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下請けからの脱却 その2

2013/01/05

 
 
 
 
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■■ 下請けからの脱却 その2
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当社は業務請負業を営んでいる。
 
創業当初は、やはり価格で攻めた。
 
相場の20%ほど安くし、営業に飛び回り、
 
断られても、断られても、諦めず繰り返し行くことで、
 
若さも手伝い契約してくれる会社が1件、
 
また1件と増えていった。
 
安いだけでは信用がないので契約など取れないが、
 
それを十分に穴埋めする情熱が僕にはあった。
 
 
 
 
それが、やがて社員が増えていくうちに、
 
忙しく儲からない会社へと、いつの間にか変わっていた。
 
 
 
 
原因は様々だが、1番は規模拡大を目指したことだ。
 
規模を拡大していく過程で社員が増えていく。
 
社員が増えると固定費が増える。
 
稼げない社員は、会社の扶養家族となるので、
 
増えても売上は変わらない。
 
 
 
 
社員が優秀かどうかは関係なく、
 
増える社員の多くは、すぐには稼げる社員には成らず、
 
間接的な部門の仕事が多くなるので、売上と比例しない。
 
社員が1人でも入れば、教育する人が必要で、
 
忙しくて雑になったり、
 
多忙なので入社当初から仕事がハードになる。
 
 
 
 
忙しければみんなイライラし、新人に親切な対応も出来ない。
 
だから出入りが激しくなり、ますます忙しくなる。
 
と、このような悪循環を繰り返していた。
 
 
 
 
赤字に陥るようになると、ますます数字に敏感になった。
 
数ヶ月連続で売上が下がると、不安でたまらなくなり、
 
更に売り値を下げてでも、新規の取引先を探すようになる。
 
 
 
 
安売りは麻薬で、一度やり始めるとストップが利かない。
 
半値でも仕事を取ることがあった。
 
下げるのは簡単だが、上げようと思うと一筋縄ではいかない。
 
気が付いた時には、忙しくも儲からない会社になっていた。
 
 
 
 
睡眠時間4時間で、年中無休で働きながらも、
 
自分の給料すら出ない日々が続いたが、
 
儲かった時代が忘れられず、何とかなる、と
 
そのままの延長上の戦略を繰り返していった。
 
 
 
 
拡大路線の行き着いた先は、全国展開!
 
そして敢え無く計画は頓挫し、倒産の現実味が帯びてきた。
 
 
 
 
ここまで来て、ようやく実感した。
 
 
 
 
このままでは、路頭に迷うことになることを・・・
 
 
 
 
それまでも必死で働いてきたが、
 
今までは成功体験にあぐらをかき、
 
忙しいから考える暇もないという、自分の中の言い訳で、
 
変な美意識というか、プライドというか、
 
ただ突っ走るだけだった。
 
 
 
 
だがトコトン追い詰められ、ようやく今のままではだめだと、
 
素直に自己分析した時、
 
何かを変えていかなければ・・・
 
と心から思った時、本当の改革が始まった。
 
 
 
 
下請けから脱却するには、
 
相手の言い値でなく、自分達に価格決定権を持つこと。
 
つまり粗利にこだわることだ。
 
どうせこのままでは赤字続きだという開き直りから、
 
いささか乱暴だが、下請けであり弱い立場であるにも関わらず、
 
有無を言わさずに値段を何段階かで上げていった。
 
 
 
 
もちろん、それにより契約が打ち切られたり、
 
依頼件数の減少があったが、それにより時間が浮き、
 
空いた時間を活用し、社員全員で営業を掛けた。
 
営業未経験のパート社員の女性でも、
 
電話営業を片っ端から行い、
 
少しでも可能性があればアポをいれた。
 
 
 
 
この繰り返しで1件あたりの受注数は減るが、
 
粗利の高い取引割合が増えていった。
 
もちろん、そうなるように様々な工夫もしているし、
 
今も毎月の改善は怠らない。
 
 
 
 
大口の顧客は魅力的だが、
 
切られた時のショック(損失)は大きく、
 
そう簡単に他で穴を埋められない。
 
そこをいくと、多少ややこしくても小口の顧客の方が、
 
先方も値段交渉をしてこないため、
 
1社あたりの利益が少なくても、最終的な利益は増える。
 
受注数が少ないと、何かと面倒な細かい手間や経費も減り、
 
少ない社員でも経営が成り立つようになっていった。
 
 
 
 
そして現在も同様のことを繰り返し、
 
粗利高を増やすように努力している。
 
今までの経験を通して思うことは、
 
小さい会社は粗利益率こそ重視すべき数字であり、
 
儲かっている小さい会社は、どこも例外なく粗利の割合が高い。
 
 
 
 
売上が10億円でも、20億円でも、
 
儲かるかどうかということには、あまり意味がないのである。
 
売上ー売上原価=粗利高
 
であるが、売上が10億円でも、売上原価が8億なら、
 
手元には2億しか残らない。
 
ところが、売上7億円で売上原価が5億の場合、
 
同じく手元には2億しか残らないが、この2億は同じではない。
 
 
 
 
10億と7億では、それを支えるための必要な社員数が違うし、
 
維持するためなどの広告宣伝費など、
 
掛かる経費が全然違ってくる。
 
粗利益率が10%変わるということは、
 
まったく違う会社に変わるということだ。
 
 
 
 
数億円の損害を予想し、
 
もうダメだ、倒産するかも・・・
 
 
 
 
真剣にそう思った大失敗がなければ、今の状態は築けなかった。
 
今もそうだが、何か大発見があったとか、
 
特許が取得出来るような新商品を開発し、
 
価格交渉が出来たのではない。
 
粗利益率を上げていくと決めてから、
 
少しずつ諦めず、工夫改善し伸ばしていった結果だ。
 
 
 
 
 
そしてそれは今年も同じで、
 
3月からまた新しい取り組みをやっていく。
 
 
 
 
 
下請けが悪いとは言わない。
 
しかし薄利で、
 
多忙で、
 
その上赤字と来るならば、
 
今年こそ下請けから脱却するしか、輝かしい未来は描けない。
 
 
 
 
出来ない・・・
 
 
 
 
無理だ・・・
 
 
 
 
と今の状態ばかりを見て、
 
現実ばかりを考えて、
 
諦めるならば、
 
さっさと倒産させてしまえばいい。
 
どうせ遅かれ、早かれ、潰れるのだ。
 
 
 
 
しかし、それがどうしても嫌ならば、
 
何か違う方法を模索するしかない!
 
 
 
 
貧乏はいや!
 
倒産もいや!
 
社員も苦しめたくはない!
 
でも努力と工夫もしない。
 
 
 
 
これでどうやって、今の状態を変えれるというのか?
 
 
 
 
まずはどうするかより、成りたい状態を決めること。
 
 
 
 
決心が強ければ、やり方は後からついてくる。
 
 
 
 
そしてそれは新年こそ相応しい。
 
 
 
 
 

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  • 名無しさん2019/01/07

    すごくリアルな話だと思いました。私の会社も料金体系を変えたことにより利益の変動が大幅に出るはずです。具体的な話までが自分自身が理解できていないですが、1つ決定を取るのだけでも全然違ってくるので、自分は稼ぐことに貢献できているのか?と思いました。流れ作業をしているだけではそこまで考えれていないと思うし、実際今までがそうです。少しでも売り上げを上げていくためにどうしたらいいのか?そういう意識を高めていくことが必要だと感じました。

  • 名無しさん2014/07/10

    何に対しても該当するだろうなと感じました。

    現在の状況が忙しいにもかかわらず、それに伴った売り上げがないのであれば何かがおかしいのだから、それに気付いて変えていかなければいけないということですね。今回の場合は相手の言い値にするのではなく、自分たちに価格決定権を持つことだったわけですが、そう決める決意が大事なのだと感じました。何でもかんでも相手の言うことに応じるのではなく、これだけは譲らないということも決めるのは大切なのだと思いました。

  • 名無しさん2013/01/16

    その、うまくいっていない状況に自分で気づいて変えられたことが凄いです。

    言葉で論じて理解することはできても、自分で気づけて実行するのは至難の業です。

    自分もそうありたいけど、難しい…。

  • 名無しさん2013/01/12

    現実から目を背けていては、乗り越えない限りまた形を変えてやってくると思います。

    その場しのぎは続かない。

    目先のこと、過去のことしかみえないと、未来など到底切り開くことはできないです。現状が行き詰っているのなら、「こうしたい」というイメージをしっかりもち邁進しなければいけないですね。イメージを持ち、決意ができれば背けていた現実も受け入れることができるのかもしれません

  • 名無しさん2013/01/11

    誰のアドバイスでもなく、自分で考えて出した答えというのがすごいです。

    きっと、本当に真剣に考えられたのだと思います。

    以前、世の中のお店は原価を考えずに値段を設定しているところが以外にも多いという話を聞いて驚きました。

    なんとなくではなく、計算し、考えて一つ一つ明確にしていかなくてはいけませんね。

  • 名無しさん2013/01/10

    うまくいっていない時は必ずその原因があり、

    その原因を取り除かない限りはやはりうまくいかないものですね。

    徹底的に工夫改善をこらし様々な方法を取り組んでいかなければ

    いまの時代はすぐに利益が下がっていってしまうのだなと思いました。

  • 名無しさん2013/01/09

    現状を変えていく決意を持つというのは危機感がなければ難しいのかも知れない。忙しさに埋もれてしまうと何をするべきなのか、どの方向に向かうべきなのかを考えられなくなるのは良く分かります。売上を追うのではなく、如何に粗利を上げていくのかを考えていくというのは言うのは簡単ですが、顧客が離れるのを耐えて粗利を追うというのは本当に難しいと思います。

  • 名無しさん2013/01/09

    貧乏暇なし。

    そんな状態になったら、這い上がる努力をしなければならない。

    お金もなく時間もない。

    謙遜で聞いたりする言葉だけど、

    リアルにそうなら…



    そんな余裕のない人生は嫌だなぁ…

  • 名無しさん2013/01/09

    失敗や倒産の危機からなんとかしないといけないと本気で立ち上がる人でないと成功もないもないと思う。

    変わらないといけないと思っていても行動に移すことができないこと気持ちはよくわかります。手遅れにならないように行動していくことだと思います。