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小学校教師用ニュースマガジン

小学校の教師に役立つ情報をお届けします。

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創刊日:2000-09-17  
最終発行日:2019-10-21  
発行周期:不定期  
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★MM小学★□小学校教師用ニュースマガジン2469□総発行部数3600部□笹原信二

2019/10/21

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□小学校教師用ニュースマガジン2469□総発行部数3600部□笹原信二
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「世界のどこかで発見 こんなところに教材」
 第30回 災害時、私たちができることは
                     熊本市立龍田小学校 笹原信二

私のブログ、毎日更新しています。
ぜひ訪れてみてください。 http://krokami4.jugem.jp/
 また、学びの場 https://www.manabinoba.com/ の教育つれづれ日誌にも投稿してい
ます。こちらもぜひ!

 台風19号の猛威の犠牲になられた方々のご冥福をお祈りいたします。被災された方々に
は、心よりお見舞い申し上げます。
 今回は、いつもとは違って、災害時(非常時)に考えたいことを、熊本地震の経験から
書いてみようと思います。水害とは違うでしょうし、被災された地域の広大さも違います
が、何かのお役に立てればと思います。

☆☆☆ 非常時は正しい情報が入手しにくい ☆☆☆
 熊本地震の際には、県外の方から「熊本城が大変なことになっている」「阿蘇大橋が崩
落した」などの情報を得ました。私はテレビを見ることが数日できていませんでした。移
動する車の中で、ラジオを聴く程度。
 自分自身の避難所だった熊本大学は、幸いにも停電はしていなかったので、スマートフ
ォンの充電ができました。SNSやメールでアドバイスや実際の支援をしていただいたこ
とを忘れてはいません。
 「ライオンが逃げ出した」などは、ずいぶんあとになってから知りました。デマが拡散
されていることも、非常時の当事者にはよくわかりません。

☆☆☆ 安易に拡散しないで ☆☆☆
 みなさんの善意で、水や支援物資をたくさんいただきました。これも感謝です。「水が
足りません」とつぶやくと、翌日にはたくさんの水が送られてきたり、中には交通手段も
大変なのに、県外から届けていただいたりしました。
 情報が入手しにくいところに、一番困るのは安易な情報の拡散でした。「食料が100
0人分足りない」「紙皿が不足しています」etc.
 状況は刻々と変わります。水のように保存可能なものはたくさんあってもいいですが、
100人をきった避難所に1000人分のおにぎりが送られてきたら?数日おいておくわ
けにはいきません。「ゴミ」が増えてしまいます。ゴミ収集車も、なかなかきません。衛
生面の問題も発生します。
 さらには「あの地域では感染症が発生している」というものがありました。私たちの地
域でした。まったくのデマなんですが、タレントさんもリツイートされているのには驚き
ました。
 「誰のために発信している?」「真偽のほどは?」などを考えて、安易に情報を拡散し
ないことを、ぜひお願いしたいです。

☆☆☆ ボランティア活動もよく考えて ☆☆☆
 ボランティアに行くことができる方は、参加していただけると幸いな場合が多いです。
後片付けや物資の移動など、することが決まっていれば、1人より2人、2人より10人、人
数が多いほど効率は上がります。
 しかし、昨日まで0人だったボランティアがいきなり100人になったら?と考えてみ
てください。受け入れる側は、説明をすることが大変になります。ミスマッチングも起こ
ります。気持ちはありがたいけれど。。。ということになることもあります。

☆☆☆ 私たちができることは? ☆☆☆
1 想定外はもう通用しない
 私たちも「まさか熊本に大きな地震が」とか「地下水でまかなっている熊本の水が断水
する」などは、考えてもいませんでした。
 災害では「まさか自分のところは」という声をよく聴きます。もう想定外はありません。
学校の防災体制を再度考え直すとか、ハザートマップを見て本当に大丈夫かと考えてみる
とか、平常時におこなっておきましょう。

2 情報モラル教育の大切さを
 今回の台風でも、情報伝達の問題がクローズアップされています。さらには、やっぱり
デマや「善意の拡散」もおこっているようです。
 日常から情報モラル教育をしっかりとおこなっておきたいものです。

3 多様性を認める
 男性と女性というだけでも、トイレ、着替え、などさまざま視点から、問題点が見えて
きます。平常時では、そこまで問題にならないことも、非常時には大きな問題になります。
妊娠されている女性、病気の方、高齢者、小さな子ども、外国の方、ペットを飼っている
方、障がいをもっておられる方etc.身の回りには、様々な方々がおられます。
 これも、日常から考えておきたいものです。

4 主体的、対話的で深い学び
 文部科学省の有識者会議によって「コミュニケーション能力」については、以下のよう
に定義されています。
「いろいろな価値観や背景をもつ人々による集団において、相互関係を深め、共感しなが
ら、人間関係やチームワークを形成し、正解のない課題や経験したことのない問題につい
て、対話をして情報を共有し、自ら深く考え、相互に考えを伝え、深め合いつつ、合意形
成・課題解決する能力」
まさに、新しい学習指導要領が言う「主体的、対話的で深い学び」ですね。
 算数の計算問題のように、正解は1つ、という問題だけではありません。「避難者50
0人に対して100人分の食料しかない。どうする?」のように、正解のない問題が、非
常時はたくさん発生します。
 日常からコミュニケーション能力の定義に書かれている力を高めるような学習をしてい
くことが大切になってきます。

5 授業は笑顔2割増し
 学校が中断し、再開した学校も多いのでしょう。被害も様々です。家が流された、家族
を失った、こんな子どもから、まったく被害がない子どももいます。
アンケートで「何もない」と答えていても、深い精神的ダメージをおっている場合もあり
ます。
 教師はつらいです。教師も被災している場合も多いです。心身共に疲れきっていること
もあります。そんな時は遠慮なく、支援をもとめてください。
 再開したとき、最初に子どもたちにどんな話をしようか?などと考えていましたが、結
局「いつものようにやろう」と考えて、実行しました。1つだけ心がけたのは「笑顔はい
つもの2割増しで」でした。

 ほかにもいいたいことはたくさんありますが、少しでもお役に立てれば幸いです。これ
以上、災害が起きないことを祈って。

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編集者から

想定外はもう通用しない



心配症なので,私の想定は相当幅広く深いつもりです。
それでもどこかで過剰に安心している気がします。
原子力発電所の事故も,隣県熊本の地震も,そんなことがあるとはと思ってい
た想定外のできごとでした。
時間が経つと忘れていくもので,鹿児島でも86水害と呼ばれる大きな被害が
出た大雨もありましたが・・・。
平常時に!,その通りですね。

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◆免許更新講習、残り1講座「世界遺産教育」2日。申し込みは締め切りました。
◆市民公開講座の講師養成講座 来年2月。沖縄中部です。
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発行基準日一覧 掲載は数日前後することがあります。ご了承下さい。
         ☆当月分発行済み ※は不定期掲載 □今月休載

08日「放課後の職員室〜中学校の風景〜」 杉本直樹 
10日 子どもが大喜びで先生もうれしい!中村のネタ大放出!! 中村健一
12日 判決書事例で学ぶ安全教育 石巻専修大学 教授 新福悦郎
17日 沖縄のチャンプルーばなし 琉球大学 教職大学院准教授 比嘉俊
18日 世界のどこかで発見 こんなところに教材 熊本県小学校教諭 笹原信二
26日 若手教員の役立ち 学級経営のアイディア 静岡県小学校教諭 森竹高裕
28日 教材開発の極意 旅する教師 熊本県小学校教諭 村上浩一

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3月と8月はお休みです。
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2019/10/21 藏滿逸司(琉球大学)編集発行 
  tabibito99+@yahoo.+co.jp (+は抜いてください)
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最新のコメント

  • 中村博志2006-11-03 22:26:57

    私も大学で「死を通して生を考える教育」を行っております。

    2ヶ月に一度の土曜日に「死を通して生を考える教育」研究会を行っております。

    先日も都内の某中学校でこのテーマで授業をしました。

    冒頭の近藤先生の持論は私の持論と全く正反対です。近藤先生は死を前面に立てないのに対して、私は題名のとおり、死を前面に掲げます。

    先生のお考え方はいずれでしょうか?

    ご意見をお聞かせください。

     蔵満先生           中村博志

    PO:ご希望であればこれまでの仕事をまとめたDVDがありますのでお送りします。 

  • まみゆ2005-08-30 09:35:02

    てこ天秤のことを教えてください