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飛鳥地域の歴史・文化・景観が好きな皆さん♪「両槻会」は、そんな皆さんと一緒により飛鳥を楽しもうと活動しています。飛鳥遊訪マガジンでは、歴史だけではない飛鳥の魅力もお届け出来ればと思います。皆さん!ご一緒に、もっと飛鳥を楽しみませんか♪

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飛鳥遊訪マガジン Vol.200

発行日:10/31

 ┏○INDEX‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥┓

   1.両槻会からのお知らせ
   ────────────────────────────
   2.「飛鳥・藤原の考古学」の構築を目指して  あい坊先生
   ────────────────────────────
   3.両槻会定例会雑感             遠藤さん
   ────────────────────────────
   4.両槻会の魅力               西さん
   ────────────────────────────
   5.飛鳥遊訪マガジン200号に寄せて     よっぱさん
   ────────────────────────────
   6.飛鳥咲読                 風 人
   ────────────────────────────
   7.飛鳥情報
   ────────────────────────────
   8.編集後記
   ────────────────────────────
 ┗‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。o○┛
  飛鳥遊訪マガジンは、今号で200号になりました。創刊号の発行
 日(2007年12月7日)より、ほぼ隔週の発行を続けてきました。
  続けてこれたのは、500名にも上る方々がご購読くださっている
 からに他ありません。読者の皆さん、ありがとうございます。

  記念すべき最初のご寄稿は、奈良文化財研究所の当時飛鳥資料館学
 芸室長を務められておられた杉山洋先生の「最近飛鳥でおもうこと」
 でした。両槻会活動を通じて、杉山先生から頂いたご理解とご支援は、
 両槻会の存続にも大きな救いの手となりました。

 「最近飛鳥でおもうこと」 杉山洋先生
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/finish/sugiyamasi.html

  また、現在もご寄稿を続けてくださっている“あい坊先生”の初掲
 載は、2008年1月4日発行の第5号から始まりました。創刊当初
 より、続けて書いていただいているのは、あい坊先生だけになりまし
 た。読者の皆さんも楽しみにされていると思いますが、シリーズの飛
 鳥通史以外にも、飛鳥での発掘調査の成果が報道される度に、何が何
 処まで分かったのか、何が大事な事柄なのかを、分かりやすく書いて
 くださっています。あい坊先生は、飛鳥遊訪マガジンを支える大きな
 柱となって下さっています。

  最近では、講演を引受けてくださった諸先生方に講演の概要を書い
 て頂き、また各機関からは特別展やイベントの開催に際して、紹介記
 事や特別寄稿をいただいております。

  200号に際しまして、ご寄稿をいただきました諸先生方に、心よ
 りの御礼を申し上げます。今後とも、どうぞよろしくお願い致します。

  スタッフは、常に原稿の収集に追われる日々を送っていますが、7
 年間、発行を続けられたのは、改めて振り返ると奇跡に近い事だと思
 えてきます。僅かな人数のスタッフでメルマガを発行することは難し
 いのではないかという懸念は、創刊当初から変わらずに有ります。し
 かしながら、多くの方に飛鳥の魅力を伝え、また、両槻会の活動を知
 っていただく努力を続けたいと思っています。

  創刊以来、7年の月日が過ぎ、200号に至りましたが、どうぞ、
 変わらぬご愛読をいただければ幸いです。

  最後に、常に原稿が不足しております。読者の皆様のご投稿を、お
 待ちしております。1篇1500字程度の単発原稿を、両槻会事務局
 宛てにメールにて送って下さい。飛鳥に行ってきました!などの紀行
 文で結構です。難しいことは必要ありませんので、是非、よろしくお
 願い致します。  (200号を記念して。両槻会事務局長 風人)

o〇━━━
 ●1.両槻会からのお知らせ                  ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────────────────────────────
  ●第47回定例会予定
  ────────────────────────────────
   第47回定例会は、両槻会が協賛し、飛鳥資料館の夏期企画展として
  定着してきた「飛鳥写真コンテスト」に関連したウォーキングを実施し
  ます。

   定例会当日(11月15日)に、天皇皇后両陛下の明日香村来訪に伴
  い行われる明日香村内・橿原市内の交通規制を考慮し、散策ルートを若
  干変更しています。

  ::::::::::::::::::::::::::
  
  第47回定例会
   「飛鳥ビューポイントウォーク
    −飛鳥資料館写真コンテスト上位入賞者の撮影ポイントを巡る−」
    開催日 : 11月15日(土)
    集合時間: 9時35分(*9:43発赤かめバスに乗車)
    集合場所: 飛鳥駅前バス停付近
    解散時間: 16:35頃(飛鳥駅前)
    運営協力金:1,000円(傷害保険料込、バス代別 )
    定 員 : 30名 (参加資格:インターネットが出来る事)
    申 込 : 受付中
    散策コース(予定):
    飛鳥駅(赤かめバス)→健康福祉センター(金かめバス)→上
    徒歩第1区: 気都和既橋→気都和既神社→試みの石舞台→
           都塚古墳→阪田金かめバス停
    阪田金かめバス停(金かめバス)→ 栢森
    徒歩第2区: 栢森集落周回 →ごろの滝→宇須多伎比売命神社前の渕→
           飛び石→ 男綱→案山子ロード→朝風峠→上平田集落→
           中尾山古墳→歴史公園館→飛鳥駅

    第47回定例会予定ページ
    http://asuka.huuryuu.com/yotei/teireikai-47/yotei-47.html

  ────────────────────────────────
  ●第53回定例会へのリクエスト募集中
  ────────────────────────────────
   両槻会では、2015年(来年)11月開催予定の第53回定例会を
  リクエストによるウォーキングにしたいと考えています。
  
   例えば、「尾曽に行ってみたい」「飛鳥川を源流から辿ってみたい」
  「第〇回定例会を再訪したい」など、飛鳥地域限定となりますが、希望
  のコースや目的地、また具体的なご要望など、皆さんからのリクエスト
  をお待ちしています。

   これまでに実施した定例会や今後の予定は、下記のページでご覧くだ
  さい。
  
  活動記録のリンク
  http://asuka.huuryuu.com/kiroku/kiroku.html
  開催予定ページのリンク
  http://asuka.huuryuu.com/yotei/yotei-0.html

   リクエストしていただいたコース・目的地は、事務局で検討を加えて
  選考し、決定いたします。リクエストの締切は、11月15日(第47
  回定例会当日)まで、メールにて事務局までお送りください。


 o〇━━━
 ●2.「飛鳥・藤原の考古学」の構築を目指して
      −飛鳥遊歩マガジン創刊200号記念−  あい坊先生 ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  飛鳥遊歩マガジンが発刊以来、今号で200号を迎えられました。おめ
 でとうございます。これもひとえに、飛鳥をこよなく愛する事務局員をは
 じめとする関係者と、これを楽しみにしている読者の支えがあったからに
 ほかならないと思います。このメルマガに、私もほんの少しだけ協力させ
 ていただいてきました。これまでの私の関わりと、その経緯を記して、祝
 辞に代えたいと思います。

  風人さんから、「両槻会でメールマガジンを創刊するから、連載の記事
 を書いてください」と、依頼を受けたのは2007年11月10日のこと
 でした。よくこの日を覚えていたなぁというのも、飛鳥資料館で両槻会の
 講演「両槻宮をめぐる諸問題」の話をする日だったからです。連載は4人
 程度で順番にするということなので、2ヶ月に一回程度なら良いかと、さ
 らに、高松塚に関する別の原稿があったので、安易にお引き受けすること
 になってしまったのです。

  そして、高松塚古墳に関する連載「高松塚雑考」が2008年1月4日
 (5号)から始まったのでした。

 高松塚古墳雑考
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/finish/aiharasi.html

  全8回の連載が終わったところで、実名執筆からハンドルネームへと変
 更して、「飛鳥・藤原の考古学」と題する連載(2008年10月30日、
 34号)に切り替えました。HNに変えたのは、大人の事情もあるが、自
 由な立場、自由な発想で発言をするためでもあります。もっとも、HNに
 しても、すでにみなさん周知の事実ではあるが・・・。

  「飛鳥・藤原の考古学」は、日本誕生を物語る遺跡群を、その概要や意
 義、そして理解できるようにと選んだテーマです。まず、藤原宮の造営運
 河の調査を受けて、藤原宮の運河、新益京の運河、飛鳥の運河について、
 それぞれ3回ずつ紹介し、その後に飛鳥の橋についても2回連載しました。

 飛鳥・藤原の考古学
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/kikou/aibou/aibou.html

  2009年2月20日(44号)からは、最新の発掘調査の成果が各機関
 から発表されるのにあわせて、その調査成果をわかりやすく紹介し、これ
 に対する私の個人的な意義付け・見解を記した番外編「旬の話題」を不定
 期に執筆してきました。これまでに旬の話題は29編に及びます。

 飛鳥・藤原の考古学(旬の話題)
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/s-kikou/aibou/aibou.html
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/s-kikou/aibou/aibou2.html 

  2010年10月29日(92号)から、推古朝の王宮を中心とした連載
 10回を開始しました。以前に他所で行った講演会などで話をした内容を、
 よりわかりやすく紹介し、文章化・記録化しようとしたものです。そして、
 推古朝が終わったところで、次の舒明朝の連載に入り、現在は皇極朝が連
 載中です。舒明朝の連載が終わる頃から思い始めたことですが、平城京遷
 都までの約100年間の天皇ごとに記したらおもしろいなぁと。

  このように、これまでにイントロ1編、連載が43編、旬の話題が29
 編、例会紹介が2編の合計75編を執筆したことになります。「飛鳥・藤
 原の考古学」の内容は、すでに論文になっているものをわかりやすく紹介
 したものもありますが、旬の話題のように、十分な検討を踏まえた内容で
 ないものも含まれています。しかし、ここに記した着想が、その後に論文
 となって実ったりしているのも事実です。ここでは自由な発想のもとに書
 いているので、その意味では楽しみながら書いているのですが、事務局か
 らの無言の圧力?やブログでの〆切の督促?に屈せず、続けてきた次第で
 す。

  今回は記念すべき200号を迎えたことを祝すとともに、今後の励み?
 になるように、一言。飛鳥時代史完結まで、今のペースで書いていると、
 あと17年程かかります。ざっと500号。つまり創刊700号記念の頃
 にようやく完結する計算に。それまでがんばりましょう?!。


 o〇━━━
 ●3.両槻会定例会雑感               遠藤さん ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  飛鳥遊訪マガジン、発刊200号、おめでとうございます。
  定例会への気まぐれ出席の新参ものですが、参加して感じる両槻会の素
 晴らしさを、思い付くままに述べさせて頂きます。

  素晴らしいと感じる第一は、メールアドレスとハンドルネームだけが参
 加資格になっていることに代表されるように、オープンで、気軽で、自由
 で、楽しい雰囲気の会合運営です。

  第二は、配られる資料が、極めてレベルが高く、かつ充実していること
 です。他所で開催される考古学、歴史等の講演会にも結構よく参加してい
 ますが、両槻会の資料ほどのものは、他では、ほとんど目にすることはあ
 りません。本当に素晴らしいです。

  第三は、事務局の方の熱意あるご尽力です。ボランティアやお世話係で
 はなく、共に楽しむ仲間とおっしゃっていただいていますが、会合は、ま
 さに事務局の方のお力添えの上に成り立っていると、定例会に参加するた
 びに、実感しています。

「飛鳥好きが集まる・・・・・・」

  参加するたびに、奈良に住んでいるものとしての、愉悦体験を感じてい
 ます。飛鳥のことをあれこれと聞いていると、建国間もない古代に思いを
 馳せることになり、心の中に壮大なロマンが拡がります。いにしえの人々
 と空想の中で対話するという心の在り様は、何物にも代えがたい至福の時
 間です。

  両槻会の皆さん、本当に有難うございます。


 o〇━━━
 ●4.両槻会の魅力                  西さん ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 (1)なにより、日本人のふるさととも思える懐かしい飛鳥の風景の中で、
    風人さん等の話しを聞き、いにしえの人たちの暮らしぶりに想いを
    はせることができること。
 (2)力の入った定例会資料、メルマガ、ただでもらえる「季刊明日香風」
 (3)リーダーさんの魅力のせいなのか、以外に多い女性参加者(歴女?)
    その方々いずれもが、魅力的な女性であること。
 (4)ウォーキングの快い疲れの中で、飛鳥資料館での講演会に於ける快
    い睡眠。(来年からは資料館にただで入館できます)
 (5)そして・・・、講演頂いた先生を囲んでの「花林」での打ち上げ会
    メンバーでもある「よしおマスター」のこだわりの料理の美味さ。
    ああ! もう一度 鹿肉が食べたい。


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 ●5.飛鳥遊訪マガジン200号に寄せて      よっぱさん ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  両槻会発行のメールマガジン「飛鳥遊訪マガジン」の発行が200号を
 むかえました。
  両槻会は、会員制を取らず、事務所も置かず、飛鳥好きの仲間がより飛
 鳥を楽しもうと集うサークルとして、2007年2月12日に発足し、そ
 の年の12月からメルマガを発行し続けてきたそうです。

  よっぱは、定例会もメルマガ購読も2009年5月から参加させていた
 だきました。定例会に参加し、メルマガを購読して感じましたが、これま
 でにこの会の事務局スタッフとして携わってきた方々は、山あり谷ありの
 運営で大変なことだったでしょうし、ましてや設立当初から今なおその活
 動の中心となっている風人さん、ももさんのご苦労や、各関係機関の先生
 方の賛助には感嘆させられてしまいました。
  今までにこの会に携わってきたすべての方に最敬礼です。「本当にご苦
 労様でした。」

  また、両槻会は、飛鳥好きの仲間の集まりですが、飛鳥好きに悪い人は
 いませんね。スタッフも参加者の皆さんも礼儀をわきまえ、思いやりのあ
 る方ばかりでした。
 「みなさん、ありがとうございました。」

  よっぱは最近「相互扶助」という言葉を多用しています。一時期仕えた
 上司から教えられた言葉です。数年前に発生した阪神大震災や東北大震災
 などの大災害が発生したとき、行政やマスコミは、「お互い助け合いまし
 ょう、自助、共助、公助です。」と強調していました。

  共助、助け合い、相互扶助。

  なにかが起こったとき、ひとが一人でできることはごくわずかでしょう。
 また、何かを起こそう、何かを続けようとするときも、なかなかひとりで
 は物事は動かしにくいものです。でも、その一人が、動くことがなければ、
 何も変わることはないでしょう。

  お互いに助け合って生きていく。たぶんそれは、飛鳥の時代から変わら
 ぬ事だと思います。なかには利害関係で、ひとの足をひっぱったり、陥れ
 たりしてのし上がったもの(自らの氏族のために・・・?)もいるようで
 すが、大部分は、相互扶助で生きてきたのではないでしょうか。

  ただ、相互扶助には、相手の立場に立った考え方、思いやり、気配り、
 言い換えるとひとの心(の傷み)を判ろうとする姿勢が必要だと思います。
 どちらかに(誰かに)それが欠けていれば、それは相互の扶助とはならな
 いでしょう。

  両槻会は、スタッフの参加者への気配り、そして参加者のスタッフへの
 思いやりで続いてきた会だと感じています。また、スタッフと定例会参加
 者が、出来ることを出来る範囲でやり続けてきたからこそ存続してきた会
 だと思います。

  ひとが集まるとその数だけ価値観や考え方の違いはあるのですが、いつ
 参加してもこの会にやさしさや温もりが感じられるのは、これまでにこの
 会に関係したひとの思いやりのせいではないかと思います。また、その思
 いやりがないと両槻会ではないように思うのです。

  両槻会は、これからも「飛鳥好き」というつながりでお互いに助け合っ
 て続けて行く会となることを望んでいます。


 o〇━━━
 ●6.飛鳥咲読                    風 人 ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  第47回定例会に向けての咲読、4回目です。突然のコースの変更など、
 皆さんも混乱されたのではないかと思います。事務局としましても、どう
 しようもない事でしたので、ご了解をいただきますようにお願いをいたし
 ます。今号では、その変更しましたウォーキング第2区の中盤を紹介しよ
 うと思います。

  稲渕の勧請綱(男綱)の下から、案山子ロードに入ります。11月半ば
 の実施になりますので、はざ掛け(稲木)の棚田風景を楽しめるのではな
 いかと思います。

 棚田稔りの風景
 http://asuka.huuryuu.com/bunko/sakiyomi/47/hazakake.jpg

  皆さんは、この「はざ掛け」をどのように呼ばれるでしょう。地域によ
 って違いがあるのですが、飛鳥では「すすき」と呼ぶ地域があると聞きま
 す。私が育った地域では、「いなき(稲木)」と呼んでいたように記憶し
 ています。読者の皆さんの所では、「はざ掛け」をこう呼んでいますよと
 教えてくださいね。また、棚田の道路は案山子ロードの名の通り、多数の
 案山子が道路沿いに立てられています。一体ずつ見ている時間は有りませ
 んが、力作に目をやりながら峠を目指しましょう。

  この棚田一帯は、古来「朝風」という地域名で呼ばれていました。案山
 子ロードの最上部の公園には、「朝風」と書かれた碑と長屋王との関わり
 を説明する石製の説明板が有ります。奈良時代の有名人である長屋王、あ
 るいは彼の近親者と思われる竹野王(女王)と朝風(旦風とも書かれます)
 はどのような繋がりが有ったのでしょうか。

  稲渕の集落が現在のように形作られたのは、室町時代頃だとされていま
 す。南淵請安墓や竹野王石塔なども、元は朝風に在ったのを移転したとの
 記録があるようです。朝風千軒と表現される賑わいは、いつの時代の事な
 のでしょうか。

  奈良時代のこの一帯は、どのような風景を作り出していたのでしょう。
 朝風廃寺はどこに在ったのでしょう。それは、稲渕の龍福寺に法灯を繋ぐ
 お寺なのでしょうか。今は静かな棚田風景ですが、それ以前の時代を異に
 した朝風という土地に興味が尽きません。

  また、7月定例会の資料の中に、藤原宇合の子供で「田麻呂」という方
 が、蜷淵(明日香村稲淵)の山中に隠棲し仏教修行に努め、約20年後に
 政界復帰し従二位・右大臣にまで上り詰める事を紹介しました。修行を積
 んだのは、朝風廃寺(龍福寺)なのかも知れませんね。

  今回は、予定を変更しましたので行けなくなったのですが、塚本古墳に
 触れておきたいと思います。

  棚田を二分する車道の中頃に、塚本古墳が在ります。知らないと見つけ
 るのは難しいかも知れませんが、遠くからでも何となく墳形が想像できる
 程度には見えています。

  一辺約40mの2段に築成された方墳ですが、ほぼ全壊と言えるほど形
 を失っています。石室は南東に開口し、両袖式横穴式(全長12.5m以 
 上)玄室長4m、幅2.5m、高さ2.7m、羨道長約8m、幅1.9mで、
 室内には比較的扁平な割り石で棺台が造られ、床下には排水溝の施設があ
 りました。築造時期は、7世紀前半とされているようです。

  被葬者を巡っては様々な説があるようですが、蘇我氏や南淵請安、また
 舒明天皇の最初に葬られた陵墓とするという説も有るのだそうです。

  案山子ロードの頂上部に在る小さな公園を後にして西に上ると、朝風峠
 の鞍部に着きます。ここを南に進むと、山中に浅鍛冶地蔵尊があります。
 朝風廃寺の候補地ともされる場所なのですが、現地形ではそれを想像する
 のは難しいようにも思います。しかし、このお地蔵さんが存在することは、
 旧道が通っていたことを示し、明日香村栗原と朝風(稲渕)を結ぶ峠道が
 有ったのでしょう。現在は、上平田を結ぶ峠道が使われることから、先の
 栗原を結ぶ峠道は、いつしか廃道となったように思われます。

  この付近からは、植林の合間から葛城・金剛の山並みや、佐田・真弓の
 丘陵が良く見えます。ポイントをご紹介しながら、下ることにしましょう。
 続きは、次号で紹介することにしましょう。


 o〇━━━
 ●7.飛鳥情報                        ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────────────────────────────
  ●藤原宮大極殿院 発掘調査現地説明会
  ────────────────────────────────
    開催日: 11月8日(土)
    時 間: 13:30〜(説明は1回)
         ※小雨決行
    場 所: 発掘調査現場(奈良県橿原市高殿町) 
               http://www.nabunken.go.jp/info/2014/20141108.jpg
    交  通: 近鉄大阪線「耳成」駅南口から南へ徒歩約25分
    報告者: 森川実氏(都城発掘調査部(飛鳥・藤原地区)主任研究員) 

  ────────────────────────────────
  ●飛鳥資料館 秋期特別展 記念講演会
  ────────────────────────────────
  「もうひとつの遺跡保存−土層転写と遺構切り取り−」
    講 師: 澤田正昭氏(東北芸術工科大学文化財保存修復研究センター長)
    開催日: 11月1日(土)
    時 間: 13:30開場、14:00開演
    会 場: 飛鳥資料館 講堂
  ・・・・・
    「はぎとり・きりとり・かたどり」−大地にきざまれた記憶ー
    会 期: 11月30日(日)まで開催中
          *月曜休館、月曜休日の場合は翌平日が休館
    場 所: 飛鳥資料館 特別展示室
    時 間: 9:00〜16:30
    入館料: 一般270円
    詳 細: http://www.nabunken.go.jp/asuka/kikaku/post-5.html

  ────────────────────────────────
  ●斑鳩文化財センター 平成26年度秋季特別展
  ────────────────────────────────
  「斑鳩 藤ノ木古墳の装身具展―きらびやかなアクセサリーの世界―」
    会 期: 11月1日(土)〜30日(日)   
    時 間: 9:00〜17:00
    会 場: 斑鳩文化財センター 展示室
    観覧料: 大人300円
    詳 細: http://www4.kcn.ne.jp/~ikaru-i/spot14/huzinokikohunnosousinngutenn.html

  ────────────────────────────────
  ●万葉古代学講座
  ────────────────────────────────
  『古事記』の1300年
    開催日: 11月2日(日) 
    講 師: 井上さやか氏(万葉文化館主任研究員)
    時 間: 14:00〜15:30
    定 員: 150名
    会 場: 奈良県立万葉文化館 企画展示室
    参加費: 無料
    申 込: 不要
    詳 細: http://www.manyo.jp/event/detail.html?id=87

  ────────────────────────────────
  ●橿原考古学研究所附属博物館 秋季特別展 研究講座
  ────────────────────────────────
   第2回 
    開催日: 11月2日(日)
    「考古学からみた近江遷都―近江大津宮はどこまで明らかになったのか―」
       吉水眞彦氏(前大津氏歴史博物館副館長)
    「古代都城史上における大津宮」
       館野和己氏(奈良女子大学教授)
   第3回
    開催日: 11月23日(日)
    「難波長柄豊崎宮の先進性と在来性」
       李陽浩氏(大阪歴史博物館学芸員)
    「7世紀の東アジアと前期難波宮」
       積山洋氏(大阪文化財協会学芸員)
   ・・・・・・
    場 所: 奈良県立橿原考古学研究所1階講堂
    時 間: 各回13:00〜

   ・・・・・・・・・・・
   特別展「飛鳥宮〜天武天皇のおい求めた宮殿〜」
   特別陳列「難波宮と大津宮〜飛鳥宮・藤原宮へのみちのり〜」  
    会 期: 11月30日(日)まで開催中
    場 所: 橿原考古学研究所附属博物館
    時 間: 9:00〜17:00(入館は16:30まで )
    入館料: 大人800円
    詳 細: http://www.kashikoken.jp/museum/top-koushin/tenrankai/pdf/2014%20asuka-naniwa-ootu.pdf

  ────────────────────────────────
  ●奈良県立美術館 『大古事記展』 関連講座
  ────────────────────────────────
  「神話画に描かれた考古資料」
    開催日: 11月2日(日)
    講 師: 橋本裕行氏(奈良県立橿原考古学研究所附属博物館 学芸課長)

  「『古事記』はどう読まれてきたか」
    開催日: 11月16日(日) 
    講 師: 井上さやか氏(奈良県立万葉文化館 主任研究員)
  ・・・・・
    時 間: 各回14:00〜
    会 場: 美術館レクチャールーム
    定 員: 60名
    申 込: 不要(観覧券要)
    詳 細: http://www.pref.nara.jp/miryoku/daikojikiten/ 

  ・・・・・・・・・・
  「語り継ぐココロとコトバ 大古事記展−五感で味わう、愛と創造の物語−」
    会 期: 12月14日(日)まで開催中
    時 間: 9:00〜17:00(金・土は19:00まで)
         ※入館は閉館の30分前まで
    観覧料: 一般800円

  ────────────────────────────────
  ●唐古・鍵考古学ミュージアム 秋季企画展 記念講演会
  ────────────────────────────────
  「唐古・鍵遺跡 大型掘立柱建物の復元」
    講 師: 黒田龍二氏(神戸大学院教授)
    開催日: 11月8日(土)
    時 間: 14:00〜16:00
    会 場: 研修室(田原本青垣生涯学習センター2階)
    定 員: 120名(申込不要、先着順)※聴講は無料

   ・・・・・・・・・・・
  「弥生遺産II〜唐古・鍵遺跡の木製品〜」
    会 期: 12月14日(日)まで開催中
    時 間: 9:00〜17:00
    会 場: 特別展示室(田原本青垣生涯学習センター2階 会議室)
          及び1階 弥生の里ホール正面入口横
    観覧料: 企画展のみ 一般200円
         常設展との共通券一般300円
    詳 細: http://www.karako-kagi-arch-museum.jp/event/event.html

  ────────────────────────────────
  ●大和さくらい記紀万葉「さくらい百選」周遊ルート第2話
  ────────────────────────────────
  「明和の春・大和 〜本居宣長『菅笠日記の旅』桜井〜」
    講 師: 吉田悦之氏(本居宣長記念館館長)
    開催日: 11月8日(土)
    時 間: 13:30〜
    場 所: 桜井市立図書館 研修室I
        参加費: 無料

   ≪記念ハイキング≫ ※参加無料
    開催日 : 11月9日(日)
    時 間 : 受付開始13:00〜 スタート13:30〜
    集合場所: 近鉄長谷寺駅前広場
    コース : 長谷寺駅〜化粧坂〜長谷寺〜出雲・黒崎〜脇本〜慈恩寺〜朝倉駅(約6km)

  ────────────────────────────────
  ●第33回奈良県立橿原考古学研究所 公開講演会
  ────────────────────────────────
  「大道を置く−飛鳥・難波・大陸へ至る道−」
    開催日: 11月8日(土)
    時 間: 13:00〜
    会 場: 大和高田さざんかホール・大ホール
    定 員: 1000名(先着順)
    参加費: 無料
    内 容:「大道前後の交通体系 −裴世清一行は本当に大和川をさかのぼったのか−」
          近江俊秀氏(文化庁文化財部記念物課文化財調査官)
        「難波大道と難波宮 −七世紀の東アジアと畿内交通網−」
          積山洋氏(大阪文化財研究所学芸員)
        「中国・日本古代の情報伝達システム −秦始皇帝が官道を始めた−」
          菅谷文則氏(橿原考古学研究所所長)
    詳 細: http://www.kashikoken.jp/event/koukaikouenkai/2014/33_koeknai.pdf
         ↓同内容の東京講演会は、申込要
         http://www.kashikoken.jp/event/koukaikouenkai/2014/4tokyo_koenkai.pdf

  ────────────────────────────────
  ●平成26年度飛鳥史学文学講座
  ────────────────────────────────
  「万葉人の飛鳥
    ―ふるさとの 飛鳥はあれど あをによし 奈良の飛鳥を 見らくし良しも―」
    講 師: 乾善彦氏(関西大学文学部教授)
    開催日: 11月9日(日)
    時 間: 13:15〜(約2時間)
    会 場: 明日香村中央公民館
    受講料: 1,000円
    詳 細: http://www.kansai-u.ac.jp/pa/event/asuka.html
 
  ────────────────────────────────
  ●記紀万葉ウォーク「聖徳太子の足跡をたどるII」
  ────────────────────────────────
  「斑鳩三塔と藤ノ木古墳・斑鳩の古道を歩く」
    開催日 : 11月16日(日)
    受付時間: 9:00
    参加費 : 無料
    集合場所: 法隆寺iセンター
    コース : 法隆寺Iセンター→史跡中宮寺跡→緑の道標→法輪寺→
          極楽寺石仏群→仏塚古墳→ウオ−ナ−塔→西里の町並み→
          史跡藤ノ木古墳→龍田神社→(龍田道→業平姿見の井戸→
          斑鳩文化財センター→(業平道)→法隆寺Iセンター
    問合せ : 一般社団法人 斑鳩町観光協会
           TEL:0745−74−6800
           Eメール :ikaruga@kcn.ne.jp
    
  ────────────────────────────────
  ●歴史に憩う橿原市博物館 平成26年度 秋季企画展
  ────────────────────────────────
  「かしはらの歴史をさぐる20
      ―平成23〜25年度埋蔵文化財発掘調査成果展―」
    会 期: 12月14日(日)まで開催中
    時 間: 9:00〜17:00
    場 所: 歴史に憩う橿原市博物館(奈良県橿原市川西町 858−1) 
    観覧料: 大人300円

   ≪調査報告会≫
    開催日: 11月22日(土)
    場 所: クリーンセンターかしはら3階研修室
    時 間: 13:30〜
    定 員: 200名(申込不要・先着順)
    参加費: 無料
    内 容:「東池尻・池之内遺跡」 
           平岩欣太氏(橿原市文化財課統括調整員)
        「藤原京右京十一・十二条三・四坊」
           石坂泰士氏(歴史に憩う橿原市博物館学芸員)

 o〇━━━
 ●8.編集後記                     もも ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  200号が出せました。お忙しい中、記念原稿をお書き下さったあい坊
 先生、投稿してくださった皆さん有難うございました。m(__)m 
  定例会に参加してくださった方々に連絡やお知らせメールを個別に送る
 よりは・・と手間を省くために始まったメールマガジン。多忙な事務局長
 の代わりに「やろうか?」と呟いたことが、運のつき?(笑)まさか7年
 も続くとは。頼りない編集担当ですが、絶えず二週間先を気にする自転車
 操業のおかげで、前だけ見て進んでこれたのかもしれません。(^^ゞ
 陰に日向に助けてくださる皆さんのお陰です。有難うございます。m(__)m

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  1. 田中さん、コメントありがとうございます。

    読者の皆さんが購読を続けてくださるおかげで、200号に到達することが出来ました。
    今後とも、良いメルマガになるよう頑張りたいと思っています。
    変わらぬご購読をお願い致します。

    両槻会事務局 2014/11/2

  2. 200号、おめでとうございます。
    いつも楽しく読ませてもらっています。

    田中 2014/11/1

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