名言

老子小話

老子小話@Mackyの続きです。
老荘思想の香りで世情を述べてみたいと思います。関心のおありの方はお付き合いをよろしくお願いいたします。

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TaoChat@782

2015/11/07

きみがここにいるのはね、
きみ自身のためなんだ。
(ルイス・サッカー、”HOLES”)

全米でミリオン・セラーになった、”HOLES”
の翻訳本(講談社文庫)から拾った言葉です。
逆境に追い込まれた少年たちが、それを乗りこえる
お話ですが、少年のご先祖様の体験と今の状況が
つながっており、何とも不思議な物語です。
ぬれぎぬを着せられた“原始人”が、更生施設に収監され
干上がった湖で穴掘りをさせられている。
指導員が穴掘りの理由を説明するシーンでの言葉です。
穴掘りをして強靭な精神と体力をつけて社会復帰に
備えさせるというのは表向きの理由。
裏の理由はご先祖様が埋めた宝物を少年に掘らせるためで、
指導員はまことしやかに、この言葉を吐く。
「君が置かれた逆境は、君自身の未来のためにある。」
逆境にいる人間がこの言葉を聞くとき、乗りこえる勇気を
言葉から受け取る。
主人公“原始人”は、無実の罪で穴掘りという逆境に
追い込まれたので、素直にはこの言葉を受け取れない。
しかし友の“ゼロ”と助け合って、ご先祖にも救われて、
逆境を乗りこえていく。
逆境に置かれた不条理をうらむのは過去を振り返る生き方。
逆境を踏み台にして希望をつなぐのは未来を見る生き方。
どちらが自分のためか、いうまでもありません。
思惑の違った言葉でも、それをどのように受け取るかで、
未来が違ってくるというのが、この小説の面白さのようです。
読んだ後に、なぜか勇気が湧いてきます。
穴は空洞であり、空洞に流れ込む空気により音楽が奏でられます。
穴の形と流れ込む空気によって奏でる音色は異なります。
穴の形をどのように掘るのか、きみ次第。
穴のなかにいるきみは、未来の音楽を聞くためにいる。
この言葉はそう語りかけているようです。

有無相生

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創刊日:2009-05-02  
最終発行日:  
発行周期:毎週土曜日  
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