近畿

飛鳥遊訪マガジン

飛鳥地域の歴史・文化・景観が好きな皆さん♪「両槻会」は、そんな皆さんと一緒により飛鳥を楽しもうと活動しています。飛鳥遊訪マガジンでは、歴史だけではない飛鳥の魅力もお届け出来ればと思います。皆さん!ご一緒に、もっと飛鳥を楽しみませんか♪

全て表示する >

飛鳥遊訪マガジン Vol.160

2013/05/03

 ┏○INDEX‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥┓

    1.両槻会からのお知らせ
    ──────────────────────────
    2.したっぱ学芸員による展覧会裏話   水神様先生
    ──────────────────────────
    3.飛鳥咲読              風 人
    ──────────────────────────
    4.ももと飛鳥と三十一文字と      も も
    ──────────────────────────
    5.飛鳥情報 
    ──────────────────────────
    6.編集後記 
    ──────────────────────────
 ┗‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥。o○┛
   GW真只中ですね。皆さんは、どのように過ごされているでしょ
  うか。 お天気にも恵まれた連休になりましたので、お出かけの方
  も多いのではないでしょうか。飛鳥を訪ねられましたか? 事務局
  宛てに旅行記など送って下さいね。お待ちしております。両槻会事
  務局のGWは、第38回定例会の準備で終わりそうです。(-_-) 
  その分、楽しい定例会にしますので、ご期待ください。もう数名受
  付けられますので、お申し込みお待ちしています。(風人)

o〇━━━
 ●1.両槻会からのお知らせ                 ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────────────────────────────
  ●第38回定例会 予定
  ────────────────────────────────
   第38回定例会は、「藤原京体感ツアー」と題し、藤原京や宮を現地
  で体感することをテーマにしました。定例会では、参加の皆さんと共に、
  この一日を両槻会らしい切口で再現しながら歩いてみたいと思っていま
  す。
   まだ、定員まで若干の余裕があります。申込みの締切は、5月8日(水)
  です。ご検討中の方はお急ぎください。お申込みをお待ちしています。

   第38回定例会
   「藤原京体感ツアー
    −藤原京の広さや大路間の距離を体感しながら知られざるポイントを巡る−」
 
    開 催 日: 5月11日(土)*少雨決行
    集合時間 : 9:30予定
    集合場所 : 近鉄 畝傍御陵前駅東口広場
    定  員 : 30名
    申  込 : 受付(5月8日まで・定員になり次第締切)
    運営協力金: 1,000円 *学割有り
    コース予定: 畝傍御陵前駅→本薬師寺跡→藤原宮西面南門跡→
           藤原宮大垣南西角跡→朱雀大路跡→大極殿跡→
           藤原京資料室→藤原京北面西門跡→奈文研調査部展示室
           →三輪神社(横大路・中ツ道交差点)→耳成山→
           札の辻(横大路・下ツ道)→大和八木駅
           全長約13km
    ルートマップ:http://goo.gl/maps/BkaFV

    第38回定例会予定ページ
    http://asuka.huuryuu.com/yotei/teireikai-38/yotei-38.html


 o〇━━━
 ●2.したっぱ学芸員による展覧会裏話       水神様先生 ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
 A資料館春期特別展「飛鳥寺2013」
  ことしの春のA資料館の特展は「飛鳥寺」だ。飛鳥寺はナブンケンが設
 立のごく初期に掘った遺跡としても有名で、まあ何より日本最初の本格的
 寺院としても有名だ。それをテーマに据えた。

 飛鳥寺2013
 http://www.nabunken.go.jp/asuka/kikaku/index.html#topic146

  あれ?でも、まてよ。婦蛇突会(注1)の皆さんのように、年間1000回
 程度A資料館に遊びに来てくれる方々(注2)から言わせると、飛鳥寺の
 塔心礎出土品なんかは常設展示にだしているじゃないかと言うかもしれな
 い。そうだ。まったくその通り。しかし、塔心礎の出土品の中には、そも
 そもボロボロで展示にはちょっと難しい・・かな・・?なんてものが沢山
 ある。つまり、常設展示に出していないものがけっこうあるのだ。そんな
 展示品があるからして、「いつもと同じじゃないの?」なーんて言わずに
 見に来ていただけたらと思う。

  個人的にけっこう気にいっているコーナーは、第1〜3次調査のときの
 資料や、発掘を実際に行われた鈴木カキチ先生へのインタビューだ。水神
 が資料室で、当時の図面を見ているとなにやら生々しさを感じて、これを
 展示に加えてみようとおもったのがキッカケ。発掘したのは昭和31年か
 ら32年。こりゃすごい。例えば展示している図面をよくみると、泥やイ
 ンクでよごれていたり、寸法が「尺」!で書かれていたりする。ちなみに
 方眼紙も3cmごとに太い線がある「尺」用の方眼紙。うーん時代が出て
 いるな。さらに目をこらしてほしい。図面をよーーく見ると「蛙」って書
 いてある。はは。図面を描いていたときに、そこに蛙がいたんだな。

  年間2000回ほどA資料館に来てくれている人ならわかると思うが、大き
 なポスターを印刷した壁や、デジタルサイネージでの特展紹介、展示室の
 コーナーパネルなどなど、水神はちょっとした工夫をしているから、その
 へんも見ていただけるとありがたい。

  水神辞典
  注1) 婦蛇突会
   メスの蛇を棒などで突く会。変わり者が多い会でもある。沖縄のハブ
    退治の会が起源とも。

  注2) A資料館ミニクイズ。君は年間に何回A資料館に来ているかな??
   年間 500回程度のあなた
    ・・・飛鳥資料館「初心」の称号→ まだまだ初心者
   年間1000回程度のあなた
    ・・・飛鳥資料館「黒帯」の称号→ 一通り資料館のことはご存知
   年間2000回程度のあなた
    ・・・飛鳥資料館「極匠」の称号→ 資料館で知らないことは無い
   年間3000回程度のあなた
    ・・・飛鳥資料館「プロ・ストーカー」の称号。別名「アルティメ
       イト(Ultimate)」→ 学芸員よりも資料館に詳しく、僅かな
       間違いやミスも見逃さないプロフェッショナル。資料館「初
       心」者を親しみを込めて「資料館クラスメイト」と呼ぶのに
       対して、プロストーカーは「資料館アルティメイト」
       と呼ばれ恐れられている。


 A資料館春のミニ展示「風景の記憶」
  今年の春には、飛鳥資料館のロビーで、イラストの原画展をしている。
 坂田武嗣(さかたたけつぐ)氏の描かれたイラストだ。

 ミニ展示「風景の記憶」
 http://www.nabunken.go.jp/asuka/kikaku/index.html#topic147

  彼は建築家で、趣味でいろんなイラストを描くうちに、だんだん本格的
 になってきて、現在では様々なところで原画展を描いたり、イラストを公
 開したりしている。そのイラストの対象は、お寺であったり神社であった
 り、史跡や公共施設など。文化財に関るネタもとても多い。そんなイラス
 トにちょっとしたきっかけで出会い、今年の春のミニ展示となった。23
 点ほどだが、その鮮やかな色彩と独特のタッチに魅了されることだろう。
 ちなみ、このイラストは女性にとても人気(注1)。春らしい、色鮮やか
 な資料館のロビーを楽しんでもらえれば幸いである。

  水神辞典
  注1)坂田氏イラスト
   女性に人気の文化財イラスト。水神様は、それを逆手にとり、展示し
   たら女性(にょしょう)にモテるかも?キッカケづくりになるかな?
   などとの動機でミニ展示を行ったとの説もある。


 o〇━━━
 ●3.飛鳥咲読                   風 人  ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  第38回定例会に向けての咲読も、最終回になりました。今号では、シ
 ナリオ「槻麻呂の一日」の登場人物を紹介し、彼らが生きた時代を見て行
 きたいと思います。

  まずは、私のご先祖さまを紹介しましょう。

  ≪風使部風雨止(かぜつかいべのふうと)≫
    職 業:中務省 陰陽寮 天文博士
    官 位:正七位下
    年 収:1,280,000円
    宅 地:半町
    住 所:左京二条一坊
    勤務地:藤原宮内東南官衙 
    年 齢:30歳
    家 族:母 

  偉いさんです。(笑) 陰陽寮というと、何やら怪しげな感じがします
 が、この官職は平安時代になるとスーパースターが登場します。そう!安
 倍晴明です。彼も天文博士を歴任しており、その後、槻麻呂さんと同じ主
 計寮のお偉方を経て、次々と出世して行きます。晴明以降の天文博士は、
 実質的に安倍氏の世襲となって行くようです。

  天文博士の話の前に、中務省を見てみましょう。
  「なかつかさしょう」と読みますが、和名では「なかのまつりごとのつ
 かさ」と読みます。「中」というのは「禁中」を意味しますので、中務省
 は天皇の補佐や詔勅の宣下・叙位など、朝廷に関する職務の全般を担って
 いた官庁になります。このことから、八省の中でも最も重要な省と考えら
 れていたようです。

  さて、その中務省に属する陰陽寮の天文博士とはどのような職務だった
 のでしょうか。
  まず最も重要な仕事としては、天体を観測して異変(月食や彗星などの
 天文現象)が発見されれば、天文書に基づいて吉凶を占い、その内容を密
 封した上で天皇に奏聞する「天文密奏」を行うことでした。古代中国では、
 天上の星は地上にある国家を象徴していて、その動きに異常があれば、政
 治的な異変が発生する前兆現象であると考えられていました。そのため、
 予兆をいち早く把握する事は、国家の運営上、極めて重要な事であると考
 えられたわけです。ですから、天文博士は、非常に重責が課せられた機密
 を要するポジションであったことが想像できます。
  また、普段の職務としては、天文生(定員10名)を教授することが定
 められていました。

  両槻会定例会が雨天になる確率が低いのは、風雨止天文博士の子孫が、
 その能力を受け継ぎ秘術を尽くして晴天にしているからかも知れません。(笑)

  陰陽寮には、天文博士の他にも博士が置かれていました。陰陽師を養成
 する陰陽博士、暦の編纂・作成を教授する暦博士、漏刻を管理して時報を
 司る漏刻博士が置かれ、それぞれに学生が配されていました。

  宅地は、左京二条一坊、耳成山の南東麓にあり、半町の広さがありまし
 た。槻麻呂さんの倍の規模ですね。天文を見るには耳成山が邪魔になりま
 すが、私邸では空を見なかったのでしょうか?(^^ゞ その辺りは、設定
 ミスかも知れません。(笑) ちなみに、風人の自宅がモデルではありま
 せん。

  ≪藤原朝臣不比等(ふじわらのあそんふひと)≫
    職 業:右大臣
    官 位:従二位
    年 収:191,100,000円
    宅 地:四町
    住 所:左京二条三坊
    年 齢:42歳 
    家 族:車持与志古娘と同居 妻5人と子供9人まで確認。

  皆さん、ご存じの大物です。実際には、大宝元(701)年正月には中
 納言でした。この頃からトントンと出世の階段を登って行きます。翌々月
 の3月には大納言になり、和銅元(708)年には正二位右大臣へと進み、
 亡くなった養老4(720)年には贈正一位太政大臣が授与されました。
  シナリオでは、さらに早く出世していただいたのですが、不比等のライ
 バルとなる重臣たちが老齢であったことを考えると、実質的には上席をし
 のぐ権力を持っていたかも知れませんね。

  右大臣の宅地は4町と、とてつもない規模です。(本)薬師寺や小山廃
 寺という伽藍の整った大寺と同じ規模なのですから、私のような庶民には、
 なかなか実感できないほどの大きさになります。
  その住所なのですが、左京二条三坊というのは、橿原市法花寺町付近に
 なります。平城京の彼の住まいは、後に法華寺になったのは皆さんよくご
 存じの通りですね。藤原宮の東面北門は山部門と呼ばれるのですが、その
 外濠から「右大殿荷(または芹)八」と書かれた木簡が出土しており、門
 を通過するときに確認された後に廃棄された「過所木簡」であると考えら
 れています。「右大殿」は右大臣のことですから、一緒に出土した「紀年
 木簡」から、不比等を指していることが分かりました。宮内から不比等邸
 に荷(芹)を八つ運んだ時の木簡ですから、邸宅から最も近い宮門が使わ
 れたと思われます。これらのことから、不比等の邸宅は山部門の北東方に
 ある橿原市法花寺町である可能性が高いと言えるでしょう。定例会当日に
 は、その門と邸宅があったと思われる辺りを現地で示したいと思います。

  シナリオでは、大宝元年当時から不比等が平城遷都を企てていたように
 設定していますが、実際の遷都の理由はどのような事だったのでしょう。
 それを探るのが、槻麻呂(皆さん)の役割になります。皆さんと一緒に、
 考えてみましょう。

  次は、紅一点、語部由香女(かたりべのゆかめ)さんを見てみましょう。

  ≪語部由香女(かたりべのゆかめ)≫
    職 業:式部省 大学寮 小允
    官 位:従七位上
    年 収:1,130,000円
    宅 地:半町
    住 所:右京一条六坊
    勤務地:右京七条一坊 
    年 齢:不詳
    家 族:新婚の夫
    夫の職業:鋳銭司(令外官)- 主典 - 正八位上 900,000円

  式部省は、文官の人事考課や叙位・任官、行賞や礼式を司る役所です。
 今でいう所の人事院でしょうか。また、式部省は、官僚の養成機関である
 大学寮を含んでいます。由香女さんは、その大学寮に勤務しており、国立
 中央大学の事務局長さんって感じでしょうか。なかなかの実力者です。

  大学寮は、入学資格として五位以上の貴族の子供や孫に限られていたの
 ですが、八位以上の官人の子供にも希望があれば入学が許されていたよう
 です。また、奈良時代には、一部庶民の子供が受け入れられていた例があ
 るそうです。

  大学寮では、卒業試験も実施されています。就職試験にもなるようなの
 ですが、式部省が実施する試験を受け、上位の成績を取れば八位〜初位の
 官位が授けられました。また、学生の中には得業生として大学に残り、博
 士を目指す者もいたようです。今の大学院生のような存在でしょうか。

  学科は、律令制定当時、経(儒教)・算及び付属教科の書・音(中国語
 の発音)の四教科だったようですが、後に紀伝(中国史)・文章(文学)
 ・明経(儒教)・明法(法律)・算道の学科構成となって行くようです。
  若者は、この時代から、数学や外国語に苦しめられていたのでしょうか!
 勉強が苦手だった私には、嫌な思い出がよみがえってきます。(^^ゞ

  住所は、右京一条六坊ですが、現在の近鉄大和八木駅です。(笑)半町
 ですから、相当な敷地面積ですね。簡単に地図上で測ってみたのですが、
 大よそ八木駅の大阪線と橿原線のホームの長さで囲った面積より少し広く
 なりました。大きいですね! 

  旦那様の職業ですが、鋳銭司で「令外官」となっています。鋳銭司とい
 うのは、お金を鋳造している役所、いわば造幣局ですが、大宝元年ですと
 富本銭を鋳造していたことになります。今と違うのは、必要に応じて設け
 られ断続的に存続していた点です。彼は主典ですから、現場責任者のよう
 な立場でしょうか。

  令外官というのは、律令の令制に規定のない官職で、当面する政治課題
 に対して設置されます。時代は違いますが、摂政・関白も令外官なのです。

  さて、「槻麻呂の一日」の主な登場人物を見てきました。官制や宅地の
 ことを主に書いてきたのですが、如何だったでしょうか。
  定例会当日には、藤原宮ガイドブックに書かれる無機的な言葉だけでは
 なく、具体的な事例や史跡を見ながら、この時代を体感してみたいと思い
 ます。

  次号からは、7月定例会(第39回)の咲読を始めます。長い咲読を最
 後までお読みいただき、ありがとうございました。


 o〇━━━
 ●4.ももと飛鳥と三十一文字と           も も  ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  散策や行楽には良い季節になってきました。新緑や色とりどりの花々が
 眼にも鮮やかな季節、GW中にお出掛けの予定が入っている方も沢山いら
 っしゃるんでしょうね。

  さて古代にも、5月に天皇が群臣を率いて野へと繰り出した記録が残っ
 ています。

  時は天智7(668)年。場所は蒲生野。
  天智7年の蒲生野とくれば、有名な歌がありますよね。

   あかねさす紫野行き標野行き野守は見みずや君が袖振る (1-20)
   紫草のにほへる妹を憎くあらば人妻ゆゑに我恋ひめやも (1-21)

  上の2首は、その時に詠まれたとされる額田王と大海人皇子の相聞にな
 ります。この蒲生野行きは、「薬猟」と呼ばれるもので、歌にもある「標
 野」と呼ばれた官の占有地で、女性は薬草を摘み男性は鹿を追うなどの狩
 猟と役割分担があったとされています。とすれば、・・・百官を率いての
 行事の最中に、大海人と額田が歌に詠まれたようなシチュエーションで巡
 り合うことができるのか?なんて、無粋なことをつい考えてしまいます。
 この歌の解釈も諸説あるようですので、それぞれに好きな場面を思い浮か
 べれば良いんでしょうね。(^^ゞ

  さて、大海人と額田のドラマチックなお話の舞台となった薬猟の第一の
 目的は、当然、薬として使えるものを持ち帰ることでしょうけれど、気候
 の良い時期に野へと繰り出すことは、慰労や行楽の意味もあったんじゃな
 いでしょうか。だから、こんなロマンチックな歌も生まれる(笑)。

  5月5日の薬猟の記述は、推古天皇の時代にも数度出てきます。推古19
 (611)年5月5日の記事を薬猟の始まりとして、この日は「薬の日」
 ともされているようです。

  古代の薬は、自然の中から薬効のあるものが利用されていました。これ
 らは、出土している薬物関係の木簡からも伺えるようです。・・・と言っ
 ても私が見たのは、天武期の飛鳥苑池や藤原京期の紀年銘入り薬草木簡で、
 天智7年だと分かる薬草木簡があるなら「おぉー!これはもしかして蒲生
 野の?」と、妄想モード炸裂ってことになること請け合いなんですがね。
 出てないのかな?近江からもこういう木簡(^^ゞ。

  そうそう、藤原京跡から出土している一連の木簡群の中に、「本草集」
 と記されたのが2つあるんですよね。これって、何か本のタイトルのよう
 な気がしません? で、ちろっと調べてみると、どうやら6世紀ごろに中
 国で作られたと考えられている「役に立つ草の一覧」みたいなものらしい
 んですよね。ということはですよ、これを推古朝に遣隋使が持って帰って
 きたと考えるのも有りだと思いません?突然降って湧いたように百官あげ
 ての薬猟の記事が登場する推古朝。「こんなに役に立つ草があるのなら」
 って言うノリになったのか?と、思えるんですが、真相はどうなんでしょ
 うね。

 ・・・と、5月5日のお話をここまで書いて気づきました、今と昔では暦
 が違うことに。(^_^;) 昔の5月は今の6月中旬頃になるようです。ま、
 少し成長した薬草の葉や花、蕾、根などを採取するには、これぐらいの時
 期がいいのかもしれませんね。(^^ゞ あともう一つ、たぶんこちらの
 方が重要だったんじゃないかと思えるのが、薬猟の目的として必ず書かれ
 ている鹿の角。鹿の角って、毎年冬に落ちて繁殖期に向けて春に伸び始め
 るんだそうですね。知りませんでした。(^_^;) つまり、鹿茸(ろくじょ
 う)と呼ばれる若角(袋角)を取るためには、この時期でなくてはならな
 かったのかもしれません。自然の中から薬を得ていた古代には、採集の時
 期を逃さないことが、やはり重要だったんでしょうね。

  これからの季節、大海人や額田になった気分で、野山で草花を探したり、
 牡鹿の若角の成長具合を確かめたりするのも面白いかもしれませんね。た
 だし、むやみに草花を摘んで持ち帰ったり、鹿を苛めたりしないでくださ
 いね。一般人である私たちに出来る現代の薬猟は「観察」のみです。(^^ゞ


 o〇━━━
 ●5.飛鳥情報                        ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ────────────────────────────────
  ●発掘調査速報展19『50cm下の桜井』
  ────────────────────────────────
    会 期: 9月29日(日)まで開催中
    時 間: 9:00〜16:30(入館は16:00まで)
    入館料: 一般200円 小・中学生100円
    場 所: 桜井市立埋蔵文化財センター展示収蔵室
    休館日: 毎週月・火曜日(祝日の場合開館)
         祝日の翌日(年末年始は12月28日〜1月4日)
    詳 細: http://www.city.sakurai.nara.jp/maki_c/info/tenji.html#tenji

  ≪関連イベント≫
   ◇発掘調査報告会 申込不要、要入館料(200円)
    日 時: 7月20日(土)13:30〜15:30
    場 所: 埋文センター2F多目的室

   ◇体験講座 ※要申込
    石包丁作り: 8月10日(土)13:00〜15:30
    鋳造体験 : 9月8日(日) 13:00〜14:30
    参 加 費: 材料費各300円
    定  員 : 各20名(先着順)
    講  師 : 埋文センター職員
    申込方法 : 往復ハガキに希望のコース、住所・氏名・年齢・電話番号を記入
            〒633‐0074 桜井市大字芝58‐2
              桜井市立埋蔵文化財センター「体験講座」係

  ────────────────────────────────
  ●万葉集をよむ
  ────────────────────────────────
   万葉文化館の研究員により、『万葉集』の歌々を数首ずつ取り上げて
  読み解かれます。今年のテーマは『万葉集』巻3。内容は1回ごとに完
  結し、1回だけでも、参加可能です。

  開催日: 5/22、6/26、7/24、8/28、9/25、10/23、11/20、12/18、
       1/22、2/26、3/26(第4水曜 ※11・12月は第3)
  講 師:
       小倉久美子氏(万葉文化館主任技師) 7・10・1月
       竹本晃氏  (万葉文化館主任研究員)5・8・11・2月
       井上さやか氏(万葉文化館主任研究員)6・9・12・3月
  時 間: 各回 14:00〜15:30
  定 員: 150名(当日先着順)※開場13:30〜
  会 場: 奈良県立万葉文化館 企画展示室
  申 込: 不要 ・ 無料
  詳 細: http://www.manyo.jp/event/sysimage/31/main.jpg

  ────────────────────────────────
  ●国際博物館の日記念講演会
  ────────────────────────────────
  「最近の東アジアの研究成果から見た飛鳥寺」
    講 師: 佐川正敏氏(東北学院大学教授)  
    開催日: 5月18日(土)
    時 間: 13:00開場、13:30開演
    会 場: 飛鳥資料館講堂

   春期特別展「飛鳥寺2013」
    期 間: 6月2日(日)まで開催中*会期中無休
    場 所: 飛鳥資料館 特別展示室
    時 間: 9:00〜16:30(16:00まで)
    料 金: 一般260円・大学生130円 
    主な展示品:昭和31〜32年発掘調査野帳類・元興寺古材(元興寺)
          飛鳥寺創建期瓦とその同笵瓦(奈文研)
          飛鳥寺塔心礎出土品
          百済瓦(帝塚山大学附属博物館)他
    詳 細: http://www.nabunken.go.jp/asuka/kikaku/index.html#topic146

  ────────────────────────────────
  ●平成25年度飛鳥史学文学講座 (申込要)
  ────────────────────────────────
  「推古朝の王宮―飛鳥寺北方域の開発―」
    開催日: 5月12日(日)
    講 師: 相原嘉之氏(明日香村教委文化財課)
    時 間: 13:15〜(約2時間)
    会 場: 明日香村中央公民館
    受講料: 1,000円
    詳 細: http://www.kansai-u.ac.jp/pa/asuka/pdf/asuka2013.pdf

  ────────────────────────────────
  ●大阪・奈良歴史街道リレーウォーク 第2幕
  ────────────────────────────────
  第13回 大津皇子・中将姫物語を探る
    開催日: 5月14日(火)
    案 内: 葛城市観光ボランティアガイドの会
    集 合: 近鉄南大阪線二上神社口駅
    受 付: 10:00〜10:30 
    申 込: 不要(当日受付)
    参加費: 500円(拝観料/資料代など)
    問合せ: 葛城市相撲館 TEL:0745-48-4611
    詳 細: http://www.relaywalk.net/cource_guide13.html

  ────────────────────────────────
  ●平成25年度飛鳥学講演会・東京  (申込要)
  ────────────────────────────────
  「飛鳥と古事記」
    開催日: 6月30日(日)
    内 容: 「明日香村の最新発掘成果の報告」
            相原嘉之氏(明日香村教育委員会)
         「飛鳥と聖徳太子」
            加来耕三氏(歴史家)
    時 間: 13:00〜16:00(開場12:00)
    場 所: 東京有楽町 “よみうりホール”(東京都千代田区有楽町1-11-1)
    受講料: 500円
    申 込: 住所、氏名、年齢、電話番号を明記の上、往復ハガキ
         又はEメールで下記まで
          〒634-0138  奈良県高市郡明日香村越13-1
            (財)古都飛鳥保存財団 講演会係
             Eメール:info@asukabito.or.jp
    詳 細: http://www.asukabito.or.jp/information/2013/02/25.html


 o〇━━━
 ●6.編集後記                     もも ○o。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  今号より、「したっぱ学芸員による展覧会裏話」の執筆者名を改めまし 
 た。記事内のお名前を統一した方がいいなぁ〜とずっと思ってたんですけ
 どね。(^^ゞ 「水神様」は、「みずがみのためし」と読みます。事務
 局では、「みずがみさま」と親しみを持ってお呼びしています。(^^)
  さて・・・ハーフタイムが終わっちゃいました。(-"-) 今年のGWは、
 前半・後半に分かれるんだそうで、さしずめ間の三日間は、主婦にとって
 は、貴重な中休み。ま、σ(^^)は特に何をするわけでもないので、いつも
 と同じなんですが。皆さんは、充実した連休をお過ごしくださいね♪

規約に同意してこのメルマガに登録/解除する

メルマガ情報

創刊日:2007-11-11  
最終発行日:  
発行周期:隔週金曜  
Score!: 100 点   

コメント一覧コメントを書く

この記事にコメントを書く

上の画像で表示されている文字を半角英数で入力してください。

※コメントの内容はこのページに公開されます。発行者さんだけが閲覧できるものではありません。 コメントの投稿時は投稿者規約への同意が必要です。

  • 両槻会事務局2013/05/03

    コメント有難うございます。

    GW中の発行で、一体どれだけの方にお読みいただけるのかと思っていたところへの早速のコメント有難うございます。

    出来る限り発行は続けて行きたいと思っています。

    今後ともよろしくお願いします。

  • 名無しさん2013/05/03

    今号も 楽しく読ませていただきました。

    GWを自宅で過ごす私は、配信されてくるのが とても楽しみでした。大変でしょうけれど、これからも頑張って発行を続けてください。