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[106] 小保方さんのもうひとつの功績

2014/03/01

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            アクアタック研究室 - 片岡 章
            mail magazine - 106  2014/3/1

            【 小保方さんのもうひとつの功績 】

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STAP細胞により一躍脚光を浴びた小保方(おぼかた)晴子さん。
割烹着(かっぽうぎ)が売れているようですし、
なかには、
「弱酸性溶液」 と聞いて
弱酸性のシャンプーや石けんを買いに走った人も、
いたかもしれませんね。

このようなSTAP細胞ですが、
佐村河内さんやソチオリンピックで賑(にぎ)わうこの時期、
みなさんの記憶から薄れてしまってもいけません。
少し蒸し返しておこうと思います。


                           ☆    ☆    ☆


■ 再生医療はありがたいのですが …

「過去何百年の生物細胞学の歴史を愚弄(ぐろう)している」
と酷評した『ネイチャー』の “偉いセンセイ” を黙らせたこと、
学者さんぽくない人がこのような研究を成功させたこと、
正直なところ、まずは痛快でした。
おもしろい時代になってきたな、と思います。

とはいえ、大事なのはその内容。
山中教授のiPS細胞もそうですが、

    一度分化した細胞が元へ戻り(初期化)、
    卵細胞のように様々な組織に変容できる万能細胞になる

というのが、画期的なできごとだったわけです。

で、なにがありがたいのかというと、
失った体の一部を再生することができるのでは?
という、再生医療への期待です。

その通り、たしかに、ありがたいことです。
わざわざ説明するまでもありません。

でも、一方でこんなことにはならないでしょうか。

    再生できるのなら、病気になっても平気。
    これからは、好き放題に飲み食いして、遊んで …

こうなると、結局、病人は減らず、医療費もパンク寸前のまま、
なんてことになりかねません。
極端に聞こえるでしょうが、起こりそうなことではあります。

これでは、なんのための研究だったのか …?
本当に前進したことになるのか …?

そこで思い浮かぶのが ――

    再生医療への応用と同時に、
    わたしたちの気づくべきことが、ほかにもあるのでは?


■ もうひとつの功績

マスコミはまったく触れないのですが、
万能細胞の成果として、
もうひとつ、大事なことがあると思うのです。

それは、生命観、世界観、ひいては人生観への一石です。

私ごとになりますが、
かつて勤めていたクリニックの院長は、こんな考えを持っておられました。

    生命は、元へ戻る(逆行する)ことができる。
    だから、ガンでも膠原病でも治るのだ。

これまでの西洋医学では、人体についても、
物とおなじように、「壊れる一方」 という見方がされてきました。
そこから、「ガンや膠原病は治らない」 という話になります。
治療法も、
切って捨てる、抗がん剤で破壊する、化学薬剤で進行を妨害する、
という勇ましい(でも消極的な)ものに。

しかし、
『医者に殺されない47の心得』 で知られる
医師の近藤誠さんも書いておられるように、
ガンが自然退縮することはあるようで、
現に、私が知っている人のなかにも、
そのような診断を受けた方が何人かいらっしゃいます。

これが万能細胞とおなじ仕組みなのかどうか、
その正確なところはわかりませんが、
山中教授や小保方さんの研究は、
生命体のこのような特質を垣間(かいま)見せてくれるものだといって、
間違いないでしょう。

こうして、生命観が変わり、医学の大前提が変わります。
また、生命観が変われば、ひとりひとりの人生観も変わります。
ですから、生命をめぐるこのようなビジョンは、とても大事。
決して疎(おろそ)かにしてはならないのです。


    * * * * * * * * 


単に、病気を治せるという、実用的、ご利益(りやく)的な面ばかりでなく、
生命の柔軟な姿を知り、自分の生き方にも反映させる ――
そんなふうに、万能細胞の成果を活かしてほしいものですね。
それもまた、科学の大事な役目だと思います。


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