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2010/05/01


【1】「続・法大問題はなぜ「問題」か」ズートロ(ドキュメンタリー上映委員会)

小川紳介という映画監督がいる。1970年前後の成田空港建設の反対運動を撮ったドキュメンタリーである『三里塚』シリーズが有名である。この小川紳介は日本のドキュメンタリー映画の古典として語られるが、一方で集団制作というトピックでも語られることが多い。
映画制作は一人で行われるのは稀で、劇映画、ドキュメンタリー等を問わず、集団で行われるのが普通である。小川紳介率いる制作集団である小川プロダクションにおいても、この集団製作を行っていた。小川プロダクションは、よく家父長的な性格を持つ集団だったと言われている。小川紳介を「おやじ」と呼び、それを慕うスタッフたちの中で映画が作られていたという。
映画作品は一つの立場でもって出来事を描かなければならない。誰でもなく、作品を作る側の立場を一つ打ち立てないと、作品が成立したことにはならない。「ドキュメンタリー映画の立場は体制か、反体制しかない。中間は存在しない」として「三里塚の農民の立場で描く」という小川紳介のフレーズは有名だ。そして、このドキュメンタリストとしての態度と家父長制度は非常に相性がいい。「おやじ」が作るのである。
しかし、この家父長制が災いしたのか、小川プロダクションは小川紳介により、スタッフが独立することを阻まれていたことでも知られている。あるスタッフが、監督として映画を作ろうとすると、小川紳介が評価せず、そのままお蔵入りになったり、逆に小川紳介が監督の立場に取って代わったりするのだ。
集団製作というより、小川紳介の独裁体制が敷かれていたようだ。後に、この小川プロダクションの体制が批判され、集団製作のあり方も見直された。映画は関わる人々の労力を監督が奪い取るものではない。映画は演出を担う監督のものでもあるが、撮影、録音などのスタッフのものでもある。『三里塚』シリーズはこの教訓とともに後世に伝えられることとなった。だが、この教訓を生かすということは、みんなの意見を聞いて、それぞれの意見を作品の中に取り込むということではない。作品は一つの主体としてあらなければならない。
法大問題はなぜ「問題」かを考えるにあたって、以上の教訓は重要である。一つの立場を作る上で、いくつもの立場を考える必要があるのである。非常に難しい。


【2】「世情」静御前(哲学研究会)

電車内。番茶も出花の娘さんらが、カラカラと笑う。私は彼女らの使い慣らした日本語の、軽快さとその間髪に、肌に馴染まない違和感を覚えた。しかし、私の日本語こそ、今まさに彼女らの言う「分からない日本語」であり、あまつさえ"解らないメールを送る人"の典型だろう。

娘らの話は続く。彼女らの会話から、不意に季節を思い知らされる。春、卒業、就職、旅行。話はだんだんに具体性を帯びてくる。ディズニーランド、一日フリーパス、学生割引。そして声色はまたカラカラと啼く。

私にとって、ディズニーランドは、いつの頃も夢の国ではなかった。でも、ほんの数駅分、彼女たちの傍らで、話に耳を傾ければ、夢の国は確かに実在することを思い知る。私の薄曇りの中の疑わしさは、いよいよ一掃されるのだ。それは、俄かに酒気を帯びて疲労困憊にゆれる、この終電一本前の寂れた鈍行列車に燦然と在る。



しかし、そんな彼女たちでもしきりにあり得ないと話すことがあった。大学を留年すること。ああ、私は一つ、彼女たちの想像の及びもしない絵空事を、現実として生きている奇特な人間なのだろう。こうして現実と非現実は、時に隣り合わせに聞き耳を立てながら寄り添っているのだ。


【3】「音楽業界の革新について考えてみた」中野まさよし(失業者)

iPodの普及によって我々と音楽との関わり方は大きく変化した。
革新と言ってもいいだろう。
旧来ウォークマンに代表されるポータブルオーディオプレイヤーは、カセットテープやCDというメディアに入った楽曲を再生するデバイスだった。
しかし、iPodはHDDやフラッシュメモリにユーザーが持つ全ての、或いは大部分の楽曲をデータとして格納し、持ち出す事が可能になった。
自分が所有する全てのCDを持ち歩くのとほぼ同じ事が、一台のiPodを持ち歩く事で実現した。
これはウォークマンがもたらした革新に勝るとも劣らない革新だった。

iPodの革新性を追い風に、Appleは音楽配信の分野でも独占的な立場を確保した

そして、iTunesStoreもまた、音楽の世界に別の革新をもたらした。
数年前まで音楽に対価を払うという事は、実在店舗でCDを購入する事と同義だった。
しかし、今日音楽に対価を払う時に店舗に足を運ぶ必要はなくなった。パソコンから、あるいは携帯端末からiTunesStoreにアクセスし、好きな曲やアルバムを選び、パスワードを入力すれば音楽が手に入るのである。
この手軽さは同時に流通コストの驚異的な圧縮も実現した。
あるレコード会社の場合、Appleは楽曲配信のマージンとして25%を徴収しているそうである。
個人の場合はどれほどの比率になるのか不明だが、アグリゲーター(aggregator)と呼ばれる中間業者を通せば、個人やインディーズレーベルでもiTunesStoreでの楽曲配信は可能である。
個人で配信した場合のマージンが仮に40%だとしても、1500円のアルバムが売れれば900円が手に入る事になる。レコード会社に所属するミュージシャンがCDを店舗で販売する場合、一例としてCDの製作に15%、店舗での販売コストに25%、レコード会社の利益と販促費用で55%、作曲者や歌唱者に支払われるのは残りの5%程度である。つまり、1500円のCDが売れても、75円しかその楽曲の作者には支払われないという事になる。

店舗でのCD販売がiTunesStoreでのダウンロード販売に遷移した事で、音楽家が
手にする1作品あたりの報酬は12倍にも増える事になった。これは、音楽の世界にまた別の革新をもたらす事になるだろう。
今まで作曲や歌唱を生業にしようとすれば、レコード会社に所属してCDを数十万枚売る必要があった。
しかし、配信者が販売額の60%を得るダウンロード方式なら、売上が年間1万タイトル以下でも生業として成り立つ。
これは単純に作曲や歌唱を生業とする人間が増えるだけに留まらず、商業音楽が非常に多様化する可能性を開くだろう。
今までは10万人以上の顧客を獲得できる商品しか音楽市場に存在しなかったのが、1万人以下の顧客でも流通商品として成立するようになる。
そうすれば民族音楽や現代音楽など市場規模の小さいジャンルの音楽家でも、作曲や歌唱を生業にできるようになるだろう。

音楽業界は今まさに大きな変革期にあるが、次は電子書籍の普及が見込まれる
出版業界にも同様の変革が起きるだろう。
インターネットの普遍化によって、身の回りの多くのモノの流通コストがゼロに近づこうとしている。
我々は真に価値あるモノを見出し得るように、鋭敏な感性を保たなければいけない。


【4】「ここに料理研屹立す!!」東中野まさ子(法政大学料理研究会)

・・・とか大げさなことを言ってみましたが、始めまして。
法政大学料理研究会です。

私たちは、

!)世界中のすべての料理(食品)を食べつくす
!)世界中のすべての料理(食品)をアーカイブス化する
!)世界中のすべての料理(食品)の背景にある現代社会を分析する

ことを活動趣旨とする、法政大学発のインカレサークルです。
法大生はもちろん他大学の学生、ニート、フリーター、デブ、その他どなた様も心よりお待ちいたしております。

活動内容については、原則的に言って、毎日の食事そのものが活動です。
取り立てて外食である必要はない。
あなたがスーパーに入ったとき、
コンビニに入ったとき、
100均に入ったとき、
果たしてあなたは何をチョイスするのか?
あなたの購入食品、昨日と何が同じで何が違うのか?
食生活全体が保守的になってはいまいか?
「面倒くさいから」「なんとなく」等の理由で、いつもと同じものをのんべんだらりと購入し、食している人々は反省した方がいい。
そして料理研に入った方がいい。
世の中にはあなたが想定していないようなおいしい料理(食品)がたくさんあります。

サークルらしい活動としては、
食べ歩き、
ルポ、
合同試食会、
機関紙発行、
というようなものがあると思うぜ。

料理研にご注目ください。

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創刊日:2010-02-21  
最終発行日:  
発行周期:隔週  
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