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【本シェルジュ】「デザイン思考」でゼロから1をつくり出す

発行日:12/28

<目次>
1)今日のオススメの一冊
2)付箋
3)今日の気づき
4)本書の目次

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
〓 1)今日のオススメの一冊                   〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「デザイン思考」でゼロから1をつくり出す
中野 明(著)
学研プラス (2015/11/10) 193ページ
AmazonURL:
http://goo.gl/e2DB9P
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
今回の登場人物紹介
■堀江:本シェルジュの1人。
■T山:堀江の友人。商品企画部門在籍。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
堀江:T山さん、何やってるの?
T山:え?あぁ、新しい商品の企画書を作ってるんだよ。

堀江:面白そう、ちょっと見せてよ。
T山:うん、いいよ。まだ途中だけど、今はこんな感じ。

堀江:へぇ〜なるほどね〜なかなか斬新なアイデアだね(うーん、でもなんか物足りないような・・・)
T山:そうかな。実はちょっと行き詰まっててね。この商品がどんな課題を解決するのか、ってところがイマイチ自分でも腹に落ちてないんだ。。

堀江:そうなんだ。課題を解決する、かぁ・・・。もしかして、これってずっと理詰めで考えて出した企画かな?
T山:え?うん、まぁ。でもなんか疲れちゃって。筋は通ってるんだけど、なんか目新しさがないんだよね。

堀江:T山さん、デザイン思考って知ってる?
T山:聞いたことはあるけど、それとこれと何が関係あるの?

堀江:デザイン思考はイノベーションを起こすには欠かせない思考法になりつつあるんだよ。もしかしたら商品企画にも活かせるかもしれない。この本にとてもシンプルに書いてあるから、ざっと読んでみたらどうかな?
T山:デザイン思考かぁ。ちょっと理詰めで頭が疲れてきたところだし、一度フラットな目で見なおして見るためにも、読んでみようかな。ありがとう。

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〓 2)付箋 〜本書からの内容抽出(引用)です 〓
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
みなさんが働く多くの企業では、経営トップがしきりにこんなことを言っているかもしれません。
「過去のしがらみにとらわれることなく前進せよ」
「従来とは異なる新機軸の事業を考えよ」
「常識をやぶって、ゼロから1を作り出せ」
とは言え、いきなりそんなことを言われてもどうしていいのかわからない。先が見えない濃霧の中で手探りをしているのが、現代の私たちではないでしょうか。(p.20)

不毛な消耗戦からの脱却に求められているのは、既存路線の延長線上での連続的発展ではありません。従来からの秩序からズレたところ、いわば従来と異なる軌跡の上に新たな価値を創造する非連続的な発展です。そして、その有力な手法の一つがデザイン思考なのです。(p.28)

デザイン思考が対象にするものは、「顧客のニーズを満たすあらゆるもの」すなわちプロダクトです。ですから、デザイン思考とは、革新的なプロダクトを生み出すために、卓越したデザイナーの思考法を活用すること、とも言い換えられるわけです。(p.34)

デザイン思考の中心には人間があります。というのもプロダクトは、それに触れたり使用したりしたときの「人の経験」が最も重要だからです。(中略)人をまず中心に考えて、次に技術的・経済的な実現性を探っていくという新たなアプローチが、デザイン思考の本質です。(p.42)

デザイン思考の共通するプロセスは、以下の4つです。
?現状を深く「観察」して共感する。
観察し、理解し、共感することでわ私たちは今まで気づかなかった「予期せぬ事実」に遭遇できる可能性が高まります。
?集束思考で「正しい問題」を見つけ出す。
観察から得た情報を収束思考で統合します。この統合作業を通じて、対象とした人たちはどのような問題や課題、ニーズを抱えているのかを明らかにします。
?発散思考で「解決策」を大量に創造する。
問題に対する究極の解決策を一発で見つけ出せることはまずあり得ません。したがってここでは、発散思考を用いてより多面的な解決策を大量に発想することが重要になります。
?失敗を前提に「アウトプット」を繰り返す。
解決策の方向が決まったら即座にプロトタイプを作成します。その際には、「手軽」「低コスト」「短時間」が重要になります。(p.58)

「高齢者の在宅介護サービスを改善する」「音楽配信サービスの普及を促す」「電子書籍の顧客体験をより豊かにする」。こうした課題は、顧客の行動を観察することから機会を発見したり課題を見つけ出したりするための出発点になります。対象が明確で適度に絞りこまれた課題は、有用な知見を生み出すための第一歩と考えましょう。
次に課題にマッチする調査対象を設定します。その歳にポイントとなるのが、「エクストリーム・ユーザー(極端な顧客)」という考え方です。エクストリーム・ユーザーとは、ある製品を極端に利用する人、そして逆に極端に毛嫌いする人の両方を指します。(P.79)

先入観を捨て、対象に共感しているか?
ここから得られる教訓は、ドラッカーが指摘したとおり、当事者を観察せずに予想で判断すると大きな間違いをしでかす、ということです。言い換えると、「共感」なしに、イノベーションはあり得ません。ケリー兄弟は共感について次のように述べています。
『共感とは、自分の先入観を疑い、自分が正しいと思うことをいったん脇にのけ、本当に正しいことを学ぶことなのだ』
つまるところ、顧客の行動に対する深い観察は、この共感を得ることを目指します。(P.88)

フィールド・ワークで得られた情報は、全く構造化されていない、いわばナマの状態です。このナマの情報を構造化して、そこから新たな意味や知見、具体的に言うと顧客にとっての本当の価値や隠れたニーズを見つけ出し、価値の向上やニーズの解決策を妨げている問題や課題を明らかにしなければなりません。(中略)もっとも、仕入れた情報をバラバラの状態のまま所有していても意味がありません。そこで重要になるのが収束思考です。ここでは収集したナマ情報を組み立てて、新たな仮説に「変換」することを目指します。(P.93)

ところで、あるニーズに対するプロダクト、言い換えるならばある問題に対する解決策は決して1つではありません。そこには多様な解決策が考えられます。たとえば大学のセンター試験に強いような人は、答えが1つしかないものを解く能力は極めて高いのでしょう。しかし答えが1つとは限らない場合、唯一の答えを探すのではなく、解答となり得る可能性をとにかく大量に考えだすことが必要になります。つまり、問題から解決策を考える段階では、唯一の解決策を考える力ではなく、多様な面から大量の解決策を考える力こそが重要になります。(P.119)

私たちは前章までに、顧客の行動を観察し、問題を定義して、解決策を考案しました。特にブレイン・ストーミングを実行することで、解決策の多様な方向が出たはずです。そうしたら、リーダーはこの中から、ものになりそうな解決策を、具体的な形にするように意思決定をします。これはリーダーが責任をもって実行すべきことです。では、解決策の具体化が決まったら、早速製品化のための入念な計画を立案するのでしょうか?
おそらく従来型のマネジメントでは、このような「企画から計画」への流れが定石なのでしょう。しかしデザイン思考ではそのような選択をしません。いきなりトライする、具体的に言うと、立案した解決策のプロトタイプをいきなり作るのでデザイン思考の流儀です。これを「ラピッド・プロトタイピング」と呼びます。(P.154)

ラピッド・プロトタイピングの重要性を強調するIDEOのケリー兄弟は言います。
『最終的に"天才的なひらめき"が訪れるのは、他の人よりも成功率が高い空ではない。単に、挑戦する回数が多いだけなのだ。つまり、ほかの人よりもゴールに向かってシュートを打つ回数が多いわけだ。』(P.158)

とにかく実際に着手して、失敗しながら前進する。軌道修正はあとからだって可能だと考える。この態度こそがラピッド・プロトタイピングの真骨頂であり、デザイン思考の核となる態度の1つといえます。(中略)プロトタイプを作成して、改善点を次のプロトタイプにフィードバックする。これを繰り返してゴールを目指すのがデザイン思考の極意です。(P.169)

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〓 3)今日の気づき                       〓
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・デザインという言葉は華やかな色使いなどを連想させるかもしれないが、本質は問題解決である。
・収束思考と発散思考を繰り返し、右脳と左脳の双方を働かせることで、問題の本質に迫り、解決策を多数生み出せる。
・失敗することを前提に試行錯誤を繰り返すことこそがイノベーションを生み出す一番の近道である。

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〓 4)本書の目次                        〓
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0.「ゼロ」から「1」の創造を求められる時代
1.デザイン思考ってなんだろう
2.現状を深く「観察」して共感を得る
3.収束思考で「正しい問題」を見つけ出す
4.発散思考で「解決策」を大量に創造する
5.失敗を前提に「アウトプット」を繰り返す
6.デザイン思考の組織への導入ポイント

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「デザイン思考」でゼロから1をつくり出す
中野 明(著)
学研プラス (2015/11/10) 193ページ
AmazonURL:
http://goo.gl/e2DB9P

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