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兵頭正俊の知らなきゃ滅ぶニュースの真相

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最終発行日:
2011-11-20
発行部数:
42
総発行部数:
1328
創刊日:
2008-06-20
発行周期:
月刊
Score!:
-点

TPPは、アジアを分断統治する米国の世界戦略!

発行日: 11/20

目次

◆ マスメディアの正体
◆ マニフェスト放棄の終着駅
◆ 日中を分断してアジアを統治

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ▼ マスメディアの正体 ▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

11月18日、NHKスペシャル「徹底討論TPP どうなる
日本」を見た。TPP参加賛成派に政府代表者2名と田
中均が出演。TPP参加反対派として榊原英資と鈴木宣
弘が出演。政府からは国家戦略相の古川元久と外務副大
臣の山口壯が出演。反対派は2名で、賛成派は3名の不公
平「徹底討論」だった。
 
いかにも御用メディアNHKらしい人数構成。番組は「徹
底討論」と銘打ちながら、肝心の公平さが担保されてい
なかった。しかも、野田は、まだ交渉の前段階で、関係
国との協議を始めただけとの、二枚舌のスタンスをとり
続けている。ところが参加賛成派は、司会者も含めて、
交渉参加として発言していた。

NHK番組で、TPP賛成派は、野田の二枚舌の、米国向け発
言に沿って発言を繰り返した。しかも最後に司会者は、
「賛否両論をよく踏まえて、政府にはしっかりと交渉し
て欲しい」とまとめた。本人も自分が何をいっているか
わからなかったに違いない。最後まで、交渉参加を前提
とした司会であった。
 
毎度だが、NHKのTPP報道は非常に偏向している。NHKは、
必ず農業と他の産業との対立にもっていく。あたかも農
業の対応策さえきちんとやれば、TPPは問題なしという
狙いだ。この番組でも、しきりと司会者は、コメ、コメ
といい続けた。ところがTPP賛成派は、農業の将来を展
開できなかった。
 
番組のなかで、TPP賛成派は、これまでも説明を国民に
対してやってきた、TPPによってアジアの繁栄を日本に
取り入れる、という根拠のない物語を展開。そのなかで、
NHKは、画面に、TPPに参加した場合の10年間累積の国民
総生産を、「10年間」の表示をせずに提示するお粗末。
 
普通、視聴者は何の表示もなければ1年間の国民総生産
増加と解釈するものだ。かろうじてTPP反対派の指摘で
10年間の累積だとわかった。フジテレビで中野を怒らせ
た構図と酷似している。番組で意味があったのは、榊原
英資の発言。「米国は日本のマスコミをうまく使う。
NHKなどはすぐに変わる」
 
続けて榊原はNHKの番組のなかで、「(米国と交渉して
いると)後ろから(マスコミの)弾が飛んでくる」と暴
露。あわてた隣席の田中が、榊原の腕を押さえて発言を
制するのを、カメラは映してしまった。さらに榊原は、
「日米の交渉力の比較は2対8である」と日本の貧寒な交
渉力を指摘した。
 
NHKの番組のなかで、榊原は「米国は、米国のルールが
世界のルールだと思っている。日本が独自の制度をもっ
ているところは、必ず攻撃してくる」」と発言。榊原は、
「民主党のなかでも、国会議員のなかでも反対派が多い。
党内でも、国会でも、徹底討論をして、まとめる努力が
必要」と発言した。
 

NHK番組のなかで、TPP賛成派の意見は抽象的で具体性が
なかった。もともとメリットなどないのである。日本の、
実質的な参加表明以来、中国がTPPを警戒し始めている。
日本のとるべき道は、繁栄するアジアを重視するべきだ。
中国排除に向かうべきではない。
 
ところが、このNHK番組でも、政府は、中国包囲網は考
えていないとする。これは甘い日本政府の願望だ。日米
関係では、圧倒的に米国の意向で日本は行動を強いられ
る。重要なのは米国のアジア戦略である。ISD条項も知
らずにTPPに参加する平和ボケした日本の思いつきや、
二枚舌外交などではない。
 
TPPには参加しない方がいい。日本にとっては米国も重
要だが、中国も重要だ。どちらについて他方を排除する、
包囲するといった選択が、軍事的に強まれば、日本を滅
亡に追い込んだ戦前の軍事同盟の悪夢をよみがえらせる。
必要なのは東アジアに生きる民族の、しなやかな知恵で
あり、歴史の教訓である。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ▼ マニフェスト放棄の終着駅 ▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

TPPに関して、民主党の全国会議員に説明する両院議
員懇談会が、今月24日に開かれる。せめて慎重(反対)
派は、次の点は主張し、追及してもらいたいものだ。そ
れは、すでに「合意された」TPPの通商ルールのなかに、
問題のネガティブリストやISDが入っていることの確認
が第一。
 
米国との交渉は、現在の対米隷属の劣化した政治・官僚
の現実からして、無抵抗の、丸のみ参加になる可能性が
大である。このことを慎重(反対)派には、しっかり追及
して、あらためてTPPに反対してもらいたい。民主党の、
そして国会議員の半数の反対を強権的に押し切れば、民
主主義は死ぬ。
 
民主党内の慎重(反対)派が諦めてしまえば、あとは、悪
乗りした野田の独裁が続き、選挙がやってくる。野田の
悪政の責任を、慎重派はともにとらされる。菅、野田と
続いた対米隷属の、国民いじめの悪政を、民主党慎重
(反対)派は、結果的には数的に補完したからだ。裁く側
にも一理あるわけだ。
 
TPPに反対しながら、すぐにおとなしく諦め、同調した
じゃないか。所詮はお坊ちゃん、お嬢ちゃんの政党だ。
すでに政治評論家の多くは、慎重(反対)派は諦めたと
いっている。すると、同じ政党なのだから、結果的に野
田の悪政を担ぐことになる。売国を実現する役割を、数
的に担わされることになる。

民主党の半数ほどは、小泉亜流の市場経済主義者だ。そ
れが政治的には未熟で訓練されていない。選挙のたびに
反小沢で動く。それが今回は売国で動いている。決別の
時だ。次の選挙に賭けるなど、人がいいと侮られるだけ
だ。国民の大方の願いは、TPPを阻止してほしい、と小
沢の出陣を願っている。
 
民主党は、小泉流の、弱肉強食が国をズタズタに破壊し
た後に、その反省のうえに政権を託された。それが経済
的にはフリードマン流の自由市場経済、新自由主義、グ
ローバリズムに逆行し始めた。野田は、それをTPPの看
板をかかげながら、実現しようとしている。これがマニ
フェスト放棄の終着駅だ。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ▼ 日中を分断してアジアを統治 ▼
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

この世には専門家面した音痴、たとえば政治音痴の政治
家というのがいる。野田や前原はほんとうの政治音痴。
深読みなどする必要はない。国内でそれを証明し、外国
でまた証明している。日本の繁栄は、中国、インド、韓
国、インドネシアなどとの関係強化抜きにはない。これ
らの国はTPPに入っていない。
 
中国などが、将来TPPに入ると前原がいっている。どの
国もそんなことはいっていない。12日の米中首脳会談で
もそんな話はでなかった。前原本人が、偽メール問題で
もわかるように政治音痴なので、聞く必要もない与太話
だ。だいいち中国がTPPに入って何のメリットがあるの
か。
 
もし中国がTPPに入れば、ISD条約によって米国企業の訴
訟の嵐に巻き込まれる。共産党一党独裁の、体制の最大
の権益も危うくなる。米国の悪夢は、日本と中国が手を
握り、米国抜きの経済的共同体が東アジアで完成するこ
と。
 
TPPへの日本参加巻き込みの、米国の真の狙いは、日中
間にくさびを打ち込み、先にTPPに日本を取り込み、ア
ジアに覇権を維持すること。日中を分断してアジアを統
治する。この戦略は、米国にとっては、必要不可欠な戦
略。だから、最後はどんなに敷居を低くしても、とにか
く日本をTPPに巻き込む。
 
TPPに一度日本を入れてしまえば、後で敷居はいくらで
も高くできる。米国にとって、政治の劣化した金持ち国
日本ほど、おいしい国はないのだ。日本としては、TPP
には入らず、アメリカによる日中分断策は受け入れられ
ないと、米国を説得すべきである。
 
日本の戦略の基本は、日米中のどの国も排除されない、
三国の対等の友好関係の構築におくべきだ。米国を排除
してもいけないし、中国も排除しない。それが東アジア
で生きる民族の知恵である。愚かな野田は、そのような
国家戦略もなく、ネガティブリスト(例外リスト)さえ
持たずに手ぶらで出かけた。
 
野田はオバマの懐に飛び込んだ。もしTPPに参加すれば、
ISD条約を盾に強欲な米国の会社・投資家に裁判を起こ
され続け、国内法の改正を義務付けられる。TPP参加に
よって国家主権の侵害が簡単に、しかも合法的に行われ
ていくことになる。
 
ISD条約によって、カナダやメキシコ、中南米の国々が
訴えられ、巨額の賠償金を支払わせられている。TPPに
参加すると、米の一企業(一投資家)が日本の法律を変え
る権限を持つことになる。つまり、日本全体が外国の金
持ちの利害で変えられてゆく。いやとはいえない。
 
TPP参加後の国内の惨状に気付いて、もとに戻そうと
思ったとしよう。しかしラチェット規定で、もはやもと
に戻せないのだ。人間は間違う存在。間違わない人間な
んていない。しかし利口な人間は反省して、修正する、
後に引き返す。しかし、元に戻るのを許さないのがラ
チェット規定なのである。
 
この規定は、銀行、保険、法務、特許、会計、電力・ガ
ス、宅配、電気通信、建設サービス、流通、高等教育、
医療機器、航空輸送など、ほぼ全分野を網羅している。
つまり野田ジャパンは、虎の檻の入り口に立たされたの
である。一度檻に入ったら、二度と引き返せない鉄の扉
が閉まるTPPの恐ろしさ。
 
TPPは、実に傲慢で、強欲で、理不尽な仕掛けである。
よほど圧力をかけられるか、間抜けでなければ入り口に
すら立たない仕掛けである。振り返ると、先の参議院選
挙の惨敗、それに続く地方選の惨敗にも民主党は誰一人
責任をとらなかった。TPPにも責任はとらないだろう。
 
民主党の姿勢は、国家の将来などどうでもいい、今の自
分たちがよけりゃそれでいい、好きにやるから黙ってお
け、といっているように聞こえる。民主党の慎重(反対)
派の国会議員は、野田が外国に行く前に、集団離党して
おけば、TPP参加表明はなかったことを知るべきだ。次
はあるのか。ほんとうか?

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