かインターネットの画面上で(姿を)見ました。
    「政治」には「裏金」と「思惑}が幾重にも輻輳しています。それが「政治」なんでしょうか。
    今回の都知事選は正に、新たな、「新保守」の台頭の兆しが感じられる、大切な選挙結果となりました。(戦後体制打破)
    この得票数字を「核」に、全国に、いや、全世界の日本人を巻き込みたいものです。
    田母神さんの今後の活躍が楽しみな一人です。

     2014/2/16

  4. ひとりの日本人としてこれからも田母神閣下の政治活動を応援していきたいと思っています。

     2014/2/16

  5. 田母神俊夫さんの新党創立に大いなる期待を寄せています。目を輝かせ、胸を張って歩く誇り高き日本人が大勢を占める国を待望します。

     2014/2/16

  6. 田母神さんを支持しましたが残念でした。
    今回の記事を見て、選挙に国際情勢が影響しているとは、想像すらできませんでした。
    大変参考になりました。

     2014/2/16

  7. 鍛冶さんの分析、切口は増々鋭利で冴えておられます。素晴らしい。
    甚く同感します。
    ともあれ、都知事選は、共産に都政を取られなくてよかった。
    田母神氏の今後に期待を掛けます。

     2014/2/16

  8. 知事選の分析素晴らしいと思います。もし、すんなりと田母神候補が当選すれば中韓及び米をはじめとする白人社会との直接対決に発展し内部混乱も予想できる事態に進展する可能性がありました。ご指摘のように試合の負けて結果に勝ったと見るのが順当ではないでしょうか。物事は一朝一夕に進むものではありません。改革の芽が育つためにも成果のでた選挙戦になったのではないでしょうか。常日頃の情報ありがとうございます。

     2014/2/16

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