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先端技術に投資しよう

新しい技術や産業が未来を創る。ところが日本は、新しいことへの障壁が多い。歴史に学び、リスクを取って新しい産業を育てる。それらが普及するための課題を示す。

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創刊日:2009-08-29  
最終発行日:2018-01-07  
発行周期:隔週刊  
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197号 オルソケラトロジー

2018/01/07

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■  先端技術に投資しよう

■  197号 オルソケラトロジー

───────────────────────────2018/01/07───

人間の角膜は、目を保護するのに充分な硬さと厚みがあるが、非常に弾力があり、
新陳代謝が活発だ。そのため、コンタクトレンズで容易にかたちを変え、その形状を
一定の時間、維持することができる。

オルソケラトロジーは、特殊なハードコンタクトレンズをはめて角膜にクセをつけ、
光の屈折率を調節して視力を回復させる。

FDA(アメリカ食品医薬品局)や日本の厚生労働省によって認可された角膜矯正用の
「高酸素透過性コンタクトレンズ」を使う。酸素の透過性に優れたコンタクトレンズで、
角膜のかたちを調節する独特のカーブや、ドライアイ防止用に涙液のたまる窪みなどが
あり、夜間就眠時の装用を可能にしている。

ギリシャ語のオルソ「矯正」、ケラト「角膜」、ロジー「療法」が語源で、「角膜矯正
療法」という意味。海外では略してオルソ-K®と呼ぶ。

臨床は1950年代後半から開始された。この技術は米国で開発され、米国では歴史がある。
日本にはない医療職のオプトメトリック・ドクターが関わるため、日本に本格導入され
なかった。

リスクはほとんどない。精度の高いレンズは、角膜にかかる陽圧と陰圧のバランスを
一定に保ち眼圧も変化しない。酸素透過性レンズを用いるので、通常のコンタクトレンズ
以上に装用感に優れ、角膜内皮細胞も正常に保たれる。

しかし、レンズの取り扱いが不衛生だったり、不適切な装用方法を続けると、角膜炎や
角膜上皮障害を生じる。また屈折矯正の長期予後についてはまだ不確定な要素があるので
適用は20歳以上の屈折値が安定している近視,乱視の屈折異常に限定されている。

装着翌日は細隙灯顕微鏡による観察を行い,異常をチェックする。その後も必要に応じて
経過観察し、3 か月ごとのフォローアップを行う。

最初の検査や診察は、健康保険が適用されるが、治療は自由診療となり保険が使えず、
30万円ほどを要する。

コンタクトの装用期間が長いほど角膜の形状が安定し、視力も安定するが、角膜のかたち
が整うまでは視力が変化しやすい。

最新のコメント

  • 名無しさん2011-10-16 17:35:41

    大変科学的でよい。

  • 名無しさん2010-11-21 23:48:32

    始めて知る話だっただけにとても興味深く楽しかった。

  • 名無しさん2010-09-26 20:48:01

    凄い人だと感じた。このような人が日本にも大勢いるのに海外に出てしまうのはもったいなく感じる。

    大変面白い記事でした!

  • 名無しさん2010-08-30 09:46:54

    知らなかった。文章が分かりやすかった。

    面白かった。

  • 名無しさん2010-08-01 23:44:48

    分かりやすくとても面白かった!