ジャーナリズム

ゲンさんの新聞業界裏話

新聞拡張員ゲンさんが、悪質な勧誘員から身を守る方法、営業理念や人生勉強に役立つ情報、新聞業界の裏話などを語りかけます。全編関西弁で語られているゲンさんの軽妙で面白く、含蓄の深い世界をお楽しみください。


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第473回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■メルマガとHPとの併用 Q&A編 Part3

2017/06/30

■メルマガとHPとの併用 Q&A編 Part3


先の『第463回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■メルマガとHPとの併用につ
いてのお願い Q&A編 Part1』(注1.巻末参考ページ参照)で話した
ように、現在サイト上での更新ができなくなっているため、一時的に、このメ
ルマガ誌上でサイトのQ&Aを掲載させて頂くことにしているが、今回は、そ
の第3弾や。

この状態が、いつまで続くのかは今のところ、まだ未定やが、しばらくの間、
ご理解して頂いてお付き合い願いたいと思う。

それでは早速やが始めさせて頂く。

……………………………………………………………………………………………

NO.1407オートロックのマンションに有効なセールストークを教えてください

投稿者 Nさん  投稿日時 2017. 6.10  PM 1:29


以前に「拡張の押しの強さ」について質問させていただいた者です。

前回の御回答を受けてから拡張に真摯に取り組んで、なんとか食べていける程
度にはカードも揚げられています。ありがとうございました。

質問なのですが‥。ここ最近はオートロックのマンションが多いバンクで仕事
する機会が増えたのですが、そこで難しさを感じています。

そういったマンションの場合に有効なセールストークが思い浮かんでこないの
です。

もし何か良い知恵があれば、ぜひ教えていただきたいです。よろしくお願いし
ます。


回答者 ゲン


『ここ最近はオートロックのマンションが多いバンクで仕事する機会が増えた
のですが、そこで難しさを感じています』ということやが、昔から、オートロ
ックのマンションでの勧誘は難しいとされてきた。

そもそもオートロックのマンションに入居する人の多くは、新聞勧誘に限らず、
訪問販売全般の勧誘を避けたいと考えているのが普通や。

そのために外部から侵入しにくいオートロック付きのマンションに入居してい
るという人が圧倒的に多いわけやさかいな。

さらに、入居者層というのもある。一般的にオートロックのマンションを好む
人は比較的若い人が多く、現在、その人たちの多くは新聞そのものを嫌う傾向
にある。

そういう人たちを相手には、少々耳障りの良い勧誘トークを並べたとしても、
まともに話を聞いてくれる確率は相当低いと考えてなあかん。

『有効なセールストーク』は聞いて貰える人にしか効果は望めんさかい、その
点をどうクリアするのかということから考える必要がある。

オートロックのマンションは基本的に、住居者の承諾がなければ玄関ドアの前
にすら立てない構造になっている。訪問者も音声や映像で確認できるさかい、
嫌な相手なら居留守も比較的簡単に使える。

勧誘を嫌う入居者にとっては申し分のない環境が揃っているわけや。そんな所
で新聞の勧誘をするのは難しいわな。              

ただ、オートロックのマンションに入居している比較的若い人たちのすべてが
新聞を購読していないのか、その気がないのかとなると、そうでもない。

総務省が発表した「平成27年情報通信メディアの利用時間と情報行動に関す
る調査」を見る限り、20代で10.3%の人たちが新聞を購読しているとい
う結果になっている。30代だと19.3%まで購読率が跳ね上がる。

それからすれば、そのオートロックのマンションに入居している比較的若い人
たちの比率次第で若干違うてくるが、概ね、5人から10人に1人の割合で新
聞を購読している、もしくは購読しても構わないと考えている人がいる可能性
が高いということになる。

その人たちをターゲットに勧誘すれば契約をあげるのは可能だと思われる。た
だ、一般の住宅地に比べて、相当に低い確率やろうというくらいは容易に想像
できるがな。

つまり、オートロックのマンションの場合は、最初からその前提を承知の上で
勧誘せなあかんということやな。難しいが可能性はゼロではないというくらい
の気持ちで。

普通、新聞勧誘はデータ拡張以外の場合、「白叩き」で軒並み叩く(訪問)わ
けやが、それやと10軒に1軒程度の割合で客に会え話すことができる。

それが、オートロックのマンションの場合は、50軒に1軒、100軒に1軒
の確率になるということや。

あんたが目指そうとしているオートロックのマンションの規模がどの程度かは
知らんが、多くても1棟で、50軒、100軒程度のものやと思う。

それやと、オートロックのマンションすべてを叩いたとしても1軒の客と話が
できただけでも御の字ということになる。それを続けて成約に持って行こうと
すれば相当な時間を要するものと考えられる。

結論として、訪問販売を拒否しがちな人の多いオートロックのマンションすべ
てを叩くというのは現実的やないさかい、「カードをあげる」ということを重
視されるのなら止めて他を当たられた方が賢明やと思う。

もっとも、それを言うてしもうたら、『有効なセールストーク』を『ぜひ教え
ていただきたいです』というあんたの希望に沿うことはできんがな。

先にも言うたように可能性はゼロではないが、限りなく低いということを承知
されるのなら、その方法はなくもない。

ただ、「白叩き」のような時間の無駄とも思える愚行は、事、オートロックの
マンションではせん方がええと思う。

オートロックのマンションで叩く場合は、その販売店の持っている過去読デー
タをフルに使うことや。

当然やが、『20代で新聞を購読している10.3%、30代19.3%』と
いうことは、その確率の分だけ新聞を購読している可能性があるということを
意味する。

その中に現読の人がいるはずで、その人たちを除外した過去読者のデータを貰
う。狙いは、他紙に鞍替えした人たちや。その復活を試みる。

ただ、他紙のみを購読している人や無読で新聞を読みたい、読んでも構わない
と考えている人との接触はできんが、それは仕方ない。

新聞販売店の過去読者データでは、それが限界やさかいな。

どうしても他紙のみを購読している人を探ろうと思えば、新聞が配達されると
思われる早朝時、そのオートロックのマンションの前で配達員が来るのを張り
込むしかないが、その地域すべてのオートロックのマンションの前で、そうす
るというのは実務的な面から言うても実行するのは限りなく難しいと思う。

『無読で、新聞を読みたい、読んでも構わないと考えている人』については、
新聞社の調査員を装って片っ端から訊いて調べていくしかないが、それやと
「白叩き」と同じ程度、もしくは怪しく思われる分、それ以下の確率しか期待
できんやろうから、これもあまり意味がない。

そう考えると、その販売店での、そのオートロックマンションの過去読データ
に縋るのが最も有効で手頃な方法やと思う。

過去読者が特定できれば、呼び出し部屋番号を入力して入居者を呼び出し、そ
れ専用の勧誘トークを使うことができる。

「○○さん、こんにちは以前、お世話になりました○○新聞販売店の者です。
この度は、過去のお客様に特別なサービスとして○○を用意して参りましたの
でお話だけでも結構ですので聞いてください」と言って勧誘してみる。

後は、普段のあんたの勧誘力、営業力次第や。

それ以外の方法で勧誘するとしたら、直接、部屋番を入力して呼び出すより、
そのオートロックマンションの前、もしくは駐車場で入居者と思われる人を見
つけて「路上勧誘」に持ち込んだ方が、まだ可能性があると考える。

「失礼します。こちらに入居されておられる方ですね。実は、今回、新聞を購
読しておられる方、および購読してみたいと考えておられる方を対象にキャン
ペーンさせて頂いている者で、少し話を聞いて頂きたいのですが」と言う。

ここで勧誘時の鉄則やが、「話を聞いて頂けませんか」といった相手にボール
を投げかけるような声かけはせん方がええ。

それやと、例え話を訊いてもええなと考えていたとしても、ほぼ条件反射的に
「結構です」と答えさせてしまうさかいな。

ここは多少強引なようでも、「少し話を聞いて頂きたい」と迫る方がええ。も
ともと勧誘とは強引に営業するための方法でもあるしな。

ただ、この方法だと男性の勧誘員の場合は相手を不安にさせてしまうことにな
るかも知れん。特に相手が女性客の場合は、不審者と思われないような注意と
工夫が必要になる。

それから言えば、あんたは女性やから、その点ではまだ救われそうやが、別の
意味での用心が必要になるとは思うがな。

男性客の場合に、それが言える。当たり前やが、すべての客が安心できる人間
とは限らん。客の中には相当に、あくどい人間もいとるし、変質者も皆無やな
い。

基本的に勧誘員は、訪問客を選ぶことができん。しかし、目視で接近する場合
は、何となくという根拠の薄い印象であっても危なさそうな人間を避けること
はできる。

それで完璧に危険が避けられるとは保証できんが、少なくとも用心することで、
通常の勧誘で出会すような、えぐい客との比率を下げることはできるはずや。

結論として、オートロックのマンションでの勧誘するのなら、相当に厳しいも
のがあると覚悟してすることや。

まあ、他に叩けそうな場所がないと感じた時に、ダメもと的な感覚でチャレン
ジしてみるくらいがちょうどええのと違うかな。

……………………………………………………………………………………………

NO.1408 現場の判断で簡単に自分のところのお客様を他紙に配らせて良いも
のでしょうか?

投稿者 Hさん  投稿日時 2017. 6.20  PM 4:11


こんにちは。

今年に入ってですが、各新聞社の動きが慌ただしくなり、いよいよ体力のない
新聞販売店は配達委託をお願いするしかないような状況になってきました。

特に、地方紙がまだ強い私共の県では、M、S社がどこに依頼するかでまだまだ
迷走状態にあります。

本社が具体的に何処へどうするか? がはっきりしていないようで、販売店同
士での話し合いで決めて、最終的に本社がゴーサインを出しているようです。

MがAにとか、SがYにとか、先日決まったのはYが地方紙なんてのもありました。

おそらく、もっと増えてくと思われます。

当然、メリットとして配達の効率化は計れますし、人手不足の中、他紙販売店
から配達員が入って来ることは願ったりかなったりで、現場では交代で休みを
取らせることも出来るようになります。

しかし、デメリットとしては渡す側からすれば、購読者情報丸裸ですので、い
つかはひっくり返えされる可能性は充分にあります。何年か経って蓋を開けて
みたら、半分になっていた。なんて笑えない事になるかもしれません。

以前に、共同配達会社を作り、全紙を配達したらと、提言した事がありました
が、販売店代表同士で取り決めをするには、いささか先の展望を考えるとちょ
っと、難しいように思います。

どこかで、線引きをして、業界全体の将来を考えていかないと、結果的にはお
客様に不便をかけ、自らが招く読者離れを起こしかねません。

どんなに頑張って新規の購読者を取ろうが、継続してもらうために一生懸命努
力をしようが、マトモに配達も出来ないようでは、話になりません。

隣接する代表と話をする機会があり、朝刊配達状況の話になりました。

傍目に見てあきらかに人手不足で、専業がエリアを掛け持ちしているので、配
達が遅れているのはわかっていましたが、あえて聞いて見たら、そんな認識は
微塵も感じられ無いどころか、将来を考えた妄想ビジョンを滔々(とうとう)
と語ってくれました。

もちろん、私のような専業社員に泣き言を言いたくなかったのでしょうが、だ
からと言って、現場の判断で簡単に自分のところのお客様を他紙に配らせて良
いものでしょうか?

私は、将来的には合配化は避けられない事だと思います。

ただ、そこに至るまでの過程が、現場の苦しさから解放されたいが為の判断で
やると、とんでも無いことになりそうな危機感があります。

そこで、ゲンさんにお伺いしたいのですが、現在合配化している、もしくは取
り組もうとしているところがありましたら、ゲンさんの見解を交えて教えても
らえれば幸いです。

よろしくお願い致します。


回答者 ゲン


『今年に入ってですが、各新聞社の動きが慌ただしくなり、いよいよ体力のな
い新聞販売店は配達委託をお願いするしかないような状況になってきました』
といったようなことは風の噂ではよく聞くようになったが、具体的な話として
ワシらに届いたのは、これが初めてや。

『特に、地方紙がまだ強い私共の県では、M、S社がどこに依頼するかでまだま
だ迷走状態にあります』というのは何となく分かるような気がする。

全国紙の中でもM新聞、S新聞というのは部数が少ない方やが、それでも都市
部では何とか販売店の維持はできている。例え販売店が減った場合でも周辺の
同系新聞販売店で、その分の配達くらいはできるはずや。

そのため、あんたが言うようなことは、今のところ都市部では起きていないと
思う。

しかし、地方での劣勢状態は過去最悪で、販売店の閉鎖がここ1、2年の間に
急激に増えているのが実情のようや。

『本社が具体的に何処へどうするか? がはっきりしていないようで、販売店
同士での話し合いで決めて、最終的に本社がゴーサインを出しているようです』
と言われていることやが、配達員不足については新聞販売店各自の問題で新聞
社が、どうこうできるようなことではないと考えているためなのか、そうする
しか方法はないのかも知れんな。

『MがAにとか、SがYに』というように、M新聞の販売店がA新聞の販売店に配
達依頼をして、S新聞の販売店がY新聞の販売店に配達依頼をするというのは
理解できる。

前回のメルマガ『第472回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の実情 その
14 二極化が進む新聞の今後について』(注2.巻末参考ページ参照)でも
話したが、M新聞とA新聞は左翼系の新聞で、S新聞とY新聞は右翼系の新聞
ということもあり、お互い関係性の近い新聞社同士ということもあるしな。

ただ、『Yが地方紙なんてのもありました』というように、Y新聞の販売店が
地方紙の販売店に配達委託するというのは、かなり深刻な状況やろうと思われ
る。

いくら地方ではY新聞のブランド力、地位が低いとはいえ、プライドだけは相
当高いさかいな。あんたも、それがあるから驚きを込めて、そう伝えてくれた
のやと思う。

普通、そうした状況になった販売店は閉店するものと昔から相場が決まってい
た。もっとも、地方で合配店化が進む要因の多くは、それやけどな。

合配店が、いつの頃から存在していたのかは定かやないが、地方ではかなり昔
からあったのは確かや。

ワシの知る限り、少なくとも23、4年前には合配店は存在してた。何も今に
始まったことではない。

ただ、現在のような新聞の部数減が今後も続く限り、あんたの言われるように、
『おそらく、もっと増えてくと思われます』、あるいは『将来的には合配化は
避けられない事だと思います』という状況にならざる得ないのかも知れんな。

『デメリットとしては渡す側からすれば、購読者情報丸裸ですので、いつかは
ひっくり返えされる可能性は充分にあります。何年か経って蓋を開けてみたら、
半分になっていた。なんて笑えない事になるかもしれません』てなことは十分
考えられる。

実際にも『第138回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■正義なき暗闘 Part1 
ある合配店でのケース』(注3.巻末参考ページ参照)で話したような事例が
あるさかいな。

客を預けた側の新聞社が、またその地域で販売店を復活させようとなった時、
自社の客は、そのまま確保したいと願い、預けられた側の販売店にしたら、そ
の客をそのまま返すのは、面白くないと考えるのが普通や。

そうなると、必然的に客の争奪戦になるし、実際に、そうなった現実がある。
そして、双方の新聞販売店にとって最悪の結末を迎えている。

まあ、現時点では、一度放棄した販売店を復活させようてな新聞社など考えに
くいから、そんな心配をする必要はないかも知れんがな。

ただ、預けた客は委託した販売店次第で減らされるかも知れんというのは覚悟
せなあかんやろうと思う。

配達を他紙販売店に委託せなあかんようになった時点で負けているわけやから、
それは仕方ない。同じ状態で戻ることなど、まずないと。

『どこかで、線引きをして、業界全体の将来を考えていかないと、結果的には
お客様に不便をかけ、自らが招く読者離れを起こしかねません』と言われるこ
とは、よく分かるが具体的に、どうすれば良いのかとなると難しい問題やろう
と思う。

『どんなに頑張って新規の購読者を取ろうが、継続してもらうために一生懸命
努力をしようが、マトモに配達も出来ないようでは、話になりません』と言わ
れるとおり、新聞の宅配制度は、新聞をきっちり配達できて初めて成り立つわ
けやしな。

現在のような部数減が、このまま続けば新聞販売店の数も今より更に減ること
が予想される。そうなれば、残った販売店の配達員は広範囲に渡って配達せな
あかんようになる。

配達部数は減るかも知れんが、その分、楽になるどころか相当な負担増になる
のやないかと危惧する。

それでも配達単価が良ければ、配達員を維持することができるかも知れんが、
部数が激減するということは新聞販売店の経営が苦しくなるわけやから、配達
員の待遇が上がることは考えにくい。

通常、どんな業界も最後まで生き残った企業や店は、それなりに旨しい思いが
できるもんやが、事、新聞業界については、例え一人勝ちのような状況になっ
たとしても厳しい現実が待っているかも知れんということや。

これは例え、合配店化されたとしても同じで、肝心の顧客が、その地域でまば
らにしかいないような状況になったんでは配達するだけでも一苦労やさかいな。

『現場の判断で簡単に自分のところのお客様を他紙に配らせて良いものでしょ
うか?』というのは、その状況次第では、やむを得んのやないかな。

好き好んで自らの顧客を他紙の販売店に委ねるような経営者などいないはずや。
ただ、そうでもせな、やっていけんような状態に追い込まれたら、個人の気持
ちだけでは、どうしようもないやろうと思う。

『そこに至るまでの過程が、現場の苦しさから解放されたいが為の判断でやる
と、とんでも無いことになりそうな危機感があります』については、ワシも同
感や。

何の計画性もなく、それをやれば崩壊への道を辿るだけやと。

あんたの話からは、すでにそういう事態に突入している地域があると考えなあ
かんのかも知れんな。

『現在合配化している』というのは、先にも話したように地方を中心に全国的
な規模で相当数存在しとるのは確かや。もっとも、その数は定かではないがな。

『もしくは取り組もうとしているところ』というのは話に聞くだけで、実際に
そうしようとしている新聞社や販売店は知らん。

ワシの見解ということであれば、合配店化を考える前に販売店個々が配達員を
もっと大事に扱い、業界から人手不足をなくす方法を先に考えるべきやと思う。

配達員だけに負担を押しつけていたんでは業界に未来はないと考えてな。当然
やが、そんなことをしていたら配達員が離れて行くだけやさかいな。

まずは、配達員には、低賃金の上に過酷な労働を強いられるのが普通という状
況を新聞社や新聞販売店自身が認識することや。

その上で現状を打開、あるいは好転させる方法を考えるしかない。

それについては、『第405回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞販売店の苦
悩……その1 労働力不足解消への打開策について』(注4.巻末参考ページ
参照)の中で、『新聞販売店の労働力不足解消への打開策について』と題して
話したが、もう一度、その部分を引用して知らせる。

……………………………………………………………………………………………

新聞販売店の労働力不足解消への打開策について


1.経営者の意識を変える。

この業界は、はっきり言って販売店のトップ次第という側面が強い。

良い従業員が集まらないと販売店は儲からない、伸びないと考えるトップであ
れば望みはあるが、従業員は使い捨てという感覚のトップやと先はない。

どの業種でもそうやが、特に新聞販売店は人が基本や。良い人材を集めるには、
それなりの処遇とやりがいを従業員に与える必要がある。

そして、経営者自ら率先して頑張っている姿を従業員に見せることや。必死に
働く経営者の姿を見れば、従業員もそれなりに頑張るはずや。その気にもなる
者もいると思う。

まずは、そのことを経営者に知って貰うことが必要になる。


2.求人広告媒体の見直し。

『募集をず?っとかけてはいますが、6ヶ月経った今も、応募にさえ全く来ない
日が続いています』というのは、あまりにも異常やと思う。

普通、広告を打っても面接に来ない場合、広告媒体を増やすか、変更するもん
や。

当たり前やが、そのままの状態では、いつまで経っても同じことが続くだけや
さかいな。


3.勤務条件を考える。

この業界は、すべてとは言わんが、経験者が新聞販売店を転々とする場合が多
い。

それから言えるのは、労働条件や給料が他と比べて、ええか悪いかが面接して
みようという気になるか、ならないかの判断基準になるということや。

それを考えた募集要項に変更せなあかん。

具体的には同地域、同類の募集広告を調べて、他店より魅力のある募集条件を
提示することや。

他より劣っていれば必然的に、そっちに人は流れるさかいな。


4.現在の従業員を大事にする。

当たり前やが、人材が不足しているからという理由で従業員に負担をかければ
「やってられん」となって辞めていく者が増えるのは当然やわな。

店も経済的に苦しいかも知れんが、報酬のアップ、もしくは代配、臨配などを
使って、せめて最低でも一週間に1日くらいの休日を与えることや。

労働基準法に違反している販売店はブラックやさかいな。それを説いてトップ
に分かって貰うことや。新聞販売店を経営するというのは、そういうことやと。


5.経営者、および従業員同士で工夫する。

人材が増えない状況で休日を取ろうとするなら、経営者を含めた従業員全体で
知恵を出し合って考えるしかない。

例えば、7人で配達している区間を6人で配達するよう各自の部数を増やせば、
毎週1日空いてくる。それを休日に充てるという考え方や。

その際、負担増の配達分に対する報酬をどうするかという問題が生じるが、一
般的には、部数増に見合った加給ということになる。

1週間に1日の休日を与えるというのは法律で決まっていることやから経営者
は、それを絶対守る必要がある。

そのことを理解している経営者ならええが、理解していない、理解しようとし
ない経営者ではどうしようもないがな。


6.稼げる従業員を養成する。

これは一般的な企業ではよくやっている手法やが、その店で実際に稼げる従業
員を養成することも必要や。

一人でも稼げる人間がいると、少々きつくても頑張れば、ああいう風になれる
と思えるし、募集広告に多額の報酬額を記載していたとしても過大広告にはな
りにくいさかい人も集めやすい。

具体的に、どの程度の額がそれに該当するのかという点については、その地域
毎のレベルがあるやろうから、それぞれで判断して貰うしかないがな。

募集広告を見て「そんなに稼げるのか」と思わせることができれば、それでえ
え。


7.やりがいのある販売店を目指す。

人は労働条件や報酬だけで集まってくるとは限らない。

「やりがい」を求める人間も多い。

具体的には、「高齢者見守りサービス」などの社会貢献をしているというアピ
ールなどが、それになる。

実際、他者を大事に扱う販売店は従業員も大事にするのが普通やから人も集ま
りやすい。


8.販売店の評判を上げる。

販売店の評判が悪いと、当たり前やが人も集まりにくい。特に「あの店は危な
い」という噂が立ったら致命的や。そんな店で誰も働きたいとは思わんさかい
な。

ただ、逆も真なりで、評判の良い、経営者の人柄の良い販売店には不思議と人
が集まってくるもんや。

そういう店作りを経営者を含めた従業員全体でやらなあかんやろうと思う。

……………………………………………………………………………………………

以上、現時点でのワシの見解ということなら、それになる。

何度も言うが、業界を良くするのも悪くなるのも、経営者とそこで働く人間次
第や。人が社会を作り、企業、会社、店を作る。

その大前提を忘れたらあかんということやと思う。

……………………………………………………………………………………………

NO.1409 Y新聞店は待遇悪いのが普通なのでしょうか?

投稿者 Sさん  投稿日時 2017. 6.24  AM 5:03


こんにちは。私は、N新聞店で5年間正社員で、事務の仕事してきました。

退職後しばらくしてから、N新聞店の違う店の事務に応募していましたが、な
かなか受かりません。おそらく、前の店に確認? しているのかと思います。

仕方なく、違う系統のY新聞店をハローワークの求人で見かけて、即採用にな
りました。

しかし、入社してから数日後に、求人誌にも掲載されていて、時給がハローワ
ークより高いのです!

所長に話しましたが、貴女はハローワークで見たからと、あげて貰えませんで
した。

私は経験あるのに、後から入る未経験の人が時給高いなんて、納得いきません。

しかも、ハローワークに正社員登用可能性ありとかかれており、正社員の給料
聞いたら、バイトと同じ時給の正社員ですと言われました!

手取り13万ぐらいでやっていけません。N新聞店では、住宅手当ついて、手取
り19万でした。月給制でした。

Y新聞店は待遇悪いのが普通なのでしょうか?

時給制の社員なんて聞いたことありません。


回答者 ゲン


『入社してから数日後に、求人誌にも掲載されていて、時給がハローワークよ
り高いのです!』というのは、ありがちなことや。というか、一般的には、そ
の方が多いやろうと思う。

『所長に話しましたが、貴女はハローワークで見たからと、あげて貰えません
でした』というのは気分が悪いやろうし、『私は経験あるのに、後から入る未
経験の人が時給高いなんて、納得いきません』と言いたい気持ちも、よく分か
る。

個人的には、ワシも、そんな差をつけるのは理不尽やと思う。どの求人募集で
あっても雇用条件は同一にすべきやと。

しかし、残念ながら、実際には同じ職場、同じ仕事で初任給に差をつけた求人
募集というのは普通に行われている。そして、そのこと自体は違法とまでは言
えん。

あんたがハローワークの求人条件を見て納得した上で応募され、雇用契約を交
わされたのなら、雇用条件に齟齬や間違いがない限り、その条件が優先される。

それと同様に、求人誌の条件を見て納得して応募した人の場合は、やはり、雇
用する側は、その条件を優先せなあかん。

もし、その販売店がハローワークでの条件でしか雇えないと、求人誌を見て応
募した人に言うたとしたら、その方が問題で違法性が問われるさかいな。

『しかも、ハローワークに正社員登用可能性ありとかかれており、正社員の給
料聞いたら、バイトと同じ時給の正社員ですと言われました!』というのは、
『正社員登用可能性あり』が嘘でなければ、『バイトと同じ時給の正社員』で
あっても何の問題もない。

実際、世の中には新聞販売店に限らず、正社員より時給のええバイト従業員な
んかナンボでもいとるさかいな。

ただ、あんたが『手取り13万ぐらいでやっていけません』と言われるのなら、
「もっと条件を良くして貰わないと働けません」と言うて交渉するという手も
ある。

その販売店が、どうしてもあんたに勤めて欲しいと考えれば、求人誌に掲載さ
れていた条件で雇用すると言うかも知れん。もちろん、「それなら辞めて貰っ
て結構」と言われる可能性もあるがな。

『N新聞店では、住宅手当ついて、手取り19万でした。月給制でした』という
のは、その当時、N新聞店でそうやったというだけのことで、それが他でも適
用されると考えるのは違うと思う。

勤め先が変われば労働条件も変わる。まあ、それくらいのことは言わんでも分
かっておられるとは思うが。

『Y新聞店は待遇悪いのが普通なのでしょうか?』というのは違うと言うとく。

あくまでも、あんたが遭遇したケースが、そうやったと言うだけのことで、他
のY新聞店の場合がどうかというのは正直、ワシにも良う分からん。

一つ言えるのは、この業界は若干、都市部と地方で雇用条件に違いがあるくら
いで、それ以外では、それぞれの販売店経営者の考え方次第で大きく違うてく
るということや。

結論として、このまま勤めても愚痴や不満が募るだけやろうし、本当に『後か
ら入る未経験の人が時給高い』という事態になったら、それこそ目も当てられ
んようになるのは十分考えられるさかい、あんたの希望が叶えられんかった場
合、辞めるという選択肢がある。

もちろん、せっかく見つけた職場やから我慢して勤めるという選択肢もあるが
な。

いずれを選ばれるかは、あんた自身で良う考えてから決めて貰うしかないと思
う。

……………………………………………………………………………………………

今回は、紙面の都合で、このくらいにしとく。

現在、回答文を送らせて頂いている方々には、折りを見て掲載させて貰うつも
りなので、まことに申し訳ないが、それまで待って頂きたいと思う。



参考ページ

注1.第463回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■メルマガとHPとの併用につ
いてのお願い Q&A編 Part1』
http://melma.com/backnumber_174785_6518133/

注2.第472回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞の実情 その14 二極
化が進む新聞の今後について
http://melma.com/backnumber_174785_6546452/

注3.第138回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■正義なき暗闘 Part1 ある
合配店でのケース
http://siratuka.sakura.ne.jp/newpage13-138.html

注4.第405回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■新聞販売店の苦悩……その1
 労働力不足解消への打開策について
http://siratuka.sakura.ne.jp/newpage19-405.html


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■HP『新聞拡張員ゲンさんの嘆き』新着情報

しばらくの間、このコーナーは休止とさせて頂きます。


『新聞拡張員ゲンさんの嘆き』
URL http://siratuka.sakura.ne.jp/
Mail  hakase@siren.ocn.ne.jp 管理人 ハカセ

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PC、携帯、スマートホン、iPad のメールアドレスから登録可能

『第1話 新聞販売店残酷物語 恩讐の彼方から』完結

『第2話 我ら、やもめ団ここにあり』完結

『第3話 大津坂本人情街道秘話』完結

『第4話 狙われた男たち』完結

『第5話 新聞大逆転の法則』完結

『第6話 黎明期の新聞拡張物語 神武梅乃の伝説』完結

『第7作 新聞業界暗黒物語 悪い奴ら』完結

『第8作 黎明期の新聞拡張物語 受け継がれる伝説』完結

『第9作 カポネによろしく』2017. 4.15 配信開始


著者 白塚 博士

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書籍販売のお知らせ 

作品題名『ゲンさんの新聞勧誘問題なんでもQ&A選集 電子書籍版パート1』
http://siratuka.sakura.ne.jp/newpage21.html

Kindleストア
http://www.amazon.com/dp/B00EA0NDFU

honto電子書籍ストア(「ゲンさん」で検索)
http://honto.jp/ebook.html

ゲンさんの新聞勧誘問題なんでもQ&A選集 電子書籍版パート1
http://honto.jp/ebook/pd_25182317.html

著者 白塚 博士
出版社 みずほ出版
販売価格350円
購入はPCでも可能。但し、PCでは今のところ読めません。
対応端末 
Kindleタブレット、iPhone、iPad、Androidスマートフォン、
Androidタブレット、Androidタブレット大


作品題名『新聞拡張員ゲンさんの新聞勧誘問題なんでもQ&A選集』
著者 白塚 博士
出版社 みずほ出版
販売価格 1,470円(税込み)

販売方法 インターネット
Amazon(アマゾン)での販売は在庫が少なくなったため終了しました。
今のところ増刷の予定はありません。
代金引換郵便……2010年9月1日より日本全国送料、代金引換手数料無料。

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メールマガジン:ゲンさんの新聞業界裏話
発行日:毎週金曜日

発行責任者:ハカセ
公式サイト:『新聞拡張員ゲンさんの嘆き』
URL  :http://siratuka.sakura.ne.jp/
Mail  : hakase@siren.ocn.ne.jp

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創刊日:2008-05-25  
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