<国際派時事コラム> take off にも落とし穴が

2013/12/20


 11月後半からトルコ語を集中的に勉強しています。

 7年前と半年前にも始めましたが、そのときはインセン
ティヴが足りなくて数週間で止めてしまいました。
 今回は、トルコ語もネイティブ並みに使える きれいな
お嬢さんにお会いしたのがきっかけで、1ヶ月を過ぎても
エンジン全開で独学しています。

 わたしの語学のコツの「いの一番」は
「時速40キロで滑走路を走ったら、地球を一周しても離陸
しない。離陸するには、最初にエンジン全開で加速を!」

 過去の経験から知っていること:
中級レベル(=辞書の例文を読むことが苦にならないレベル)
に達しておかないと、外国語はすぐ忘れる。
中級レベルに達しておけば、一生の宝になる。

 だから、せっかくのトルコ語は中級レベルに達するよう
がんばろうと思っています。



 新しいメールマガジン「ニュース英語の句動詞」は、15号
まで出ました。快調です。読者がまだ少ないのが唯一の悩み。

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 試読だけして終わりにすることもできるので、ぜひ のぞいて
みてください。

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         take off 軌道に乗る


◆■■■第015回■■■◆■■■◆■■■◆■■■◆■■■◆



 
 きょうも、まず新聞記事の抜粋を読みながら、語学ポイント
の解説をします。

 take off 「離陸する」という句動詞が使われています。
 そこから「軌道に乗る」「うまくいきはじめる」という語義
へと発展する用例を5つ、後半で読みます。

 take off は、簡単なようで いろいろ落とし穴のある句動詞
です。


【きょうの表現】

The Obama Administration isn't known for its displays of 

American resolve, but on Tuesday it did U.S. allies in 

Asia and the cause of global security a service by sending 

a pair of B-52 bombers over disputed islands in the East 

China Sea.

The planes, which  t o o k  o f f  from a U.S. base 

in Guam, deliberately entered a new Chinese Ministry of 

Defense Zone without informing Beijing.  On Saturday 

China announced the new defense zone that includes the 

Senkaku Islands that belong to Japan but are claimed by 

Beijing.

      [The Wall Street Journal, November 27, 2013]  

<和訳>
オバマ政権は米国の国家的決意を誇示せぬことで知られている。
しかしこの火曜日(11月26日)には、東支那海の紛争中の島々
の上空に B52 爆撃機2機を飛ばして、アジアにおける米国の
同盟諸国のため、さらには世界的安全保障の推進のための手助け
をした。

グアム島の米軍基地から飛び立った爆撃機は、中国政府に通知
することなく、中国国防部(=国防省)が新たに設定した圏内
に意図的に入った。

土曜日(11月23日)に中国は、新たな防衛圏を発表した。
日本に帰属するが中国も領有権を主張する 尖閣諸島が、その
防衛圏に含まれている。

 
 entered a new Chinese Ministry of Defense Zone 
というところ、機械翻訳させると たぶん
「新しい中国の防衛圏省に入った」
ということになるかな。

 Ministry of Defense Zone は、
× Ministry of [Defense Zone] 
ではなくて
○ [Ministry of Defense] Zone 
なわけですね。

 つまり Ministry of Defense という語群がまとまって1つの
名詞として働き、次の Zone を修飾しているわけです。

 英語のこういう技が、読み手を戸惑わせます。


 the Senkaku Islands that belong to Japan but are 
claimed by Beijing というところは、はっきりと尖閣諸島が
日本領であることをまず打ち出していて、好感のもてる表現
です。

 とかく多いのが、the Senkaku Islands と the Diaoyu 
Islands(中国語の“釣魚列島”)を併記する書き方ですが、
ウォールストリート・ジャーナルが併記表現に後退しないこと
を祈ります。


 「東支那海」は、少なくとも日本領海について日本語では
「西沖縄海」と呼ぼうというのがわたしの主張ですが、上の
訳文では「東支那海」のままにしました。


  
【きょうの句動詞】

take off  飛び立つ、離陸する 
      ⇒ 軌道に乗る、うまくいきはじめる、成功しだす


 take off は、ポピュラーな句動詞です。

 clothes を take off するなら「服を脱ぐ」だし、
 finger を take off するなら「指を切断する」の意味ですが、

 それはさておき、「離陸する」もよく知られた語義です。

 それだけでは藝がないので、そこから発展した「軌道に乗る」
の用法も、カバーしておきましょう。


The plane should  t a k e  o f f  on time.

            [Macmillan Phrasal Verbs Plus]

<和訳>
飛行機は時間通り離陸するはずだ。


 もっともオーソドックスな用例。
 離陸する take off の反対語は 着陸する touch down です。


As soon as I told them you were coming, they  t o o k 

o f f.

     [The American Heritage Dic. of Phrasal Verbs]

<誤訳>
あなたがもうすぐ来るよと彼らに告げた途端、彼らは
離陸した。

<正しい訳>
あなたがもうすぐ来るよと彼らに告げた途端、彼らは
さっと立ち去った。


 ひっかけ問題ふうですが、take off が「離陸する」という
意味に発展するひとつ前段階が、この「急いで去る」という
語義でしょう。


Sales  t o o k  o f f  around the holidays.

     [The American Heritage Dic. of Phrasal Verbs]

<わかるけど誤訳>
連休あたりには売上げが離陸した。

<正しい訳>
連休あたりには売上げが上向(うわむ)いた。


 飛行機が離陸するときに機首をぐいっと上げる感じで、
売上げカーブもぐいっと上向くイメージ。


That new movie really  t o o k  o f f.

     [The American Heritage Dic. of Phrasal Verbs]

<和訳>
その新しい映画は、みごとに当った。


 「当たる」という語義発展表現で和訳すると、句動詞の
ニュアンスが伝わる納得感があるでしょ。


The comedy show  t o o k  o f f  on the evening news.

     [The American Heritage Dic. of Phrasal Verbs]

<ほんとかよ訳>
コメディーショーは、夜のニュース番組で報道されて大当たり
した。

<正しい訳>
コメディーショーは、夜のニュース番組をパロッた。


 これも、ひっかけです。
 
 ほんとかよ訳は、take off は「好評を博する」ことなのだ
という思い込みから出発していますね。
 on the evening news を訳するときには首をかしげつつ
「ニュースで取り上げられたってことだろうなぁ」
と無理やり ねじふせた感じ。

 どうも不自然だなと感じたら、何かある! と勘ぐって辞書
を引いてみることです。

 じつは、take off on という「動詞+副詞+前置詞」型の
句動詞がかくれているのです。
 意味は「パロる」「真似をして茶化す」。
 『アメリカン・ヘリテッジ句動詞辞典』の定義は 
To mock something by imitating it
とあります。
 


【ひとこと】
 
 句動詞 take off のアクセントは take OFF.
 「動詞+副詞」型の句動詞は、副詞部分を強く読む。

 take off on のアクセントは take OFF on.
「動詞+副詞+前置詞」型の句動詞も、副詞部分が強い。

 ところが、take-off という名詞として使うときは
アクセントの位置が前に移って TAKE-off となります。


The pilot speaks to you again just before take-off.

            [Macmillan Phrasal Verbs Plus]

<和訳>
パイロットは、離陸の直前に再度みなさまにお話しいたします。


 う〜ん、この例文、ありそうでありえないような気がする。
どういう状況で使われたんだろう……。


 
【和文英訳のお題】

「連休あたりには売上げが上向(うわむ)いた」
(「連休」は、さらりと holidays で。)


<<< サンプル号は以上です。ぜひご試読を! >>>

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