自転車

疋田智の「週刊 自転車ツーキニスト」

環境、ダイエットに効果抜群。どなたにもオススメの「自転車通勤」ですが、そのノウハウやポリシーを色々な人にお伝えするメルマガです。
と、思ってたのですが、ただ単に私ヒキタからのバカメールが届きます。ご容赦。

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毎朝ここまで寒いとちょっと気になる(週刊 自転車ツーキニスト756)

2017/12/21




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       毎朝ここまで寒いとちょっと気になる756号

■乃木坂トンネルで

 毎朝、自転車で乃木坂トンネルというのを通って会社に通うんだけど、そのトンネルの中に必ずいるホームレスのオジ(い)さんがいる。もう3年程度は棲み着いてるだろうか。トンネルだから屋根はあるし、六本木(繁華街から大量の残り食材が出る)は近いし、青山墓地が近いんでヘンなヤンキー不良青年とかも出てこないし、で、ホームレスにとってはベストポジションかもしれないなと思ってたんだけど、ここまで寒いと大変だ。
 毎朝、古毛布みたいなのにくるまって眠ってるのを、横目で見るんだけど、どう考えても寒いよね(←当然だ)。顔が見えないまま、ぴくりとも動かなかったりするんで、もしかして…!なんて思ったりもする。
 風邪なんかひかないのかしら。
 ま、先週末、昼間に通りかかったら、トンネルの入り口あたりでタバコを吸ってた。
 ああ、無事か、と、ちょっと安心した。

■ホームレス、減ったよね

 このところ、東京のホームレスが減ったような気がするんだけど、気のせいですかね。
 なんか公園や河川敷の青テントの手合いも、路上のスリーパーたちも、あまり見なくなった。
 ひとつには、何だかんだ言っても長く続く「好景気」ってヤツだろうか。人手不足、労働環境の改善が、玉突き玉突きでホームレスにまで及んだということかもしれない。また平成14年の「ホームレスの自立の支援等に関する特別措置法」ってやつも地味に効いているんだろう。
 いや「地味に」なんつったら失礼だな。いまググってみたら、実際に、ピークの2003年には2万5000人もいたホームレスが、5500人程度に減っているんだそうだ。
 こういうのの裏には、関係各者の地道な努力が確実にある。
 民間の支援もあるだろうし、もちろん公的な補助もある。その結果、数々のホームレスの方々が、社会復帰、自立を果たしているんだとしたら、それはもう慶賀すべきことだ。
 あと…、あとは、もしかして「2020年東京五輪までにホームレスを一掃だ」なんてことは、まさかないよね、とか思って、これまたググってみたら、なんだかそれとおぼしき記事もチラチラ散見されて、これがもし本当なら、ちょっとワイコ(@∀@;)。

■桜田通りのオバさんは……

 と、まあ、こういう話は、深く調べていかないと、色んな事情、色んなケースがありすぎて、軽々に語れないんだけど、ホームレスというと必ず思い出す(私にとって)思い出深いホームレスのオバさんがいるのだ。

 芝浦に住んでた時代(もう6、7年前)に、これまた自転車通勤の路上で気づいた。毎朝通る桜田通りの道端に、きまって居る、ホームレス・オバさんがいるのだ。
 白髪まじりの頭をひっつめて縛り、いつも色あせた赤いスカート、灰色となった白いブラウス姿だった。50代か60代というところだったろうか、おそらく付近の繁華街・麻布十番あたりで、食糧などを調達して、早朝、ここに居座るんだろうと思う。早朝から昼間が、彼女の睡眠時間だ。
 ところが、よくよく見ていると、その彼女、日によって、寝ている場所が違う。
 大使館の入り口近くの階段に居座っているAパターンと、公衆便所の軒下に眠るBパターンがハッキリ分かれている。どちらも、彼女の精一杯の家財道具を紙袋に入れて、周囲を固め、段ボールを2枚敷いている。
 彼女の2つの居場所は、さほど離れていないので、最初は別段、気にとめてもいなかった。ところが、彼女の居場所には、確固たる法則があったのだ。
 彼女が階段に寝る時、どんなに曇天であろうと、その日一日、天気はもつ。ところが、便所軒先に寝る時は、多少晴れ間が見えていようが、正午までに絶対に雨になるのだ。当初は「あれ?」と思っただけだったけど、気づいて以降、見ていると、その正確さは実に驚くべきものだった。
 おそらく「関節が痛む」「頭が重い」などの彼女の体調が、その日の天気を告げるのだろう。彼女の寝場所は、雨が降らないなら(彼女にとって)気持ちのいい階段、雨になるなら仕方なく公衆便所の軒先、ということにしているのだと思う。不思議なもんだが、人間、路上に過ごすと、そうした動物的カンというか、本能的な何かが働くのかもしれない。もはや私にとって、彼女の寝場所の方が、テレビやネットよりもはるかに当たる天気予報だった。
 ただまあ、私が彼女の寝場所を見る時は、自転車で出かけて、すでに会社の方が近い地点。
「あ、オバちゃん、今朝は公衆便所だ!」と思っても、もう後の祭りだったんだけどね。

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【ヒキタ解釈のオススメ本(たまに非オススメあり)】

「人工知能と経済の未来 2030年雇用大崩壊」井上智洋著 文春新書

 AI(人工知能)によって、仕事が奪われる、今ある業種の半分はなくなる、みたいな議論は、昨今よく出るんだけど、それを論理的に解説し、その上で「ベーシックインカムは必須である」と力説する本。面白かった。けど、ちょっと恐かった。
 あまりの経済常識の大変革ぶりに、にわかには「ほんとか?」「そうなのか?」と信じがたいんだけど、読み進むウチに「そうかもしれない」「それしかないかも」と思えてくる。
 うーむ、本書の先にあるのは何か。
 かつてのギリシャのように、学んで遊んで趣味に生きる市民(人類)と、ひたすら働く奴隷(コンピュータ)のような未来が実現するのかもしれないし、シンギュラリティを超えた後、コンピュータに反逆された人類が、虐げられた末に滅んでしまうのかもしれない。
 わお、本気でSFみたいな話なんだけど、AIってのは、まさにSFが現実に飛び出てきたSNF(サイエンス・ノンフィクション)みたいなものなんだろう。
 そのうち量子コンピュータまで出てくるんでしょ。
 それはたぶんイイコトなんだろうけど、両手を挙げてイイコトだぁぁぁ、と言い難い、薄ら寒さがある。
 ほんとにもう世界はどうなってしまうんだろうか。
 9歳7歳4歳の我が子たちは、どんな未来を生きるんだろうか。

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【ヒキタ最新刊】
「新・自転車“道交法”BOOK」自転車活用推進法が分かる! 木世(えい)出版社
https://www.amazon.co.jp/dp/4777946207
「電動アシスト自転車を使いつくす本」東京書籍
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【好評既刊本】
「自転車“道交法”BOOK」小林成基(NPO自活研)と共著 こやまけいこ:イラスト 木世(えい)出版社
「だって、自転車しかないじゃない」朝日文庫
「おやこで自転車 はじめてブック」疋田智監修 ぼちぼち自転車くらぶ著 子どもの未来社
「明るい自転車質問室」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「自転車 困った時の即効お助けマニュアル」成美堂出版
「自転車ツーキニストの作法」SoftBank新書
「ものぐさ自転車の悦楽」マガジンハウス
「自転車会議!」(片山右京・勝間和代・今中大介・谷垣禎一と共著)PHP研究所
「自転車の安全鉄則」朝日新書
「今すぐ使えるクロスバイク図解マニュアル」大泉書店
「ロードバイクで歴史旅」木世(えい)出版社
「自転車をめぐる冒険」「同・誘惑」(ドロンジョーヌ恩田と共著)東京書籍
「それでも自転車に乗り続ける7つの理由」朝日新聞出版
「自転車生活の愉しみ」朝日新聞出版
「天下を獲り損ねた男たち(続・日本史の旅は自転車に限る!)」木世(えい)出版社
「自転車とろろん銭湯記」ハヤカワ文庫
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創刊日:2000-09-15  
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