近畿

飛鳥遊訪マガジン

飛鳥地域の歴史・文化・景観が好きな皆さん♪「両槻会」は、そんな皆さんと一緒により飛鳥を楽しもうと活動しています。飛鳥遊訪マガジンでは、歴史だけではない飛鳥の魅力もお届け出来ればと思います。皆さん!ご一緒に、もっと飛鳥を楽しみませんか♪

全て表示する >

飛鳥遊訪マガジン Vol.227

2015/10/30

 ┏○INDEX‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥┓

   1.両槻会からのお知らせ
   ────────────────────────────
   2.「うみにあうてら−海会寺−」      岡一彦先生
   ────────────────────────────
   3.飛鳥・藤原の考古学           あい坊先生
   ────────────────────────────
   4.飛鳥咲読                も も
   ────────────────────────────
   5.飛鳥情報               
   ────────────────────────────
   6.編集後記
   ────────────────────────────
 ┗‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。o○┛
   秋真っ盛りになってきましたね。歩いても暑くもなく、寒くもな
  く、心地良い時季になりました。紅葉狩りも含めて、秋を楽しむ季
  節になりました。紅葉で知られる談山神社から飛鳥へのウォーキン
  グは如何ですか?  藤本山コース、細川谷コースにチャレンジして
  みては如何でしょう。とても楽しく歩けますよ。寄り道もたくさん
  に歩いてください。(風人)

o〇━━━
 ●1.両槻会からのお知らせ                  ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────────────────────────────
  ●第53回定例会予定
  ────────────────────────────────
   第53回定例会は、泉南市教育委員会の岡一彦先生を講師にお迎えし
  「うみにあうてら―海会寺―」と題して現地講座を開催します。

   岡先生には、史跡での現地解説と埋蔵文化財センターでのギャラリー
  トークに加え、総まとめとして講演を行って頂く予定です。両槻会初の
  奈良県外での現地講座になります。7世紀後半、畿内の西南端に築かれ
  た海会寺の謎に迫ります。

  ::岡先生から頂いた現地講座概要:::

   大阪府南部の泉南市に所在する「海会寺跡」(かいえじあと)は、7
  世紀後半の飛鳥時代に建立された古代寺院の遺跡です。海会寺跡は昭和
  59年からおこなわれた発掘調査の結果、奈良県の法隆寺によく似た建
  物の配置(法隆寺式伽藍配置)を採用する最古級の寺院であることが判
  明し、すぐ隣には寺院に関連すると考えられる集落跡もみつかりました。
   これらの成果から、昭和62年には国史跡に指定され、現在は「史跡
  海会寺跡広場」として、塔や講堂・回廊の基壇、集落跡などが整備・公
  開されています。
   その一方、海会寺は未だに数多くの謎に包まれた寺院なのです。建立
  氏族も不明で、当時の寺名ですら明らかではありません。また、海会寺
  の金堂の軒先を飾っていた軒丸瓦は、わが国初の勅願寺・百済大寺と考
  えられる吉備池廃寺、そして摂津・四天王寺と同じ木型を使って作られ
  ていました。当時の天皇家に深く関わる文様の軒丸瓦が、なぜ遠く離れ
  た泉南の地・海会寺で使われることになったのか。今回の定例会では、
  海会寺のこれらの数多くの謎に迫りたいと思います。

  :::::::::::::::::

  第53回定例会
  「うみにあうてら―海会寺―」
    開催日 : 2015年 11月28日(土) 
    集合時間: 10:30(予定)
    集合場所: JR阪和線 和泉砂川駅
    解散予定: 16:30頃(JR阪和線 新家駅)
    定 員 : 50名
    運営協力金:1,000円
    申 込 : 受付中(定員になり次第締切)

  第53回定例会予定ページ
  http://asuka.huuryuu.com/yotei/teireikai-53/yotei-53.html


 o〇━━━
 ●2.「うみにあうてら−海会寺−」 第53回定例会に寄せて
                 泉南市教育委員会 岡一彦先生 ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  私と両槻会との出会いは、思い起こすこと3年と少し前。ふとした思い
 付きから応募した飛鳥資料館の写真展に始まります。子どもの時から飛鳥
 が大好きで、いまだにちょこちょこと現地に行っては写真を撮っていまし
 た。「展示してもらえたらいいかな」程度の軽い気持ちで応募したのです
 が、意外や意外。数週間後には自宅に「入選」そして「表彰式」の案内状
 が舞い込んだのです。

  「今更、表彰式もなぁ・・・」と思いながらも副賞の魅力には勝てず、
 恥ずかしながら式に参加しました。写真展には素晴らしい写真が数多く展
 示されていましたが、私の目を引きつけたのは夕暮れの古宮土壇で撮られ
 た一枚の写真でした。撮影者には「風人」のクレジットが。「ん?この方
 の名前、どこかで見たことがあるな。ああ両槻会の事務局長さん!」それ
 までインターネットで両槻会の活動はよく知っていましたので、その特徴
 ある飛鳥らしいお名前は頭の中に記憶されていました。表彰式では、こち
 らから思い切って声をかけさせていただいたところ、大変驚かれた様子で
 したが、気さくに対応していただき、「ぜひ定例会にも参加してください!」
 とお誘いいただきました。(ちなみに写真展では風人さんは見事2位!入
 選の私は3年経った今でも事あるごとにそのネタで弄られています・・・)

 参考:飛鳥資料館第一回写真コンテスト
 http://www.nabunken.go.jp/asuka/contest/contest01.html

  そんな思いがけないご縁で始まった私と両槻会。第53回の定例会は、
 会として初めて奈良県外で開催されるとのこと。そしてその初めての場所
 に「海会寺」を選んでいただいたことに感謝いたします。

  「海会寺」のある大阪府泉南市は、明日香村からは直線距離で約50km、
 現在の交通手段を利用すると、車では高速を使って約1時間半、電車では
 近鉄とJRを乗り継いで約2時間、ちょっとした小旅行の気分でお越しい
 ただける場所に位置しています。大阪府民でも泉南市の場所を知らない方
 も多く、「関西国際空港の対岸の市、泉南市の南側は阪南市・岬町そして
 和歌山県です」場所を尋ねられたらそのように答えています。

  「海会寺」は7世紀後半に建立された古代寺院の遺跡です。昭和59年
 からおこなわれた発掘調査の結果、中門から向かって右手に金堂、左手に
 塔を置く、いわゆる法隆寺式伽藍配置を採用する最古級の寺院であること
 が判明し、すぐ隣には寺院に関連すると考えられる集落跡もみつかりまし
 た。これらの成果から、昭和62年には国史跡に、平成7年には出土品
 302点が一括で国の重要文化財に指定されています。現地は「史跡海会
 寺跡広場」として、塔や講堂・回廊の基壇、集落跡などが整備・公開され
 ています。

 史跡海会寺跡広場
 http://www.city.sennan.osaka.jp/~maibun/kaiejihiroba.htm

  「海会寺」は本当に難しい遺跡です。まず読み方から難しい・・・。
 「海会寺」と書いて「かいえじ」と読みます。建立氏族も不明で、当時の
 寺名ですら明らかではありません。しかし、発掘調査でみつかった軒丸瓦
 は、わが国初の勅願寺・百済大寺と考えられる吉備池廃寺、そして摂津・
 四天王寺の軒丸瓦と同じ木型を使って作られています。当時の天皇家に深
 く関わる文様の軒丸瓦が、なぜ遠く離れた泉南の地「海会寺」で使われる
 ことになったのか。

  さらに「海会寺」の位置や堂塔の建立状況など、まだまだ難しい謎は数
 え切れないほど満載です。

  「海会寺」は「謎」だらけ。しかし「謎」は言い換えれば「ロマン」と
 いえるのかもしれません。「謎」が多い分、魅力ある遺跡であることに間
 違いありません。皆さんも是非、第53回の定例会に参加いただき、謎
 (ロマン)を満喫していただければと思います。


 o〇━━━
 ●3.飛鳥・藤原の考古学             あい坊先生 ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「藤原宮大極殿流転−藤原宮大極殿院の調査から−」

  奈良文化財研究所は昨年に続き、今年も大極殿院地区の調査を実施して
 きました。これまでに大極殿院地区では、大極殿院南門と南面回廊、東門、
 西門、北門が調査されており、東西約120m、南北約170mの区画で
 あることがわかっています。その中央には基壇上に建てられた巨大な大極
 殿が聳えていました。大極殿とは、即位や元旦朝賀などの儀式の時に天皇
 が出御する、藤原宮の最も重要な中心建物です。

  今回は昨年に引き続き、大極殿院南門を入った北側で、大極殿の南側を
 調査しました。これまでの調査から、大極殿院内庭の舗装状況や、大極殿
 院造営以前の状況が確認されることが予想されました。また、平城宮大極
 殿院の調査成果からは、ここに四神旗の幢幡が立てられていた可能性があ
 りました。この幢幡遺構を確認することも、今回の調査目的のひとつです。

 周辺の調査状況(現地説明会 掲示)
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/s-kikou/aibou/186-zu.jpg

  調査の結果、藤原宮期の遺構、藤原宮造営前の遺構、平城京遷都後の遺
 構が確認されました。藤原宮期の遺構には、大極殿院内庭に敷かれた3〜
 5cmの礫敷の広場があります。調査区内では東半の方が良く残っていま
 すが、西半は削られてあまり残っていません。前回の調査成果同様に、大
 極殿正面の地表面の高さが、本来周囲より高かったために削られてしまっ
 たと推定されます。この礫敷広場上及び下層では、当初予想された四神旗
 を立てた幢幡遺構は見つかりませんでした。平城宮や恭仁宮・長岡宮・平
 安宮などでは、大極殿の前面に儀式に伴う遺構がありますが、藤原宮では
 なかったことになります。即位式や朝賀の四神旗は、大極殿南門の南で確
 認されている幡跡遺構とみるべきでしょう。つまり、藤原宮では大極殿院
 の中ではなく、南門の南の朝堂院の北端にあったことになります。この違
 いは、四神旗の位置づけの変化と考えることができます。

 礫敷広場
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/s-kikou/aibou/186-reki.jpg

  また、今回の調査では、大極殿の南面中央階段・東階段の痕跡を確認し
 ました。階段の痕跡は、南側凸形に張り出した凝灰岩の薄膜です。凝灰岩
 は地面に接している部分が土と密着し、石材を抜き取るときに、モナカの
 皮のように薄く土に張り付いたものです。精緻な調査によって、このわず
 かな痕跡を確認したことにより、階段であることがわかったのです。この
 凝灰岩は二上山で産出のものですが、周辺から出土する石材片には兵庫県
 産の竜山石もあることから、基壇には両者を組み合わせて使われていたも
 のと考えられます。さらに、階段の位置が現在の土壇から離れているので、
 大極殿の南辺は、かなり削平されていることがわかります。

 階段遺構
  周辺の調査状況(現地説明会 掲示)
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/s-kikou/aibou/186-kaidan.jpg

  藤原宮造営前の遺構には、造営運河と、大極殿院南門を東へ迂回する南
 北溝があり、これまでの調査成果を追認しました。この南北溝は、今回の
 調査区内でも真っ直ぐに北に延びていることから、南門だけを迂回してい
 るのではなく、大極殿も迂回していることが確実になりました。つまり大
 極殿造営のための迂回措置でもあることが明らかとなるのです。しかし、
 694年の遷都時には大極殿や朝堂院は完成しておらず、天皇の住居であ
 る内裏だけが、居住できる程度に完成していたと考えられます。つまり造
 営運河の迂回措置は、さらに内裏正殿の造営に関わる措置ともいえるので
 す。よって、この迂回溝は大極殿南門以北の中心施設群建築のための迂回
 措置であった可能性が高くなったといえます。

 運河と斜行溝
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/s-kikou/aibou/186-unga.jpg

  一方、平城京遷都後の遺構には、調査区の西半に複数の建物があります。
 これらは奈良〜平安時代の建物で、地盤の高いところに建物が建てられて
 います。これまでの調査でも、大極殿院南門の基壇上や朝堂基壇上など、
 地盤の高いところに建てられる傾向があります。

  このように今回の調査では多くの成果がありました。ここでは大極殿に
 ついて、もう少し考えてみたいと思います。

  藤原宮大極殿を発掘調査したのは、今回が初めてではなく、昭和初期に
 日本古文化研究所が礎石の位置を中心に調査しています。それによると、
 大極殿は大宮土壇上に東西7間、南北5間の礎石建物と考えられています。
 しかし、その後、奈良文化財研究所によって、大極殿院及び先行条坊の調
 査が進むと、中軸線がこれまでの想定よりも西に1間分ズレる可能性が指
 摘され、東西9間、南北5間と考えられるようになりました。そして、こ
 の大極殿の建築平面を詳細に検討すると、なんと、平城宮第一次大極殿、
 つまり現在平城宮跡に復原されている「大極殿」と同じ規模の建物となり
 ます。このことは藤原宮の大極殿が、平城宮の大極殿に移築された可能性
 を示しています。

 平城京跡 復元第一次大極殿
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/s-kikou/aibou/186-heijyou-daigokuden.jpg

  藤原宮の大極殿が最初に史料に記されるのは文武2年(698)正月で
 す。前年の文武天皇の即位時には史料に現れていないことから、大極殿は
 この頃に完成したと考えられています。そして平城京遷都の3ヶ月前にあ
 たる和銅3年(710)正月に記される大極殿は藤原宮のもので、その後、
 平城宮大極殿が最初に史料に記されるのは霊亀元年(715)正月です。
 これらのことを総合すると、藤原宮の大極殿は697年の末頃に完成し、
 710年まで13年間藤原宮で使用され、遷都と共に平城宮に移築して、
 715年正月までに完成したと考えられます。この大極殿の建物は、恭仁
 宮の大極殿として、さらに移築されました。『続日本紀』天平15年
 (743)12月26日「初めて平城の大極殿並びに并せて歩廊を壊ちて、
 恭仁宮に遷し造ること四年にして、茲にその功纔かに畢りぬ」とあります。
 その後、ここは山城国分寺金堂として利用されることになりました。この
 ことは、建築規模が一致するだけでなく、山城国分寺の金堂(恭仁宮大極殿)
 の礎石に、飛鳥石(石英閃緑岩)が使用されていることからも窺えます。

  つまり、藤原宮大極殿は、平城宮第一次大極殿となり、さらに恭仁宮大
 極殿(山城国分寺金堂)と移築されていったのです。これらの変遷が、こ
 れまでの各宮殿の大極殿の調査と研究によって、判明しているのです。

  大極殿院の調査は、来年度以降も続きます。今後の調査によって、藤原
 宮の様子や、その前後の時代の景観もより鮮明になると考えられます。そ
 して、大極殿が再調査されれば、移築の実態も、より詳細に判明するもの
 と考えられます。

 藤原宮大極殿院の調査(飛鳥藤原第186次調査) 現地説明会資料
 http://repository.nabunken.go.jp/dspace/handle/11177/4930


 o〇━━━
 ●3.飛鳥咲読                     もも ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  今回の咲読を もも が書いていると言うことで、場所が泉南になろうと
 も・・・の瓦話です。(笑)

  海会寺の創建に使用されたと考えられている瓦当文様は、飛鳥好きの皆
 さんにもお馴染みの瓦になると思います。

  まず1つ目は、第53回定例会の講師を務めてくださる岡先生がお書き
 下さった特別寄稿でもご紹介下さっている、吉備池廃寺式の軒丸瓦。

  吉備池廃寺式は、百済大寺に推定されている吉備池廃寺で使用された瓦
 の文様になります。百済大寺の創建は、『日本書紀』舒明11年(639)
 に「大寺と大宮を作らせる」とあることから、この瓦当文様も当然その頃
 に作り出されたと考えられます。

 吉備池廃寺式軒丸瓦
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/sakiyomi/53/kawara1.jpg
(左:吉備池廃寺出土品/藤原宮資料室・右:海会寺出土品/泉南市埋蔵文化財センター)

  海会寺のこの瓦は、吉備池廃寺から四天王寺に渡った2個の瓦笵のうち
 の1個が海会寺にもたらされたと考えられるようです。

  さて、吉備池廃寺と海会寺の瓦、同笵だとされているのにパッと見た時
 の印象が違います。画像を見比べて頂くと中房の中にある連子の趣が違う
 のが分かると思います。吉備池廃寺の方は小さな珠点だけなのに対して、
 海会寺の方は珠点が二重になっているように見えます。裁縫の好きな方な
 らスパンコールに、DIYの好きな方ならネジとワッシャーのように見え
 ませんか?(笑)これは、粘土の詰め方に違いがあるからなんだそうです。
 瓦笵に一度に粘土を詰めた吉備池廃寺と違って、海会寺では、先に中房内
 の連子の1つずつに小さな粘土を詰めてから、中房や瓦全体に粘土を詰め
 たと考えられるんだそうです。同笵や製作技術の違いは、私たち素人には
 なかなか分からないものですが、この瓦の違いは一目瞭然だと思います。

  さて、もう一種類の瓦は、川原寺式軒丸瓦になります。皆さんも、よく
 ご存じの飛鳥の川原寺で使用された瓦になります。この文様は、川原寺の
 ほか、滋賀の南滋賀町廃寺や穴太廃寺、崇福寺といった近江の寺院や尾張
 の寺院でも使われた文様で、天智朝から天武朝にかけて主に使用された瓦
 当文様になります。

 川原寺式軒丸瓦(海会寺出土品)
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/sakiyomi/53/kawara2.jpg

  泉南市埋蔵文化財センターでこの瓦を見た時、「外縁が斜めで面違いに
 なってる!」と思わず呟いて(もしかして叫んだかも?(^^ゞ)、案内
 して下さっていた岡先生に「なんとマニアックな反応」と苦笑されたこと
 がありまして・・・。(^^ゞ

  この類の瓦は、川原寺式軒丸瓦の中でも古い様相のものになるはずなん
 です。同じ形の瓦なんだから、古いも新しいもなく影響を受けていること
 に変わりないと思われるかもしれませんが、古い様相を持つということは、
 それだけ本家本元と近い関係にあったとも言えます。これが、飛鳥や難波、
 近江などの都のあった付近の寺院跡から出土したのなら、「ほぉ、なるほ
 どねぇ〜」で済むかもしれませんが、飛鳥から直線距離でも約50kmも
 離れた場所、もう少し行けば紀伊と言う場所にあった寺院からの出土とい
 うのが、面白いじゃないですか。

  瓦は、「その文様の瓦を使いたいねんけど・・」「ええよ」なんて簡単
 に使えるようなものじゃありません。まして、天皇家勅願の寺と同じ文様
 となると、そこには朝廷の意向があったとするのが自然です。なのに、記
 録に残っていない謎の寺、それが海会寺です。

  同じような瓦は、飛鳥近辺で気楽に見られるかもしれません。でもだか
 らこそ、現地に赴いて飛鳥からの距離を実感して、これら遺物の意味を考
 えて頂けたらと思うのです。「何が出た」だけではなく、「何処で出た」
 ということも大事な要素の一つだとσ(^^)は思うのです。

  一緒に海会寺の謎を考えてみませんか?皆さんのご参加お待ちしており
 ます♪


 o〇━━━
 ●4.飛鳥情報                        ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────────────────────────────
  ●第238回三輪山セミナー
  ────────────────────────────────
  「奈良の城の特色と歴史的意義」
    講 師: 千田嘉博氏(奈良大学学長)
    開催日: 10月31日(土)
    時 間: 14:00〜15:30
    会 場: 大神神社大礼記念館2階大広間
    受講料: 200円
    詳 細: http://oomiwa.or.jp/topics/topics_seminar/

  ────────────────────────────────
  ●平成27年度秋期特別展「キトラ古墳と天の科学」
  ────────────────────────────────
    会 期: 11月29日(日)まで開催中 
         *会期中無休
    時 間: 9:00〜16:30
    会 場: 飛鳥資料館 第1次展示室
    主な展示品:キトラ古墳壁画複製陶板(天井)
          南宋淳祐天文図拓本
          天象列次分野之図拓本
          具注暦木簡(複製,期間限定で実物を展示)など
          ※キトラ古墳壁画の実物は展示されません。
    入館料: 大人270円
    詳 細: http://www.nabunken.go.jp/asuka/kikaku/post-8.html
    
    ≪関連講演会≫
     「キトラ古墳と天の科学」
      開催日: 10月31日(土)
      時 間: 13:00開演
      会 場: 明日香村中央公民館(明日香村川原91-1)
      申 込: 不要 
 
    ≪ギャラリートーク≫
      開催日: 11月15日(日)
      時 間: 10:00〜・15:00〜

  ────────────────────────────────
  ●平成27年度 吉野を学ぶ歴史講座 part.2 (申込要)
  ────────────────────────────────
  「飛鳥寺西方遺跡と壬申の乱」
    講 師: 長谷川透氏(明日香村文化財課)
    開催日: 11月1日(日)
    会 場: 吉野町中央公民館
    時 間: 14:00〜15:30
    定 員: 40名(申込要)
    参加費: 300円
    詳 細: http://www.town.yoshino.nara.jp/about/post-3.html

  ────────────────────────────────
  ●第35回奈良県立橿原考古学研究所公開講演会
  ────────────────────────────────
  「三角縁神獣鏡研究の最前線 〜精密計測から浮かび上がる製作地〜」 
    開催日: 11月3日(火・文化の日)
    時 間: 12:00開場・13:00開演
    会 場: 奈良県社会福祉総合センター・大ホール
    講 演:「三次元計測技術を応用した三角縁神獣鏡の研究」
          水野敏典氏(橿原考古学研究所総括研究員)
        「鏡笵の再利用からみた三角縁神獣鏡」
          清水康二氏(橿原考古学研究所主任研究員)
        「古墳と三角縁神獣鏡」
          菅谷文則氏(奈良県立橿原考古学研究所所長)
    定 員: 550名(先着順)
         *入場無料
    詳 細: http://www.kashikoken.jp/event/koukaikouenkai/2015/35_koenkai.pdf

     *11月29日(日)東京よみうり大手町ホールでも開催
    詳 細: http://www.kashikoken.jp/event/koukaikouenkai/2015/5tokyo_koenkai.pdf

  ────────────────────────────────
  ●秋季特別展「人のかたちの埴輪はなぜ創られたのか」
  ────────────────────────────────
    会 期: 11月23日(月・祝)まで開催中
    会 場: 橿原考古学研究所附属博物館特別展示室
    時 間: 9:00〜17:00
    入館料: 一般800円
    詳 細: http://www.kashikoken.jp/museum/top-koushin/tenrankai/pdf/2015autumn.pdf

   ≪研究講座≫ 
    会 場: 橿原考古学研究所1階講堂、聴講無料
    時 間: 13:00〜16:30
    日程と内容:
     11月8日(日)
      「人物埴輪に向けられた考古学者のまなざし」
        高橋克壽氏(花園大学文学部 教授)
      「殉葬と形象埴輪起源伝承」
        平林章仁氏(龍谷大学文学部 教授)
     11月22日(日)
      「人物埴輪のいれずみ」
        瀬谷今日子氏(和歌山県立紀伊風土記の丘 学芸員)
      「巫女埴輪と高松塚古墳壁画女子像」
        菅谷文則氏(橿原考古学研究所附属博物館 館長)

   ≪ギャラリートーク≫ 
     日 時: 11月7日(土)・11月21日(土)
           各日とも15:30〜16:00

   ≪展示見どころ解説 関西文化の日協賛企画≫
     日 時: 11月14日(土)13:00〜14:00

  ────────────────────────────────
  ●平成27年度飛鳥史学文学講座
  ────────────────────────────────
  「大津皇子の物語」
    講 師: 乾善彦氏(関西大学文学部教授)
    開催日: 11月8日(日)
    時 間: 13:15〜(約2時間)
    会 場: 明日香村中央公民館
    受講料: 1,000円
    詳 細: http://www.kansai-u.ac.jp/pa/event/asuka.html

  ────────────────────────────────
  ●第25回特別展示「東アジアのセン―その連続の美―」
  ────────────────────────────────
    会 期: 11月14日(土)〜12月19日(土)
    会 場: 帝塚山大学附属博物館
    時 間: 9:30〜16:30
    休館日: 日曜・祝日
        *11月22日・23日は大学祭のため開館。24日(火)は休館
    詳 細: http://www.tezukayama-u.ac.jp/museum/special/2015/10/21/25.html

  ────────────────────────────────
  ●帝塚山大学考古学研究所 市民大学講座
  ────────────────────────────────
   第354回
    開催日: 11月14日(土)
    演 題: 遣唐使、海を渡る。それから1300年―阿倍仲麻呂・吉備真備・玄ボウ選ばれる―
    講 師: 甲斐弓子氏(帝塚山大学考古学研究所特別研究員)
   第355回
    開催日: 11月21日(土)
    演 題: アジアのせん仏―その広がりと伝播が教えてくれること―
    講 師: 白井陽子氏(米国・UCLA大学)
  ・・・・・
    会 場: 帝塚山大学 奈良・東生駒キャンパス5号館5104教室
    時 間: 14:00〜15:30
    詳 細: http://www.tezukayama-u.ac.jp/social/institute/arch/lecture/
 
  ────────────────────────────────
  ●第257回あすか塾   (申込要)
  ────────────────────────────────
  「野口王墓と八角墳の系譜」
    講 師: 西光慎治氏(明日香村教育委員会 文化財課 調整員)
    開催日: 11月14日(土)
    会 場: 奈良・飛鳥の宿『祝戸荘』
    時 間: 11:00受付開始
    会 費: 1,800円(昼食付)
    定 員: 50名(先着順) 
    詳 細: http://www.asuka-iwaidoso.com/e151114.html

  ────────────────────────────────
  ●歴史リレー講座 大和古都はじめ
  ────────────────────────────────
   第14回 11月15日(日) 
    「神仏習合の大和」 多川俊映氏(興福寺 貫主)
   第15回 12月20日(日)
    「天智天皇の高安城と王寺」菅谷文則氏(橿原考古学研究所 所長) 
   第16回2016年1月17日(日)
    「大和観光の魅力」 岡本彰夫氏(帝塚山大学 特別客員教授) 
   第17回2016年2月21日(日)
    「仏教の伝来と聖徳太子」 西山厚氏(帝塚山大学 教授)
   第18回 2016年3月20日(日)
    「大和の古道」 千田稔氏(奈良県立図書情報館 館長)
  ・・・・・
    場 所: 王寺町地域交流センター リーベルホール
    時 間: 13:30〜15:00
    受講費: 500円(資料代含む)
    定 員: 270名 
    詳 細: http://www.oji-kanko.jp/master/rekisikouza.html

  ────────────────────────────────
  ●平成27年度特別展『「纒向」その後』
  ────────────────────────────────
    会 期: 12月6日(日)まで開催中
    時 間: 9:00〜16:30
          *毎週月・火は休館
    場 所: 桜井市立埋蔵文化財センター展示収蔵室
    入館料: 一般300円
    詳 細: http://www.sakurai-maibun.nara.jp/tenji/tokubetsu.html

  ≪記念講演会≫
    開催日: 11月29日(日)
    時 間: 13:00〜16:30
    場 所: 桜井市まほろばセンター 多目的ホール
         (桜井市桜井1259番 エルト桜井2階 近鉄・JR桜井駅南口すぐ)
    定 員: 先着200名(事前申込不要)
    記念講演:「ワカタケル大王と纒向の宮」
           辰巳和弘氏(元同志社大学教授)
    講 演: 「纒向その後 ―大型建物廃絶後の様相―」
           森暢郎氏(桜井市教育委員会文化財課)
    鼎 談: 『検討 「纒向」その後』
          辰巳和弘氏・森暢郎氏・福辻淳氏(桜井市教育委員会文化財課)
    詳 細: http://www.sakurai-maibun.nara.jp/event.html


 o〇━━━
 ●5.編集後記                     もも ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  最近夜に虫の音が良く聞こえます。鈴虫ぐらいは分かるんですけど、う
 まく擬音に出来ないような虫の音も聞こえてきます。虫は秋ばかりに鳴く
 のではないと思うのですけど。空気の澄んだ秋の夜だからですかね?隣は
 何をする人ぞ・・・耳を傾けるのは、虫の音だけにしておきます。(笑)

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2007-11-11  
最終発行日:  
発行周期:隔週金曜  
Score!: 99 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • コメントはありません。