近畿

飛鳥遊訪マガジン

飛鳥地域の歴史・文化・景観が好きな皆さん♪「両槻会」は、そんな皆さんと一緒により飛鳥を楽しもうと活動しています。飛鳥遊訪マガジンでは、歴史だけではない飛鳥の魅力もお届け出来ればと思います。皆さん!ご一緒に、もっと飛鳥を楽しみませんか♪

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飛鳥遊訪マガジン Vol.216

2015/05/29

 ┏○INDEX‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥┓

   1.両槻会からのお知らせ
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   2.飛高百新                アジクさん
   ────────────────────────────
   3.飛鳥咲読                風 人
   ────────────────────────────
   4.ももと飛鳥と三十一文字と        も も
   ────────────────────────────
   5.飛鳥情報
   ────────────────────────────
   6.編集後記
   ────────────────────────────
 ┗‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。o○┛
   第50回定例会が終了しました。資料やレポを両槻会HPにアッ
  プしましたので、どうぞご覧ください。これで、スタッフの第50
  回も終了しました。少し休ませてもらおうかと思ったのですが、そ
  う甘くないのが両槻会。(笑) もう、次回に向けて動き始めていま
  す。まるで回遊魚! 止まった時は死んだ時。(笑)   (風人)

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 ●1.両槻会からのお知らせ                  ○o。
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 ────────────────────────────────
  ●第50回定例会のご報告
  ────────────────────────────────
   5月16日に第50回定例会を無事終了しました。ご参加くださった
  皆さん有難うございました。

   第50回定例会の配布資料ネット版及び当日レポートを両槻会サイト
  にUPしました。是非ご覧ください。

  第50回定例会 当日レポート(事務局編)
  http://asuka.huuryuu.com/kiroku/teireikai-50/teireikai50-1.html
  第50回定例会 当日レポート(学生編)
  http://asuka.huuryuu.com/kiroku/teireikai-50/teireikai50-4.html
  第50回定例会 個別古墳資料ネット版
  http://asuka.huuryuu.com/kiroku/teireikai-50/teireikai50-2.html
  第50回定例会 共通資料ネット版
  http://asuka.huuryuu.com/kiroku/teireikai-50/teireikai50-3.html

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  ●第51回定例会予定
  ────────────────────────────────
   第51回定例会は、8月29日・30日の両日にわたる3部構成で参
  加者を募集します。

   第1部は、飛鳥資料館学芸員の西田紀子先生に「飛鳥の古民家―飛鳥
  の甍に想いを馳せて―」と題してご講演頂きます。
   昨今注目されている古民家は、飛鳥周辺でも見掛けます。昨年飛鳥資
  料館で開催され人気を博した第5回写真コンテストの「飛鳥の甍」でも
  古民家が被写体に選ばれているものが多くありました。講師を務めてく
  ださる西田先生は建築をご専門とされていますので、そういった観点か
  らも、興味深いお話をお聞かせいただけると思います。

  両槻会主催講演会
  「飛鳥の古民家―飛鳥の甍に想いを馳せて―」
    開催日: 2015年 8月29日(土) 
    講 師: 西田紀子先生(飛鳥資料館学芸員)
    会 場: 飛鳥資料館 講堂 
    開 演: 13:00 (予定)
    定 員: 40名
    運営協力金:1,000円(入館料別)
    申 込: 受付中(定員になり次第締切)
 
   第2部・第3部は、恒例となりました「飛鳥 光の回廊」飛鳥資料館
  会場の点灯ボランティアスタッフとして、活躍をしてくださる方を募集
  いたします。今年は、光の回廊の開催が8月末となりました。お子さん
  やお孫さんと一緒に、夏休み最後の思い出作りはいかがですか。
   点灯ボランティアには、ご無理のない範囲で楽しくご参加くだされば
  結構ですので、皆さんからのお申込みお待ちしています。

  光の回廊 飛鳥資料館会場ボランティアスタッフ募集
    開催日 : 第2部・8月29日(土) 
          第3部・8月30日(日)
    集合場所: 飛鳥資料館 講堂
    集合時間: 15:30頃
    定 員 : なし
    申込締切: 8月20日頃
    備 考 : 作業内容は、主にカップローソクの設置・点灯作業です。
          点灯作業までお手伝いをいただいた方には、夕食弁当を
          準備いたします。
          詳細は、決定次第発表します。

    第51回定例会予定ページ
    http://asuka.huuryuu.com/yotei/teireikai-51/yotei-51.html

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  ●第51回・52回定例会の開催日について
  ────────────────────────────────
   第51回定例会は、「飛鳥光の回廊」の日程に従い8月29日(土)
  ・30日(日)の両日に実施します。

   両槻会定例会は、奇数月第3土曜日開催を常としてきましたが、本年
    は「飛鳥光の回廊」の日程変更がありましたので、それに合わせての開
    催日変更となります。

   また、準備期間が短くなる問題などから、第52回定例会を10月3
  日開催予定といたします。第52回定例会の詳細は、決定次第随時お知
  らせします。

      遠方から来てくださる方や、早くに予定を入れてくださる皆さんは、
  日程変更にご注意をお願いします。

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  ●新スタッフ紹介
  ────────────────────────────────
   スタッフに、新戦力が加わわりました。(^^)  
   今回のレポートを書いてくれたのは、新しくスタッフに加わってくれ
  たアダッチです。以前、飛鳥遊訪マガジンへの投稿や定例会へも参加し
  ていましたので、ご記憶下さってる方も多いかと思います。

   まずは、今年中はサポートスタッフとして活動しますが、来年1月定
  例会にはスタッフデビューが決まっています。近い内に、ご挨拶を掲載
  します。
   皆さん、どうぞよろしくお願いします。


 o〇━━━
 ●2.飛高百新                  アジクさん ○o。
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第23話「おとなりさんが世界遺産へ」

  突然ですが、20カ月ぶりに戻ってまいりました。
  何話目で止まっていたんかと、両槻会ホームページの遊訪文庫をのぞい
 てみたら、連載終了分ではなく、連載中のところに「飛高百新」の名が!!!
 暖かい気持ちでお待ちいただいたスタッフ皆様、ありがとうございます。

  さて、本題に移りましょう。
  5月4日に韓国の文化財庁が、忠清南道公州市、扶余郡、全羅北道益山
 市に構成資産が所在する「百済歴史遺蹟地区」がイコモス(ICOMOS:国際
 記念物遺跡会議)から世界文化遺産リストへの記載が妥当とする勧告を受
 けたと発表しました。我が国がまだ倭国と称されていた時代の隣国百済の
 古都が、この勧告を受けて6月末頃には世界遺産になる予定です。

  そこで今回は、「百済歴史遺蹟地区」のどんなところが評価されて、世
 界遺産になろうとしているのかを紹介しようと思います。
  
  報道資料によるとイコモスから評価された点は、私の訳文をそのまま転
 載しますと、以下のとおりです。

 ●韓国、中国、日本の古代王国の間の相互交流を通じて百済が成し遂げた
 建築技術発展と仏教の拡散を見せてくれるという点 
 ●首都の立地選定、仏教寺院、城郭と建築物の下部構造、古墳と石塔を通
 じて百済の歴史、来世観と宗教、建築技術、芸術美を見せてくれる遺産で
 あると同時に、百済の歴史と文化の特出した証拠であるという点
 ●効果的な法的保護体系と保存政策を含めた現場での体系的な保存管理に
 より保存状態が良好であるという点

  ひとつめは、世界遺産の「作業指針」で定められた登録価値基準の(ii)
 の項目に対する具体的な評価内容です。この項目では、ある期間または、
 ある文化圏の中での価値観の交流を示すものであることが求められていま
 す。

  この点について、韓国の世界遺産の主張は基本的に一貫しています。そ
 れは、「中国から先進文化を受け入れて、自国で独自発展させ、日本に伝
 えた。」というものです。ただ近年は、世界的に交流は一方通行ではなく
 相互におこなわれたものと評価すべきとの方向性も示されていますから、
 百済遺蹟も「相互交流」の結果であることをうたっているようです。

 次の(iii)の項目では、ある文化的伝統または、文明の存在を伝える物的
 証拠として唯一無二(もしくは、少なくとも希有)であることが求められ
 ています。この項目は、実は我が国では適用しにくいものなのかもしれな
 いと、私は最近よく感じています。

 その理由は、我が国は実質的な支配層の変遷はあれ、日本国という国号と
 天皇制を1300年以上にわたって維持しているから。世界遺産の「作業
 指針」には、「現存するか消滅しているかに関わらず」と記されてはいる
 のですが、日本に限っては国家を全面に押し出しすぎると、じゃあ全世界
 195カ国という国家の全ての国家成立にも世界遺産として価値があるじ
 ゃないかという主張が成り立ってしまうのではないかという心配が、世界
 遺産という分野の理屈ではあるんだそうです。1300年の時を経て今な
 おつながる日本の「飛鳥・藤原」よりも、「百済」、「高句麗」や「アユ
 タヤ」、「スコータイ」など昔には確かに存在したけど今は滅んじゃった
 ものの方が、世界遺産になりやすいなんてことになるのでしょうか。

  それはさておき、「飛鳥・藤原」と「百済」とは時代背景や構成資産が
 非常に似通っていますので、早い者勝ちで、唯一無二や希有な物証という
 点で、「飛鳥・藤原」は今後かなり苦戦を強いられるかもしれません。

  私自身もまだ、「飛鳥・藤原」が世界遺産になるべきか悩ましく思って
 います。また、時々ここで私の考えていることをお伝えし、みなさまに考
 えていただくきっかけになればと思います。

  難しい話だけやなく、韓国の発掘情報もまたお伝えしますね。

  ほな、今回はこのへんで


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 ●3.飛鳥咲読                    風 人 ○o。
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  今号より、第51回定例会に向けての咲読を始めます。担当は風人が務
 めます。よろしくお願いします。

  お知らせのコーナーでも紹介していますように、7月定例会を8月末に
 ずらせて行うことになりました。現在、その対処に頭を悩まされていると
 ころです。飛鳥資料館と打ち合わせながら準備を進めることになりますが、
 出来るだけオープンに情報をお伝えできればと思っています。

  今回の「飛鳥 光の回廊」実施日は、飛鳥資料館の第6回写真コンテスト
 「ひさかたの天−いにしえの飛鳥を想う−」の応募作品の展示期間に当た
 ります。両槻会では、この写真コンテストに協賛しており、来館者投票の
 一位となった作品の撮影者に副賞を授与することになっています。詳しく
 は、こちらのページをご覧ください。

 ひさかたの天 飛鳥資料館第6回写真コンテスト
 http://www.nabunken.go.jp/asuka/contest/contest06.html

  第51回定例会は、3部構成で実施するのですが、その第2部として行
 います光の回廊 点灯ボランティアでは、「光の回廊」飛鳥資料館会場に
 写真コンテストのテーマに沿った光の地上絵を作り出したいと思っていま
 す。地上絵のテーマは「そら(空・天)」です。これから飛鳥資料館と協
 議しながら、どのようなものを作るのか決めていきたいと思っています。
 皆さんも良いアイデアがありましたら、事務局までお知らせください。一
 緒に作っていきましょう。やるからには良いものを作りたい! 観覧者が
 「おぉ!」と思わず口にするような地上絵を作りましょう。今のところ、
 天の川と星宿などを組み合わせてはどうだろうかと思っているのですが、
 すべてはこれからです。

  昨年の「飛鳥 光の回廊」の様子は、こちらをご覧ください。ページ後
 半にイベントの様子がレポートされています。

 第46回定例会レポート
 http://asuka.huuryuu.com/kiroku/teireikai-46/teireikai46-1.html

  第51回定例会では、「飛鳥 光の回廊」の点灯ボランティアに先駆け
 て、第1部 講演会を開催します。まだ、確定している部分は少ないので
 すが、講師は飛鳥資料館学芸員 西田紀子先生にご登壇いただきます。講
 演内容に関しましては、昨年好評を得ました写真コンテスト「飛鳥の甍」
 に沿ったものになると思います。西田先生のご専門は建築ですので、飛鳥
 の古民家にスポットを当てたお話が展開されることでしょう。

  講演内容が確定しましたら、また咲読でご紹介して行きます。普段より、
 1ヶ月早い定例会の準備になりますので、内容をご紹介できるものが少な
 くなっています。このようなところにも、実施日の変更は影響を及ぼして
 います。(>_<)

  話は変わりますが、第50回定例会について書かせていただきます。
  今号でお知らせしていますように、配布資料ネット版や事務局の当日レ
 ポート、また学生さんたちが書いてくれた感想文集をページに作成し、ネ
 ットアップをしています。で、ここで一つ足りないものを思い出してしま
 いました。(^^ゞ 事務局の第50回への感想です。清水先生のご感想も
 書いていただいているのですが、事務局の感想だけがありません。(^^ゞ 
 というわけで、代表して感想を書かせていただきます。

 風人感想 第50回定例会を終了して
  帝塚山大清水ゼミの皆さんは、優秀でした。飛鳥については殆ど知識の
 無い若者が、わずか1ヶ月の間に目を見張る進歩を見せてくれました。5
 月初めに顔合わせをしたときに、彼らは不安だらけで、緊張した面持ちで
 した。大丈夫だろうか・・・とσ(^^)も不安に。(笑) 不安や緊張というの
 は、感染するものです。何時しかσ(^^)も彼らと同様に不安になり緊張し
 ていたようです。

  ところが、わずか1回のリハーサルは、彼らに自信や足りなかったもの
 を自覚する能力を目覚めさせたようです。頑張りましたね。(^^)

 しかし、人前で説明するのは、とても難しいことです。準備したことの3
 分の1も話せれば上出来なのです。σ(^^)など、何十回とやっていてもそ
 れはあまり変わりません。(^^ゞ 上手く説明できなかった学生さんもいま
 したが、そんなに落ち込むことはありません。難しいということを知った
 ことが、成長の糧となるはずです。

  厳しいことも一人くらいは書かねばいけません。(笑)、σ(^^)には、ひ
 とつ気になったことがありました。学生さんたちが、読み原稿を準備して、
 それを読むことでした。間違ってはいけないと思うあまりのことなのです
 が、読み原稿は文語体で書かれていました。せっかく現地に来ているのに、
 それでは気持ちが込められないなぁ〜と思ったのです。聞いている方も、
 もっと生き生きとした話口調で説明して欲しいと思ったのではないでしょ
 うか。

  難しいと思うのですが、読み原稿は箇条書きにしておいて、自分の言葉
 でそれを繋いで話して欲しかったですね。下手でも構いませんので。読ん
 でしまえば、彼らがその場にいる必要はありません。原稿さえ有れば良い
 ことになります。そこのところが、まだまだ出来ていなかったように感じ
 ました。一部の学生さんは、出来ていました。これには驚かされました! 

  全体を通して思ったことは、良く頑張った!です。彼らは、もっともっ
 と伸びて行く余地を残しています。来年、また彼らに出会えれば、目を見
 張る成長を見せてくれるに違いありません。その期待を強く感じさせる彼
 らは、やはりとても優秀です。(^^) 

 ご参加くださった皆さんへ。
  飛鳥の案内としては、中途半端さは否めないこのイベント。しかし、ご
 参加くださった皆さんは、何かを受け取って下さったのではないかと思っ
 ています。形のはっきりしないものではあるのですが、それが両槻会らし
 さという形になって行ければ、風人は幸せに思います。

  他のサークルでは出来ない両槻会ならではのイベントとして、来年も実
 施したいと思っています。ご理解、ご協力ありがとうございました。m(__)m

  文末になりましたが、このような素人の団体を学外授業のパートナーと
 して選んでいただき、共に学ぶ機会を与えてくださっています帝塚山大学
 教授 清水昭博先生に、深くお礼を申し上げます。ありがとうございます。


 o〇━━━
 ●4.ももと飛鳥と三十一文字と            も も ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  5月から6月にかけて見頃となる花に菖蒲があります。アヤメ?ショウ
 ブ?どちらとも読めるこの文字。皆さんは、どちらで読みました?(笑)
 さらによく似た花にカキツバタなんていうのもあって、「いずれアヤメか
 カキツバタ」と言われるように、花姿はよく似ています。前に垂れ下がっ
 た花びらの特徴や生育場所などで見分けがつくんだそうです。が・・・イ
 マイチ見分けがつかないσ(^^)は、全部ひっくるめて「ショウブ」で良い
 かと。(おい)

 いずれアヤメかカキツバタ
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/staff/momo/ayame.png

  アヤメとカキツバタは、万葉集ではきちんと詠み分けられています。
 「おぉ〜!!万葉の人々は、見分けがついたんだ!すごい!」と思ってい
 たら、どうもそうではないようです。

  まず、万葉集に詠まれたアヤメは、「菖蒲草」や「安夜女具佐」などと
 書かれ「アヤメグサ」と読まれてはいますが、今のアヤメの花ではないよ
 うです。独特の匂いと刀に似た葉の形状から邪気を払うと考えられ、薬効
 もあり乾燥した根は漢方薬として用いられる・・・つまり、今も「ショウ
 ブ」と呼ばれ、端午の節句に菖蒲湯に使われる植物。サトイモ科になり、
 花を観賞するアヤメ科のアヤメとは、似て非なるものなのだそうです。

  霍公鳥いとふ時なしあやめぐさかづらにせむ日こゆ鳴き渡れ(10−1955)

  この歌のように、かづら(邪気を払うために頭に付ける飾り)にするな
 ど、5月の節会に関わると思われる歌が殆どのようです。『続日本紀』に
 は、天平19年(747)5月5日に、「昔、5月5日の節会には菖蒲を
 縵としていたが、近頃はその風習が行われなくなった。今後は菖蒲の飾り
 をつけないと宮中にはいってはならぬこととする」という太上天皇(元正
 太上天皇)の詔があり、節会で菖蒲がかづらに用いられていたことがわか
 ります。・・・って、こんな話は、5月初旬に書くべきでしたね。(汗)

  では、カキツバタはというと、こちらは「かきつはた」と濁音こそあり
 ませんが、今のカキツバタと同じだろうとされています。

  かきつはた衣に摺り付け大夫の着襲ひ猟する月は来にけり(17−3921)

 「衣に擦り付け」とあるように、カキツバタの花は染色(摺り染め)に用
 いられたとされています。カキツバタの名は、この「摺り染めの花」を意
 味する「書き付け花」が転訛したとも言われるようです。

  一方で、

  我れのみやかく恋すらむかきつはた丹つらふ妹はいかにかあるらむ(10−1986) 

  などの恋歌もあります。「丹つらふ」は、頬が照り映えているとか、紅
 いなどと言うような意味になり、「妹」や「君」などに掛かります。「カ
 キツバタのように美しい」と愛しい人をたとえているんでしょうから、そ
 の花姿も愛でられたようです。

  ちょっと横道にそれますが、カキツバタは漢字では「杜若」。どうして
 この二文字が「カキツバタ」になるんだろう?と思いませんか。花の名前
 って結構こういう当て字のようなものが多いですよね。でも、これは単な
 る当て字ではなくて、その昔、杜若(トジャク)という漢名の植物が、日
 本ではカキツバタにあたるとされたのだそうです。カキツバタ=トジャク
 ってことですね。ところが、今は杜若(トジャク)は、ヤブミョウガの一
 種ではないかとされたものの、漢字だけがそのまま使用され続けた結果な
 んだそうです。

  アヤメもカキツバタも、花の時期は終わってしまいました。「いずれア
 ヤメかカキツバタ」と、見比べるのは来年までお預け。でも、これから6
 月下旬ごろまで見頃が続く花に、同じアヤメ科のハナショウブがあります。
 現在見られるものは殆どが改良された園芸種だそうですが、万葉集にもハ
 ナショウブか?という花の歌が一首あります。

  をみなへし佐紀沢に生ふる花かつみかつても知らぬ恋もするかも(4−675)

  この一首だけでは、沢に生えているらしいということがわかるだけで、
 「花かつみ」がハナショウブだという証拠にはならないようです。候補は、
 他にもヒメシャガやマコモなどがあり、これは謎の花ということになるよ
 うです。


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 ●5.飛鳥情報                        ○o。
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  ●斑鳩文化財センター 春季企画展 
  ────────────────────────────────
  「法隆寺式軒瓦の登場―7世紀後半頃の斑鳩の寺々の様相―」
    会 期: 5月28日(木)〜6月30日(火)
    時 間: 9:00〜17:00
    場 所: 斑鳩文化財センター

   ≪歴史講演会≫
   「法隆寺式軒瓦の成立と伝播」
     講 師: 上原真人氏(京都大学名誉教授)
     開催日: 6月7日(日)
     時 間: 13:30〜15:00(予定)
     場 所: 斑鳩町中央公民館
          (斑鳩町龍田南2−2−43)
     参加費: 無料
     定 員: 100人
     問 合: 斑鳩文化財センター
          TEL:0745−70−1200(水曜日休館) 
  
   
  ────────────────────────────────
  ●帝塚山大学考古学研究所 市民大学講座
  ────────────────────────────────
   第347回
    開催日: 5月30日(土)
    演 題: 森郁夫博士三周忌にこころして 越中国司・大伴家持と国分寺造営
    講 師: 甲斐弓子氏(学園史料室特別研究員・帝塚山大学考古学研究所特別研究員)
   第348回
    開催日: 6月13日(土)
    演 題: 郡山城天守台の発掘調査と金箔瓦
    講 師: 十文字健氏(大和郡山市教育委員会副主任)
   第349回
    開催日: 6月20日(土)
    演 題: 飛鳥の古墳を考える 
    講 師: 今尾文昭氏(橿原考古学研究所調査課長)
  ・・・・・・・
    会 場: 帝塚山大学 奈良・東生駒キャンパス5号館5104教室
    時 間: 14:00〜15:30
    詳 細: http://www.tezukayama-u.ac.jp/social/institute/arch/lecture/

  ────────────────────────────────
  ●平成27年度 吉野を学ぶ歴史講座 part.1 (申込要)
  ────────────────────────────────
  「龍門の歴史をみつめる」
    6月13日(土)
          「吉野山口神社の演能と変遷」
              吉野町職員
    6月28日(日)
     「龍門の城-吉野の中世を探る-」
       成瀬匡章氏(森と水の源流館)
    7月19日(日)
     「龍門騒動の実像」
       谷山正道氏(天理大学 教授)
   ・・・・・・
     会 場: 6月13日は吉野歴史資料館。それ以外は、吉野町中央公民館
     時 間: いずれも14:00〜15:30
     定 員: 各回40名(申込要)
     参加費: 300円
     詳 細: http://www.town.yoshino.nara.jp/about/post-3.html

  ────────────────────────────────
  ●平成27年度飛鳥史学文学講座
  ────────────────────────────────
  「飛鳥地域における葬地空間の形成過程と造墓理念」
    講 師: 西光慎治氏(明日香村教育委員会文化財課)
    開催日: 6月14日(日)
    時 間: 13:15〜(約2時間)
    会 場: 明日香村中央公民館
    受講料: 1,000円
    詳 細: http://www.kansai-u.ac.jp/pa/event/asuka.html

  ────────────────────────────────
  ●奈良文化財研究所 第116回公開講演会 (申込要)
  ────────────────────────────────
    開催日: 6月20日(土)
    時 間: 13:00〜
    場 所: 平城宮跡資料館 講堂
         近鉄西大寺駅下車 東へ徒歩10分
           *専用駐車場なし
    定 員: 先着 250名(事前申込み順)
    参加費: 無料(*レジュメ1部500円)
    内 容:「押勝の金・銀・銅貨」
          松村恵司氏(奈良文化財研究所長)
        「ガラスからみた東西交易:日本出土のローマ・ガラスの起源」
          田村朋美氏(埋蔵文化財センター 保存修復科学研究室 研究員)
        「『日本後紀』を考古学で解釈する−弘仁六年正月丁丑条を中心に−」
          尾野善裕氏(都城発掘調査部 考古第二研究室長)
    申 込: 住所・氏名・年齢・電話番号 を明記の上、メールまたはFAX
          Email : kouenkai@nabunken.go.jp
          F A X : 0742 - 30 - 6750
    詳 細: http://www.nabunken.go.jp/fukyu/event2015.html#lecture01

  ────────────────────────────────
  ●大和発掘!平成27年度斑鳩考古学セミナー(申込要)
  ────────────────────────────────
  「平成26年度 奈良県立橿原考古学研究所実施の発掘調査成果」
    開催日: 6月25日(木)
    講 師: 水野敏典氏(奈良県立橿原考古学研究所 総括研究員)
    会 場: 斑鳩文化財センター内 映像ホール
    時 間: 13:00〜15:00頃
    参加費: 1回300円(資料代)
    定 員: 60人
    申 込: 講座開催月の1日、8:30から電話受付(先着順)
    詳 細: http://www4.kcn.ne.jp/~ikaru-i/spot15/ikarugakoukogakusemina-15.html

  ────────────────────────────────
  ●飛鳥資料館 第6回写真コンテスト
  ────────────────────────────────
  「ひさかたの天(そら)―いにしえの飛鳥を想ふ―」
    題 材 : 歴史的な風物をいれて飛鳥地方の「そら」を写した写真    
    応募期間: 7月5日(日)必着
    展示期間: 7月28日(火)〜9月13日(日)
    詳 細 : http://www.nabunken.go.jp/asuka/contest/contest06.html 

  【奈文研写真室による写真教室】
    ≪デジタル写真の上質仕上げ≫
     開催日: 9月4日(金)
     時 間: 14:00〜
     会 場: 飛鳥資料館講堂
     定 員: 10名(応募多数の場合は抽選)
     受講料: 無料(入館料要)
     持ち物: デジタルカメラで撮影した写真データ。
     申 込: 往復はがき表面に郵便番号・住所・氏名、裏面に住所・
          氏名・電話番号を明記
          〒634-0102
          奈良県高市郡明日香村奥山601
           「飛鳥資料館 写真コンテスト係」
     締 切: 7月5日(日)必着

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  ●第21回「かんだい明日香まほろば講座」 (申込要)
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  「牽牛子塚古墳 発掘100周年 八角形墳の造営された時代 
                    〜牽牛子塚古墳と野口王墓〜」
    開催日: 7月12日(日)
    時 間: 13:30〜16:00
    場 所: 東京 有楽町朝日ホール
    受講料: 500円(資料代)
    定 員: 750人(申込多数の場合、抽選)
    内 容:「天武天皇・持統天皇合葬陵(野口王墓山)の墳丘構造の復元
                   −昭和30年代・50年の調査から−」
          福尾正彦氏(國學院大學大学院客員教授)
        「飛鳥の大王墓と小市岡上陵−牽牛子塚古墳・越塚御門古墳−」
          西光慎治氏(明日香村教育委員会文化財課調整員/関西大学非常勤講師)
        パネルディスカッション
        ・パネリスト
         今尾文昭氏(奈良県立橿原考古学研究所調査課長)
         西光慎治氏(明日香村教育委員会文化財課調整員/関西大学非常勤講師)
         西本昌弘氏(関西大学文学部教授)
         米田文孝氏(関西大学文学部教授)
        ・コーディネーター 
         今井邦彦氏(朝日新聞 編集委員)
                              
    申 込: 往復はがきに、「第21回まほろば講座申込」と明記し、
         住所、氏名(ふりがな)、電話番号
         (1枚の往復はがきに1名のみ)
            〒634-0111 奈良県高市郡明日香村大字岡55 
              明日香村役場 企画政策課 宛    
                TEL:0744-54-2001

    締 切: 6月19日(金)消印有効
    詳 細: http://www.kansai-u.ac.jp/renkei/event/detail.php?i=251


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 ●6.編集後記                     もも ○o。
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  今号にアジク先生の「飛高百新」が戻って参りました♪嬉しい!まだま
 だお忙しくされているのは、わかっておりますが、何卒またよろしくお願
 い致します。(と、こんなところでお願いしておく。(^^ゞ m(__)m)
  と、ネタをお持ちの先生方がいらっしゃれば、是非ご寄稿ください。原 
 稿集めに胃の痛いもも にどうか愛の手を。m(__)m

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創刊日:2007-11-11  
最終発行日:  
発行周期:隔週金曜  
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