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飛鳥地域の歴史・文化・景観が好きな皆さん♪「両槻会」は、そんな皆さんと一緒により飛鳥を楽しもうと活動しています。飛鳥遊訪マガジンでは、歴史だけではない飛鳥の魅力もお届け出来ればと思います。皆さん!ご一緒に、もっと飛鳥を楽しみませんか♪

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飛鳥遊訪マガジン Vol.260

発行日:1/6

┏○INDEX‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥┓

   1.両槻会からのお知らせ
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   2.寄稿               あい坊先生
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   3.咲読              yukaさん
   ────────────────────────────
   4. 飛鳥悠遠        梅前さん
   ────────────────────────────
   5.飛鳥情報
   ────────────────────────────
   6.編集後記
   ────────────────────────────
  ┗‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。o○┛

  明けましておめでとうございます。本年も、どうぞよろしくお願いいた
 します。飛鳥では、穏やかな正月となりました。皆さんの地元では如何で
 したか。
  奈良県では、大和雑煮という独特の食べ方をする雑煮を食べるのですが、
 ご存知でしょうか。奈良県でも、国中地域(大和盆地南部)で盛んな風習
 ではないかと思います。雑煮自体は、白味噌仕立ての雑煮なのですが、別
 にきな粉を食卓に準備します。そのきな粉に、雑煮椀からお餅を取り出し、
 塗して食べるのです。なんだ!気持ち悪い!と思われる方も居られるでし
 ょうが、安倍川餅のようなお餅を思い出していただければ、さほど珍妙な
 食べ方ではありません。飛鳥に思いを馳せながら、一度お試しください。
                              風人

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 ●1.両槻会からのお知らせ                  ○o。
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  ●第60回定例会予定
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 両槻会第60回定例会

 主催講演会 「飛鳥の土器が語ること」
 講師    小田裕樹先生(奈文研)
 実施日   2017年1月21日(土)
 会場    飛鳥資料館講堂
 開演    13:00 (受付 12:40〜13:00)
 終演    16:00頃

 事前散策  講演テーマに即した参加自由のウォーキングを行います。
       約5km、ウォーキングのみの参加は出来ません。
       10:00 近鉄耳成駅南口集合
 参加費   1,000円
 定員    40名
 要申込   両槻会事務局宛にメールにて申し込んでください。
 メール   asukakaze2@gmail.com

 備考    当会は、会員制ではありません。どなたでも申し込んでいた
       だけます。
 受付    受付中 定員まで

 なお、第60回定例会は、両槻会10周年の記念回になります。

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  ●10周年記念式典
 ──────────────────────────────
  講演会に引き続き、10周年の記念式典を実施します。
 記念品の贈呈などを企画しています。

  また、第60回定例会終了後には、記念の宴を開催します。
 お世話になっています先生方の他、定例会参加者を対象とさせていただき
 ます。定例会申し込みの皆さんには、後日、ご案内のメールを送ります。


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 ●2.飛鳥・藤原の考古学             あい坊先生 ○o。
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  孝徳朝の王宮と改革 ? − 大化薄葬令と古墳 −

  高松塚古墳やキトラ古墳など飛鳥時代になると、古墳の規模が小さくな
 り、埋葬施設も単葬用のものに変化します。この飛鳥時代後半の古墳は、
 終末期古墳と呼ばれています。古墳の規模が縮小する要因には、大化2年
 (646)3月22日に発布された古墳の規模等を規制する詔「大化薄葬
 令」があります。この詔の内容については、改新の詔同様に、その真偽や
 時期、さらに実効性について多くの議論がありました。つまり、本当に大
 化2年に施行された内容か、天武朝の内容が遡って記されているのではな
 いか、などの議論です。では、詔の内容についてみてみましょう。

  大化薄葬令
  それまでの墳墓は、大きな墳丘や埋葬施設を造ったり、豪華な副葬品を
 埋納していました。古墳の大きさが権力の大きさを示すメルクマールとも
 なっていたのです。しかし、詔に記されるように、これらの風習は愚かな
 ものだと唐では言われているといいます。我が国も東アジア世界の中で、
 その一員として生きていくためには、それまでの風習を改め、身分に応じ
 た墳墓を造り、造営を簡素化する必要があります。つまり、大化薄葬令は、
 墳丘や埋葬施設の規模、副葬品の内容、役夫の人数、築造に要する日数を
 身分に応じて細かく規制するものだったのです。
  例えば、石室規模については下臣以上が奥行9尺、高さ5尺、幅5尺、
 大仁から小智までは奥行9尺、高さ4尺、幅4尺、庶民はなしと記されて
 います。一方、墳丘規模は、王以上は方9尋、高さ5尋、上臣は方7尋、
 高さ3尋、下臣は方5尋、高さ2尋半、大仁・小智は墳丘を作らず、庶民
 はなし。役夫の人数、日数は王以上は1000人7日、上臣は500人5
 日、下臣は250人3日、大仁・小仁は100人1日、大礼・小智は50
 人1日、庶民はない。このように細かな規定が記されていますが、これら
 は上限を示すものと考えられています。
 
  終末期古墳と薄葬令
  では、飛鳥時代後半の古墳は、これらの規定を遵守しているのでしょう
 か。飛鳥時代の古墳には、小規模で一人を埋葬するための古墳があります。
 横口式石槨とよばれる形態の古墳です。これらの石室規模をみてみると、
 高松塚古墳やキトラ古墳・石のカラト古墳など、多くの横口式石槨墳が規
 定の範囲内であることがわかります。規定を越えるのは、平野塚穴山古墳・
 天武持統天皇陵・束明神古墳・牽牛子塚古墳などです。これらの古墳はい
 ずれも天皇ないしはそれに準じる地位にあった被葬者が推定されているも
 ので、超法規的な措置によって造られた古墳と考えられています。つまり、
 横口式石槨墳は、大化薄葬令に規制されていたといえます。
  しかし、この時期には横穴式石室も一部では造られ続けています。横穴
 式石室ではこの規定の規模を越えています。そもそも横口式石槨が一人用
 の墳墓であることに対して、横穴式石室は複数埋葬を前提とする氏族墓・
 家族墓です。身分による墳墓規模の規制をするためには、一人用の古墳で
 ないといけません。
  では、なぜ薄葬令に規制されない横穴式石室が造られつづけるのでしょ
 うか。塚口義信氏は新政府の内部分裂に起因すると考えています。新政府
 において中大兄皇子を中心とする一派と、孝徳天皇・阿部氏を中心とする
 一派が対立し、中大兄皇子らの主導で行われた薄葬令などの政策に反発し、
 規定を無視して従来どおりの横穴式石室を造り続けたとするものです。当
 時、新政府は左大臣に阿倍内麻呂、右大臣に蘇我倉山田石川麻呂を任命し
 ていました。しかし、大化3年(647)には冠位が七色十三位に改訂さ
 れるものの、左右大臣は古い冠位をつけて抵抗していることが記されてい
 ます。孝徳天皇・左右大臣の一派と中大兄皇子一派が対立していたことが
 わかります。このことは、阿部氏の本拠地である桜井市阿部にある文殊院
 西古墳が規模の大きな横穴式石室であることからも分かります。
  このように、大化薄葬令は、発布・施行されたものの、実際には貫徹で
 きてはおらず、政権内部でも対立があり、全国的(畿内)にみても、まだ
 影響力が小さかったとみることができます。


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 ●3.飛鳥咲読                yukaさん    ○o。
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  前回は、5世紀〜6世紀の愛知県内における須恵器生産の動向について、
 出土遺物や当時の地方勢力との関連から述べてきました。
  古墳築造の増加に伴って猿投窯周辺に造られた新規の窯の多くは、6世
 紀半ば以降衰退していきます。猿投窯だけは依然として生産を続けますが、
 この頃の窯の調査事例はほとんどないため、生産内容も明らかになってい
 ません。
  しかし、7世紀になると、猿投窯はさらに展開を見せていくことになり
 ます。窯の分布地域が広がり、生産も拡大し、一時期に複数の窯が操業す
 るようになりました。

  ところが、7世紀後半、それまで須恵器の生産が行われていなかったと
 みられる地域で、新たに須恵器や瓦の生産が始まります。
  猿投窯から北西におよそ20kmの地点に位置する、篠岡古窯跡群(愛
 知県小牧市・以下篠岡窯)です。この篠岡窯を含む尾北古窯跡群は、猿投
 窯とともに、7世紀後半から8世紀前半の尾張における二大窯とも称され
 る一大生産地でした。
  猿投窯では瓦を生産していた形跡は見つかっていないため、尾張では最
 古の瓦陶兼業窯とされています。ここの須恵器の特徴は猿投窯とあまり変
 わらず、おそらく工人は猿投窯から動員していたものと思われます。
  その中の篠岡2号窯で、飛鳥と深い関わりを持つ瓦が造られているので
 す。
 参考マップ
 https://www.facebook.com/asukakaze210/

  愛知県稲沢市に、東畑廃寺(ひがしばたはいじ)跡という7世紀後半の
 古代寺院遺跡があります。出土遺物から西暦670年前後の創建とみられ、
 尾張国府推定地に程近い場所にあり、尾張国分寺の創建瓦と同じ瓦が出土
 していることから、尾張国府の附属寺院あるいは国分寺の前身寺院ともみ
 られています。
  また、ここからは、飛鳥の橘寺や川原寺裏山遺跡と同じタイプのセン仏
 が出土しており、地方では初の出土例とされています。セン仏がどこで制
 作されたものかはわかりませんが、橘寺の笵をもとに東海地方のどこかで
 造られたものと推測されています。
  が、最も注目すべきは、飛鳥奥山久米寺の坂田寺式単弁蓮華文軒丸瓦と
 同笵の瓦が出土しているということです。そしてその瓦は、笵傷などから
 みて同寺より直接もたらされたと思われる笵を使用して、篠岡2号窯で焼
 かれたものなのです。
  つまり、篠岡窯は、尾張の重要な寺院に瓦を供給する窯として新たに構
 築された、特殊な瓦窯といえます。中央からの瓦工人の派遣や笵型の移動、
 造瓦技術の導入といった事柄が、それを示しているように思えます。
  この時期は地方で急増する寺院造営に伴う瓦の需要に追いつくべく、須
 恵器窯で瓦を焼成する瓦陶兼業窯が広まっていった頃です。愛知県内で飛
 鳥・奈良時代に瓦を造っていたのは、篠岡窯を含む尾北古窯跡群を除いて
 官林(犬山)・若宮(名古屋)・奥田(南知多)の3基のみといいます。
 既存の猿投窯で瓦生産が兼業されなかったのはなぜなのか、また、わざわ
 ざ瓦を焼くためにおそらく未開発だった地域に篠岡窯を新設した理由は何
 だったのか、という疑問が生じます。
  一体、どのような意義がこの篠岡窯には与えられていたのでしょうか。

  尾北窯の製品は、飛鳥中枢部にもたらされ、その勢いは8世紀前半には
 一時的に猿投窯を凌ぐようになります。
  例えば、篠岡78号窯から出土した刻書須恵器片に施されたものと同じ
 文字(「尾山寸」「山寸」「久」)を記した須恵器が石神遺跡から出土し
 ています。胎土も同じで筆跡もほぼ同一人物によるものと考えられ、同一
 の窯で生産されたものと考えられています。また、同じく篠岡78号窯出
 土の須恵器に書かれた文字は、藤原宮出土の須恵器に書かれた文字と酷似
 し、これらの例からも、この窯の製品が奈良の都まで運ばれたことがわか
 ります。

  また、8世紀初めになると、篠岡窯から南東約5kmの場所にある高蔵
 寺に瓦専用窯が築かれました。そこから出土した瓦の中に、藤原宮所用の
 川原寺式複弁蓮華文軒丸瓦があります。藤原宮へ瓦を供給していた日高山
 瓦窯から、直接笵が渡ってきたようです。窯の構造も日高山瓦窯とほぼ同
 じで、藤原京造営にあたり尾張から派遣された工人が帰国後に築いたとも
 いわれています。この窯で焼かれた瓦は、藤原宮系や川原寺式の瓦を使用
 していた白鳳期の寺院・勝川廃寺(愛知県春日井市)に供給されました。
  この高蔵寺窯と石神遺跡の両方から、共通の文字が刻まれた土器が出土
 しており、形や胎土も似ていることから、高蔵寺窯からも石神遺跡へ製品
 を供給していたことが窺えます。

  猿投や美濃といった伝統的な窯と並んで、新規に築造された尾北窯に対
 して都の中枢から製品の需要があった背景には、この地方と天武天皇との
 関係はもちろんのこと、東畑廃寺のもつ政治的意義があるように思えます。
 7世紀後半、和泉国における紀氏の力をおさえようと中央政府が在地の豪
 族に援助して海会寺を造らせたように、尾張国で実権を握っていた尾張氏
 に対抗するために造営されたのが東畑廃寺だったのかもしれません。その
 ために新たに築かれたのが篠岡窯であり、猿投窯に影響力をもっていた尾
 張氏の力を削ぐため、そこから須恵器工人を動員したのではないでしょう
 か。
  猿投窯で瓦を焼いていた痕跡が見つかっていないことが、それを物語っ
 ているように思います。

  尾北窯は8世紀半ばになると衰退していきますが、猿投窯はその後も安
 定して操業を続けます。尾張氏の勢力も次第に衰えていった結果、律令期
 においては、おそらく中央政府の支援を得ていたのでしょう。
  そして、平安時代に入って、猿投窯では全国で初めて灰釉陶器が開発さ
 れ、中世にかけて灰釉陶器、緑釉陶器、山茶碗などの一大生産地として栄
 えました。その系譜は今日の瀬戸・美濃・常滑など、日本を代表する窯業
 生産地へと引き継がれています。


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 ●4.飛鳥悠遠               梅前さん     ○o。
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 「世界遺産」

  「飛鳥」は世界遺産に登録されていません。
  そう言うと、かなりの確率で驚かれます。
  「え、飛鳥って世界遺産じゃなかったっけ? 奈良とか法隆寺とかは世
 界遺産になってるって聞いたけど?」
  ……残念でした。法隆寺は「法隆寺地域の仏教建造物」(1993年)、奈
 良は「古都奈良の文化財」(1998年)でそれぞれ世界遺産に登録されてい
 ますが、それらの地域に飛鳥は含まれていないのです。飛鳥は、「飛鳥・
 藤原の宮都とその関連資産群」として2007年に登録暫定リストに入れられ
 ましたが、その後10年たった今も登録に至っていません。
  それでもやはり、飛鳥を漠然と「奈良県にある古い都」としてしか認識
 していない人たちには、その知名度と歴史の古さからして、飛鳥はとっく
 の昔に世界遺産になっていると思われているようです。

  飛鳥が世界遺産登録に至っていないのは、「目で見て確かめられない」
 ことが理由のひとつにあげられるようです。古代に都があったことは確実
 だけれど、当時の寺や街衢が残っているわけではなく、ほとんどのものが
 「土の下に埋まっている」状態だからです。実際、飛鳥を訪れたユネスコ
 の視察員が、「何も知らない人間の目から見たら、ここはどこにでもある
 日本の田舎町にすぎない」という意見をもらしたという話も伝わっていま
 す。

  けれども、私は思うのです。
  それなら「世界遺産になんかならなくていい」と。

  飛鳥は「何もない」からいいのです。想像力と知識のない人にとっては、
 飛鳥は確かに「単なる田舎町」にすぎないでしょう。昨年の両槻会定例会
 で、私が大興奮で歩いた多武峰から冬野に抜ける山道も、見た目は日本中
 どこにでもある平凡な山道でしかありません。
  けれどもそこには歴史があります。単なる山道も、それがどのように使
 われ、何が運ばれた道なのか、どのような人々がどのような思いを持って
 暮らした場所なのか、さまざまな思いをめぐらせつつ歩けば、そこは魅力
 あふれる特別な道になります。
  要するに飛鳥は、「大人」にとって楽しい場所なのです。ほんの少しの
 知識と想像力があれば、充分に楽しむことができます。それが苦手な人は、
 飛鳥ではなく、ネズミの国や映画の国へ行って楽しめばいいのです。(い
 や、そちらはそちらで楽しいですけど、もちろん)

  さらに、昨今の世界遺産の乱立ぶりを見ていると、登録される必要をあ
 まり感じません。10年前ならいざ知らず、今世界遺産の登録を目指すのは、
 吉永小百合がAKB48に入りたがっているようなものです。あなたほど
 の大女優が何をいまさら、といったところです。

  世界遺産になったら、観光客が増えて、地域振興に大いに役立つじゃな
 いか、といった意見もあるかもしれません。けれども、それは一時的なも
 のです。それまで無名だった地域が世界遺産になり、一躍脚光を浴びて人
 々がそこを「発見」したというならいざ知らず、すでに有名すぎるほど有
 名な飛鳥が、恒久的な観光客増加を保てるとは思えません。

  けれども近頃、飛鳥周辺で奇妙な違和感を覚えることがあります。想像
 力を広げるにふさわしい野辺に、突然昔風の建物を「再現」したり、静か
 な丘を大々的に切り開いて整備し、大駐車場を備えた資料館を造ったりし
 ていることです。周辺に住んでおられる方々は、その緩慢な変化にいつの
 間にかなじんでしまっているのかもしれませんが、年に一度か二度しか訪
 れない私のような者には、それらは何かとても異質なものに感じられます。
  地形を変えてしまうことは、貴重な史料の破壊に匹敵する行為です。さ
 らに、建物の安易な再現は避けるべきと私は思っています。吉野ヶ里での
 古代建築の「再現」を見ても明らかなように、それは、もしかしたら間違
 っているかもしれないイメージを人々に植えつけ、自由にはばたかせるべ
 き想像の翼を固定してしまうことになりかねないからです。
  キトラ古墳周辺の開発整備が、世界遺産登録をにらんでのものだとした
 ら、あまりにも無益、かつ無意味と言わざるを得ません。このような「飛
 鳥のテーマパーク化」が続けば、今まで飛鳥を愛し通い続けてきた人々を
 も失うことになりかねません。

  私が務める飛鳥応援大使の会合でも、飛鳥の世界遺産登録をおし進める
 べきだ、という意見が出ることがあります。そうすべきという結論に至っ
 たならば応援大使として任務をまっとうするつもりですが、個人的にはそ
 の必要をまったく感じていません。何もない飛鳥、見た目は日本のどこに
 でもある飛鳥、けれども他のどこにもない歴史と魅力にみちあふれる飛鳥
 を、私は心から愛しているからです。

  飛鳥には、この国の創成期を駆け抜けた人々の息吹があります。飛鳥の
 どこを歩いても、どこに立っても、それをありありと感じ取ることができ
 ます。無冠の女王でいいではありませんか。飛鳥は、世界遺産などという
 権威付けなど必要ない、日本が誇るかけがえのない場所なのですから。


 <追記>
  ここに書きましたのはあくまで私の個人的意見にすぎません。読者の皆
 様の中に飛鳥・藤原を世界遺産にしようという運動に参加している方がお
 られましたら、その旨どうかご了承下さい。


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 ●5.飛鳥情報                         ○o。
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  ●第8回纒向学セミナー(申込要)
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    開催日: 1月21日(土)
    内 容: 「卑弥呼の鬼道と壺形墳の誕生」
           辰巳和弘氏(元同志社大学教授)
    時 間: 13:30〜16:00(開場13:00)
    会 場: 桜井市立図書館研究室1(桜井市川西31番地)
    詳 細: http://www.makimukugaku.jp/info/event.html

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  ●公開講座 葛城学へのいざない(申込要)
  ―――――――――――――――――――――――
    開催日: 1月21日(土)
    内 容: 「黄泉の国の考古学−横穴式石室の世界−」
           千賀久氏(葛城市歴史博物館館長)
    時 間: 14:00〜
    会 場: 葛城市歴史博物館2階 あかねホール
    詳 細: http://www.city.katsuragi.nara.jp/index.cfm/13,0,31,136,html

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  ●歴史リレー講座 大和の古都はじめ
  ―――――――――――――――――――――――
    開催日: 1月22日(日)
    内 容: 「近世大和の風情」
           岡本彰夫氏(奈良県立大学教授)

    開催日: 2月19日(日)
    内 容: 「鑑真和上の足跡をたどる」
           西山厚氏(帝塚山大学教授)

    開催日: 3月19日(日)
    内 容: 「隋使の難波津から推古朝の小墾田宮へのルートをめぐって」
           千田稔氏(奈良県立図書情報館館長)

   ・・・・・・

    時 間: 13:30〜15:00(開場12:15)
    会 場: 王寺町地域交流センター リーベルホール
    受講料: 500円(資料代含む)
    定 員: 各回270名
    詳 細: http://www.oji-kanko.jp/master/rekisikouza.html

  ―――――――――――――――――――――――
  ●帝塚山大学 市民大学講座
  ―――――――――――――――――――――――
    開催日: 1月21日(土)
    内 容: 「『型でつくるやきもの』展によせて」
            〜第9回博物館実習生による企画展示関連講座〜
           仁尾一人氏(兵庫陶芸美術館)

    開催日: 1月28日(土)
    内 容: 「岡本太郎、信楽へ−信楽焼の近大とその遺産−」
           畑中英二氏(滋賀県教育委員会)

    開催日: 2月18日(土)
    内 容: 「出土木製品から見た大和の古墳出現期の様相」
           鈴木裕明氏(橿原考古学研究所)

    開催日: 2月25日(土)
    内 容: 「蘇我氏の邸宅と瓦」
           清水 昭博氏(帝塚山大学)

    開催日: 3月11日(土)
    内 容: 「日本の鬼瓦−その歴史と江戸時代・斑鳩の瓦師たち−」
           寺農織苑氏(帝塚山大学大学院研究生)
           清水昭博氏(帝塚山大学)

    開催日: 3月25日(土)
    内 容: 「国防を見据えた近江朝と古代寺院」
           甲斐弓子氏(帝塚山大学考古学研究所特別研究員)

   ・・・・・・

    時 間: 14:00〜15:30
    会 場: 帝塚山大学 奈良・東生駒キャンパス2号館2101教室
    詳 細: http://www.tezukayama-u.ac.jp/museum/lecture/

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  ●橿原考古学研究所付属博物館 特別陳列
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  「十二支の考古学−酉−」
    会 期: 1月15日(日)まで開催中
          ※月曜休館 祝日開館翌日休館
    場 所: 奈良県立橿原考古学研究所附属博物館
    時 間: 9:00〜17:00(入館は16:30まで)
    入館料: 一般400円、高校・大学生300円、小・中学生200円
    詳 細: http://www.kashikoken.jp/museum/top.html

  ≪講演会≫
    開催日: 1月7日(土)
    内 容: 「酉と鶏と鳳凰と」
           小栗明彦氏(橿原考古学研究所付属博物館指導学芸員)
         「酉の考古学」
           賀来孝代氏(毛野考古学研究所/鳥類考古学者)
    時 間: 13:00〜16:00(12:00開場)
    会 場: 橿原考古学研究所 講堂

  ≪展示解説≫
    開催日: 1月14日(土)
    時 間: 10:30〜11:00
    場 所: 橿原考古学研究所付属博物館 特別展示室

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  ●大和高田歴史文化セミナー
  ―――――――――――――――――――――――
    開催日: 2月4日(土)
    内 容: 「大和高田市の祭礼文化の成立と変遷」
           浦西 勉 氏 (龍谷大学文学部歴史学科教授)

    開催日: 3月4日(土)
    内 容: 「地域社会と子どもの歴史」
           井岡康時氏 (天理大学非常勤講師)
   ・・・・・・

    時 間: 10:00〜12:00
    会 場: 大和高田市中央公民館
    料 金: 各回200円(当日受付)
    詳 細:http://www.city.yamatotakada.nara.jp/life/asobu-event/event/28-4.html

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  ●万葉古代学講座
  ―――――――――――――――――――――――
    開催日: 1月29日(日)
    内 容: 「喪の万葉古代学」
           小倉久美子氏(万葉文化館主任研究員)

    開催日: 2月11日(土・祝)
    内 容: 「万葉びとの異国趣味」
           大谷 歩 氏(万葉文化館主任技師)

    開催日: 3月25日(土)
    内 容: 「文化の総体としての万葉集」
           井上さやか氏(万葉文化館指導研究員)

   ・・・・・・

    時 間: 各回14:00〜15:30(開場13:30〜)
    場 所: 奈良県立万葉文化館
    詳 細: http://www.manyo.jp/event/detail.html?id=152

  ―――――――――――――――――――――――
  ●近つ飛鳥博物館 シンポジウム(申込要)
  ―――――――――――――――――――――――
   ※申込締切り 1月20日(金)必着

  「近つ飛鳥と遠つ飛鳥−ふたつの飛鳥の古代史−」
    開催日: 2月5日(日)
    内 容: 「ふたつの飛鳥の古代史」
           佐藤信氏(東京大学大学院教授)
         「ふたつの飛鳥の横口式石槨」
           白石太一郎氏(近つ飛鳥博物館館長)
         「近つ飛鳥の終末期古墳」
           伊藤聖浩氏(羽曳野市教育委員会)
         「遠つ飛鳥の終末期古墳」
           西光慎治氏(明日香村教育委員会)
         「ふたつの飛鳥の古代寺院」
           市本芳三氏(〔公財〕大阪府文化財センター)
    時 間: 10:00〜16:30
    会 場: 羽曳野市立生活文化情報センター LICはびきの ホールM
         (大阪府羽曳野市軽里1-1-1)
    定 員: 400名(応募多数の場合は抽選となります。)
    参加費: 無料
    詳 細: http://www.chikatsu-asuka.jp/?s=event_annai6


 o〇━━
 ●5.編集後記                         ○o。
 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  2017年が始まりました。両槻会は10周年を迎え、11年目に進ん
 で行きます。本年も6回の定例会の実施を予定しており、着実に回を重ね
 て行きたいと思います。ご参加・ご支援のほど、よろしくお願いします。

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