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神話と伝説

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創刊日:2009-11-08  
最終発行日:2011-10-05  
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2000/01/01

「かみのけ座」は、星座と言っても主だった星は3つです。
紀元前3世紀には「善き行いのベレニケのかみのけ」と呼ばれていました。
しかし、古代から中世にかけての宇宙観に絶大な権威を誇っていた、
プトレマイオス(2世紀ギリシャ)は48の星座に含めませんでした。
この星座を「かみのけ座」として復活させたのは、ティコ・ブラーエで1601年のことです。
ブラーエはデンマーク王お抱えの占星術師・天文学者で、
望遠鏡が無かった時代の優れた観測者として天文学史に名を残しています。

話を「かみのけ座」の由来に戻しましょう。
先に出た「ベレニケ」というのは、紀元前3世紀エジプト王プトレマイオス3世の王妃のことです。
彼女は美しい髪で内外に知れ渡っていました。
そして、「善き行い」とは人望が厚かったプトレマイオス3世をさしています。
シリアと戦争になったとき、プトレマイオス3世は出征しました。
このとき、ベレニケ王妃は愛欲の女神アプロディテの神殿に詣で、
戦いに勝利し、夫が無事に戻って来られたら髪を神殿に捧げますと誓いました。
髪は女の命と言いますが、髪を切るというのは女で無くなるという意味があります。
神を切ったり布で隠したりして聖職者は神(仏)に身を捧げ、
信者は帽子や布で髪を隠し、不浄なものを捨てて儀式に望みます。
それはさておき、プトレマイオス3世は勝利し、無事に戻ってきました。
そこで、約束どおり、ベレニケ王妃は自分の神を神殿に捧げました。
ところが、翌朝、神殿から王妃の髪が消えていました。
そこで、宮廷天文学者コノンに訊ねると、
「大神ゼウスがベレニケ王妃に感心して髪の毛を星座に加えたのです」
とコノンは答えました。
このとき、かみのけ座に新しい星が輝き始めました。
アプロディテは、最高神ゼウスに妻ヘラの前で最も美しい女性と言わせるほど妬み深い女神だったので、ベレニケ王妃が美しい髪を切って満足だったことでしょう。

愛欲の女神アプロディテは大海の泡の中から裸で生まれ、
帆立貝に乗って上陸し、クレタ島に居を構え、
外出時には好色と思われていた鳩と雀を従えていました。
ところで、アプロディテ(泡から生まれた)はシリアやパレスチナでイシュタルとして絶大な力を持っていました。
今では常識になっている、生命は海から生まれたという説が既に古代でも信仰という形で現れていたようです。
そして、アプロディテが好色の象徴である鳩と雀を従えて、愛欲の女神であることを隠さないのも、愛欲が無ければ神も人間も滅びてしまうというアプロディテの自負なのかも知れません。
アプロディテは一説には愛の神エロス(ローマ神話ではキューピッド)の母だと言われますが、母親の方は愛まで浄化していなくて奔放です。

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