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[53] ゴルゴ13とマザー・テレサ

2011/06/01

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      アクアタック研究室  mail magazine - 53  2011/6/1
             
              【 ゴルゴ13とマザー・テレサ 】

                      プチ哲 ◇ エッセイ
               
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先回、噛み合わせ治療をされる歯医者さんの記事のなかで、
「ホームページはありません」 と書いてしまいましたが、
その後、できていることがわかりました。
記しておきますので、関心のある方はご覧ください。
http://taguchishika.web.fc2.com


ところで、話かわりますが、
ゴルゴ13さんにお子さんがいらしたのをご存知ですか?

    おわかりとは思いますが、「ゴルゴ・サーティーン」 と読みます。
    くれぐれも、「じゅうさん」 とは読まないでくださいね。
    それから、本名(?)は 「デューク・東郷」 だそうですが、
    歩き方の先生ではありませんので。念のため。


                           ☆    ☆    ☆


■ ―― ゴルゴさんの子供

私は、休日、二子玉川(ふたこたまがわ)の方へ散策にいくことがあります。
そんな時は近くのバス停を利用するのですが、
バス停のそばに、リサイクルショップがあります。

ある日、バスを待つ間、その店を眺めていたら、
ゴルゴ13の中古本がありました。
タイトルを見ると、ゴルゴさんに子供がいた、というようなお話らしい。
初耳でしたので、ちょっと中を見てみました …

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どこか外国の町で、
殺し屋らしき数人とゴルゴが撃ち合いをしています。
すると、ひとりの女性が被弾します。
ハッとするゴルゴの表情。
どうやら、子供の母親らしいです。

やがて、ゴルゴが敵全員を仕留めますが、
あとには、バブバブいう男の子がひとり残されています。
ゴルゴは、その子にチラッと視線を送ると、
背を向けて去っていきます。

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ここでゴルゴさんが子供を抱えて託児所を探したりしたら、
物語は台無しです。
冷酷に去っていくところがいいのです。

といって、
子供を無視してただ去っていくのでは、
これまた 「イヤーなヤツ」 で終わります。

この時のゴルゴさんのカッコよさは、どこにあるのでしょうか?


■ ―― 『草枕』 とゴルゴ

少し寄り道しますが、
夏目漱石 『草枕』 の書き出しは、みなさんご存知ですね。

    智に働けば角が立つ。
    情に棹(さお)させば流される。
        ・・・・・
    とかくに人の世は住みにくい。

知性と感情の間(はざま)で悩むのは人の常。
だからこそ、それを克服した人には魅力があります。

ゴルゴさんは、その典型的なお手本だと思うのです。

    もっとも、こんな人が隣に住んでいたら辛いですわねぇ。
    「あの〜、自治会の盆踊りの相談なんですけど …」  v(^-^;)v
    「俺になにをしろと?」  [-_-] 


子供をチラッと見やる。
そこにゴルゴさんの “情” が垣間見えます。
しかし、その情に引きずられてはいません。
「お前はお前で生きろ」 と言い残すかのように去っていくわけです。

“情” がまったくなかったなら、ただの冷たい嫌な人間です。
ですが、“情” にどっぷり浸(つ)かったのでは、だらしないです。

ゴルゴさんは、その兼ね合いが見事なんですね。
だからカッコいいのです。
“情” を切り捨てるのではなく、
それを秘めた上で “知” のレベルに引き上げている、ということです。

    <“情” を “知(智)” のなかに昇華させている>

そんなところでしょうか。


ちなみに、
そんなゴルゴさんのスタンスを窺(うかが)わせる場面は、
ほかにもあります。

たとえば、
木の下を歩いている時に鳥の卵が落ちていたら、
踏まないように避けて進みます。
といって、卵を巣に戻してやるわけではありません。
あくまでも、他人には干渉しないのです。

それから、
仕事がきれいなのも、ゴルゴさんの特徴ですね。
要人の暗殺では、たった一発の銃弾で瞬時に相手を仕留め、
最小限の血しか流さず、あたりも散らかしません。
また、どんなにややこしい状況でも、
最短距離で仕事を片付けることに徹します。
感情にまかせて大暴れするようなことは一切ありません。
まるで、修行を積んだ板前さんの包丁さばきです。


■ ―― マザー・テレサ

一方、マザー・テレサも、
ゴルゴさんとよく似たところがあるようです。

何年か前のこと、
マザー・テレサを長年取材してこられたカメラマンさんから
お話を伺ったことがあります。

その方は、こうおっしゃっていました。
「マザー・テレサの働き方は、まるでやり手の実業家のようだった」

「かわいそう、かわいそう」 でみ〜んな仲良くゆる〜く、
という “癒し系” ではなく、
てきぱき!と指示を出していたのだとか。

慈愛の心を手向(たむ)けつつも、
業務をつぎつぎと処理していくような動きだったのでしょう。
やはりテレサさんも、
“情” を “知” に昇華させて生きていた人なのだと思います。


■ ―― で、わたしたちは?

では、わたしたちはどうでしょう?

情に流されてグズグズの人生になっていませんか?
他人に余計な干渉をしすぎていませんか?

多かれ少なかれ、誰でもきっとそうですよね。

    相手に泣かれて、ついつい面倒をみてしまう …
    よくないと知りつつ、子供に買い与えてしまう …

    自分では “思いやり” のつもりでも、
    ほんとうは、寂しい自分の穴埋めをしているだけ。

そんなことって、よくあると思います。

こういうのは、結局、
相手のためにならないし、
相手を尊重していることにもなりません。

    <自分の道は自分の足で歩く>

やはりこれが基本であって、
人になにかしてあげるとしても、
これがあった上でのサポートではないでしょうか。

ゴルゴさんのように、落ちている卵を踏まずに通るだけ ――
ある意味、これが最上の倫理なのかもしれませんね。


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