経営

"成果給”・・・新戦略の核心か?ガン細胞か?

 日本の給与制度を席巻しつつある“成果給"!
 グローバリズムの下、導入不可避とされるこの制度の功罪を、報道される各社の人事問題等を題材に徹底検証してみたい。

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到来した“不確実性の時代”***二番底回避こそ最大の課題***

2010/01/25


 NO.46                              (10/1/24)
          到来した“不確実性の時代”
       *** 二番底回避こそ最大の課題 ***

 俗にニッパチ(2月・8月)と呼ばれるメディアのニュース閑散期
が今年は例外となりそうだ。既に年初来、暴走するトラ年の貫禄十分
に全世界にまたがり物情騒然の雲行きである。ガルブレイズ教授が名
著(1978)で説いた本格的な不安定の時代が、どうやら“確実”に到来
したようだ。
 一昨年のリーマン・ブラザーズ事件以来、主要国の国際連携の下に
投入した百兆円を超える緊急カンフル注射が、中国経済の予期通りの
健闘も手伝い奏功の兆を見せた途端、再びアメリカ発の混乱の怒濤が
渦巻き始めた。
 既に欧州は拡大のピッチが早すぎたEU内で、財政規律を守れぬ加
盟国の初の切捨て(ギリシャ)の動きが見られるなど手一杯。唯一の
頼りの中国もバブルの気配から厳しい融資規制に踏み切り、今や持続
的な安定成長路線への修正に躍起で、その影響は必至である。
 肝腎のわが国は政局に難渋する能天気ムード、米国同様政情不安定
化が進行中で、かような事態には必ず世界経済に貢献した曽ての栄光
の片鱗も窺えぬ情けない有様だ。
 状況は文字通り四面楚歌だが、この週末、党幹事長の検察・特捜部
での任意聴取、基地問題に直結する沖縄・名護市長選挙と、内外両面
で鼎の軽重を問われた政権の今後を含め、改めて日・米両国の現状を
検討してみよう。

  !). 日本:民主党よ、目指す政治は誰の為なのか?

1.総選挙前から懸念されていた党首脳の問題点が,政権発足後100日
で完全に露呈した。既に党内最大の実力者が小沢氏であることは明白
で、原因は鳩山氏の党代表としての力量不足と、代表を辞任した小沢
氏を選挙対策責任者のみに留めず幹事長兼務に温存した人事の不始末、
いや大ポカにある。
 加えて鳩山氏の言辞の軽さ、発言内容の朝礼暮改、決断力の薄弱ぶ
りは極端で、比較的評価に値する問題意識やバランス感覚を勘案して
も、首相の座を完うするには既に党内のみならず選挙民の信頼感を失
い過ぎた感がある。最近の世論調査に見る支持率低下が,党に対する
以上に鳩山内閣に厳しい事実がその証左だ。特に無党派層の支持率の
大幅後退は、今後の民主党にとり大きな懸念材料だ。
 政治資金にまつわる事情も、選挙民感覚では全く理解不能なほど異
常だ。いい齢をして兄弟で秘書に責任を転嫁するマザコンかぶれの言
い逃れは、いかにも見苦しい。賢夫人で鳴らしたお祖母ちゃん(薫子)
一族の家庭教育が、腹も切れないオトコを育てたこのザマでは御本人
泉下でお嘆きのことだろう。ともあれ今や国民を代表するには、完全
に不適格だ。

2. 小沢氏の場合はより深刻だ。『政治は数。数は力だ』の発想が既
に古すぎる。国民の誰一人,今更角栄流の政治ー利権臭紛々の土建屋
行政など望むものか!確かに選挙屋としての勘の冴えは無類である。
特に自民の票田だった農民の不満・農協の機能不全への着眼、大方の
想定外だった労組への食い込み・連携強化など、その才覚は卓抜その
ものだ。間違いなく政権交代実現の立役者で、選挙を通じた政権安定
化には欠かせぬ存在ではあろう。
反面、最大の欠点は自己の欲望の充足への異様なほどの執着だ。50
名に及ぶ私設秘書の存在と彼らを駆使した選挙支援策、その結果必然
化する当選議員の私兵化、さらにそのコスト(政治資金)の調達へとな
る道理。要するに、彼の所業は政治権力の私物化プロセスそのもので、
官僚政治からの脱脚などは口実にすぎぬ感がある。
 論より証拠、党と官邸の機能分離の「アッ」という間の空文化、5
人の党副幹事長のうち2人が彼の手兵である事実、一昨年福田首相と
企んだ大連立劇の筋書きなどを見ても、所詮、党内民主主義などとは
無縁の体質の御仁であろう。
 筆者の観察では、基本的にこのセンセイは経歴に比べ些か“勉強不
足”のようだ。法律知識を振り回すわりに、肝腎の基礎的な素養に欠
けている。その結果、政治資金についても、形式的に法に抵触しなけ
ればオーライとの発想のようだ。キチンと法律学を体系的に学んだ人
間ならば、完璧な法などありえぬこと、しかるが故に立法の目的、法
の精神の理解で補完する必要が不可欠なことぐらい先刻承知の筈だ。
 『野党議員で職務権限が無かった』以上、(斡旋)収賄も無く違法行
為もあり得ないとの形式論なら、選挙民を白痴(コケ)扱いしている。
 長年彼の主張する国連中心主義についても、国際法とこの国の法体
系をキチンとスタディすれば、海外派兵の容易でないことくらい判る
筈。邪魔になる法制局長官の法解釈の封印を試みる彼の姿勢に、筆者
は長期の滞独体験のせいか、焚書坑儒に似たファシズムの気配(ご本
人は多分実感が無かろうが)を感ずるほどだ。
 正直に言えば、このタイプの実力者は、政権交代を願った国民の期
待する民主党とは体質的に馴染まぬのでないかと危惧している。なぜ
なら筆者は、日本の将来を担い国際的にも通用する、思慮に富んだ次
世代の若者を根気良く育ててゆく指導者像を、Mr.小沢に全く感じら
れぬからだ。
 選挙も大切だが、全てではない。理念と品性を欠く政党は、存在す
る意義に乏しい。党に、泣いて馬稷を斬る気概と分別が望まれる。

3. 国民にとり不運なことに、政権を離れた自民に2大政党制を支え
る才覚が欠落気味だ。この100日余、自己批判の代わりに党内の権力争
い、気力に欠ける年寄り達の公認をめぐる不透明な暗闘、民主党の失
策への埒もない揚げ足取りに明け暮れ、若い世代を育てる配慮や機略
を編み出す覇気もない。その結果、専ら与党の緊迫感欠如のお膳立て
に勤しむ体たらくなのは寒心に耐えない。こちらも思い切った世代交
代による活力化が、与党以上に喫緊の課題なのではあるまいか?

4. 経団連が代表する経済界の感度の鈍さ・決断力不足も大いに問題
だ。政権交代が目捷に迫りながら,ロクに適時の頭の切り替えやリス
ク・カバーの手も打てない連中に、よくビジネスや企業経営が出来た
ものだ。この程度の輩がトップになる企業の社員や株主の顔が見たい
と言いたくなる。日本経済が不冴えなのも肯なるかな。
 国際派らしい新会長には、早々に(つまり就任前にも)御自身の息子
の世代の、切れ味の良いアタマの持ち主(副大臣・政務官)達との隔
意無き交歓を是非奨めたい。霞ヶ関から“リスクをとって”タイムリ
ーに野党の民主党に賭けた連中だ。環境問題もある。『政・経不分離』
実現で日本経済再生の決め手となること請け合いだ。


 !). アメリカ:政権の弱体化が生む世界経済の二番底懸念

  昨年10月頃からの日・米株式市場の復調が過去に前例を見ぬほ
どのモタモタ気配で、かねがね訝しく思ってきたが、下記理由から要
注意のようだ。
1.  主要銀行の1-9月の顕著な業績改善と公的資金の巨額返済は、
  どうやら期末ボーナスの支給停止解除を狙った作為がありそうだ。
  現に10−12月期は、住宅関連中心に不良債権引当額が急増。
  起債引受けなど市場部門取引も一部を除き後退中。金融部門の正
  常化は未だ本格化せずだ。むしろG・サックスの社員平均ボーナ
  ス額6千万円に見られる「懲りない面々」の執念に呆れるが反省
  の色は乏しい。一方新年3週間で、地銀の倒産は9行と高水準。
   これでは1/21に公表された怒れるオバマ政権の規制強化措置も
  尤もだが、このタイミングで国際協調を伴わぬ単独行は銀行の収
  益力後退を生むばかりか、米・欧の規制格差発生で正常化が遅れ
  る惧れがある。オバマの規制措置繰上げは、二番底到来後の大手
  銀行破綻がもはや財政面から救済不能のため、リスクの規模を抑
  える事前予防措置の筈だが、二律背反で、当面の景気回復には明
  らかにマイナスだ。この辺の兼合いが実に至難の技、成算なしだ。 

2. かくして10%を超える失業率と消費後退の継続・長期化は必
  至の雲行きだ。特に上院補選での民主党敗北でオバマ政権の目玉
  政策:医療保険制度の実現が怪しくなった。支持率に致命的だ。
   以下は2年前ベストセラーとなった前著で、ハートと脚の調査
  でアメリカ社会を活写した堤女史の最新刊が伝える現状の概略だ。
        *       *       *
   すでに前政権以来の軍事費増加、社会保障・教育予算大幅削減
  で学費や医療費が高騰、破産や差し押さえに直面し「拡大した貧
  困層の多くは、教育や医療、最低賃金を求めて軍に入隊している」
  実質、軍という「派遣社員となってイラクやアフガニスタンの戦
  場に派遣されてゆく」。このような「経済徴兵制が戦争を支え、
  そこで利益を得る事業主たちがビジネスの継続のためにあらゆる
  働きかけを行うループができているのだ」。
   (堤 未果:貧困大国アメリカ!).P.5. 2010.Jan.岩波新書) 
 「(帰還兵は)社会保障の未整備と失業率の高い社会のなかで受け皿
    も無く、ホームレスになる者も少なくない。帰還兵の自殺率はす
    でに戦場での死亡率を超えている。そうした状況のなか、イラク
  からの撤兵計画を明確に打ち出したオバマは、人々に戦争経済終
  焉のイメージを抱かせた。」(同P.5)
        *       *      * 
   このイメージとは「希望」だろう。だが問題は両国での戦闘が計
  算通りに展開せず、戦死者数と戦費の増大、さらに国内の雇用低
  迷で、中間選挙(11月)を控えるオバマの人気が急落中の事態だ。
   先頃の航空機爆破未遂事件でも、国内の治安体制の欠陥を露呈
  したが、まさにベトナム戦争が生んだ米国社会の荒廃の兆しの再
  現だ。高水準の双子(財政・貿易)の赤字もあり、内外の三重苦
  に喘ぐオバマ政権の景気対策は予断も期待も許さぬ厳しい状況に
  ある。
   だがこの大統領が就任後1ヵ年に示したズバ抜けた知性と決断
  力は、文字通り不世出の名に値し、戦後最大の構造危機に直面す
  るわが国にとっても不可欠の存在価値があることは間違いない。
   太平洋の両岸で日・米両国の政権がともに政情不安と未曾有の
  不況からの脱出に苦しむ試練の最中の今こそ,叡智を出し合った
  相互協力で克服し、真のパートナーシップと新たな相互の信頼を
  築くまたとない好機ではなかろうか?
  
      大寒の  夜空に星を  求めけり     汨羅

 
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