国際情勢

台湾は日本の生命線!

中国の軍拡目標はアジア太平洋での覇権確立。そしてその第一段階が台湾併呑。もし我が「不沈空母・台湾」が「中国の空母」と化せば日本は・・・。政府・媒体が敢て語らぬ生命線防衛の重要性を訴える。


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【メルマガ台湾は日本の生命線!】トランプの「一つの中国」発言と日本メディアの誤報

2016/12/24

トランプの「一つの中国」発言と日本メディアの誤報 

ブログ「台湾は日本の生命線」より。ブログでは関連写真も↓
http://mamoretaiwan.blog100.fc2.com/blog-entry-3027.html

2016/12/23/Fri

■今後の東亜情勢を考える上でのキーワード 

米国のトランプ次期大統領が十二月十一日に放送のFOXニュースのインタビューで、「中国と貿易を含む事柄で取引ができなくても、『一つの中国』政策に縛られなくてはならない理由が分からない」と発言した。

これに受け中国は苛立ちを隠さない。たとえば同国外交部報道官は、「『一つの中国』原則は中米関係を発展させるための政治的基礎。もしそれが妨害、破壊を受ければ、中米関係の健康的で安定した発展、両国の重要な領域での協力は成り立たなくなる」と警告している。

果たして今後の米中関係はいかなる方向へ進むのか。もちろんこれは日本にとっても自国の安全保障に深く関わる問題につき、断じて無関心ではいられない。しかしそうしたなか、今後の東亜情勢を考える上でキーワードとなりつつあるこの「一つの中国」の意味を、日本のメディアは、必ずしも理解していないようなのだ。

あるいは、敢えて曲解しているのだろうか。中国の宣伝に配慮、呼応するために・・・。

■「一つの中国」なる中国の宣伝謀略

それに関して語る前に、まずは「一つの中国」なる言葉を巡る中国の宣伝が、いかに悪質、巧妙であるかを考えたい。

今回、トランプ氏は「一つの中国」の「政策」に縛られないと発言し、中国外交部は「一つの中国」の「原則」という米中関係の基礎を守れと反論したわけだ。この中国の言い分を聞く限り、その「原則」を米国がすでに受け入れているかの印象を抱いてしまう。実はそれこそが、中国の宣伝謀略の巧妙さなのだ。

そもそも中国の「一つの中国」の「原則」とは「世界に中国はただ一つであり、それは中華人民共和国。そして台湾は中国領土の一部」というものである。

それに対して米国の「一つの中国」の「政策」とは、「世界に中国はただ一つであり、それは中華人民共和国」であるところまでは認めながらも、「台湾は中国領土の一部」であるとは承認しない立場に基づくものなのである。

何となれば国際法上、台湾は中国には帰属していないからだ。

米国の立場は、一九七九年の米中国交樹立の際の米中共同コミュニケにおいて、つぎのように明確に表明されている。

「アメリカ合衆国は中華人民共和国政府を中国唯一の合法政府を承認する」

「アメリカ合衆国政府は、中国はただ一つであり、台湾は中国の一部であるとする中国の立場を認識する」

■オバマ大統領も騙されているのか

以上をわかりやすく言えば、米国は「台湾の中華民国ではなく中華人民共和国だけを中国政府として承認し、中国が台湾を自国の一部と主張していることは承知した」と言ったにすぎず、台湾を中国領土とする「一つの中国」原則を一度も受け入れたことなどないのである。

もっとも「一つの中国」という名の政策は掲げている訳だ。これでは容易に「一つの中国」原則を受け入れたとの誤解を与えるだろう。それはもちろん台湾を中国領土と承認するよう要求し続ける中国への配慮である。

そのようにして米国は中国の宣伝工作に操縦されているのだ。もちろんその弊害は小さくない。

たとえばオバマ大統領ですらそのために、台湾は中国の一部であると勘違いしているようだ。十六日の記者会見で、「中国は台湾をその一部とみているが、台湾が自分自身のことを処理できる実体であることを承認している。台湾人民も一定程度の自治が認められさえすれば、独立を宣言することはない」などとトンチンカンな発言で、トランプ発言を牽制していた。

ケリー国務長官にしても、上院議員時代の議会での発言を見ると、台湾を中国領土と誤解していた。

このように中国は「一つの中国」という言葉を米国に強要し、その国内を惑わし、そして米台の接近を牽制して来たのである。

あの国はそれほど米台分断で必死なのである。何しろ米国が台湾の国防を支援し続ける限り、台湾併呑という国家目標を達成するのは困難だからだ。

■日経の誤った「一つの中国」報道

さていよいよ本題に入ろう。日本メディアの「一つの中国」報道についてだ。

十二日の日経新聞の“「一つの中国」で米中火花/トランプ氏「縛られない」/東アジアに波乱も”と題する記事を見てみよう。

次のように書いている。明らかに誤報だ。

―――トランプ次期米大統領と中国が台湾を巡り火花を散らしている。トランプ氏は11日放送のテレビ番組で、台湾を中国の一部とみなす「一つの中国」政策を米国が維持するかどうかは中国次第だと表明した。1979年の国交樹立以降、米中関係の前提となってきた「一つの中国」の原則を揺るがす発言は、東アジアを不安定にしかねない。

―――米国は中国と国交を樹立して以降、北京の共産党政権を唯一の合法的政府との立場をとり、「一つの中国」の原則を支持してきた。

最早説明を要すまい。

先ず第一に、米国の「一つの中国」政策は、「台湾を中国の一部とみなす」ものなどではない。

「一つの中国」原則が「米中関係の前提となってきた」というのも、そして米国がそれを支持して来た(台湾が中国の一部であるとの中国政府の立場を支持して来た)というのも、すべて事実に反する。

■他紙も「一つの中国」を理解していない

これほど日経は米国の「一つの中国」政策を誤解しているのである。もっとも国の宣伝とは軌を一にする誤報につき、実際には誤解というより中国の歓心を買うための捏造報道である可能性も拭いきれない。

記事はトランプ氏の「『一つの中国』の原則を揺るがす発言」が「東アジアを不安定にしかねない」と強調しているが、もし記者がトランプ氏への迷惑顔でこれを書いたとすれば、それは単なるお門違いか、または中国のためにするトランプ氏への牽制ということになる。

米国が「一つの中国」政策を見直すというなら、それはそれで結構なことなのである。「一つの中国」と称する以上、「台湾は中国の一部」とする誤解を米国及び世界全体に与えかねないものだからだ。

そして、もしそのことで、「東アジアを不安定にしかねない」というのなら、その批判の矛先は、一方的に東亜を脅かしつつある元凶、中国にこそ向けるべきだろう。

米国が従来「一つの中国」を受け入れ、トランプ氏がそれを見直そうとしているといった誤った報道行ったのは、今回日経だけではない。

朝日新聞も次のように報じている。

「トランプ次期米大統領は11日放送のFOXテレビの番組で、中国大陸と台湾がともに『中国』に属するという『一つの中国』原則について『なぜ我々が縛られなければならないのか』と疑問を呈した。37年間、米中関係の基礎となってきた同原則の見直しの可能性を示唆した」

読売新聞も「『一つの中国』原則の見直しを示唆するトランプ次期米大統領」などと書いていた。

しかし何度も繰り返すが米国政府は、台湾を中国領土とする虚構を認めたことはない。先ずは正確にそれを認識した上で、この方面の報道を行ってほしい。

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創刊日:2008-04-07  
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