近畿

飛鳥遊訪マガジン

飛鳥地域の歴史・文化・景観が好きな皆さん♪「両槻会」は、そんな皆さんと一緒により飛鳥を楽しもうと活動しています。飛鳥遊訪マガジンでは、歴史だけではない飛鳥の魅力もお届け出来ればと思います。皆さん!ご一緒に、もっと飛鳥を楽しみませんか♪

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飛鳥遊訪マガジン Vol.261

2017/01/20

┏○INDEX‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥┓

   1.両槻会からのお知らせ
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   2.飛鳥咲読               風人
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   3.飛鳥話               よっぱさん
   ────────────────────────────
   4. 飛鳥悠遠              梅前さん
   ────────────────────────────
   5.飛鳥情報
   ────────────────────────────
   6.編集後記
   ────────────────────────────
  ┗‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。o○┛

  いよいよ明日は、定例会です。小田先生が作って下さったレジュメや資
 料もプリントを終え、事務局が作りましたサブ資料もいつものボリューム
 で完成しております。今回来ていただく方には、充実した資料類をお持ち
 帰りいただく事になります。また、10周年の記念品も、ほとんどの方に
 お渡しできる見込みです。どうか、ドタキャンがありませんように、お願
 いします。
                              風人

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 ●1.両槻会からのお知らせ                  ○o。
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  ●第60回定例会予定
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 両槻会第60回定例会

 主催講演会 「飛鳥の土器が語ること」
 講師    小田裕樹先生(奈文研)
 実施日   2017年1月21日(土)
 会場    飛鳥資料館講堂
 開演    13:00 (受付 12:40〜13:00)
 終演    16:00頃

 事前散策  講演テーマに即した参加自由のウォーキングを行います。
       約5km、ウォーキングのみの参加は出来ません。
       10:00 近鉄耳成駅南口集合
 参加費   1,000円
 定員    40名
 要申込   両槻会事務局宛にメールにて申し込んでください。
 メール   asukakaze2@gmail.com

 備考    当会は、会員制ではありません。どなたでも申し込んでいた
       だけます。
 受付    受付中 定員まで

 なお、第60回定例会は、両槻会10周年の記念回になります。
 また、朝7時の時点で奈良県北部に気象警報が出ていない限り、予定通り
 に定例会を実施します。

 ──────────────────────────────
  ●10周年記念式典
 ──────────────────────────────
  講演会に引き続き、10周年の記念式典を実施します。
  記念品の贈呈などを企画しています。
  記念宴の受付は、終了いたしました。


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 ●2.飛鳥咲読                    風人  ○o。
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  第60回定例会が、明日に迫りました。小田先生がご準備くださいまし
 たレジュメや資料も事務局まで届き、いよいよ10周年記念の回を迎える
 緊張が高まってきました。
 
  今回のテーマは、飛鳥の土器です。私は、誰でも知っている土器という
 物は分かっているつもりでいましたし、それが遺跡の年代を決定する大き
 な要因となる物だという事も知っていました。
  しかし、一方、20〜25年ほどの間隔で時期区分されるということに、
 なにやら疑問も感じていたのです。普通に生活をしていると、大事にお茶
 碗を使う人も居るだろうし、雑に扱う人も居るとか、家の隅で眠っていた
 土器かも知れないやん!とか、疑り深い私は、一つ一つの土器の履歴が分
 からなかったら年代の基準にはならないのではないかと思っていたのです。
 今も、若干の疑いもあります。(笑)

  ところが、律令的土器様式などという言葉を知って、頷ける部分がとて
 も大きくなりました。そうか!飛鳥って、庶民の住んでいる場所ではなく、
 天皇のお住まいやお役所やお寺なのだとまずは思いました。そして、時は
 律令制度などという、これまでにない東アジアの政治制度を導入して行く
 過渡期なのだということ。どんどん制度や生活様式も変わって行き、それ
 に伴って官人が大量に発生して行くこと、給食なんてことが始まり、また
 宴会に使う食器を考えると、食器は位階の何位以上はどんな食事が出て、
 どんな食器セットになるかも決まって行くだろうし、何位の下級官人はこ
 んなものなんてことが決まって行くのだろうことに思い至ったのです。

  もう一つ思ったのは、飛鳥2式(本来はアラビア数字で書き表します。)
 と飛鳥3式の間の形の変化が大きく、これが何を意味するのかがとても興
 味深く思いました。
  飛鳥2式は、「小型丸底食器」を主体とする食器構成です。仏教と共に
 入ってきた金属食器の影響を受けた土器で、暗文と呼ばれる金属器の光沢
 を表す模様を描いたり、土器表面に磨きを掛けたりした土器です。
  飛鳥3式は、「台付きや平底食器」が主体の食器構成です。手に持って
 使うより、台に置く方が食べやすいだろうということが容易に分かります。
 また、箸や匙を用いることも考えられます。
  時期としては、640年から660年、660年から670年辺りに区
 分されます。蘇我氏の時代から大化改新を経て、天智朝の最後くらいまで
 ということになります。伝統的な食文化の時代から、大陸や半島の影響を
 強く受けた時期へ変化したといえます。詳しくは、小田先生から教えを受
 けたいと思います。

  私は土器を追うことから、東アジアの激動期が見えて来るとは思いもし
 ませんでした。
  このことは、一つの遺跡を取ってみても新しい見方を与えてくれるもの
 と思います。今回の定例会で一番楽しみにしているのは、そのことなので
 す。

  気になることが、もう一つあります。先ほど書きました箸のことなので
 す。未だに、飛鳥からは箸が出土しないのです。なぜなのでしょう? 使
 った方が食べやすい土器を使っているのですから、溝や土坑から見つかっ
 ていても不思議はないのですが、どうなっているのでしょう。平城宮から
 は、多数の箸が出土しています。
  こちらも、小田先生が考え方を示してくださるだろうことを期待してい
 ます。

  飛鳥の色々な事を学びたい!それが両槻会を創設した動機です。一人で
 は講演を聞くことはできません。会として先生をお招きし、今、興味のあ
 る話を聞きたい。重鎮と呼ばれる先生方ではなく、土の匂いを持った実際
 に調査をされた先生の話を聞きたい。それが、私が作りたかったサークル
 であり、講演会なのです。
  今回は、間違いなく、その想いを満たせる回になると確信をしています。
 ご参加の皆さんは、どうぞ楽しみにお越しください。


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 ●3.飛鳥話                よっぱさん    ○o。
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よっぱの素人飛鳥学

 「蘇我氏って、なに」  その6 〜蘇我氏の領域と古墳〜

  両槻会では、第50回定例会で「蘇我の奥津城−蘇我四代の古墳を考え
 る−」と題して飛鳥に点在する蘇我氏関連の古墳をめぐり、第52回定例
 会で「蘇我を歩く−発祥の地から終焉の地へ−」と題して橿原市曽我町か
 ら飛鳥までの蘇我氏諸縁の地を訪れましたが、橿原考古学研究所付属博物
 館では、「蘇我氏を掘る」と題して平成28年度秋季特別展が開催されま
 した。
  この特別展に関連して、恒例の研究講座も開催され、そのひとつとして、
 橿原市教育委員会の竹田正則氏が「蘇我氏の領域と古墳」と題して講演さ
 れましたので、皆さんにもその概略をご紹介いたします。

  講演の最初は、『日本書紀』が記す蘇我氏に関わる地名でした。
 『書記』に最初に登場する蘇我氏は、宣化元年(536)に大臣に任命さ
 れた蘇我稲目です。
  稲目は、欽明13年(552)10月の仏教公伝時に、釈迦仏を天皇か
 ら授かり、小墾田の家に安置し、向原の家を喜捨して寺としたと記されて
 います。欽明17年(556)7月には、天皇が稲目らを倭の高市郡に遣
 わして、韓人大身狭屯倉、高麗人小身狭屯倉(橿原市見瀬町)を置かせた
 と記されています。欽明25年(564)8月には、高麗征討に遣わされ
 た大伴狭手彦が、連れ帰った高麗の女性を稲目に送り、稲目は二人の女性
 を妻として、軽の曲殿に住まわせたと記されています。
  稲目に関わる地名として、小墾田、向原、身狭、軽があげられました。

  次は、稲目の子、馬子です。
  馬子は、敏達13年(584)この歳に、仏像二躰を迎え、仏殿を邸宅
 の東に営んで善信尼ら三人の尼僧を迎えて斎会を行い、石川の邸宅に仏殿
 を造ったと記され、敏達14年(585)9月には、大野の丘の北に塔を
 建てたと記されています。崇峻元年(588)には、法興寺を創建、この
 地を飛鳥の真神原、または飛鳥の苫田というと記され、崇峻3年(590)
 3月には、百済から帰国した善信尼らを桜井寺(豊浦寺)に住まわせたと
 記されています。そして、推古34年(626)5月には、馬子が薨去し
 て桃原墓に葬られましたが、馬子は嶋大臣と呼ばれたと記されています。
  馬子に関わる地名としては、石川、大野の丘の北、飛鳥の真神原、また
 は苫田、豊浦、桃原、嶋があげられました。

  さらに、蝦夷・入鹿の親子です。
  推古36年(628)9月には、境部摩理勢が嶋大臣(蘇我馬子)の墓
 地の宿所を壊して、蘇我の田家(橿原市曽我町)に引きこもり、その後に
 摩理勢は殺され、長男の毛津は畝傍山に逃げ込み自死したと記されていま
 す。皇極元年(642)4月には、蘇我大臣は畝傍の家に百済の翅妓らを
 呼んで、親しく対談したと記されています。竹田氏は、摩理勢が馬子から
 受け継いだ蘇我の田家を、蝦夷が摩理勢を滅ぼして蘇我本宗家の領地とし
 たとされました。
  また、皇極元年(642)12月には、葛城の高宮に祖先の祖廟を立て、
 双墓を今来に造ったと記されており、皇極3年(644)11月には、甘
 樫丘に蝦夷・入鹿の家を並べて建て、畝傍山の東にも家を建てたと記され
 ています。そして、皇極4年(645)6月、乙巳の変により、蝦夷・入
 鹿の親子は墓に葬ることを許されたと記されています。
  蝦夷・入鹿に関わる地名として、蘇我の田家、畝傍の家、葛城の高宮、
 今来の双墓、甘樫丘、畝傍山の東があげられました。

  次に、これらの領域周辺に展開する古墳について、説明がありました。
  この周辺には、古墳が点在していますが、単独墳としては、都塚古墳、
 石舞台古墳があり、群集墳としては、西光慎治氏が「今来谷の陵墓群」と
 する梅山古墳、カナヅカ古墳、鬼の俎・雪隠古墳、野口王墓古墳が、竹田
 氏自身が「五条野古墳群」とする五条野丸山古墳、植山古墳、五条野城脇
 古墳、宮ケ原1・2号墳、菖蒲池古墳、小山田遺跡があります。

 参考マップリンク
 https://www.facebook.com/asukakaze210/

  蘇我蝦夷・入鹿の親子は双墓を今来に造ったと記されていますが、竹田
 氏は「今来谷の陵墓群」に関して、今来の範囲は現在の明日香村大字島庄、
 川原、平田、野口、高取町、大淀町北部、御所市東部、橿原市五条野町の
 一部を含む久米寺周辺であること、これらの古墳の築造時期や順位が、梅
 山古墳(6世紀後半)、カナヅカ古墳(7世紀中頃)、鬼の俎・雪隠古墳
 (7世紀第3四半期)、野口王墓(7世紀後半)であり、その被葬者は、
 梅山古墳が欽明天皇、カナヅカ古墳が吉備姫王、鬼の俎・雪隠古墳が健王
 と斉明天皇(初葬墓)、野口王墓が天武・持統天皇と想定されることから、
 ここは蘇我氏の墓域ではないとされました。

  「五条野古墳群」に関して竹田氏は、それぞれの古墳の概要などについ
 て説明された上で、その築造時期や順位を五条野丸山古墳(6世紀後半)、
 植山古墳の墳丘及び東石室(6世紀末)、五条野城脇古墳(7世紀前半)、
 植山古墳西石室(7世紀前半)、小山田遺跡、宮ケ原1・2号墳(7世紀
 中頃)、菖蒲池古墳(7世紀後半)とされ、植山古墳の被葬者を竹田皇子
 と推古天皇(初葬墓)とされました。

  そして、これらの考察に基づいて、蘇我四代の墓がどこなのかについて
 の説明がありました。
  蘇我氏の古墳については、これまでの研究から、蘇我稲目が五条野丸山
 古墳、または都塚古墳、蘇我馬子が石舞台古墳、蘇我蝦夷・入鹿が宮ケ原
 1・2号墳、または小山田遺跡と菖蒲池古墳が候補とされていますが、竹
 田氏は、『日本書紀』が記す蘇我氏の領地を踏まえたうえで考える必要が
 あるとされました。
  蘇我馬子の桃原墓(石舞台古墳)が「嶋」に所在していること、蝦夷・
 入鹿の双墓の候補とされている古墳が「甘樫丘」周辺に所在していること
 から、両者ともに最後の領地に造墓している点で共通しており、蘇我氏は
 代々、最後の領地に造墓したとされたのです。そして、稲目が最後に領地
 としたのが「軽」であり、都塚古墳の所在地は稲目の領地ではないことか
 ら、五条野丸山古墳が稲目の墓として最も可能性が高いとされました。

  さらに、蝦夷・入鹿の墓について竹田氏は、現在多くの研究者から提示
 されている小山田遺跡と菖蒲池古墳を今来の双墓とする見解に対して、双
 墓は同時築造であることから墳丘構造や石室構造が共通である可能性が高
 いはずなのに小山田遺跡と菖蒲池古墳には墳丘構造や築造時期に相違がみ
 られることから、小山田遺跡と菖蒲池古墳を双墓とするのには無理がある
 とされました。

  また、竹田氏は、小山田遺跡を舒明天皇の初葬墓とした場合、翌年に押
 坂墓に改葬されたとする『日本書紀』の記事が非常に重要であるとされま
 した。
  蝦夷・入鹿の親子は、舒明天皇が押坂墓に改葬された翌年に甘樫丘に家
 を建てたと記され、この親子が舒明陵の改装後に甘樫丘を領地としたと考
 えられます。しかし、蝦夷・入鹿は舒明陵の改葬前に、既に今来(甘樫丘
 周辺)に双墓を造っており、『日本書紀』のこの記事は、この親子が甘樫
 丘の領有を視野に双墓を造営し、舒明陵を改葬し、そして甘樫丘を領有し
 て家を建てたことを示しているのであろうとされたのです。
  さらにこの親子は、推古天皇の初葬墓とされる植山古墳も改葬し、五条
 野古墳群を蘇我氏の墓域としたのではないかとされたのです。

  そして、講演の最後に結論付けられたのは、蝦夷・入鹿の墓は、墳丘構
 造や石室構造が同じである宮ケ原1・2号墳であるということでした。

  みなさんのご意見はどうでしょうか。
  第50回、第52回定例会の配布資料などを参考に、もう一度、蘇我氏
 について考えていただくのもおもしろいかもしれませんね。


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 ●4.飛鳥悠遠               梅前さん     ○o。
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  「峠越え」

  初めて一人で飛鳥を訪れ、レンタサイクルで稲渕を目指したのは、20
 09年8月のことでした。
  当時の私は、皇極・斉明天皇を主人公とする長い小説を書いていて、彼
 女が雨乞いをした地を、どうしてもこの目で見ておきたかったのです。
  皇極天皇の雨乞いの場所は、はっきりとわかってはいないようですが、
 私は『日本書紀』の「南淵の河上」という地名から、稲淵にある「飛鳥川
 上坐宇須多伎比売命神社」がそれだろうとあたりをつけていました。それ
 ほどの大がかりな行事が行われたとしたら何らかの痕跡が残っているはず
 で、神社はそうした跡地に建てられるにふさわしい記憶遺産だと思ったからで
 す。
  そこに行く途中に「南淵請安の墓」があるのもうってつけでした。私の
 小説の中で彼はかなり重要な役回りを演じていてくれたからです。
  飛鳥川上坐宇須多伎比売命神社を実地踏査し、帰りは南淵請安の墓に寄
 ってこよう。日帰りの慌ただしいスケジュールの中に、私はいそいそとそ
 れらの行程を組み込みました。

  当日は晴天。新幹線と近鉄特急を乗り継ぎ、橿原神宮前駅に到着した時
 には、すでに11時近くなっていました。早速レンタサイクルを調達し、地
 図を見ながら出発です。甘橿丘あたりは帰りにゆっくり見ることにして、
 最短距離の道を選んで稲淵へ向かいます。
  亀石の先の中央公民館を右折。地図によれば、この道をまっすぐ行けば、
 稲淵までそれほどの距離はないようです。勇躍自転車を漕いでいくと、あ
 たりの気配は、予想とはまったく異なるものになっていきました。
  自転車を降りて押さなければ登れないほど急な山道の向こうに、うっそ
 うとした山が立ちはだかっているのです。飛鳥にはあまり起伏がないよう
 なイメージを抱いていたのですが、それを覆してあまりある光景でした。

  こ、これは一体……。

  道を間違えたかと地図を確認しましたが、合っています。地図としばら
 くにらめっこした結果、石舞台の方から回り込むことにしました。川が流
 れているからには、そちらの方が起伏が少ないと判断したのです。
  公民館の角まで戻り、村役場の横を通って石舞台方向へ。真夏の太陽が
 容赦なく照りつける中を、飛鳥川にそってひたすら自転車を漕いで行きま
 す。稲淵の集落にたどり着いたあたりで、持っていたペットボトルは空に
 なりました。
  有名な「男綱」を横目に見つつ、結構立派な道を進みます。やがて、木
 々から涼やかな風が渡ってくるあたりにやってくると、そこに飛鳥川上坐
 宇須多伎比売命神社が鎮座していました。
  道端に自転車をとめ、急な石段を上ってお参りします。かなりさびれた
 社殿でしたが、あたりには神域たるにふさわしい清浄な空気が満ちていま
 す。私は皇極天皇になったつもりで、両手を天に差し伸べてみたりしまし
 た。(怪しい!)

  さて戻ろうと思い、気が付くと喉がカラカラでした。本当に雨乞いでも
 したい気分になりつつ、稲淵の集落のはずれにある南淵請安の墓にお参り。
 小説に登場して下さったお礼を申し述べます。
  来る時の苦労が嘘のように、帰りは楽ちん。ペダルを漕がなくてもどん
 どん自転車は進みます。それでも頭上からは容赦ない真夏の日差しが照り
 つけます。そのうちに、汗が出なくなっていることに気が付きました。体
 の中の水分が尽きたのです。これはマズイ!と思っていると、何もない道
 路の横に、ぽつんと自動販売機があるのが見えました。
  あ、ありがとう!ここにいてくれて!と、すがりつくように飲み物を購
 入。その場で一本飲み干すと、待ってましたとばかりにどっと汗が吹き出
 しました。

  それから6年後。飛鳥応援大使の会合で飛鳥を訪れた私は、再び朝風峠
 の踏破に挑みました。今回は天武・持統陵の側から旧道を攻めようという
 計画です。
  ところが、地図では確かにつながっているはずなのに、なぜか民家の軒
 先のような場所に出てしまったのです。応援大使の集合時間もあり、その
 時も結局、断念を余儀なくされました。

  念願の朝風峠越えに成功したのは昨年のことです。二回に及ぶ失敗に懲
 りた私は、電動自転車を借り、ついに峠を越えました。山道の先に、緑の
 棚田が一面に広がっているのを見た時、私は思わずガッツポーズを決めて
 いました。

  ……みなさん。飛鳥は結構起伏が激しいです。レンタサイクルは電動を
 おすすめします。飛鳥の達人によれば、石舞台までバスで行き、そこで自
 転車を借りれば、下り坂が多くかなり楽だそうです。ご参考まで。


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 ●4.飛鳥情報                         ○o。
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  ●公開講座 葛城学へのいざない(申込要)
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    開催日: 1月21日(土)
    内 容: 「黄泉の国の考古学−横穴式石室の世界−」
           千賀 久氏(葛城市歴史博物館館長)
    時 間: 14:00〜
    会 場: 葛城市歴史博物館2階 あかねホール
    詳 細: http://www.city.katsuragi.nara.jp/index.cfm/13,0,31,307,html

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  ●歴史リレー講座 大和の古都はじめ
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    開催日: 1月22日(日)
    内 容: 「近世大和の風情」
           岡本 彰夫氏(奈良県立大学教授)

    開催日: 2月19日(日)
    内 容: 「鑑真和上の足跡をたどる」
           西山 厚氏(帝塚山大学教授)

    開催日: 3月19日(日)
    内 容: 「隋使の難波津から推古朝の小墾田宮へのルートをめぐって」
           千田 稔氏(奈良県立図書情報館館長)

  ・・・・・・

    時 間: 13:30〜15:00(開場12:15)
    会 場: 王寺町地域交流センター リーベルホール
    受講料: 500円(資料代含む)
    定 員: 各回270名
    詳 細: http://www.oji-kanko.jp/master/rekisikouza.html

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  ●帝塚山大学 市民大学講座
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    開催日: 1月21日(土)
    内 容: 「『型でつくるやきもの』展によせて」
           〜第9回博物館実習生による企画展示関連講座〜
           仁尾 一人氏(兵庫陶芸美術館)

    開催日: 1月28日(土)
    内 容: 「岡本太郎、信楽へ−信楽焼の近大とその遺産−」
           畑中 英二氏(滋賀県教育委員会)

    開催日: 2月18日(土)
    内 容: 「出土木製品から見た大和の古墳出現期の様相」
           鈴木 裕明氏(橿原考古学研究所)

    開催日: 2月25日(土)
    内 容: 「蘇我氏の邸宅と瓦」
           清水 昭博氏(帝塚山大学)

    開催日: 3月11日(土)
    内 容: 「日本の鬼瓦−その歴史と江戸時代・斑鳩の瓦師たち−」
           寺農 織苑氏(帝塚山大学大学院研究生)
           清水 昭博氏(帝塚山大学)

    開催日: 3月25日(土)
    内 容: 「国防を見据えた近江朝と古代寺院」
           甲斐 弓子氏(帝塚山大学考古学研究所特別研究員)

  ・・・・・・

    時 間: 14:00〜15:30
    会 場: 帝塚山大学 奈良・東生駒キャンパス2号館2101教室
    詳 細: http://www.tezukayama-u.ac.jp/museum/lecture/


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  ●万葉古代学講座
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    開催日: 1月29日(日)
    内 容: 「喪の万葉古代学」
           小倉 久美子氏(万葉文化館主任研究員)

    開催日: 2月11日(土・祝)
    内 容: 「万葉びとの異国趣味」
           大谷  歩 氏(万葉文化館主任技師)

    開催日: 3月25日(土)
    内 容: 「文化の総体としての万葉集」
           井上 さやか氏(万葉文化館指導研究員)

  ・・・・・・

    時 間: 各回14:00〜15:30(開場13:30〜)
    場 所: 奈良県立万葉文化館
    詳 細: http://www.manyo.jp/event/detail.html?id=152

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  ●飛鳥資料館 冬期企画展
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  「飛鳥の考古学2016 飛鳥むかしむかし 早川和子原画展」
    会 期: 1月24日(火)〜3月20日(月・祝)
    時 間: 9:00〜16:30(入館は16:00まで)
    場 所: 飛鳥資料館 特別展示室
    料 金: 一般270円、大学生130円
         高校生及び18歳未満、65歳以上は無料
    詳 細: https://www.nabunken.go.jp/asuka/kikaku/28.html

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  ●連続講座「天理山の辺の道の歴史遺産を学ぼう」
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    開催日: 1月27日(金)
    内 容: 「物部氏と石上神宮の伝承」
           水谷 千秋氏(堺女子短期大学教授)

    開催日: 2月3日(金)
    内 容: 「布留遺跡と古代豪族・物部氏」
           日野  宏 氏(天理参考館学芸員)

    開催日: 2月17日(金)
    内 容: 「よみがえるヤマトの王墓−東大寺山古墳と謎の鉄刀−」
           藤原 郁代氏(天理参考館学芸員)

  ・・・・・・

    時 間: 各回13:30〜15:00(受付13:00〜)
    場 所: 天理大学附属天理参考館
    詳 細:http://www.sankokan.jp/news_and_information/ev_etc/yamanobe.html#renzokukouza

  ―――――――――――――――――――――――――――――
  ●国宝高松塚古墳壁画修理作業室の公開(第16回)について
  ―――――――――――――――――――――――――――――
   ※ 第二次応募受付(見学希望日の前日17時までの受付)

    公開日: 1月21日(土)〜1月27日(金)
    時 間: 9:00〜16:00
    場 所: 国宝高松塚古墳壁画仮設修理施設
         (奈良県明日香村・国営飛鳥歴史公園高松塚周辺地区内)
    詳 細: http://www.takamatsuzuka-kofun.com

  ―――――――――――――――――――――――
  ●キトラ古墳壁画の公開について(第2回)
  ―――――――――――――――――――――――
   ※ 第二次応募受付(見学希望日の前日17時までの受付)

    公開日: 1月22日(日)〜2月19日(日)
    時 間: 9:00〜16:30
    場 所: キトラ古墳壁画体験館四神の館内
         文化庁 キトラ古墳壁画保存管理施設
         (奈良県明日香村・国営飛鳥歴史公園キトラ古墳周辺地区内)
    詳 細: http://www.kitora-kofun.com

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  ●歴史に憩う橿原市博物館 定期講座
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    開催日: 1月21日(土)
    内 容: 「弥生時代のものづくり」
           杉山 真由美氏(文化財課主査)

    開催日: 1月28日(土)
    内 容: 「縄文のムラ」
           平岩 欣太氏(文化財課統括調整員)

    開催日: 2月18日(土)
    内 容: 「古墳時代の国際感覚」
           石坂 泰士氏(歴史に憩う橿原市博物館主査)

    開催日: 3月20日(月・祝)
    内 容: 「藤原京の実態」
           竹田 正則氏(歴史に憩う橿原市博物館館長)

  ・・・・・・

    時 間: 10:30〜12:00(開場10:00〜)
    場 所: 「シルクの杜」教室3(橿原市川西町855-1 博物館東隣)
    詳 細: http://www.city.kashihara.nara.jp/hakubutsukan/28teikikouza.html

 o〇━━
 ●5.編集後記                   風人    ○o。
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  10周年だからでしょうか、珍しく緊張を覚えています。(^^ゞどうした
 ことでしょう。この10年を振り返ると、いろいろなことが有りました。挨
 拶をすると、それらが蘇り、泣くかもしれません。(笑)

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創刊日:2007-11-11  
最終発行日:  
発行周期:隔週金曜  
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