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[61] あちらもこちらも色眼鏡

2011/10/01

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      アクアタック研究室  mail magazine - 61  2011/10/1
             
              【 あちらもこちらも色眼鏡 】

                  社会・文化 ◇ エッセイ
               
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1940年、
クラシック音楽とアニメーションを合体させた
ディズニー映画 『ファンタジア』 が公開されました。

これはオムニバス映画。
そのなかのひとつに、
地球創生から恐竜絶滅までを描いた物語があって、
ストラヴィンスキーの 《春の祭典》 が使われています。

《春の祭典》 は、こうして、老若男女が耳にする音楽となりました。

ところが、この曲の初演ときたら …


                           ☆    ☆    ☆


■ シャンゼリゼ劇場は大騒ぎ!

『ファンタジア』 の公開に先立つこと27年、
1913年に、《春の祭典》 は初演されました。
所はパリのシャンゼリゼ劇場。

しかし、当時の人には耳慣れない、不協和音満載の音楽です。
始まるや否やブーイング。
嘲笑、野次、そして殴り合い。
併せてバレーが演じられるも、
ダンサーたちは音楽が聞こえず大混乱。
あげくの果てには警察まで出動したのだとか。

その 《春の祭典》 も、
いまや、クラシックの定番として殿堂入りしています。
初演時の混乱からは、とても想像できません。
なにかを初めて目にする人間の反応というのは、
これほどまでに格差のあるものなんですね。

ちなみに、私はまだ見ていないのですが、
映画 『シャネル&ストラヴィンスキー』 はこの初演シーンから始まるそうです。
騒ぎの様子をご覧になりたい方はどうぞ。

ところで、ココ・シャネルさんはというと、
拒絶反応を示すどころか、この曲に惹(ひ)かれたとのこと。
さすがですね。


■ 「原発は危険!」 も押しつぶされて

話かわって、原発の危険を訴える小出裕章助教。

いまでこそ引っ張りだこですが、
つらい30数年があったそうです。

1960年代、原発に夢を持ってこの研究に入ったものの、
都会につくれないような原発は危険だと気づき、
それを訴え続けてきました。

ところが、大学は認めてくれません。
研究費は出ない、教授への昇進もない、
さらには、マスコミからも無視 ――
そんな数十年を忍んでこられました。
研究者としては、おそらく獄中のような日々だったでしょう。

その訴えが取り上げられたのは、
大きな犠牲を出した今回の事故があってから。
大学やマスコミ(ということは、国民の意向?)の偏見がなかったならば、
東北の人たちは、どれほど救われていたことでしょう。

これもまた、
見慣れないものに対する人間の拒絶反応が生んだ事態です。


■ 他人事ではない色眼鏡

《春の祭典》 も原発も、“色眼鏡” のもたらした災いです。
それも、本人さえ知らずに掛けている色眼鏡です。

色眼鏡というと、
根性の悪い人が掛けているもの、と思うかもしれませんが、
そんな人に限ったことではありません。
ごく普通の人も掛けています。
それは、
常識から外れたことに対して、私たちがいかに嫌悪感を示すか、
それを思い起こしていただけば、わかるでしょう。

いってみれば、私たちは “洗脳” されているのでしょうね。
これほど自由なメディアを手にしているのに、洗脳されているのです。
「あの国の人たちは洗脳されている」 なんて言えた義理ではありません。

私たちは、きっと、色眼鏡の集団なのです。
『マトリックス』 には黒眼鏡のおじさんがワンサカ出てきますが、
見る人が見たら、
私たちもあんな感じかもしれませんよ。


“ふつう” あるいは “常識的” というのが、すでに、
色眼鏡を掛けた姿です。
「どげんかせんといかん!」 と気づいた人から、
ひとりずつ色眼鏡を外していけるといいですね。
いえ、外すのは難しいでしょうから、
せめて、少しでも色の薄い眼鏡に掛け替えましょう。

でも、どうすれば、それができるの?

そうですねェー、
さしあたっては、
このメールマガジンをたまに読んでいただくこと … でしょうか。 v(~-~)V



         … ☆ ★ ☆ … ☆ ★ ☆ … ☆ ★ ☆ …

                             ≪おしらせ≫


先号で、
今田美奈子先生の 『徹子の部屋』 ご出演を9月とお知らせしましたが、
10月6日(木)に変更されたようです。
(番組の放送日は、しばしば入れ替えがあります)
お詫びして訂正させていただきます。


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  • aquatack2011/10/01

    早速にコメントを頂戴しまして、ありがとうございます。

    おっしゃる通りですね。自分の考えだと思っているものも、大半が、子供の頃からの教育やマスコミ情報からコピーしたものだったりするのではないでしょうか。“エゴ”という意味ではなく、“自分”が大切だと思います。

  • 名無しさん2011/10/01

    いつでもあらゆる事に対して開いている状態を保っていたいなぁと改めて思いますね。世の中ではなく、自分はどう思うのか?これからの時代、そういう部分でもっともっとみんな精神的に自立しなければいけないなぁと自戒を込めて思います。