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真悟の時事通信

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真悟の時事通信 (平成25年1月9日号)

2013/01/09

ゴラン高原と東シナ海
                                                      No.808 平成25年 1月 9日(水)

 昨年末から新年にかけて、シリアとイスラエルの境界にあるゴラン高原に展開している兵力引き離し国連監視軍に参加していた自衛隊部隊が撤退してきた。
 その撤退の理由は、シリア内戦による治安悪化である。
 ところが、国連は治安悪化に対処するために監視軍の兵力増強を決定した。
 つまり、
 国連は、「治安悪化」を理由に兵力増強を決定し、
 我が国は、「治安悪化」を理由に撤退を決定した訳だ。

 では、国連と日本、いずれの決定が常識的か。
 それは国連である。
 我が国の決定は、例えば追い剥ぎをふせぐために隣近所協力して夜警に立っていたところ、追い剥ぎが出ないときには居たが、いよいよ追い剥ぎが出そうになったときに、自治会が夜警員の増員を決めているのに、では失礼と引き上げてしまうようなものだ。
 隣近所から、あっけにとられて、肝心なときに引き上げるのなら、はじめから出てくるな、と言われても仕方がない。
 
 この度のゴラン高原撤退という我が国政府の措置は、極めて非常識だ。
 しかし、この決定が極めて自然に為された。マスコミも取りあげなかった。
 しかも、それが安倍内閣の下で行われたのである。
 
 その安倍内閣は、インド洋に於ける我が国のプレゼンスを放棄し、沖縄においては日米の信頼関係を無茶苦茶にした民主党政権を、国民が総選挙によって拒否した結果生まれた内閣なのだ。
 民主党内閣の時ならともかく、それが国民に否定された後の安倍内閣の下でのゴラン高原撤退決定。
 議論があってしかるべきではなかったのか。

 安倍さんは、「戦後からの脱却」と言うが、
 そもそもゴラン高原からの撤退が斯くも自然に、斯くも当然の如く決まることが、「戦後の惰性」そのものなのだ。

 三年前、焼酎を持ってゴラン高原に派遣された自衛隊部隊を激励に行った。
 その部隊は、西部方面軍隷下、つまり九州の部隊だったので、私は隊員とともに西南の役を歌った軍歌「抜刀隊」を歌った。
 ゴラン高原の空に我が日本の古い軍歌が明るく響いた。
 その時にゴラン高原で出会った殺伐たる不自由な土地で明るく任務を果たす充実した笑顔の隊員たちの顔が浮かんでくる。
 
 その日本の部隊が、肝心なときに撤退してゆく。
 各国から集まった「戦友」から、臆病者、卑怯者と言われても仕方がない撤退である。
 撤退する彼等に、あの笑顔はなかったであろう。
 使命感を持った自衛隊の若者たちを暗い顔にさせ、肝心なときに撤退させるのなら、そもそも初めから、国際貢献面をして部隊を出すなと言いたい。

 そこで話は、ゴラン高原から東シナ海に飛ぶ。
 突拍子もないと思われるなかれ。
 ゴラン高原での「戦後の惰性」が、東シナ海でも顕れている。
 しかも、ゴラン高原で「戦後の惰性」に従っても、少々軽蔑されるだけで、直ちに国家存亡に至るわけではないが、
東シナ海において「戦後の惰性」にこれ以上身を委ねることは、我が国の領土を中共に提供することに直結し我が国は国家崩壊の危機に瀕する。

 つまり、我が国の政治もマスコミも、中共による我が国領空の侵犯を軽視しすぎているのではないか。
 
 尖閣領海に於ける中国漁船衝突事犯そして東日本巨大地震以来、尖閣を含む東シナ海において、我が国領空に異常接近する中国軍機に対する我が航空自衛隊のスクランブル発進は三倍の密度に跳ね上がっている。
 そしてついに、昨年師走の総選挙の最中に、中共のプロペラ機が尖閣付近の我が領空を侵犯した。
 これは、我が国の領土を奪おうとしている国家の航空機による我が領空の侵犯だ。
 このような場合、世界の常識では、参謀長は更迭される。

 またさらに、世界の常識では、領空侵犯機に対しては無警告撃墜措置は当たり前である。核を搭載している可能性を否定できないからだ。
 それを未だ、「戦後の惰性」に身を委ねて、領空侵犯機に対して何もしないのならば、いずれ上空から何を落とされるか分からなくなる。
 
 現在の東シナ海は、昨年末に領空侵犯したプロペラ機ではなく、中共の正真正銘の軍用機が我が領空に異常接近を繰り返している状況下にある。
 従って、我が国政府は、そのような航空機に対しては、警告射撃を実施し、警告に従わねば撃墜措置をためらってはならない。 よって、そのようなROE(交戦規定)を周知徹底しシステムとして領空侵犯を断固として許さない体制を直ちに確立すべきである。

 ゴラン高原では、兵力引き離しのために派遣していた部隊を、いよいよとなったときに撤退させた。
 マスコミも政治家も、このことを極めて自然なことだと思っている。これが「戦後の惰性」だ。
 同じように、東シナ海で、領空侵犯対処のために保有して訓練を続けてきた航空戦力を、いよいよとなったときに「何もしなかった」で済ませてはならない。
領空侵犯だけを書いているが、領海侵犯対処も、不法上陸対処も、もちろん同様である。
 もはや「戦後」は、東シナ海では、また、中共に対しては通用しない。
 

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  • 名無しさん2013/01/10

    安倍政権には、毅然とした、まともな国家の対応を望みます。

    支那や朝鮮やロシアに侮られてたまるものかとの気概を日本国民に示してほしい。

  • 名無しさん2013/01/09

    世界の常識からかけ離れた行動をとる日本をもっと叱咤してください。また日本経済再生本部の会議のメンバーも毎度お馴染みの顔ぶれです。社内で話す言葉は英語を強制し、日本人の学生を雇う事をしないでシナ人を採用する経営者等こんな顔ぶれで日本経済が復活するのか疑問です。在野にいる有能な人物を何故使わないのか安倍内閣の限界を観た感じです。



  • 名無しさん2013/01/09

    我々が奴隷の如く屈辱の服従と人権蹂躙の憂き目を選択するのか、それとも覚悟を決めて支那に立ち向かい、日本国の為に名誉ある散り方をして日本に永遠の安寧をもたらすのか、我々国民は真剣に考えねばならない。



    このような事をどれだけ述べてきたことか。

    にも拘らず、日本国民は相変わらずの平和ボケした集団で固められている。一体、いつになったら本気で目覚めるのだ?

  • 名無しさん2013/01/09

    もし「自衛隊」でなく「国防軍」なら「撤退」でなく「兵力増強」になっていたかもしれませんね。

  • 名無しさん2013/01/09

    領海侵入した艦船をスピーカーで呼びかけ

    出て行きなさいではなく撃破してこそ国際

    慣習である。 本気度を示して侵犯を止め

    させなければならない。

  • 名無しさん2013/01/09

    もしゴラン高原といわず

  • 名無しさん2013/01/09

    先生の言う通り自公政権では戦後体制からの脱却は無理なのか?政権誕生間もないので早急な批判は控えようとか長い目で見守ろうだとか、保守の中にそう言う姿勢の人もいるようだが気がついたら以前の自民党と同じことの繰り返しと言うような事ではこの危機的状況の時に乗り切れるのだろうか?

  • 名無しさん2013/01/09

    メルマガ有り難うございます。シナから宣戦布告され逃げ惑う腰抜け政府、官僚に怒りを覚えるだけではなく即、総辞職せよ。戦う根性がないのであれば、シナを崩壊させる工作を即実行すべきだ。今が大チャンスである。

  • 名無しさん2013/01/09

    良の上優です。

    沖縄の清水孝

  • 名無しさん2013/01/09

    その通り。もう分かっていることなのだが、怖くて(影におびえて)誰もできない、憲法を作りなおして軍需産業を振興させなければ。国民が変わるには時間ではなく中共軍にぶん殴ってもらうわないと気付かない。