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[50] シロウト力(りょく)

2011/04/15

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      アクアタック研究室  mail magazine - 50  2011/4/15
             
                 【 シロウト力(りょく) 】

              ライフスタイル ◇ エッセイ
               
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◎ 〜 日本からもスーザン・ボイルを! 〜 ◎

つい先日の日曜日のことです。
『題名のない音楽会』 を見ていましたら、
「日本からもスーザン・ボイルを!」 ということで、
一般から応募した人たちが歌声を競っていました。
それも、バーンスタインの 『キャンディード』 など、
高度なテクニックを要するものばかり。
“シロウト力” を見せつけられました。


◎ 〜 アインシュタインもシロウトだった 〜 ◎

シロウトといえば、あのアインシュタインもそうでした。
後には大学の先生になりますが、
特殊相対性理論を発表した頃の彼は、スイスの特許庁に勤める職員でした。

ちなみに、ニュートンは、アインシュタインとは逆で、
若い頃に大学の先生をしていましたが、
50代になると造幣局に勤め、
贋金(にせがね)造りを取り締まって大活躍したそうです。
摘発に関しては “シロウト” だったと思うのですが、
それがかえって力を発揮したのでしょうか?

画家のアンリ・ルソーは税関の職員で、
作曲家のボロディンは有機化学の先生でした。
(交響詩 『中央アジアの草原にて』 が教科書に載っていませんでしたか?)
作曲家では、ほかにもいます。
仲間と保険会社を立ち上げて副社長をしていたアイヴズは、
時代を先取りした作品を書き、20世紀初頭のアメリカ音楽史に名を残しています。
フランスでは、シャブリエさんが内務省に勤めていました。

宮沢賢治も、生前に受け取った原稿料は5円だったといいますから、
その意味では “シロウト作家” かもしれません。


◎ 〜 シロウト力 〜 ◎

どうですか?
シロウト力も侮(あなど)れないでしょ。
時には歴史さえ動かしてしまいます。

それにしても、“シロウト” なのに、なぜこれほどスゴイのでしょうか?
いえ、“シロウト” だからスゴイのかもしれません。
それは、きっと自由さです。
いいかえれば、よい意味での無責任さです。

それには2つあります。

    ・ 仕事上の制約がない
    ・ 発想上の制約がない


仕事上の制約というのは …

大学ならば、派閥というものがありますよね。

    「私の娘と結婚したいのなら、
      △△教授の論文を握りつぶしてくれないかね?
      やってくれるね、○○くん」
    「えーっ、そ、そんな …」

あるいは、
「定説から外れた理論を発表しないように」 というお達しが
教授会から来ることもあるでしょう。

画家や音楽家ならば、
クライアントの意向に沿わなかったり消費者に受けなかったりしたら、
お金にならない、
という厳しい条件があります。


発想上の制約というのは …

視野が狭くなって専門以外が見えなくなる、
別な角度からの見方ができなくなる、
といったことです。
“専門ナントカ” ともいわれます。


プロには、こういった2つの制約があります。
その点、“シロウト” には、このようなシガラミが少ないです。
そのため、恐いもの知らずになることができて、
思わぬ方向から風穴をあけてくるのです。


◎ 〜 2割のシロウト力を 〜 ◎

たしかに、プロの人は、
人生の大半をその分野に注ぎ込んでいますから、
シロウトには太刀打ちできない世界を持っています。
ここは、敬意を示さなければなりません。

ですが、一方では、
そのために固まったり狭(せば)まったりしていることも、少なくありません。
シロウト力は、そこを打ち破ってくれるのです。

そういうわけで、
なにかを専門とするプロの人も、
“シロウト力” を養っておくべきだと思います。
そうすれば、
いつも新しい空気=情報を皮膚呼吸し、
“プロ” としての鮮度を保ち続けることができます。

料理家の栗原はるみさんも、
いまでこそ、会社の形もとり、プロとして仕事しておられるわけですが、
はじまりは、
ご自宅でお客様に振舞った料理が評判を呼んだことから、
ではなかったでしょうか。
そこから、料理だけの世界に限定されない、
暮らしに溶け込んだスタイルができあがったのではないかと思います。
“シロウト力” が生み出した人気ではないでしょうか。


(プロ:8割) + (シロウト:2割) ―― これが本当のプロかもしれませんね。


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