国際情勢

台湾は日本の生命線!

中国の軍拡目標はアジア太平洋での覇権確立。そしてその第一段階が台湾併呑。もし我が「不沈空母・台湾」が「中国の空母」と化せば日本は・・・。政府・媒体が敢て語らぬ生命線防衛の重要性を訴える。


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【メルマガ台湾は日本の生命線!】自己検閲?読売は「台湾は中国ではない」と断言して

2018/06/27

自己検閲?読売は「台湾は中国ではない」と断言して

ブログ「台湾は日本の生命線」で。ブログでは関連写真も↓
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3307.html

2018/05/28/Mon

■中国の航空会社への「検閲」問題で社説

読売新聞の五月二十一日の社説のタイトルは「中国の領土主張 外国企業への『検閲』。

つまり中国政府が「日本や米国などの航空会社に対し、台湾、香港、マカオを中国の一部として、各社のウェブサイト上に明示することを求めた。台湾を『中国台湾』と表記し、地図上で中国大陸と同じ色で塗るよう指示」し、そして「対応を取らなければ、処分を下すと警告している」という問題についてだ。

「中国の政治的主張を外国企業に押しつけ、従わなければ報復する。民間の自由な経済活動を阻害する行き過ぎた『検閲』はやめるべきだ」と訴え、「(習近平政権は)台湾と関係を深める外国政府や国際機関をけん制してきた。外国企業にも圧力の対象を広げ、台湾を国際的に孤立させる狙いは明白だ」と正論を展開している。

世界中が中国の「一つの中国」宣伝に騙されているが、実際には台湾は中国領土ではなく、こうした中国批判にはとても意義がある。

ただそうした批判の中で、気になるところがあるのである。

たとえば「台湾を『中国台湾』と表記し、地図上で中国大陸と同じ色で塗るよう指示した」という部分を見てほしい。

なぜ中国という国名を「中国大陸」と書き替えるのか。

■中国の「検閲」を受けたが如き不当な表現

今問題になっているのは、中国政府の外国企業に対する「中国台湾」(あるいは「中国台湾地区」)の呼称の強要だが、中国がその「中国台湾」の対と位置付けるのが、まさにこの「中国大陸」との表現なのである。

「大陸と台湾は同じく一つの中国に属する」との「一つの中国」原則から当然導き出される表現だ。中国ではメディアに対する「検閲」で、「中国と台湾」は「大陸と台湾」と呼ぶよう指導されている。

たとえば中国の国内メディア向けの報道禁止用語集(新華社新聞信息報導中的禁用詞和慎用詞)には次のような規定がある。

「台湾と祖国大陸(あるいは大陸)は対応概念である」

「台湾に言及しない場合は中国を大陸と自称してはならないし、中国大陸という言い方も用いない。台湾と相対するときだけ使用していい」

ところが読売新聞は、中国にとっては外国企業だが、いつの間にかその「検閲」を受けてしまっているようだ。中国に配慮した「自己検閲」というべきかもしれないが。

■「大陸」と呼ぶのは中国の思想統制への協力

このように言えば、読売にも言い分があるかもしれない。おそらく「中国大陸」とは中国政府のセリフを直訳したと主張するのではないか。

たしかに中国の「指示」には原文(中国民用航空局総合司の文書)があり、そこには「地図上で香港、マカオ、台湾地区は大陸地区と同じ色を塗れ」と書かれ、中国は「大陸地区」となっている。

しかし、もし読売が実際に、「一つの中国」宣伝は誤りであり、「大陸地区と台湾地区」との表現が事実に反することを理解しているなら、「中国大陸」の四文字はカッコで括ってしかるべきだろう。

そうしなければ誤解を与える。つまり「大陸と台湾は同じく一つの中国に属する」との中国の宣伝を読者に刷り込むことになり、それはまた、あの国の「検閲」という思想統制工作に加担したことにもなる。

これは大袈裟でも何でもない。実際これまで、マスメディアのこうした表現により、多くの日本人は「一つの中国」宣伝に侵され、「大陸と台湾」と呼ぶことに、あるいはそう聞くことに、すっかり慣れっこになてしまっている。

■台湾を香港・マカオと同列にしている

それから社説には、こんなくだりも。

「台湾を訪れる旅客は、中国本土とは異なる手続きを求められる。「一国二制度」の下で高度な自治が認められている香港とマカオも同様だ。中国当局の対応は、こうした実態を無視している」

「異なる手続きを求められる」など、台湾と中国は別々の国なのだから当たり前。別に特筆するほど重要ではない。それよりもなぜ「台湾と中国とは国が異なる」との「実態」をはっきり書かないのか。

更に問題は、台湾に対して中国を、今度は「中国本土」と呼ぶことだ。いつから中国が台湾のメインランドとなったというのか。別に台湾は中国の外地でも、離島でも、属領でもないが。

そう批判すれば、たぶん読売はこう釈明するだろう。

「台湾」の次に「香港とマカオ」と書かれており、それらに対して中国を「本土」と書いただけだ、と。

実は読売は約十年前にも、記事の中で「台湾と中国本土」と書いたことがある。当時私はそれに抗議したのだが、書いた記者本人は、まさに上のように釈明したのである。

それに対して私が記者に訴えたのは、「理由はともあれ、台湾にとって中国が本土であるかのような印象を読者に与える表現は控えるべきだ」だった。記者は「紛らわしい表現だった」と認め、謝罪した訳だが、今回の社説も同じようなケースには見える。

だが実際には、もっと悪くなっているかもしれない。

■敏感な問題だから「自己検閲」するか

なぜなら、「香港とマカオも同様だ」と強調するなど、まるで台湾を香港やマカオと同列に扱っている感じを受けるからだ。

もし書き手に「台湾と中国とは国が異なる。香港、マカオとも違う」との確固たる認識があれば、決して「台湾を訪れる旅客は、中国本土とは異なる手続きを求められる」などとは書かないはずだ。

そこで思うのだ。「香港、マカオ、台湾地区」と一括りにするのが「一つの中国」宣伝だが、その影響下で書かれたのがこの社説なのだろうかと。

それとも、「一つの中国」宣伝に抵触して中国に批判されないよう、できるだけ「台湾と中国とは国が異なる」という「実態」を曖昧にしようとしたのか。

社説は最後に、「主権や領土にかかわる敏感な問題には、細心の注意が求められる」とも書いているが、「敏感」だから「注意」するのか。これなどは、「自己検閲が必要だ」と言っているように聞こえるではないか。

■チベット問題で理解を示してバランス

社説は最後にこう書いたのだ。

「中国西部チベットを『国家』扱いするなど、企業側の明らかな事実誤認も少なくない。主権や領土にかかわる敏感な問題には、細心の注意が求められる」と。

要するに中国にも一定の理解を示したようだ。

チベット問題や台湾問題をについて、「中国の主権と領土保全に関わる」とは中国政府のお決まりのセリフだ(これら領有権問題で自信欠如のため、そう繰り返し強調する)。それに迎合したのだろう。それに迎合したのだろう。

ところでこのように社説が、一方では「『一国二制度』の下で高度な自治が認められている香港とマカオ」を「国家扱い」した外国企業を擁護しながら、その一方でチベット自治区の「国家扱い」に反対するのはなぜなのか。

何となく不自然だ。チベットに「高度な自治」は認められていないためか。そうではないだろう。

今回は「主権や領土にかかわる敏感な問題」で散々中国を非難したため、最後はこのように書いて締めくくり、バランスを取ったのだろう。「この問題で中国と争う気はない」とのメッセージを発出したように見える。

ちなみに、もし私が社説の書き手なら、企業のこうした「事実誤認」を殊更叱るようなことはしない。どうしてもそれに言及する必要があるなら、中国のチベットに対する残忍な侵略や、苛烈な殖民地支配を正当化していると誤解されないよう、もっと別の書き方を採ると思う。それで中国に喜んでもらえなくても、まったくかまわない。

■読売自身も中国の干渉を受けていないか

社説はこうも書いて中国を非難している。

「中国が自国の主張や政策を国際社会に拡散する手段として、外国企業への干渉を強めるのは看過できない。当局の『検閲』は、幅広い業種に拡大している」

「企業は、巨大な中国市場から締め出されることを恐れるあまり、理不尽な要求でも受け入れざるを得ない立場だ」

そのように書いた読売自身もいつの間にか、中国から取材活動を「締め出されることを恐れるあまり」に、「主権や領土にかかわる敏感な問題」で慎重になってはいるのではないか。

どうも「一つの中国」の宣伝の否定とならないよう、書き方に「細心の注意」を払っているように見えるのだ。

読売は企業である以上、中国から「締め出される」のを恐れるのはやむを得ないことだ。ただ何度も繰り返すが、そうした中国の「検閲」を意識した報道は、あの国の政治宣伝を読者に押し付けることとなりかねず、国家、社会には有害なのである。

今回の社説が問題にしているのは、中国が外国企業に台湾を「中国台湾」と呼ぶよう強要する不当行為である。それを批判するのなら、正面からはっきりと「それは間違っている。台湾と中国とは国が異なる」と断言すればいいのである。

もし台湾を「国」と呼んではならないとの内規でもあるのなら、「台湾は中国に帰属しない」と明言するだけでも結構だ。

それではじめて読者にも、中国の覇道の実態、本質が、より明確に理解されるはずだから。

三年前、民進党を「中国からの独立志向が強い」と報じた読売の中国迎合記事の誤りを指摘すべく、その読者センターに電話した際、応対に出た職員は「社説を読んでほしい。中国に対しては相当強く書いている」とし、中国迎合を否定した。彼は自信を以ってそう断じたわけだが、今回はその「社説」に問題があったのである。

頑張ってほしい。

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創刊日:2008-04-07  
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