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動物病院からの話題

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勉強不足の獣医師

2012/04/12

タイトルの獣医師は、私の事です。
先日、始めて、私の病院に治療のため猫を連れてこられました。

はじめての猫を診察するときに大切なことは、見るだけで、猫の性格を見抜くことです。最近は、みなさん、猫をゲージに入れて連れてこられます。猫をゲージから出しませんと、診察をできません。
 しかし、その前に大切なことは、猫は、普通は逃げるということを頭に入れることが大切になります。逃げるということは、必死になって逃げますから、捕まえて診察しても、正常ではありません。特に、逃げ出した猫は、興奮して、垂直の壁をも走るぐらいに逃げます。
 ゲージの中の猫は、怖くて仕方がありませんから、ゲージの中から、外の様子を伺います。あまり、外からも中からも、様子が分るようなゲージの構造は、よくありません。よく見える時は、家をでるときに、タオルを掛けてから出かけるといいです。病院に着いたら、見える場所を少しずつ開けてやることです。
 病院の対応とすれば、スタッフが、5人程居られる病院では、猫の傍に行くスタッフは、はじめは一人、その内に、人数を増やします。
 猫が落ち着いた様であれば、戸を開けてやります。
 普通は、猫は、急にとびだすことをしないで、視界が開けた所から、外のようすを見ます。スタッフは、猫と視線を合わせないように、と云って、逃げただす気配がある様でしたら、いつでも戸を閉めることが出来る様に、様子を見ます。

 猫は、安全らしいと判断しますと、少しずつ、頭を出してきます。 こうなりますと、殆ど、逃げ出すことは無くなります。

 この時点で、猫の健康状態を把握することができると思っています。

 長々と書きましたが、この猫は、5人ほどスタッフがおられる病院で診てもらって、私のところに来られました。前の病院では、怖がって大変だったとお聞きしましたので、猫が怖がらない様にするお話を書きました。

 どうやら、前の病院へは、あまり悪くは無かったのですが、高齢でもあるし、少し気になることもあったらしく、行かれたようです。

 行かれた病院では、最新の医療機器をそろえておられ、いろいろ検査をして
貰われたそうです。
 病名は、「???代謝が亢進している」とのことでした。
 「???代謝が亢進している」とは、意味すら分からない私で、勉強不足も
甚だしいなと思いました。

 飼い主さんに、猫をゲージからだして貰いました。「最近、痩せてきました」
とのことでした。
 体重は、診察台が体重計になっていますから、直ぐに、判りますが、一目で
丁度良い肥え具合だと思いました。3キロ少しでした。
 体重計を先に見ますと、いつまで経っても、犬や猫の体重は判りませんが、
計る前に、予想をしながら、計りますと、ほとんど、体重を言い当てることが
出来ます。

 耳をさわって、体温を知り、身体を触って体温と皮膚の弾力を知り、手足の
先を触って、その温さから、血液がよく流れてきていることを知ります。異常
なければ、心音を聞く必要はありませんが、心臓は悪くない筈だと予測して、
聴診するのと、予測しないとでは随分違います。
 肝臓、腎臓、腸の触診をしてお仕舞です。

 このように、触診をしますが、それより大切のは、視診だと思っています。
 先ほど、「この時点で、猫の健康状態を把握することができると思っていま
す」と書きましたが、この時のポイントは、二つです。

 その?は、体の調子の悪い猫は、逃げようとしません。逃げようとした猫は
元気です。
 その2は、毛の艶です。毛の艶のいい犬猫は、手で触りますと、気持ちが
いいです。

 この猫のように、16歳ですと、痩せてきますし、毛の艶が無くなります。

 上の二つのチェックだけで、悪いところはありませんと帰って頂きました。
なにも検査をせずです。

 でも、上に書きましたような診察では、「???代謝が亢進している」の診断
はつけることは不可能です。

 これからの時代は、勉強が大切です。

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創刊日:2008-09-24  
最終発行日:  
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