経営

"成果給”・・・新戦略の核心か?ガン細胞か?

 日本の給与制度を席巻しつつある“成果給"!
 グローバリズムの下、導入不可避とされるこの制度の功罪を、報道される各社の人事問題等を題材に徹底検証してみたい。

全て表示する >

饒舌尽きぬ『敗軍の将』***議員数圧縮で実現する政治改革***

2010/08/24


 NO.56                              ('10/8/24)
        
                 饒舌尽きぬ『敗軍の将』
             *** 議員数圧縮で実現する政治改革 ***          

 自民党の全盛期、総裁選で田中角栄氏に敗れた福田派の領袖・賀屋
興宣氏が『これでわが党も草履を頭に載せることになった』と嘆いた
のは有名だ。12年後,度を過ぎた自派の選挙支援で金権政治批判を
浴び政権を去った田中氏は、ロッキード事件で起訴され、政治生命に
終止符を打った。当時の自民党、特に保守本流を自認していた派閥に
は、党の将来をクールに見通す『具眼の士』が必ずいたものだ。
 最近、親・子を巡る暗すぎる話の続出でウンザリしているこの国で、
今度はセンセイ達の奇矯な動きが眼を惹いた。軽井沢に民主党・小沢
氏支持派が集結したニュースだ。
 格別自民党のシンパではないが、政治家がとりわけ世論の動きに敏
感だった『古き良き時代』を偲びたくなるのも無理はなかろう。
 面白いのは最近話題に上った鳩山別荘が再び舞台になったことだ。
偽造の日本国パスポートを使って、出稼ぎ中の同胞115名を空中で
爆殺した金・元死刑囚を、拉致被害者の情報欲しさに“国賓待遇“す
るモラル感覚にも少々首を捻ったが、今回同じ場所に迷える羊160
頭、オッと失礼、国会議員160名との報せだ。どうやら別荘の規模
や参加者の品性なども、おおよそ推察できそうだ。
 口の悪いプレスが『これで庶民の目線の政治を目指す政党とは恐れ
入る』とコメントしていたが、同感だ。マザコン政治資金源を暴露さ
れた鳩山センセイの席料稼ぎでは?などと、つい“庶民の視線”から
下世話の知恵が働くのは情けないが、衆議院議長の公邸とか個人の邸
宅利用にはも少し選挙のための神経も使うのが『民・主・党』の良識
というものだろう。

  1. ズレ過ぎる民意と議員のモラル感覚
 
 今回“収容“された160人は、衆・参合わせて約400の民主党
国会議員の4割に当たる。筆者が驚くのは、かくも多数の民主党員が
未だに惨敗に終った参院選挙の敗因をよく理解できていない事実だ。
無論、党内の反・小沢派の面々からは、『小沢擁立』の動きに対する
批判や牽制を主張する論陣が張られてはいる。だが所詮これは『党内
の権力争い』や『派閥に期待するポスト』のための『真夏の狂宴』で
はないか?
 なぜ軽井沢の涼風で頭を冷やして、より生産的に、世界中が苦悩
する『赤字財政下の景気回復策』などの難問を少しでも学習する気に
なれぬのだろう?
率直に言って150人の新衆院議員も、失礼だが次回の総選挙で半数
の顔ぶれが入れ変わっても何の不思議もない人たちだ。帰省した選挙
区で選挙民に納得の行く政策論議ができるレベルは1/5にも充たぬ
だろう。つまらぬ『党内権力争奪戦』にかまける余裕など、本来あろ
う筈もない。
 新人議員は2度目の選挙が正念場で、半数近くが落選するのがこの
国の通例だ。ボス(小沢)の腕力頼りではダメで、「自力」本願がもの
を言う。受験生並みに『夏休みの勉強』をしっかりやらねば再選の栄
光は掴めまい。
 
 ちなみに最新の世論調査(8/23 フジTV「知りたがり」9.55 a.m.)
では内閣支持率43.6%と辛うじて不支持を上回る程度だが、その一方
  ○ 菅内閣の継続を支持:58.6%   
  ○ 小沢氏の再登場反対:75.8%
  ○ 総選挙時のマニフェスト堅持必要:17.0% と民意は明らかだ。
 
 たしかに最近頻繁にやりすぎの感じが強く、しかも高々二千名程度
を相手に平均回答率60%台が多い世論調査が、選挙民の意向をどの
程度正しく反映するのか疑問だ。さらにどの調査も「支持政党不明」
が30−40% と高すぎるのも問題だ。
 だが現時点では、世論の期待は、少なくとも小沢支持派の主張する
『小沢氏特有のイニシアティヴ』への憧憬とは大きなギャップがある。
山田農相(小沢派)の言う『政治資金問題は起訴見送りでクリアー済』
が本音なら、政治家としての感度不良度は致命的だ。160人につい
ても同様である。「参院のねじれ解決に必要な他党工作のために小沢
首班内閣が不可欠」(山岡・党副代表)などは、同氏の政治資金問題
究明に野党が一致して手ぐすね引く現実を無視した本末転倒の発想だ。
 
 ズバ抜けた戦略感覚を持つ小沢氏が『最後のチャンス』などの感傷
や欲呆けが動機で代表選に出馬するとは到底思えない。決定的理由は
「参議院での問責決議のリスクが大きすぎる」(国民新党・亀井代表)
ことだろうー野党が多数の参院で政治資金の不透明を理由に問責決議
されれば、国会の慣例上首相辞任は不可避であるー。
 さすがに千軍万馬の策士らしい指摘だが、小沢氏がこの程度の道理
も消化できぬ仲間に担がれることもまずあるまい。落し処は新人事で
の挙党体勢の実現ー小沢支持派の一部復活ーだろう。

  2.賑やかすぎる敗軍の将ーまず自省の弁を磨け!

 失点続出の民主党に対し、このチャンスを党勢回復に活かせられぬ
自民党の体たらくが、政界の緊張感喪失に貢献しているのは明らかだ。
その一因は歴代の首相経験者の過剰露出とセンスを欠く振舞だ。小泉
氏を除いて、他は概ね首相落第者だ。失格の烙印を押された人物が、
いつの間にか、何事もなかったかのように悠々復権するのはいかがな
ものか?本来、国民に顔向けできず切腹ものの筈だ。角界は別として
自浄作用の働かぬ、こんないい加減な業界は、公私を問わず他にある
まい。格別有能でもない以上、早々に引退し後輩にチャンスを与える
のが、目下のところ党や国家に対する最大の貢献だ。
 
 鳩山氏も例外ではない。政界引退まで口にした人物が、今やどこ吹
く風、キング・メーカー気取りで党の代弁者然と振舞うのは全く沙汰の
限りだ。少し首相在任時の所業を反省した上で、一度決めた引退を前
提に、今度はよく考えて行動すべきだろう。
 党側も法制上無答責の、しかも軽口で定評のある人物に、難物中の
難物の対ソ外交の一端(北方領土問題)を委ねるなど、代表選のため
鳩山グループの取り込み上必要にしても、狂気の沙汰だ。官僚に馬鹿
にされるのも当然だ。昨夜も「友愛」精神の布教の要(BSフジ8p.m.)
を大真面目に説いていたが、新興宗教でもあるまいし、人間引き際が
肝腎の筈。『抑止力』のサッパリ効かぬこの党は一体どうなっている
のだろう?

 3.総選挙マニフェストの真理−議員数の削減が特効薬? 

 最近わが国の国際的プレゼンス(存在感)低下を指摘する声が強い。
その一因が政権交代の頻発が招いた政状不安にあるのは明らかだが、
政界のみならず経済界も不毛だ。
 苦労の挙句、一旦実現した政党献金の廃止(経団連・平岩会長)が、
いとも安易に復活されたり(奥田会長)、短期的視野から派遣労働に
依存し過ぎて社会問題化(キャノン・トヨタなど)、電力・鉄鋼など
の基幹産業が早晩不可避の温暖化対策への協力に徹底抗戦するなど、
嘗ての決断力や洞察力の本山の姿は、いまや見る影もない。
 産業界では特に人件費カットが最大の不況対策ー無能な経営の常套
手段ーで、自ら不況の再生産を誘発しておいて政府に支援策を求める
情けない有様だが、非効率で不要な要素を容赦なくカットする手法は
民間では定着した。

 筆者が参院選前、民主党のマニフェストで特に注目したのは「議員
定数の削減」(衆院比例代表を180ー>100,参院242ー>202)だった。
少数政党を排除した二大政党体制の確立と両院での多数支配実現ー権
力掌握ーを急ぐのは判るが、議員数減少はわが身を削ることでもあり、
どこまでが本音か注目してきた。
 だが支持率が急ピッチで後退する自民も、党勢維持のため二大政党
化を急いでおり、民主に先駆けて参院選マニフェストに掲げていた定
数削減(国会議員全体で3年後に1割、6年後に3割カット)へ検討
を開始したようだ(8/22日経朝刊 P.2)。 
 少数政党にとっては党の存否に関わる問題だけに、簡単には運ぶま
いが、多勢に無勢、政界再編へのテンポは予想外に早くなろう。だが
国民にとっては、上記の軽井沢詣でに勤しむレベルの“選良”ー当節
完全に死語となったー多数を、増税まで負担して温存する必要が本当
にあるのだろうか?

 慧眼のエコノミスト寺島実郎氏(商社出身の優れたバランス感覚で
本邦では唯一人、米金融界の破綻を早期に警告した)は、最近示唆に
富む見解を開陳している(「脳力のレッスン・代議制民主主義の鍛え
直しへ」世界2010/9月号.P.33-35)。
 同氏は参院選の結果を分析し、大要次の通り指摘する。

1)従来当然視されてきた間接民主制の前提となる制度:代理者を通
  した代議制民主主義による適切な意思決定への信頼ーが、揺らぎ
  はじめた。
  原因はまず二世議員、タレント議員の跋扈など代議者の質の劣化、
  ついでIT革命による情報ネットワーク技術を利用する直接投票
  方式で、今やより正確に民意を反映する政治が可能な見通しが高
  まってきたことだ。
2)もし従来通り代議者を残すなら、代議者の質的向上ー単なる国民
  の意思決定用のパイプ役でなく、国民に対する十分な見識・指導
  力も備えた高い資質ーを要件とすべき。
  その実現のための第一歩が、「代議者の数の絞り込み」である。
3)日・米の議員数を比較すると、 
    日本:衆議院 480 参議院 242  合計 722
    米国:下 院 435 上 院 100  合計 535
  米国の人口は日本の2.5倍のため、人口比では日本の議員数は
  米国の3.35倍となる。因みに民主案の合計120名の削減で
  300億円の「代議制のコスト削減」となる。
4)政権交代後の民主党の諸施策のほとんどはマニフェストから乖離
  し、政策思想の機軸からのブレが顕著で、「民主党の自民党化」
  が続いている。一方国民やメディアの関心は一段と移ろいやすく
  なり、かつ熱しやすく冷めやすい状態だ。
   政権政党が創造的な政策の選択肢や政策思想の機軸を国民に提
  示できず、移ろいやすい民衆の意識を勘案すると、この国の政治
  を政局だけに関心のある政治屋的な人々に委ねてはなるまい。
  それゆえに代議制民主主義の錬磨ー議員数削減を通じた代議者の
  質の向上ーが喫緊の課題となる。

 期待した政権交代の、予想外の没理念的仕振りへの失望感のせいか
同氏もすでに現政権の能力的限界を認識し、事態の改善を議員定数削
減ー外科的手法ーに求めるようだ。これこそ政治の浄化と効率化を可
能にする選挙民の『権利の復活』だが、問題は菅政権の議員定数削減
への情熱だ。過去のマニフェストへの対応姿勢からは予断を許さない。

     麦秋の  畦を韋駄天  藁帽子     汨羅
 
 
 読者登録−無料−はGoogleまたはYahooで下記のいずれかを検索して
 ください。
     !). 弊社ホーム・ページ http://www.totalpower.co.jp の
     “成果給ブログ”欄より。 全号の内容記録あり。
     !).  1. 成果給ソフト−ー> 2.成果給…新戦略の核心か?
    ガン細胞か?メルマ の順でクリック。

―――――――――――――――――――――――――――――
【配   信】http://www.melma.com/(ID 173411)  
【発 行 元】トータルパワー株式会社  
【発行責任者】汨羅(べきら): 宮 禎宏   
【所 在 地】〒140-0002 東京都品川区東品川 1-19-5-701 
【電   話】03-6844-4328  Fax 03-6844-4345
【H   P】http://www.totalpower.co.jp 
【ご意見・ご感想・お問い合わせ】auto@totalpower.co.jp  
 ――――――――――――――――――――――――――――

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2008-03-03  
最終発行日:  
発行周期:隔週  
Score!: - 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。