時事・世論

大石英司の避難空港

作家・大石英司が年間363日デイリーで発行する、時事、風俗、経済、軍事、ヲタクまで幅広く扱うメルマガです。

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大石英司の避難空港

2008/12/25

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▲▽公的部門への期待度▽▲

 不況をどう捉えるか、という問題は、人それぞれ、企業それぞれあるだろうと
思います。先日、「軍事研究」の巻頭コラムで、志方元陸将の文章を読んで、印
象深いものがあったんですよ。志方さんの考えによると、アフガンとかテロの問
題とか、これは放置してどうなるものではない。立ち向かって解決するしかない。
でも、景気には必ず浮き沈みがある。景気循環。下がったものはいつかは戻る。
そんなの放っときゃいい。そういう主旨で、なるほどなぁ、と思った。

 戦後最長の景気拡大とか、もはやニューエコノミーは景気循環という言葉を死
語にした、と言われた頃があった。でも景気はやっぱり浮き沈みするんです。株
価も全く同様。沈んだものはいつかは戻ります。これまで3年置きに買い換えて
いた車をもうちょっと乗るしかない、と思っている人も、景気が戻るという実感
があれば、意外に早めに買い換えるかも知れない。設備投資だって、より早く設
備投資した企業がシェアを取るとあっては、遅れを取るわけにもいかない。景気
の戻りに企業は敏感にならざるを得ない。
 日本は前世紀のバブルであんなに痛い眼に遭ったのに、つい昨日不動産市況で
起こっていたことは、紛れもなくバブルでした。この不況から脱した後、マイ
カーを手放したまま、要らないと言えば要らないよな…‥、と呟いている国民は
一定数いるでしょうが、それでもいつかは景気は戻るんです。アメリカがパニッ
クに陥るのはある程度解らないでも無いし、外需頼みだったトヨタの慌て様も理
解できないではないけれど、それにしても、日本の経済界はパニックに陥りすぎ
ですよ。

 麻生さんの昨日の政策会見は良かったと思いますよ。誰かさんに台無しにされ
ましたが(^_^;)。きっともう、あんな立派な図表まで作って受け答えのリハーサ
ルとかしただろうに、たつた一人の目立ちたがり屋に台無しにされた。麻生さん
とその周辺は激怒していると思いますね。
 だって、あの予算編成の中身をまともに報じたのはNHKだけでしたよ。民放
各局、ワタナベワタナベ! の連呼だもん。財政赤字を甘受して予算を組みまし
た、というとてつもなく大事なニュースをあそこまで徹底して黙殺する民放さん
の度胸に逆に感心してしまう。マスゴミさんを敵に回すと恐いですね。しかも飯
島さんのニュースは何度も差し挟まれるし。

 いわゆる非正規雇用に関しては、いま政府が出来うる最大限の措置が盛り込ま
れたと思います。社会保障予算関係の増額分に関して、多寡の不満はあるでしょ
うが、補正予算とては十分合格点でしょう。
 ただ、国民や経済界へのメッセージがそれで十二分に伝わったかですよね。何
しろニュースを持って行かれちゃったから。本当にお気の毒というしか無い。

※ イギリスの公共医療サービス

 ロンドン在住の友人が、珍しく帰国するということで、ここ数日メールのやり
とりをしていたんですよ。それでついでだからそっちの医療制度は本当はどうな
のか教えてくれと返事したのですが、帰国前に片づける仕事が山積みで、それ所
ではないみたいで。もし会う暇があったら聞いてみます。
 それで、イギリスの医療制度に関してググると、頻繁に「医療へのフリーアク
セス権」と「ゲートキーパー」というフレーズが出てきます。イギリスの公共医
療にフリーアクセス権はありません。つまり日本みたいに、具合が悪いからと
言って、検査設備が整うそこそこの病院に行っても受け付けては貰えません。必
ず家庭医の診療を経て、そこからの紹介が無ければならない。たいしたことない
から帰れ、と言われれば、帰って堪えるしか無いんですね。
 日本人がそれで酷い目に遭った経験談がいくつかネットにありますが、これは
当然です。連中にとっては日本人なんて所詮、俺らの上前はねてとっとと財産
持って帰国するイエローモンキーですから。まともな扱いを期待するのは無理だ
と思います。イギリスは何だかんだいっても、階級社会、差別の国ですから。自
由が丘辺りで、京都人が番頭を務める一見さんお断りの茶屋にインド人が突然
入って来たようなもので、ぶぶ漬けも出ずに水掛けられました、というような話
でしょう。

 では、イギリスの公共医療制度が機能していない、そんなに酷いか、というと、
私はそうは思いません。というのは、日本人とイギリス人。というより、日本人
とヨーロッパ人が公共サービスに期待しているレベルが全然違うからです。
 鉄道発祥の地のイギリス人は、山の手線のダイヤにクレイジーでミラクルだと
驚きます。日本のお役所で、「この問題は何処に行けば良いんでしょう?」と尋
ねたら、必ず目的とする役人に会えて、どんなに忙しかろうが話を聞いて貰える
でしょう。でもヨーロッパでは、「そんなの俺知らないよ」という返事が普通に
ある。日本だったら市長への投書、新聞に載り袋だたきですよ。
 フランスでは、飲酒運転の取締が出来ません。なぜなら警官自身が真っ昼間か
ら飲んでいるから。彼らは、公共サービスになんか期待していないんです。その
代わり政権をしょっちゅうひっくり返すけれど。フランスは官僚国家ですが、エ
ナルクみたいなエリート社会が、またフランスの官僚制度の全てじゃないんです
よね。
 しかし、だから彼らは駄目なんだ、というのは間違いです。それは彼らなりの
社会合理性があっての公共サービスなんです。だろうと思う。アメリカの医療崩
壊の現実だって、当然イギリス人は知っている。きっとアメリカに比べれば、我
が国の医療サービスは圧倒的に上手く行っていると思っているはずです。逆に彼
らが日本の状況を知ったら、いったいこの恵まれた現状にどうして不満があるん
だ? と驚くかも知れない。
 NHKがあの番組で、患者にフリーアクセス権が無いことや、ゲートキーパー
としての家庭医の存在に触れなかったのは、明らかに意図的な行為でしょう。あ
の番組に作為はあったということです。

 そしてもう一つ言えるのは、ゲートキーパーやフリーアクセスの問題は、これ
はこれで、真剣に検討する価値があるということです。国民の意識改革という部
分で。
 医療改革でたびたび話題になる「鹿屋方式」というのがあります。爺さんが、
たまたまその中核医療病院に入院していた頃、真夏の暑い時期に看病で帰省して
通っていましたが、丁度鹿屋方式が話題になり始めていた頃のことで、たしかに
待合室は、この大病院にしてはと思うほど、人は少なかった記憶があります。
 先日の日テレの医療改革レポートで、小児科を巡る鹿屋方式の取材がありまし
た。あれも緩やかなゲートキーパー方式ですよね。大病院に負担を掛けない、町
医者がコストを分担するという。これがどれほど画期的なことかと言えば、夜勤
が嫌だから開業するのに、その開業医が何の義務もないのに単に使命感から、
じゃあ夜の救急医療を皆さんで分担し合いましょうということですから。
 実はあそこで取材を受けていた小児科医は、私の同級生でした。医学部に行っ
たことは知っていたけれど、何しろ私も鹿屋ではよそ者で、東京での同窓会のつ
ながりは強いけれど、田舎でのそれは私の場合ほとんどなくて、むしろ地元組の
方が消息を知らなかったりするんですよ。向こうは凡才の私のことなんか覚えて
いないと思うけれど、地域医療に尽くす姿を非常に誇らしく思います。
 ただ以前、ここで書いた記憶がありますが、一時期その鹿屋方式が、その小児
科医の負担があまりにきついということで崩壊し掛けているという話を書きまし
た。どこかで会う機会があったら、ぜひその辺りのことをインタビューしたいと
思います。

※ 元タレントの飯島愛さん、都内マンションで死亡
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081224-00000045-yom-soci

 AVギャルとしては、私がもっとも苦手とするタイプでしたが、喋らせると自
己主張の出来る人でしたよね。コラムニストとして立派に通用する。
 たぶん自然死だと思うんですけれど、一方で疑問なのは、普通連絡が取れない、
というだけで友人は動かないですよね。そういう精神的な不安を最後に聞かされ
た人物がいたのかも知れない。でも謎は謎のままで良いでしょう。

※ 【腐敗水点滴】「入院直後から不審行動」病院、母親をビデオで監視
http://sankei.jp.msn.com/affairs/crime/081224/crm0812241420015-n1.htm

>ミュンヒハウゼン症候群

  これは向こうの医療ドラマでは必ず一回は取り上げるテーマですよね。気づい
た医者は凄いと思いますね。患者が死ぬ前に救い出せて良かった。

※ 滝川クリの「モナリザ」ポーズ その角度の「秘密」が明らかに
http://www.j-cast.com/2008/12/24032777.html

 コンタクト・ロスト _| ̄|○ 。朝出ると頭に入っていて、番組表を丹念に
チェックしたつもりでいたんだけど、いいともだったとは全く思わなかった。

※ 前日の空虚重量70.2キロ

 6時間置きにちょっとずつ食べて夜が明けて昼になり、また夜が来て仕事は片
づかないまま眠りに就くorz。
 所で昨日お伝えした農業改革の番組、あれは一ヶ月前の放映だったらしい(^_
^;)。番組を見ていて何となく違和感はあったんですけどね。冒頭がリクルート
の風景だったりして。普通、経済指標とかで気づくだろう? そこは飛ばして見
たので。パソコンのワンセグ放送で画面は小さいし。

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創刊日:2008-04-01  
最終発行日:  
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