時事・世論

斎藤吉久の「誤解だらけの天皇・皇室」

君主制の国は少なくありませんが、神話の世界につながるほど古く、1つの王朝が連綿と続くのは日本の天皇だけです。天皇は何をなさっている方なのでしょう。知っているようで意外に知られていない天皇・皇室の世界を、日本人の精神史の語り部が事実に基づいてお話します

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斎藤吉久の「誤解だらけの天皇・皇室」vol.144

2010/07/14


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 1 ある神社人の遺言「神社人を批判せよ」 by 斎藤吉久
 2 「斎藤吉久の天皇学研究所」にご参加、ご支援を!! by 斎藤吉久  
 3 お知らせとお願い
 4 お勧めメルマガ&ブログ
 5 筆者のプロフィール


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 1 ある神社人の遺言「神社人を批判せよ」 by 斎藤吉久
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 神道系大学を傘下に置く皇学館の理事長だった上杉千郷(うえすぎ・ちさと)さんが先月、亡くなりました。

 上杉さんは世界を股にかけて活動する数少ない神社人でしたが、一方でローカルな視点を失いませんでした。「田舎神主」という言葉があるように、地方にこそ神道の神髄があります。よき神道人の代名詞です。上杉さんこそは田舎神主の典型で、病床で「田舎に帰りたい」と願い、最期は故郷の岐阜で静かに息を引き取ったそうです。

 私にとっては公私にわたってお付き合いいただいた、私の人間性を知る数少ない一人でした。苦境にあるとき、どれほど精神的に応援し続けくれたことか。

 最後にお会いしたのは病室でした。別れのとき、私の手をかたく握り、目を見つめながら、いつも変わらぬヒョウヒョウとした声で、「ひとつ、日本のために頑張ってくださいよ」と語られたのが忘れられません。

 上杉さんは特攻隊の生き残りです。敗戦後は「おつりの人生」と見定め、全力投球してきたとおっしゃっていました。だからこそ口にできる「日本のため」なのですが、私にはあまりにも荷が重すぎます。


▽1 イエロー・ペーパーをやれ!!

 上杉さんが生前、私に何度も提案されたことがあります。それは神社人批判の勧めでした。ご自身は神社界の重鎮なのに、野人に過ぎない私にくり返し迫りました。「斎藤君、S新聞をやったらいい。キミならできると思う」

 S新聞というはいわばイエロー・ペーパーです。つい最近まで、宗教界のスキャンダルを暴き立てることを得意とする新聞がありました。しかし編集者の高齢化で自然消滅したようです。

 その新聞があったころは書かれる側にもそれなりの緊張感があった。いまはそれがなくなり、だれきっている。だからお前がやれ、と上杉さんは何度も語るのでした。

 私がスキャンダル嫌いなのを上杉さんは知っているはずです。人間の世界なら、どこにでもあるような醜聞を暴き、カネに換えるようなことを私がまったく好まないことを、上杉さんは百も承知のはずです。

 それならなぜ、「わが神社人を批判せよ」とくり返し迫ったのか?

 それはなにより、上杉さんが若き日に文字通り、命を捧げようとした祖国の60数年後の腐りきった現状に深い憂いがあるからでしょう。そして、改革の先頭に立ってほしいと期待する神社人が、実際にはいっこうに現れてこない現実に対する苛立ちからではなかったか、と私は想像しています。


▽2 抗議の声が上がってこない

 たとえば、私がこのメルマガなどで一貫して指摘してきた平成の宮中祭祀簡略化問題です。

 多くの人々が支持してくれましたが、祭祀を専門とする肝心の神社人のなかから、強い抗議の声はいっこうに上がってきません。昭和の簡略化問題が表面化した昭和50年代末に、猛反発し、宮内庁に抗議した、当時の若い神職たちはいまは60代で、第一線で活躍しているはずですが、昭和の先例を踏襲する目の前の現象に対しては、何も感じないのでしょうか?

 それどころではありません。ある神社人などは、拙著に対してずばり、「宮内庁批判はよくない」と語ったほどです。私はまったく耳を疑いました。もっとも批判すべき君側の奸(かん)に対して、媚(こび)を売っているのです。これでは問題の解決など望むべくもありません。

 このメルマガが追及してきた空知太神社訴訟判決の問題もしかりです。

 上杉さんが提案されたイエロー・ペーパーは劇薬です。劇薬を用いなければならないほど、病は深い、と上杉さんは考えていたのかどうか?

 これからこのメルマガで、少し考えてみたいと思います。


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 2 「斎藤吉久の天皇学研究所」にご参加、ご支援を!! by 斎藤吉久
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 ☆★ 何度も申し訳ありませんが、「斎藤吉久の天皇学研究所」の会員になってくださり、ご送金いただいたのに、メールでのご連絡がないために、どなたなのか、連絡先等が確認できない方がおられます。銀行への入金は3月17日付でした。お心当たりのある方は当方までどうぞお知らせくださいますよう重ねてお願いします。 ★☆


 重要なお知らせです。このたび当メルマガを進化させ、「斎藤吉久の天皇学研究所」をネット上に構築することにしました。広く同志を求めると同時に、投稿を募ります。

 当メルマガは、天皇・皇室に関する誤解・曲解があまりにひどすぎるという危機意識から、平成19年秋にスタートしました。多くの方々のご協力により、いまでは約3000人の読者を得、総合ランキングの上位に位置するようになりました。昨年は拙著『天皇の祈りはなぜ簡略化されたか』(並木書房)を世に問うこともできました。

 当メルマガは今年から私以外の方々のエッセイを載せています。葦津泰国さんの「靖国神社とそのあるべき姿」、佐藤雉鳴さんの「『国家神道』異聞」、市村眞一先生の「鳩山首相の辞職を要望する」という具合です。それは天皇研究の先駆者への思いがあるからです。

 戦後唯一の神道思想家といわれる葦津珍彦(あしづ・うずひこ)は、「学問は1人でするものではない」という考えから、みずから進んで思想の科学研究会など左翼研究者たちとの交わりを求め、天皇研究、歴史研究をみがきました。

 おりしも昨年は葦津珍彦生誕100年の節目でしたが、これを機会に、私も葦津先生にならい、このささやかなメルマガを十二分に活用し、多くの方々と協力し合いながら、天皇・皇室論を深め、研究と言論を通じて、憂えるべきこの国の現実を変えていくきっかけを作りたいと考えています。

 思えば、私が天皇研究、宗教研究を本格的に始めたきっかけは、葦津先生の死でした。本来、親族のみで行われる納棺に、なぜか立ち会ってしまったのです。抱え上げた亡骸のなんと軽かったことか。「ああ、この人は文字通りみずからの骨身をけずって仕事をしたのだな」と実感され、落涙を禁じ得ませんでした。

 それまで「右翼のご老体」という程度の思いしかなかった先生の著作を、以来、真剣に読むようになり、渋谷の大学の図書館に通い詰め、夜遅くまでこもり、古今の書をむさぼり読んだ結果が今日の私です。「死後の弟子」と呼ばれるゆえんです。


▽1 「斎藤吉久の天皇学研究所」設立の目的

 「斎藤吉久の天皇学研究所」を設立する目的は、(1)日本という天皇の文明を深く、謙虚に研究する、(2)日本の文明の価値を広く発信する、(3)研究と言論を通じて、今日の憂えるべき日本の現実を変えるきっかけを作る、の3つです。


▽2 「斎藤吉久の天皇学研究所」の活動

 「斎藤吉久の天皇学研究所」は、(1)天皇・皇室研究、日本文化研究、歴史研究などを深化させる、(2)メールマガジンを発行し、研究リポートを定期的に発行する、(3)保守系諸団体と連携する、の3つです。

 天皇・皇室問題、憲法問題、防衛問題などのエキスパートを再結集し、本格的な保守再生のためのブレーンづくりを目指すとともに、天皇の文明に関する理論研究を深め、その成果を広く国民に問いかけ、世界に発信しようと考えます。


▽3 持続可能な体制づくりのためご協力ください

 葦津家には正月に欠かせない年中行事があるそうです。幕末期に藩政改革を進言し、逆に追放の身となり、苦難の道を歩んだ祖先をしのび、家族がいっしょに、質素に大根粥を食べるのです。

 矛盾だらけの戦後体制にどっぷりつかり、疑問すら感じないというのならいざ知らず、私と問題意識および問題解決への意思を共有し、「斎藤吉久の天皇学研究所」設立の趣旨に賛同してくださる方のご参加と財政的ご支援を心からお願いします。

 年会費は、個人会員が一口1万円、法人会員が一口10万円とします。

 会員にはメールマガジンが優先的に配信されます。


▽4 メルマガへの投稿を募ります

 斎藤吉久の「誤解だらけの天皇・皇室」メールマガジンへの投稿を、有料にて受け付けます。掲載は、投稿された草稿を不肖私が採否を判断し、適宜、編集したうえで、行います。従って投稿者のご希望に添えない場合もあります。

 会員は1本1万円、一般の方の場合は2万円を編集料として申し受けます。掲載原稿が完成したのち、払い込みをお願いします。非会員の投稿は、会員の紹介を要件とします。

 会費、編集料とも、送金は武蔵野銀行本店、普通口座554321、斎藤進宛にお願いします。同時に送金した旨、お名前、連絡先ご住所、お電話番号、金額とともに、メールで saito_sy@mac.com までお知らせください。入金後の返金はできませんので、ご注意ください。


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 3 お知らせとお願い
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1、達南整体療術院友の会が昨年、正式に発足しました。私が代表役員です。友の会では、いっしょに会を運営してくださる正会員、運営をサポートしてくださる賛助会員を募集しています。郵便振込口座(名称=達南整体療術院友の会。口座記号番号=02200-1-107521)も作りました。ご参加、ご支援をお願いします。
http://www3.plala.or.jp/banky/index.html

 2代目の日記「飯野さ、来らんしょ、良いとごだゾィ」を好評発信中です。
http://pub.ne.jp/banky/

2、中国問題のスペシャリストで、東京新聞論説委員の清水美和さんが『「中国問題」の核心』(ちくま新書、定価税込み756円)を著されました。

3、何かとお世話になっている吉田一彦・神戸大学名誉教授(情報論)が『戦場の哲学者』を出版されました。書店で購入のうえ、ご一読ください。

4、桜林美佐さんが新著 『終わらないラブレター──祖父母たちが語る「もうひとつの戦争体験」』を著しました。
http://www.geocities.jp/misakura2666/home.htm

5、知人の橋本碩也さんによる翻訳本『忘れられない脳──記憶の檻に閉じ込められた私』(ジル・プライス、バート・デービス著) が出ました。

6、読売新聞を退社された小川直人さんが『鈍刀を磨いて─まだまだ書きたい』を出版されました。伊勢神宮で発見されたイセヒカリのことも書いています。私のところへ取材にこられた日のことが昨日のことのように思い出されます。

7、北朝鮮向け短波放送「JSRしおかぜ」がカンパを募集しています。ご協力ください。
http://www.chosa-kai.jp

8、私の知らないところで私の名前を使い、媒体の販売拡張などをしている組織などがあ 驍謔、です。私は生来、そういうことが不得意です。どうぞご注意ください。

9、斎藤吉久メールマガジンの読者登録もお願いします。
http://www.melma.com/backnumber_158883/

10、講演会、勉強会の依頼も受け付けております。メールでお問い合わせください。
saito_sy@mac.com


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 4 お勧めメルマガ&ブログ
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1、達南整体療術院・2代目の日記「飯野さ、来らんしょ、良いとごだゾィ」
http://pub.ne.jp/banky/

2、軍事情報[まぐまぐ!]
http://www.mag2.com/m/0000049253.html

3、花岡信昭メールマガジン
http://www.melma.com/backnumber_142868/

4、宮崎正弘の国際ニュース・早読み
http://www.melma.com/backnumber_45206/

5、JOB Wing 国際派日本人のための情報ファイル
http://www.melma.com/backnumber_256/

6、教育勅語・国家神道・人間宣言
http://www.zb.em-net.ne.jp/~pheasants/

7、私の「視角」
http://blog.goo.ne.jp/ashizujimusyo

8、老兵の独り言
http://neyama.blog31.fc2.com/

9、Dr.Mori Without Borders
http://blog.goo.ne.jp/drmoriwoborder

10、米流時評
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11、ビジネスマン育成塾──ビジネスマンへの道
http://businessman-ikusei.air-nifty.com/

12、海洋戦略研究
http://blogs.yahoo.co.jp/hiromichit1013

13、斎藤吉久メールマガジン
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